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四章 一騎当千の拳
127話 第二ラウンド
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「良い運動にはなったな。それに前よりも技のキレが上がったような気がする」
コンパスの王都に来てから毎日ニアとの試合をしていたからか、雷太の攻撃力は以前よりも高まっていた。まだまだ強くなれる余地がある自分に雷太は心底嬉しそうである。
「さて、これで経済と人の生活を苦しめるミノタウロスは討伐した・・・な・・・?」
戦いの終わりで気配が研ぎ澄まされているのかは定かではないが、俺に対しての殺意が四方八方から感じる。平時であれば全身に鳥肌が立ってもおかしくない程の量だ。すぐに警戒態勢に入る。
ザッザッザと茂みを踏み鳴らす音が聴こえてくる。前後左右どちらからもだ。ほどなくして足音の正体が姿を現す。ミノタウロスだった。仲間の死に闘志を燃やすミノタウロスが6体現れたのだ。
「成程・・・そういう事ね・・・面白くなってきたじゃん」
四面楚歌というべきだろうか?いつの間にか囲まれてしまっている。しかも、肉体を見るに先程倒したミノタウロスと身体能力面で全然変わらない。背後も取られてしまっているので不利以外の何でもない。
しかし、不思議でワクワクで体が高揚していた。ミノタウロスをどうやって殺すのかを考え始めていた。どのミノタウロスにどの技をかけるか迷っていると、ミノタウロス達は一斉に攻撃を仕掛けてくる。
「「「「「「もうっ!!」」」」」」
斧持ちは2体で棍棒持ちが4体。斬るのが目的である斧は刃が棍棒と比べて薄いため、破壊する事は可能だが、棍棒となると話が変わって来る。打撃武器なので、当然太い。太いと斧や剣と比べて壊しにくい。それに破壊しても、リーチは短くなるものの、棍棒よりも器用に使える拳にシフトチェンジするので棍棒の破壊はほとんど意味がないだろう。
更に、一体一体相手をしているとかなり面倒だ。一体の面倒を見ている隙に他のミノタウロス達からの攻撃を喰らってしまう。
「ゴルムとの戦いで初実践と行きたかったが、仕方ない!『Flamme』!」
右手に魔力を集中させ、それを炎に変換する。火が通用しない生物なんて存在しない・・・!!
「喰らええぇぇぇぇぇぇ!!」
ミノタウロスに向かって火球を飛ばそうとしたその時、雷太の体を大量の水が襲った。
「わぶっ!?冷たぁっ!?この水は・・・魔法?」
いきなりの水に戸惑う雷太の頭部を小さな拳が殴る。
「森の中で炎の魔法なんか使うんじゃない!火事を起こす気か!」
「もう少し冷静になって下さい!ライターさん!」
「シャルロット!?それに、ティナ!?」
水をかけた者の正体は心配で後を追ってきたシャルロットとティナであった。
コンパスの王都に来てから毎日ニアとの試合をしていたからか、雷太の攻撃力は以前よりも高まっていた。まだまだ強くなれる余地がある自分に雷太は心底嬉しそうである。
「さて、これで経済と人の生活を苦しめるミノタウロスは討伐した・・・な・・・?」
戦いの終わりで気配が研ぎ澄まされているのかは定かではないが、俺に対しての殺意が四方八方から感じる。平時であれば全身に鳥肌が立ってもおかしくない程の量だ。すぐに警戒態勢に入る。
ザッザッザと茂みを踏み鳴らす音が聴こえてくる。前後左右どちらからもだ。ほどなくして足音の正体が姿を現す。ミノタウロスだった。仲間の死に闘志を燃やすミノタウロスが6体現れたのだ。
「成程・・・そういう事ね・・・面白くなってきたじゃん」
四面楚歌というべきだろうか?いつの間にか囲まれてしまっている。しかも、肉体を見るに先程倒したミノタウロスと身体能力面で全然変わらない。背後も取られてしまっているので不利以外の何でもない。
しかし、不思議でワクワクで体が高揚していた。ミノタウロスをどうやって殺すのかを考え始めていた。どのミノタウロスにどの技をかけるか迷っていると、ミノタウロス達は一斉に攻撃を仕掛けてくる。
「「「「「「もうっ!!」」」」」」
斧持ちは2体で棍棒持ちが4体。斬るのが目的である斧は刃が棍棒と比べて薄いため、破壊する事は可能だが、棍棒となると話が変わって来る。打撃武器なので、当然太い。太いと斧や剣と比べて壊しにくい。それに破壊しても、リーチは短くなるものの、棍棒よりも器用に使える拳にシフトチェンジするので棍棒の破壊はほとんど意味がないだろう。
更に、一体一体相手をしているとかなり面倒だ。一体の面倒を見ている隙に他のミノタウロス達からの攻撃を喰らってしまう。
「ゴルムとの戦いで初実践と行きたかったが、仕方ない!『Flamme』!」
右手に魔力を集中させ、それを炎に変換する。火が通用しない生物なんて存在しない・・・!!
「喰らええぇぇぇぇぇぇ!!」
ミノタウロスに向かって火球を飛ばそうとしたその時、雷太の体を大量の水が襲った。
「わぶっ!?冷たぁっ!?この水は・・・魔法?」
いきなりの水に戸惑う雷太の頭部を小さな拳が殴る。
「森の中で炎の魔法なんか使うんじゃない!火事を起こす気か!」
「もう少し冷静になって下さい!ライターさん!」
「シャルロット!?それに、ティナ!?」
水をかけた者の正体は心配で後を追ってきたシャルロットとティナであった。
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