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四章 一騎当千の拳
128話 1人は嫌だ
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「・・・ッハ!そうか!忘れてた!!」
魔法を初めて戦闘で使用する事にワクワクしていた雷太は、森での炎魔法使用がどれだけ危険かをすっかりと忘れていた。炎の魔法が書かれたページにも森林での使用は固く禁ずると書いてあったというのに。
「やはりお前に魔法の本なんて貸すんじゃなかった!魔法の危険性をまるで分かってない!良いか?良く聞け!魔法は便利だが、万能ではない!それをよく覚えておけ!馬鹿者が!!」
「・・・悪かった。これは完全に俺のミスだ。何を言われようとも文句は言えねぇ」
まだ自分には魔法は早かったようだと猛省する。しかし、今は戦闘中。ずっと反省はしていられない。
「ところでどうして2人がここにいるんだ?」
「ミノタウロスはコンパスに本来生息していない魔物なんだ。環境の問題でな。にも関わらず、コンパスの森を住処にしているというのだから、慌ててお前を追ってきたというわけだ」
「環境って事は気温が違うとかか?」
「気温や湿度ではありません。空気中に含まれる魔力マナの濃度が問題なんです。ミノタウロスはそのマナが濃い場所だと大幅に弱体化してしまう魔物なんです。そして、このコンパスという国のマナの濃度は非常に高いんです」
「マナの濃度・・・?何も感じないけど?」
「まだ魔法の本を全部読み終えてないな?マナは基本的に人間は感知する事ができないんだ。感知できるのは魔物のみで、感知できる動物を魔物と呼ぶんだ」
曖昧だった魔物と動物の定義が判明すると同時に目の前にいるミノタウロス達がどれだけ異常なのかが分かって来る。
「弱体化ってどれくらい弱くなるはずなの?」
「マナの濃度に比例します。コンパスの濃度なら、8歳の女の子くらい弱くなるはずです」
「・・・あれが8歳の女の子レベルなら俺は10歳の女の子レベルだろうな。明らかに強すぎる・・・!!」
ミノタウロス達が俺達3人を囲む。そもそも、俺が戦っているのは本当にミノタウロスなのだろうか?姿が同じなだけで全く別の魔物なのではないのだろうか?
「ティナ、俺から離れるなよ?」
「はい・・・!」
ティナを庇うように、構えを取る。
「そういえばどうしてシャルロットについてきたんだ?」
ティナには戦闘力はなく、彼女も理解しているはず。だからシャルロットに付いてきたのは甚だ疑問である。彼女はもじもじしながら答えてくれた。
「その・・・寂しかったから・・・です・・・ごめんなさい」
「あーね、おけおけ!それじゃあ、さっさと終わらせて帰りますか!!」
ミノタウロス達が一斉に襲い掛かってきた。
魔法を初めて戦闘で使用する事にワクワクしていた雷太は、森での炎魔法使用がどれだけ危険かをすっかりと忘れていた。炎の魔法が書かれたページにも森林での使用は固く禁ずると書いてあったというのに。
「やはりお前に魔法の本なんて貸すんじゃなかった!魔法の危険性をまるで分かってない!良いか?良く聞け!魔法は便利だが、万能ではない!それをよく覚えておけ!馬鹿者が!!」
「・・・悪かった。これは完全に俺のミスだ。何を言われようとも文句は言えねぇ」
まだ自分には魔法は早かったようだと猛省する。しかし、今は戦闘中。ずっと反省はしていられない。
「ところでどうして2人がここにいるんだ?」
「ミノタウロスはコンパスに本来生息していない魔物なんだ。環境の問題でな。にも関わらず、コンパスの森を住処にしているというのだから、慌ててお前を追ってきたというわけだ」
「環境って事は気温が違うとかか?」
「気温や湿度ではありません。空気中に含まれる魔力マナの濃度が問題なんです。ミノタウロスはそのマナが濃い場所だと大幅に弱体化してしまう魔物なんです。そして、このコンパスという国のマナの濃度は非常に高いんです」
「マナの濃度・・・?何も感じないけど?」
「まだ魔法の本を全部読み終えてないな?マナは基本的に人間は感知する事ができないんだ。感知できるのは魔物のみで、感知できる動物を魔物と呼ぶんだ」
曖昧だった魔物と動物の定義が判明すると同時に目の前にいるミノタウロス達がどれだけ異常なのかが分かって来る。
「弱体化ってどれくらい弱くなるはずなの?」
「マナの濃度に比例します。コンパスの濃度なら、8歳の女の子くらい弱くなるはずです」
「・・・あれが8歳の女の子レベルなら俺は10歳の女の子レベルだろうな。明らかに強すぎる・・・!!」
ミノタウロス達が俺達3人を囲む。そもそも、俺が戦っているのは本当にミノタウロスなのだろうか?姿が同じなだけで全く別の魔物なのではないのだろうか?
「ティナ、俺から離れるなよ?」
「はい・・・!」
ティナを庇うように、構えを取る。
「そういえばどうしてシャルロットについてきたんだ?」
ティナには戦闘力はなく、彼女も理解しているはず。だからシャルロットに付いてきたのは甚だ疑問である。彼女はもじもじしながら答えてくれた。
「その・・・寂しかったから・・・です・・・ごめんなさい」
「あーね、おけおけ!それじゃあ、さっさと終わらせて帰りますか!!」
ミノタウロス達が一斉に襲い掛かってきた。
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