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第二話
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「おいおい! なんだよこれ!?」
「やっべぇ!? 全員戦闘準備だ! さっさとやらねぇと街がとんでもないことになるぞ!」
俺が外に出ると、全く想定していなかったような事態が外で広がっていた。
念のために外に出ただけだったのに、街がめちゃくちゃにされていた。
「ブゥオオオオオオオ!!!」
俺達の前にいるのは大きさ5メートル以上はあるミノタウロスだ。街中に響くのではないかと思うほどの咆哮を上げ、辺りの家を手に持っている巨大な斧で街を破壊していく。
あまりの迫力に思わず唾を飲み込んだ。
身体中から冷や汗が流れ、身体が震える。
俺が今まで見てきた巨大モンスターだったらある程度解体されたあとだったし、生きているとしても小さめのモンスターだけだ。
こんな巨大なモンスターが生きているのを生で見ることなんて一度もなかったし、これからそんな経験をすると思ってもいなかった。
そもそもミノタウロスは通常サイズで2メートル程度のサイズなので、こんなに大きくはならない。間違いなく変異体だ。
つまり、こんなミノタウロスは見たこともないし怖い。
まだ俺のことを狙っているわけではないが、遠目に見ていても圧倒的なまでの力の差を感じる。
もし遠くにいるミノタウロスが俺のところに迫ってきたら何も出来ずに死ぬのは間違いない。
死にたくないなら逃げないといけない。
俺が住んでいる街、ロスタリカには丈夫な門が用意されているし、そこには衛兵も配置されているはずだが、突破されたということか。
なぁにやってんの!
街がめちゃくちゃじゃないか!
「ル、ルーさん。ど、どうすんだよこんな奴!? 止められるの!?」
俺に力はない。もちろん戦う技術もなければ経験もない。
頼りになるのはいつも店に来ている冒険者たちだ。
これだけ街を好き放題されてるんだし、多分手の施しようがない。それでも藁にも縋るような思いでルーさんに問いかけた。
「あー。あいつは無理だ……どうにもならん。さっさと避難するぞ」
申し訳なさそうな表情でルーさんが謝る。
まだ何もしてないのに何で諦めてるの!?
「それじゃこの街はどうするんだよ! あんな奴が街にいたら俺達は外に出ていくしかないじゃないか!」
「そんなこと言ったって仕方ねーだろ!! 俺達冒険者がいくら戦うための力を持っているっていっても無敵なわけじゃねーんだ! お前だって長いこと料理人をやってるなら帰ってこない冒険者がいることぐらい知ってるだろ!」
「それは……そうだけど……」
「ほら! そんなこと言ってないでさっさと避難するぞ! ハルなんて何一つ戦う力を持ってないんだから狙われたら終わりだぞ! いくら俺でもあんな化物に狙われたらお前を助けることなんてできねぇ」
分かっているけど、なんとかして欲しかった。
たった1体ミノタウロスが攻め込んできただけでこんな様になるとは思ってもいなかったんだ。
「ブォォオオオオ!!」
俺達がそんな話をしている間にもミノタウロスは街を破壊していく。その近くにいる冒険者達が攻撃を仕掛けるが、そんなの歯牙にもかけていない。
何のためにこの街にきたのかは分からないが、ただひたすらに街を破壊していく。
いつまでもここにいても俺が出来ることなんて何一つないし、なんなら迷惑をかける可能性もあるので早々に避難しようとした時、遠くにいたはずのミノタウロスと目があった。
「ひっ」
「ブモォォオオオオ!!」
目があっただけなのに背筋がぞくりとする。
たまたまこちらを見ただけなのだと自分に言い聞かせる。避難するために走り出すと、無作為に動いていたミノタウロスが俺の方に一直線に向かって走り出した。
「な! なんでいきなり俺の方に向かってくるんだよ! さっきまで適当に動いてるだけだったじゃないか!」
「ハル! そんなこと言ってないでさっさと走れ! ぶっ殺されるぞ!」
そうだ、このままあいつが俺のところに突っ込んできたら、間違いなく死ぬ。
そんなのは嫌だ。
「分かってる!! アアアアアア!!!!」
元々運動なんてしてこなかったが、その辺りの冒険者なんて目じゃないような速度で走る。走る、走る。
ミノタウロスから逃げて自分の命を守るため、我武者羅に走る。
ただ、それでも5メートルのサイズを誇るミノタウロスに狙われてしまったのなら逃げられるわけがなかった。
「ブオオオオオ!!」
俺はミノタウロスの巨大な鳴き声がすぐ後ろまで迫ってきているのを感じた。
「ハル! くそっ! フレイムバースト!!」
ルーさんがスキルの炎魔法でミノタウロスに攻撃を加える。
「この化け物がッッ!!」
巨大な炎だったがミノタウロスの装甲は破れない。
ミノタウロスに火傷を負わせる程度のダメージを与えるだけに終わった。
ただ、ミノタウロスは火傷を意に介さず俺に突っ込んでくる。
「ブォオオ!」
ただ、それでも腕を少し火傷させる程度のダメージしか与えられていない。
何故か俺を一直線に狙っているミノタウロスの進行を止めることは出来なかった。
「く、くそ! お前がそのつもりならやってやる。どうせ俺が走ったところで追いつかれるんだ。それなら戦って死んでやる!!」
なんでこいつが俺のことを狙っているのかも分からないし、どうしてこんな状況になっているのかも全然理解できないが、どうせこのまま死ぬなら勇敢に死んでやる。
俺には戦うためのスキルは何一つないからこいつが1回攻撃をされただけで死ぬ。でも、何もせず逃げまどって死ぬよりはマシだ!
腐っても最初は冒険者を目指していたんだ。何にでも立ち向かおうという心意気だけはあった。
その時の思いを振り絞って、俺はミノタウロスと対峙することにした。
「やっべぇ!? 全員戦闘準備だ! さっさとやらねぇと街がとんでもないことになるぞ!」
俺が外に出ると、全く想定していなかったような事態が外で広がっていた。
念のために外に出ただけだったのに、街がめちゃくちゃにされていた。
「ブゥオオオオオオオ!!!」
俺達の前にいるのは大きさ5メートル以上はあるミノタウロスだ。街中に響くのではないかと思うほどの咆哮を上げ、辺りの家を手に持っている巨大な斧で街を破壊していく。
あまりの迫力に思わず唾を飲み込んだ。
身体中から冷や汗が流れ、身体が震える。
俺が今まで見てきた巨大モンスターだったらある程度解体されたあとだったし、生きているとしても小さめのモンスターだけだ。
こんな巨大なモンスターが生きているのを生で見ることなんて一度もなかったし、これからそんな経験をすると思ってもいなかった。
そもそもミノタウロスは通常サイズで2メートル程度のサイズなので、こんなに大きくはならない。間違いなく変異体だ。
つまり、こんなミノタウロスは見たこともないし怖い。
まだ俺のことを狙っているわけではないが、遠目に見ていても圧倒的なまでの力の差を感じる。
もし遠くにいるミノタウロスが俺のところに迫ってきたら何も出来ずに死ぬのは間違いない。
死にたくないなら逃げないといけない。
俺が住んでいる街、ロスタリカには丈夫な門が用意されているし、そこには衛兵も配置されているはずだが、突破されたということか。
なぁにやってんの!
街がめちゃくちゃじゃないか!
「ル、ルーさん。ど、どうすんだよこんな奴!? 止められるの!?」
俺に力はない。もちろん戦う技術もなければ経験もない。
頼りになるのはいつも店に来ている冒険者たちだ。
これだけ街を好き放題されてるんだし、多分手の施しようがない。それでも藁にも縋るような思いでルーさんに問いかけた。
「あー。あいつは無理だ……どうにもならん。さっさと避難するぞ」
申し訳なさそうな表情でルーさんが謝る。
まだ何もしてないのに何で諦めてるの!?
「それじゃこの街はどうするんだよ! あんな奴が街にいたら俺達は外に出ていくしかないじゃないか!」
「そんなこと言ったって仕方ねーだろ!! 俺達冒険者がいくら戦うための力を持っているっていっても無敵なわけじゃねーんだ! お前だって長いこと料理人をやってるなら帰ってこない冒険者がいることぐらい知ってるだろ!」
「それは……そうだけど……」
「ほら! そんなこと言ってないでさっさと避難するぞ! ハルなんて何一つ戦う力を持ってないんだから狙われたら終わりだぞ! いくら俺でもあんな化物に狙われたらお前を助けることなんてできねぇ」
分かっているけど、なんとかして欲しかった。
たった1体ミノタウロスが攻め込んできただけでこんな様になるとは思ってもいなかったんだ。
「ブォォオオオオ!!」
俺達がそんな話をしている間にもミノタウロスは街を破壊していく。その近くにいる冒険者達が攻撃を仕掛けるが、そんなの歯牙にもかけていない。
何のためにこの街にきたのかは分からないが、ただひたすらに街を破壊していく。
いつまでもここにいても俺が出来ることなんて何一つないし、なんなら迷惑をかける可能性もあるので早々に避難しようとした時、遠くにいたはずのミノタウロスと目があった。
「ひっ」
「ブモォォオオオオ!!」
目があっただけなのに背筋がぞくりとする。
たまたまこちらを見ただけなのだと自分に言い聞かせる。避難するために走り出すと、無作為に動いていたミノタウロスが俺の方に一直線に向かって走り出した。
「な! なんでいきなり俺の方に向かってくるんだよ! さっきまで適当に動いてるだけだったじゃないか!」
「ハル! そんなこと言ってないでさっさと走れ! ぶっ殺されるぞ!」
そうだ、このままあいつが俺のところに突っ込んできたら、間違いなく死ぬ。
そんなのは嫌だ。
「分かってる!! アアアアアア!!!!」
元々運動なんてしてこなかったが、その辺りの冒険者なんて目じゃないような速度で走る。走る、走る。
ミノタウロスから逃げて自分の命を守るため、我武者羅に走る。
ただ、それでも5メートルのサイズを誇るミノタウロスに狙われてしまったのなら逃げられるわけがなかった。
「ブオオオオオ!!」
俺はミノタウロスの巨大な鳴き声がすぐ後ろまで迫ってきているのを感じた。
「ハル! くそっ! フレイムバースト!!」
ルーさんがスキルの炎魔法でミノタウロスに攻撃を加える。
「この化け物がッッ!!」
巨大な炎だったがミノタウロスの装甲は破れない。
ミノタウロスに火傷を負わせる程度のダメージを与えるだけに終わった。
ただ、ミノタウロスは火傷を意に介さず俺に突っ込んでくる。
「ブォオオ!」
ただ、それでも腕を少し火傷させる程度のダメージしか与えられていない。
何故か俺を一直線に狙っているミノタウロスの進行を止めることは出来なかった。
「く、くそ! お前がそのつもりならやってやる。どうせ俺が走ったところで追いつかれるんだ。それなら戦って死んでやる!!」
なんでこいつが俺のことを狙っているのかも分からないし、どうしてこんな状況になっているのかも全然理解できないが、どうせこのまま死ぬなら勇敢に死んでやる。
俺には戦うためのスキルは何一つないからこいつが1回攻撃をされただけで死ぬ。でも、何もせず逃げまどって死ぬよりはマシだ!
腐っても最初は冒険者を目指していたんだ。何にでも立ち向かおうという心意気だけはあった。
その時の思いを振り絞って、俺はミノタウロスと対峙することにした。
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