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第2話
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「ワォォォォォン!!!!」
フェンリルが勝利の雄たけびを上げると、あまりの音にビリビリと空気が痺れる。
森がざわつくほどの音量だ。間違いなくこの森中に響き渡っただろう。
リングスベアを瞬殺した以上、狙ってくるようなモンスターはいないはずだ。
これなら安心して森を抜けることが出来る
「フェンリルありがとな。悪いんだけど、俺を街まで運んでくれるか?」
「ぐるぅ」
俺の前でフェンリルが伏せる。
乗ってくれということだろう。
フェンリルはサイズが大きすぎて立たれていると俺は上にいくことも出来ない。
気を遣って伏せてくれるなんて優しい子だ。
「ありがとな」
「ぐるぅ!」
背中に乗った後優しく頭を撫でてあげると嬉しそうな声を出した。
体格が良くて顔もいかついけど、こういうところは普通の動物と一緒なんだな。
「この道を真っすぐ進んでくれ。その先に街はある」
ゲームと同じマップ配置であれば、この道をどっちの方面に進んでも人里にたどり着くことが出来る。
片方はゲームが始まってすぐ利用することになるは【始まりの街】もう片方は、クエストなどを多数受けることが出来る【水の都ラティス】だ。
今更ながらすでに時間は夕暮れだ。
どちらについても問題ないので、適当に進むことにする。
変に思考して夜中になってから街に到着するよりも、日がでているうちに街に到着したい。
フェンリルに指示を出し、森を突き進む。
「風が気持ち良いなぁ!!」
凄まじい爽快感だ。
戦闘の時もそうだったが、フェンリルの動きは速い。
あたりの景色を置き去りにしていく速度は、まるで自動車にでも乗っているかのようだ。
もふもふの毛で包まれているおかげで乗り心地も良いし、何時間でも乗っていられそうだ。
フェンリルに乗ってしばらくすれば街に到着するだろうが、それまでにやれることはやっておこう。
街についてからのプランは宿を探す一択で終わりだが、俺は他の召喚獣をチェックしておきたい。
今のフェンリルは俺に気を遣ってかそこまで速度を出していないので、他の召喚獣を呼び出してもこの速度ならついてこれるはずだ。
フェンリルの他に、俺がよく使用していた召喚獣を一体呼び出してみるか
「【召喚:大悪魔サタン】」
「主!! こうして直接お会いできて幸栄です。こちらの世界にはどうしてこられたのですか?」
召喚石からサタンを呼び出されたサタンは、俺の少し上空にバサバサと漆黒の翼を羽ばたかせている。見た目は人間と変わらず、身長は180cm程度で、真っ黒な長髪で漆黒の瞳が光る。
黒い衣で全身を包んでいるせいで、どんな身体つきをしているのかは全く分からない。
ただ、俺の言うことには忠実に従ってくれそうな雰囲気はある。
今は空に浮いているのでバサバサと翼を羽ばたかせて移動しているが、これがなければ間違いなく跪いていそうな雰囲気だ。
呼び出したのは
第33弾 ソロモン七十二柱 最高レアリティのサタン
悪魔の中でもトップクラスの戦闘能力を誇り、攻撃力、防御力、敏捷どれもかけることのない万能な悪魔だ。必殺のメテオレインは発動すると街一つを消し飛ばすほどの威力を持っている。
そんな悪魔でも俺は主ということでやけに畏まった態度だ。召喚獣の中でも屈指のプライドの高さで、なかなか言うことを聞かせるのが大変な召喚獣だった。
そのサタンでもこの感じなら、他の召喚獣を呼び出しても同じく畏まった反応が返ってくることが予想される。
この感じなら何を聞いても問題なさそうだ。
「こっちに来た理由は俺も分かってないんだよ。だから色々調べて回らないといけない」
どういう感知の仕方をしてるのか藁かないけど、サタン達召喚獣側もいつもの状態と今の俺は違うように感じることは出来るのか。
何がどう違うとか細かいことを聞いていたらきりがないが、これも1つの情報だ。
もしかしたら、俺以外のプレイヤーもこうしてこの世界に飛ばされているかもしれない。
俺はこうして強い召喚獣達を持っているし、こうして序盤のマップに飛ばされたから無事でいられるが、初心者が極悪マップに飛ばされたと仮定すると確実に命を奪われるな。
うむ、これは色々動いた方が良いかもしれない。
「そうですか。であれば、我々召喚獣も頑張らせてもらいます。まずはどう動かれますか?」
「当面は現状把握と世界を理解しておきたい。今のところはゲームと同じようなことが出来てるけど、どこまでゲームと一緒なのか分からないしな。今日のところは、宿に泊まって休息を取りたい」
仮にゲームと一緒なら召喚獣達はアイテム、もしくは時間経過によって蘇るがその法則も通じるのか分からない。しかも、試すのはかなりリスキーだ。
召喚獣を獲得するガチャを回す手段がない以上、失ったら二度と獲得できない可能性も考えないといけない。
「畏まりました。ではその方針でやっていきましょう。宿に関してはもう少しで見えてきそうですね。あと20分も移動すれば人里に到着できるでしょう」
サタンは浮遊しているので少し視点が高い。
すでに先に人里の明かりを確認できているようだ。
残り20分なら日も沈まないだろうし、時間としては問題ないな。
今日は色々ありすぎて頭も混乱している。
さっさと宿で休息をとって、明日色々動くことにしよう。
フェンリルが勝利の雄たけびを上げると、あまりの音にビリビリと空気が痺れる。
森がざわつくほどの音量だ。間違いなくこの森中に響き渡っただろう。
リングスベアを瞬殺した以上、狙ってくるようなモンスターはいないはずだ。
これなら安心して森を抜けることが出来る
「フェンリルありがとな。悪いんだけど、俺を街まで運んでくれるか?」
「ぐるぅ」
俺の前でフェンリルが伏せる。
乗ってくれということだろう。
フェンリルはサイズが大きすぎて立たれていると俺は上にいくことも出来ない。
気を遣って伏せてくれるなんて優しい子だ。
「ありがとな」
「ぐるぅ!」
背中に乗った後優しく頭を撫でてあげると嬉しそうな声を出した。
体格が良くて顔もいかついけど、こういうところは普通の動物と一緒なんだな。
「この道を真っすぐ進んでくれ。その先に街はある」
ゲームと同じマップ配置であれば、この道をどっちの方面に進んでも人里にたどり着くことが出来る。
片方はゲームが始まってすぐ利用することになるは【始まりの街】もう片方は、クエストなどを多数受けることが出来る【水の都ラティス】だ。
今更ながらすでに時間は夕暮れだ。
どちらについても問題ないので、適当に進むことにする。
変に思考して夜中になってから街に到着するよりも、日がでているうちに街に到着したい。
フェンリルに指示を出し、森を突き進む。
「風が気持ち良いなぁ!!」
凄まじい爽快感だ。
戦闘の時もそうだったが、フェンリルの動きは速い。
あたりの景色を置き去りにしていく速度は、まるで自動車にでも乗っているかのようだ。
もふもふの毛で包まれているおかげで乗り心地も良いし、何時間でも乗っていられそうだ。
フェンリルに乗ってしばらくすれば街に到着するだろうが、それまでにやれることはやっておこう。
街についてからのプランは宿を探す一択で終わりだが、俺は他の召喚獣をチェックしておきたい。
今のフェンリルは俺に気を遣ってかそこまで速度を出していないので、他の召喚獣を呼び出してもこの速度ならついてこれるはずだ。
フェンリルの他に、俺がよく使用していた召喚獣を一体呼び出してみるか
「【召喚:大悪魔サタン】」
「主!! こうして直接お会いできて幸栄です。こちらの世界にはどうしてこられたのですか?」
召喚石からサタンを呼び出されたサタンは、俺の少し上空にバサバサと漆黒の翼を羽ばたかせている。見た目は人間と変わらず、身長は180cm程度で、真っ黒な長髪で漆黒の瞳が光る。
黒い衣で全身を包んでいるせいで、どんな身体つきをしているのかは全く分からない。
ただ、俺の言うことには忠実に従ってくれそうな雰囲気はある。
今は空に浮いているのでバサバサと翼を羽ばたかせて移動しているが、これがなければ間違いなく跪いていそうな雰囲気だ。
呼び出したのは
第33弾 ソロモン七十二柱 最高レアリティのサタン
悪魔の中でもトップクラスの戦闘能力を誇り、攻撃力、防御力、敏捷どれもかけることのない万能な悪魔だ。必殺のメテオレインは発動すると街一つを消し飛ばすほどの威力を持っている。
そんな悪魔でも俺は主ということでやけに畏まった態度だ。召喚獣の中でも屈指のプライドの高さで、なかなか言うことを聞かせるのが大変な召喚獣だった。
そのサタンでもこの感じなら、他の召喚獣を呼び出しても同じく畏まった反応が返ってくることが予想される。
この感じなら何を聞いても問題なさそうだ。
「こっちに来た理由は俺も分かってないんだよ。だから色々調べて回らないといけない」
どういう感知の仕方をしてるのか藁かないけど、サタン達召喚獣側もいつもの状態と今の俺は違うように感じることは出来るのか。
何がどう違うとか細かいことを聞いていたらきりがないが、これも1つの情報だ。
もしかしたら、俺以外のプレイヤーもこうしてこの世界に飛ばされているかもしれない。
俺はこうして強い召喚獣達を持っているし、こうして序盤のマップに飛ばされたから無事でいられるが、初心者が極悪マップに飛ばされたと仮定すると確実に命を奪われるな。
うむ、これは色々動いた方が良いかもしれない。
「そうですか。であれば、我々召喚獣も頑張らせてもらいます。まずはどう動かれますか?」
「当面は現状把握と世界を理解しておきたい。今のところはゲームと同じようなことが出来てるけど、どこまでゲームと一緒なのか分からないしな。今日のところは、宿に泊まって休息を取りたい」
仮にゲームと一緒なら召喚獣達はアイテム、もしくは時間経過によって蘇るがその法則も通じるのか分からない。しかも、試すのはかなりリスキーだ。
召喚獣を獲得するガチャを回す手段がない以上、失ったら二度と獲得できない可能性も考えないといけない。
「畏まりました。ではその方針でやっていきましょう。宿に関してはもう少しで見えてきそうですね。あと20分も移動すれば人里に到着できるでしょう」
サタンは浮遊しているので少し視点が高い。
すでに先に人里の明かりを確認できているようだ。
残り20分なら日も沈まないだろうし、時間としては問題ないな。
今日は色々ありすぎて頭も混乱している。
さっさと宿で休息をとって、明日色々動くことにしよう。
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