409 / 418
第408話 [生命の揺り篭。Part11]
しおりを挟む
10階層以降も多少魔物のランクが底上げされているものの1階層から10階層までと殆ど変わらなかったので、魔物の討伐はそこそこに一気に20階層のボス部屋の前まで踏破した。
「なぁシュウト、昨日の段階だと10階層からは海中戦になるって言ってなかったか?」
「昨日の段階だとそうだったんだが、今みたら30階層までは同じだな。」
「じゃあ、この階層のボスもまた蜘蛛なのか?」
「いや、沼地になってるから別のボスっぽいぞ。」
「ぽいって何だよ。」
「沼地に潜って同化してる所為で全体像が把握出来ない部分があるんだよ。」
「同化?同化かぁ・・・シュウトが分からねぇとなると完全同化が出来る魔物だよなぁ。」
「此処に到達するまでに遭遇してない魔物だが、ルークはどんな魔物か知ってるのか?」
「マッドスキッパーって名前か?」
「マッドスキッパーかぁ・・・ペリオフタルムスバシレウスって名前だし、ルークが知ってるヤツの上位種なのかもな。」
「ん?全然名前が違ぇじゃねぇか。」
「ん?覚えてないか、ルーク、前世のお前に教えてもらったんだがな。」
「ん?俺に?」
「あぁ、ムツゴロウの話をしてる時にな。」
「ムツゴロウ?・・・あぁ、確かにマッドスキッパーと似てんなぁ。」
「その別名というか、属名とか言ってたと思うが、その名前がペリオフタルムスなんだよ。」
「バシレウスってぇのも付いてただろ?」
「アレは王って意味だ。」
「って事は俺が知ってるヤツの上位種か、同系統の上位種かもしれねぇな。」
「で、飛び跳ねて噛み付いてきたり圧死させようとしてきたりするのか?」
「デカい個体ならそうだな。後は唐突に現れてバクっと来る感じだろうな。」
「泥の中を移動してって事か。」
「そうだな。討伐後に周辺の調査を行った時にマッドスキッパーの通った穴を調べたんだが、スキルか魔法で泥を固めて筒を作り出し、泥に圧力を加えて射出台の様な感じにしてたんだ。」
「なるほどなぁって事は此処のボスも似た様な攻撃をしてくるって事か。」
「だろうな。」
「って事で今後の事も考えると・・・エダかコク、何とか出来るか?」
「俺?俺の魔法だと泥を動かすか、大岩で蓋をするとかか?」
「軌道を反らせたり、足場を創れるって事か?」
「まぁ、魔物によっちゃあ沼地でも圧死させれるが、SSランク以上じゃあやってみねぇと分からねぇなぁ。岩礁地帯ならやれる事は多いんだがな。」
「そんなに違うのか?」
「あぁ、俺の岩石王魔法は土も操作出来るが基本的には岩石を創り出して操る事の方が得意だから泥みたいな水分を多く含んだ大地だと少し操り難いんだよ。」
「地面だと何処でもって訳でもないんだな。」
「出来る出来ないで言えば出来るが、相手の強さによっては今回みたいに効果が薄いだろうな。」
「なるほどな。って事は此処みたいなランクだと使いづらいのか。」
「だな。やるなら尖った岩石を創り出して串刺しにしてく方が良いだろうな。シュウトの希望してるのとは違うだろ?」
「そうだな。まぁでもコクのやり方でも倒せるだろうし、妨害も可能だろう?」
「まぁ、土に相手が触れてりゃあ居場所はハッキリと分かるからな。」
「だよな。エダはどうだ?」
「儂も探知で言えばコクと同じじゃのぅ。」
「探知以外はどうなんだ?」
「シュウト様が御希望だと思われる技は可能じゃよ。」
「泥で動きを封じて地上に引っ張りだせるって事か?」
「そうじゃ、攻撃面で言えばコクよりも強くも多彩性も無いが儂は大地であれば関係無いからのぅ。」
「へぇ~元精霊であるエダよりも強いのか。」
「経験値が違うからのぅ。それに精霊は細かい事は苦手なのじゃよ。」
「なるほどな。それなら経験さえすれば差は少なく出来るって事か?」
「そうじゃのぅ、まぁそれはコクも同じじゃないかのぅ。」
「まぁな。慣れりゃ上手く出来るだろうよ。」
「後はそうじゃのぅ、出来ればネロも手伝ってくれるとより楽に倒せるんじゃないかのぅ。」
「ネロ?・・・海中なのに泥から水分を取り除かせようって事か?」
「そうじゃ、その方が儂もコクも容易く倒せるはずじゃよ。」
「へぇ~、でも水中で水を抜くって大変じゃないのか?」
俺がそう言うとネロが艶かしい仕草をしながら近付いてきた。
「そんな事ないわよ。シュウト様のお願いならボス部屋の水という水全てを無くしてあげても良いわよ。」
ネロがそう言いながら俺に近付こうとした瞬間、スキアがネロを羽交い締めした。
「何よスキア。」
「シュウト様がお困りになると何度言えば分かるの!」
「えぇ~まだ何もしてないじゃな~い。」
「まだって事は何かするつもりでしょ!」
「あっ・・・まぁいいわ。」
ネロはそう言うとエダの方を見た。
「ボス部屋に入って直ぐで良いの?」
「そうじゃのぅ、儂は良いがコクはどうじゃ?」
「土から水分が抜けるつうなら最初からねぇのは有りがてぇな。」
「ネロ、そういう事じゃ。」
「良いわよ。シュウト様、もう行きますの?」
「3人の準備が済んでるなら何時でも良いぞ。」
「2人が良いなら私は良いわよ?」
「儂は問題無い。」
「俺も良いぜ。」
3人がそう言うので俺が扉を開き、全員で入り、扉が閉まると直ぐにネロは俺達から少し離れて両手を広げた。するとボス部屋内の水嵩が段々上がっていき、それと同時に足下の泥の感じに変化が生じていった。数秒後に変化が止まるとネロも両手を下げた。
「出来たわよ。」
ネロがそう言うとエダは坐禅を組み、コクは両手を地面に着けた。すると直ぐに地面に沈んでいた足がせり上がってくると足下が岩の様に硬くなった。
「エダ、足場は固めたぞ。」
「儂も敵を捕獲したぞい。」
「一人で圧殺出来るか?」
「出来ん事もないが想定以上の硬さじし、時間は掛かるかのぅ。」
「それなら捕獲したままで良いから地上に出せるか?」
「それなら簡単じゃ。行くぞコク!」
「来い!」
コクの合図と共に地面が揺れるとボス部屋の中央付近の地面が罅割れ、岩の縄の様な物で縛られた巨大なムツゴロウの姿が現れたと思った瞬間、コクが「アトラスの顎!」と唱えながら地面から手を離し、合掌するとその動きに合わせる様に巨大な牙の形をした岩が無数に出現し、小魚を一口で食べる様に牙を生やした地面がバンッ!という轟音と共に潰してしまった。
「シュウト、どうだった?」
「凄いなぁ。ネロが水気を抜く事で魔物の自由を奪い、エダが捕捉、捕縛し、止めをコクの強力な一撃でか、3人とも素晴らしい連携だったぞ。」
俺がそう言うと3人はお互いを見てから恥ずかしそうにしていた。
「それで?」
「何だ?ルーク。」
「いや、まだ先を急ぐのか?」
「そういう事か、まぁ焦って急ぐ必要は無いが、まだ時間も早いしなぁそうだろドラウ。」
「まぁ、予定してた昼の時間にもなってねぇな。」
「それなら少しでも下に行った方が良いだろうな。」
「おし!今のを見て、皆んなやる気が出たみてぇだし、さっさと行こうぜ!」
「ふっ、ルークが1番やる気みたいだけどな。」
「そりゃあ今のを見てりゃあ、やりたくなるだろ?」
「まぁそうか。じゃあ進もうか。」
「おう!」
俺達はそう言うとこれまでよりも更にスピードを上げて下へ下へと階層を下って行った。
俺達は勢いをそのままに30階層まで到達し、蜘蛛と蟹のボスを討伐し、31階層の入り口のセーフティーゾーンで昼食を摂る事にした。
「凄ぇな。此処までじゃねぇが前世でもこんなのを見た記憶があるぜ。」
「水族館だな。」
「スイゾクカン?スイ・・・あぁ、そんな名前だったな。」
「だろ?まぁ、此処は結界みたいだけどな。」
「スイゾクカンは確か分厚いガラスだったな。遮断って意味だけなら同じだな。」
「強度は違うだろうけどな。」
「レベルが違ぇだろ?まぁいいや、昼飯が済んだら海中戦だな。」
「そのつもりだが、戦えるよな?」
「当たり前だろ?何の為にあれだけの修行をしてきたと思ってんだ?」
「だよな。」
「逆にシュウトはどうなんだ?高水圧や激流での戦闘は大丈夫だろうが、見た感じ穏やかな感じだぞ?そっちには慣れてねぇんじゃねぇのか?」
「ルーク達程の修練時間は無かったからそこまでやってないけど、前世なら結構やってたから大丈夫だろ。」
「あぁ、水中戦がどうとか言って、とんでもねぇ深い水溜まりとか穏やかな海に潜って何時間も戦うとか頭の可笑しい事してたもんな。」
「水溜まりって潜水訓練用のプールだぞ。水溜まりって言うには深いし広過ぎだろ?まだため池なら分かるけど・・・って、こっちにもため池は在るよな?」
「あぁ、農民の為に国として乾燥地帯には整備・・・あぁ、ため池か、忘れてたわ。」
「仮にも王子だったやつのセリフとは思えないな。」
「うるせぇ。ってか、ダムとかいうのもなかったか?それともため池の事をダムって言ったんだっけ?」
「多分、ルークの言ってるのは少し違うかな。ダムは水害を抑える為と電力を作り出す為に川を堰き止めてる物だな。こっちでは無いのか?」
「川を堰き止めるか・・・俺の故郷だとそんな場所はねぇから忘れてたが、他国だとあるって聞いた事は有るな。」
「シュナイダー王国だとしないのか?」
「する必要がねぇっていうのも有るが、それ以上に魔物が蔓延る世界だぞ。造れても維持するのに国家予算をどれだけ注ぎ込む必要があると思うんだ?」
「あぁ、そういえばそうだな。ダムの予算と国民の安全で釣り合うと思わないと国は動かないか。」
「まぁな。ウチの国みたいに平民でも強くする様な国じゃねぇとどれだけ掛かるか。しかも前世だとエネルギー源にもなってただろ?」
「そうだな。魔力なんて便利なエネルギー源は無かったしな。こっちだと不可能じゃないが、必要性は限られる・・・か。」
「それにだ。こっちだと魔法やスキルがあるから大規模なダムよりも魔法やスキルを持つ数人を雇った方が経済的なんだよ。」
「なるほどなぁ。それもそうか。」
「まぁ、それより飯だ!飯!」
「そうだな。」
俺達はそう言うと美しい景色を観るのを止めて昼食を摂る事にした。
「なぁシュウト、昨日の段階だと10階層からは海中戦になるって言ってなかったか?」
「昨日の段階だとそうだったんだが、今みたら30階層までは同じだな。」
「じゃあ、この階層のボスもまた蜘蛛なのか?」
「いや、沼地になってるから別のボスっぽいぞ。」
「ぽいって何だよ。」
「沼地に潜って同化してる所為で全体像が把握出来ない部分があるんだよ。」
「同化?同化かぁ・・・シュウトが分からねぇとなると完全同化が出来る魔物だよなぁ。」
「此処に到達するまでに遭遇してない魔物だが、ルークはどんな魔物か知ってるのか?」
「マッドスキッパーって名前か?」
「マッドスキッパーかぁ・・・ペリオフタルムスバシレウスって名前だし、ルークが知ってるヤツの上位種なのかもな。」
「ん?全然名前が違ぇじゃねぇか。」
「ん?覚えてないか、ルーク、前世のお前に教えてもらったんだがな。」
「ん?俺に?」
「あぁ、ムツゴロウの話をしてる時にな。」
「ムツゴロウ?・・・あぁ、確かにマッドスキッパーと似てんなぁ。」
「その別名というか、属名とか言ってたと思うが、その名前がペリオフタルムスなんだよ。」
「バシレウスってぇのも付いてただろ?」
「アレは王って意味だ。」
「って事は俺が知ってるヤツの上位種か、同系統の上位種かもしれねぇな。」
「で、飛び跳ねて噛み付いてきたり圧死させようとしてきたりするのか?」
「デカい個体ならそうだな。後は唐突に現れてバクっと来る感じだろうな。」
「泥の中を移動してって事か。」
「そうだな。討伐後に周辺の調査を行った時にマッドスキッパーの通った穴を調べたんだが、スキルか魔法で泥を固めて筒を作り出し、泥に圧力を加えて射出台の様な感じにしてたんだ。」
「なるほどなぁって事は此処のボスも似た様な攻撃をしてくるって事か。」
「だろうな。」
「って事で今後の事も考えると・・・エダかコク、何とか出来るか?」
「俺?俺の魔法だと泥を動かすか、大岩で蓋をするとかか?」
「軌道を反らせたり、足場を創れるって事か?」
「まぁ、魔物によっちゃあ沼地でも圧死させれるが、SSランク以上じゃあやってみねぇと分からねぇなぁ。岩礁地帯ならやれる事は多いんだがな。」
「そんなに違うのか?」
「あぁ、俺の岩石王魔法は土も操作出来るが基本的には岩石を創り出して操る事の方が得意だから泥みたいな水分を多く含んだ大地だと少し操り難いんだよ。」
「地面だと何処でもって訳でもないんだな。」
「出来る出来ないで言えば出来るが、相手の強さによっては今回みたいに効果が薄いだろうな。」
「なるほどな。って事は此処みたいなランクだと使いづらいのか。」
「だな。やるなら尖った岩石を創り出して串刺しにしてく方が良いだろうな。シュウトの希望してるのとは違うだろ?」
「そうだな。まぁでもコクのやり方でも倒せるだろうし、妨害も可能だろう?」
「まぁ、土に相手が触れてりゃあ居場所はハッキリと分かるからな。」
「だよな。エダはどうだ?」
「儂も探知で言えばコクと同じじゃのぅ。」
「探知以外はどうなんだ?」
「シュウト様が御希望だと思われる技は可能じゃよ。」
「泥で動きを封じて地上に引っ張りだせるって事か?」
「そうじゃ、攻撃面で言えばコクよりも強くも多彩性も無いが儂は大地であれば関係無いからのぅ。」
「へぇ~元精霊であるエダよりも強いのか。」
「経験値が違うからのぅ。それに精霊は細かい事は苦手なのじゃよ。」
「なるほどな。それなら経験さえすれば差は少なく出来るって事か?」
「そうじゃのぅ、まぁそれはコクも同じじゃないかのぅ。」
「まぁな。慣れりゃ上手く出来るだろうよ。」
「後はそうじゃのぅ、出来ればネロも手伝ってくれるとより楽に倒せるんじゃないかのぅ。」
「ネロ?・・・海中なのに泥から水分を取り除かせようって事か?」
「そうじゃ、その方が儂もコクも容易く倒せるはずじゃよ。」
「へぇ~、でも水中で水を抜くって大変じゃないのか?」
俺がそう言うとネロが艶かしい仕草をしながら近付いてきた。
「そんな事ないわよ。シュウト様のお願いならボス部屋の水という水全てを無くしてあげても良いわよ。」
ネロがそう言いながら俺に近付こうとした瞬間、スキアがネロを羽交い締めした。
「何よスキア。」
「シュウト様がお困りになると何度言えば分かるの!」
「えぇ~まだ何もしてないじゃな~い。」
「まだって事は何かするつもりでしょ!」
「あっ・・・まぁいいわ。」
ネロはそう言うとエダの方を見た。
「ボス部屋に入って直ぐで良いの?」
「そうじゃのぅ、儂は良いがコクはどうじゃ?」
「土から水分が抜けるつうなら最初からねぇのは有りがてぇな。」
「ネロ、そういう事じゃ。」
「良いわよ。シュウト様、もう行きますの?」
「3人の準備が済んでるなら何時でも良いぞ。」
「2人が良いなら私は良いわよ?」
「儂は問題無い。」
「俺も良いぜ。」
3人がそう言うので俺が扉を開き、全員で入り、扉が閉まると直ぐにネロは俺達から少し離れて両手を広げた。するとボス部屋内の水嵩が段々上がっていき、それと同時に足下の泥の感じに変化が生じていった。数秒後に変化が止まるとネロも両手を下げた。
「出来たわよ。」
ネロがそう言うとエダは坐禅を組み、コクは両手を地面に着けた。すると直ぐに地面に沈んでいた足がせり上がってくると足下が岩の様に硬くなった。
「エダ、足場は固めたぞ。」
「儂も敵を捕獲したぞい。」
「一人で圧殺出来るか?」
「出来ん事もないが想定以上の硬さじし、時間は掛かるかのぅ。」
「それなら捕獲したままで良いから地上に出せるか?」
「それなら簡単じゃ。行くぞコク!」
「来い!」
コクの合図と共に地面が揺れるとボス部屋の中央付近の地面が罅割れ、岩の縄の様な物で縛られた巨大なムツゴロウの姿が現れたと思った瞬間、コクが「アトラスの顎!」と唱えながら地面から手を離し、合掌するとその動きに合わせる様に巨大な牙の形をした岩が無数に出現し、小魚を一口で食べる様に牙を生やした地面がバンッ!という轟音と共に潰してしまった。
「シュウト、どうだった?」
「凄いなぁ。ネロが水気を抜く事で魔物の自由を奪い、エダが捕捉、捕縛し、止めをコクの強力な一撃でか、3人とも素晴らしい連携だったぞ。」
俺がそう言うと3人はお互いを見てから恥ずかしそうにしていた。
「それで?」
「何だ?ルーク。」
「いや、まだ先を急ぐのか?」
「そういう事か、まぁ焦って急ぐ必要は無いが、まだ時間も早いしなぁそうだろドラウ。」
「まぁ、予定してた昼の時間にもなってねぇな。」
「それなら少しでも下に行った方が良いだろうな。」
「おし!今のを見て、皆んなやる気が出たみてぇだし、さっさと行こうぜ!」
「ふっ、ルークが1番やる気みたいだけどな。」
「そりゃあ今のを見てりゃあ、やりたくなるだろ?」
「まぁそうか。じゃあ進もうか。」
「おう!」
俺達はそう言うとこれまでよりも更にスピードを上げて下へ下へと階層を下って行った。
俺達は勢いをそのままに30階層まで到達し、蜘蛛と蟹のボスを討伐し、31階層の入り口のセーフティーゾーンで昼食を摂る事にした。
「凄ぇな。此処までじゃねぇが前世でもこんなのを見た記憶があるぜ。」
「水族館だな。」
「スイゾクカン?スイ・・・あぁ、そんな名前だったな。」
「だろ?まぁ、此処は結界みたいだけどな。」
「スイゾクカンは確か分厚いガラスだったな。遮断って意味だけなら同じだな。」
「強度は違うだろうけどな。」
「レベルが違ぇだろ?まぁいいや、昼飯が済んだら海中戦だな。」
「そのつもりだが、戦えるよな?」
「当たり前だろ?何の為にあれだけの修行をしてきたと思ってんだ?」
「だよな。」
「逆にシュウトはどうなんだ?高水圧や激流での戦闘は大丈夫だろうが、見た感じ穏やかな感じだぞ?そっちには慣れてねぇんじゃねぇのか?」
「ルーク達程の修練時間は無かったからそこまでやってないけど、前世なら結構やってたから大丈夫だろ。」
「あぁ、水中戦がどうとか言って、とんでもねぇ深い水溜まりとか穏やかな海に潜って何時間も戦うとか頭の可笑しい事してたもんな。」
「水溜まりって潜水訓練用のプールだぞ。水溜まりって言うには深いし広過ぎだろ?まだため池なら分かるけど・・・って、こっちにもため池は在るよな?」
「あぁ、農民の為に国として乾燥地帯には整備・・・あぁ、ため池か、忘れてたわ。」
「仮にも王子だったやつのセリフとは思えないな。」
「うるせぇ。ってか、ダムとかいうのもなかったか?それともため池の事をダムって言ったんだっけ?」
「多分、ルークの言ってるのは少し違うかな。ダムは水害を抑える為と電力を作り出す為に川を堰き止めてる物だな。こっちでは無いのか?」
「川を堰き止めるか・・・俺の故郷だとそんな場所はねぇから忘れてたが、他国だとあるって聞いた事は有るな。」
「シュナイダー王国だとしないのか?」
「する必要がねぇっていうのも有るが、それ以上に魔物が蔓延る世界だぞ。造れても維持するのに国家予算をどれだけ注ぎ込む必要があると思うんだ?」
「あぁ、そういえばそうだな。ダムの予算と国民の安全で釣り合うと思わないと国は動かないか。」
「まぁな。ウチの国みたいに平民でも強くする様な国じゃねぇとどれだけ掛かるか。しかも前世だとエネルギー源にもなってただろ?」
「そうだな。魔力なんて便利なエネルギー源は無かったしな。こっちだと不可能じゃないが、必要性は限られる・・・か。」
「それにだ。こっちだと魔法やスキルがあるから大規模なダムよりも魔法やスキルを持つ数人を雇った方が経済的なんだよ。」
「なるほどなぁ。それもそうか。」
「まぁ、それより飯だ!飯!」
「そうだな。」
俺達はそう言うと美しい景色を観るのを止めて昼食を摂る事にした。
0
あなたにおすすめの小説
最強超人は異世界にてスマホを使う
萩場ぬし
ファンタジー
主人公、柏木 和(かしわぎ かず)は「武人」と呼ばれる武術を極めんとする者であり、ある日祖父から自分が世界で最強であることを知らされたのだった。
そして次の瞬間、自宅のコタツにいたはずの和は見知らぬ土地で寝転がっていた――
「……いや草」
武装法人二階堂商会 ―― 企業買収(M&A)で異世界を支配する!
Innocentblue
ファンタジー
日本で企業買収の最前線を駆け抜けてきた敏腕社長・二階堂漣司。
裏切りにより命を落としたはずの彼が目を覚ましたのは、
剣と魔法が支配する異世界の戦場だった。
与えられたスキルは《企業買収(M&A)》。
兵士も村も土地も国家さえも、株式として評価・買収・支配できる異能の力。
「ならば、この世界そのものを買い叩く」
漣司は《武装法人二階堂商会》を設立。
冷徹な参謀にして最強の魔導士リュシア、獣人傭兵団、裏社会の戦力――
すべてを子会社として編成し、経済と武力を融合した前代未聞の経営戦争へと踏み出す。
弱小の村を救済し、都市と契約を結び、裏切り者を切り捨て、敵対勢力を力で買収する。
交渉は戦争、戦争は経営。
数字が命運を決め、契約が国境を塗り替える。
やがて商会は、都市国家・ギルド・貴族・宗教勢力すら巻き込み、
世界の価値そのものを再定義する巨大企業へと変貌していく。
これは、剣ではなく契約で世界を制圧する男の物語。
奪うのではない。支配するのでもない。
価値を見抜き、価値を操り、世界に値札を付ける――
救済か、支配か。正義か、合理か。
その境界線を踏み越えながら、蓮司は異世界そのものを経営していく。
異世界×経済×武力が激突する、知略と覇道の武装経営ファンタジー。
「この世界には、村があり、町があり、国家がある。
――全部まとめて、俺が買い叩く」
僕だけ入れちゃうステータス欄 ~追放された凄腕バッファーは、たまたま出会った新人冒険者たちと真の最強パーティーを作り上げる~
めでめで汰
ファンタジー
バッファーの少年カイトのバフスキルは「ステータス欄の中に入って直接数字を動かす」というもの。
しかし、その能力を信じなかった仲間からカイトは追放され迷宮に置き去りにされる。
そこで出会ったLUK(幸運)値の高い少女ハルと共にカイトは無事迷宮から生還。
その後、カイトはハルの両親を探すため地下迷宮の奥へと挑むことを決意する。
(スライム、もふもふ出てきます。女の子に囲まれるけどメインヒロインは一人です。「ざまぁ」もしっかりあります)
私は〈元〉小石でございます! ~癒し系ゴーレムと魔物使い~
Ss侍
ファンタジー
"私"はある時目覚めたら身体が小石になっていた。
動けない、何もできない、そもそも身体がない。
自分の運命に嘆きつつ小石として過ごしていたある日、小さな人形のような可愛らしいゴーレムがやってきた。
ひょんなことからそのゴーレムの身体をのっとってしまった"私"。
それが、全ての出会いと冒険の始まりだとは知らずに_____!!
没落貴族は最果ての港で夢を見る〜政敵の公爵令嬢と手を組み、忘れられた航路を拓いて帝国の海を制覇する〜
namisan
ファンタジー
日本の海運会社に勤めていた男は、事故死し、異世界の没落貴族の三男ミナト・アークライトとして転生した。
かつては王国の海運業を牛耳ったアークライト家も、今や政争に敗れた見る影もない存在。ミナト自身も、厄介払い同然に、寂れた港町「アルトマール」へ名ばかりの代官として追いやられていた。
無気力な日々を過ごしていたある日、前世の海運知識と経験が完全に覚醒する。ミナトは気づいた。魔物が蔓延り、誰もが見捨てたこの港こそ、アークライト家再興の礎となる「宝の山」であると。
前世の知識と、この世界で得た風を読む魔法「風詠み」を武器に、家の再興を決意したミナト。しかし、その矢先、彼の前に最大の障害が現れる。
アークライト家を没落させた政敵、ルクスブルク公爵家の令嬢セラフィーナ。彼女は王命を受け、価値の失われた港を閉鎖するため、監察官としてアルトマールに乗り込んできたのだ。
「このような非効率な施設は、速やかに閉鎖すべきですわ」
家の再興を賭けて港を再生させたい没落貴族と、王国の未来のために港を閉鎖したいエリート令嬢。
立場も思想も水と油の二人が、互いの野望のために手を組むとき、帝国の経済、そして世界の物流は、歴史的な転換点を迎えることになる。
これは、一人の男が知識と魔法で巨大な船団を組織し、帝国の海を制覇するまでの物語。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。
町島航太
ファンタジー
かつて日本最強投手と持て囃され、MLBでも大活躍した佐久間隼人。
しかし、老化による衰えと3度の靭帯損傷により、引退を余儀なくされてしまう。
失意の中、歩いていると球団の熱狂的ファンからポストシーズンに行けなかった理由と決めつけられ、刺し殺されてしまう。
だが、目を再び開くと、魔法が存在する世界『異世界』に転生していた。
異世界でリサイクルショップ!俺の高価買取り!
理太郎
ファンタジー
坂木 新はリサイクルショップの店員だ。
ある日、買い取りで査定に不満を持った客に恨みを持たれてしまう。
仕事帰りに襲われて、気が付くと見知らぬ世界のベッドの上だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる