42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。

町島航太

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終章 3年後の平和

306話 更に下へ

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 2分ほど細い道を歩き続けていると、人が住めるような広い場所に着いた。

 実際に机やら椅子やらが設置されており、机の上には研究理資料らしき紙が散乱している。しかも使われている紙は羊皮紙ではなく、俺とナックルには馴染み深い木製の紙だ。

「この手触り懐かしいですね・・・」

「転生者のルナがいたからかな・・・研究設備が整ってる」

 机の物は散乱しており、生活感が出ている。ついさっきまで人がいたような散らかり方だ。

 椅子に手を触れてみると、まだ暖かい。ついさっきまでこの部屋に人がいた証拠だろう。

 奥に繋がる道のようなものも存在しているが・・・。

「ファルコ、奥にもここと同じような部屋はあるけど、誰もいないよ。アタシ達に気づいて逃げたんじゃないかな?」

 散らかり方からしてヘリナ先輩の推測はあっているだろう。しかし、この地下の秘密基地からは逃げていないと思われる。

 地上に繋がる梯子は無いので、逃げ道は俺達が来た穴のみ。通ってきた道は人1.5人分くらいしか幅は無かった為、もし本当に地上に逃げたのなら、必ずすれ違っているはず。

 しかし、俺達は人どころか魔物にもすれ違っていない。以上の状況から地上に逃げたという答えは潰える。

 となると、残った選択肢は同じフロアの隠し部屋と、更なる地下へと穴。

 皆で協力して壁と床を調べる。耳を澄ましていると、地面から本当に小さな物音が聞こえてきた。

 金属製のハシゴを降りる時の音だ。音が聞こえなくなったのを確認した後に、耳を当てていたタイルを調べると、手で開けられるようになっているのを発見した。

「よくやったファルコ!!それじゃあ、早速・・・」

「落ち着け、イーグル。敵が更に地下に急いで逃げたという事は、我々の侵入が相手にバレているわけだ。つまりは、真下で槍を構えていてそのままブスリという可能性も考えられる」

「確かに・・・俺らの尻が広がってしまうな。じゃあ、どうする?」

「決まっているだろう?私の『ドラゴンズソウル』の炎で焼き殺す。逃げ場も無いので、奴らは地獄を味わう事になるだろうな」

「駄目!!この下には捕まった人達が高確率でいる!もし、火炎放射なんてしたら、助けに来た意味がないじゃないか!!」

「ああ~~忘れてた」

「何で忘れてんですか。いや、わざとか」

「冗談はさておき、待ち伏せしていると思っているのは本当だ。こちらが先制攻撃をしなければ、殺されるのは確実。更に避けようにも降りた先は狭いと予想される。避けるのは不可能だろうな」

「う~~んじゃあ、どうすれば・・・」

「そんなに悩む事?バカなアタシでも分かるよ。こうすればいいじゃん・・・えいっ!」

 タイルを開けて、大剣の切っ先を下に向けて、落とす。すると、刃物が肉を斬り裂く音が聴こえた。

「・・・ね?」

 俺達はもう少し柔軟な考えを持った方が良いかもしれない。
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