転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

文字の大きさ
415 / 418

第414話 [生命の揺り篭。Part17]

しおりを挟む
「なぁスキア、あの階段ある程度広そうな感じがするんだが、このまま行けるか?」

「お望みであれば。」

「なら階段も一直線だし、下の階層も海中っていうのもあるから行ってくれ。」

俺がそう言うと範囲系の魔法を放っていたルークが発動中の魔法をキャンセルして俺の肩を掴んできた。

「おいおい、流石に無茶し過ぎなんじゃねぇか?」

「ん?そうか?この後も迷路の様に入り組んだ階層も在るんだし、少しは慣れておいた方が良いかと思ってな。」

「そうなのか?」

「あぁ60階層から65階層までは今のところ、マングローブの根みたいな、海中は海中だけど樹木で出来た迷路で、80階層から85階層は岩礁で出来た迷路だな。」

「マジか。なんとなくだが、見た目が変わらないんじゃないか?」

「そうだろうな。ほぼ同じ通路が入り組んでる感じて1階層10kmはありそうだったぞ。しかも岩礁で出来た方は80階層から85階層まで繋がった状態で正解を見つけられなかったら何度も登り降りを繰り返さないと駄目みたいだしな。」

「岩礁の方も10kmか?」

「いや、100kmはあるんじゃないかなぁ。」

「マジかぁ・・・それってシュウトが居ねぇと誰もクリア出来ねぇんじゃねぇか?」

「どうなんだろうな。海龍族は、このダンジョンをずっと護ってきてるんだし、種族特性とかで判別出来るんじゃないか?」

「それはあるかもな。」

「それにそこまで深く潜れるのは海龍族ぐらいだろ?」

「確かに人魚族みたいな水中で生活してる種族は他にも居るだろうが、このダンジョンに潜るには強さが足りないだろうからな。」

「そうだな。強さもそうだが、このダンジョンに入るには許可を得た者しか入れないし、コソコソ侵入しようにも海龍族の目を欺かないと入れないしな。」

「そうだな。」

「まぁ、何にしても通るのはギリギリだとは思うが、この後の事も考えて接触しない様に階段を降りてみろ。」

「「「「「「御意!」」」」」」

俺の話を聞いて気合いを入れ直した6人はお互いを見つめ合ってうなずくとスピードを上げて角度を調整すると一気に階段へと突入していった。

「ここでスピードを上げるなんてやるじゃねぇか。なぁシュウト。」

「そうだな。入り組んだ場所をある程度のスピードで進もうと考えてるならこの程度の障害をゆっくり入ってたら駄目だと思ったんだろうな。」

俺達がそう話している間に階段を抜けたスキア達から次の方向を聞かれた俺は次の階段の方を指し示してからルーク達を呼び寄せた。

「何だ?」

「いや、今日はスキア達に問題が無いなら熟練度を上げる為にも夜まで行ってもらおうと思うんだが、ルーク達もそれで良いか?」

「俺はスキア達に協力するだけだし、それでも良いが、みんなはどうだ?」

「そうだね。僕達もスキア達が良いなら。」

レイがそう言うと全員頷いたので、スキア達に俺の考えを伝えた。

「魔力的には問題ありません。」

「集中力、精神力の方が心配なのか?」

「はい。数時間という長い時間、この魔法を行使した事もございませんので、突然魔法の効果が切れないとも限りませんので、それで問題無いのであれば修練させていただきます。」

「確かにそれはあるかもしれないが、みんなはそれでも大丈夫か?」

俺がそう言うと全員が頷き、ドラウはクラーケン型の魔道具を取り出した。

「ん?ドラウはそれに乗り込むのか?」

「あぁ、突然だと俺が対処出来ねぇってぇのもあるが、みんなも急に足場が無くなったら困るだろ?」

「足場か。まぁあった方が助かるな。」

「それにこれだけ凄い精霊魔法なんだ。長時間の行使で、もしかしたらスキア達も動けねぇかもしれねぇしな。その時はコレに乗せりゃあ安全だろ?」

「動けない?」

俺が疑問に思っているとルークが話しかけてきた。

「シュウトは感じた事がねぇだろうし、これからもねぇかもしんねぇが、膨大な魔力消費と集中力が必要な魔法を使うと一時的にだが、本人の意志とは関係なく動けなくなる事があんだよ。」

「そうなのか?」

「鍛冶をやってる時にもあんだぞ。しかも普段出来ねぇというか、やらねぇ精霊魔法を行使してんだ。可能性としては高ぇだろ?」

「分かった。その時はドラウに任せる。」

「任せろ。そん代わり、魔物が殺到してる最中なら撃退面は任せるぞ。流石にそこまでの設定は急には出来ねぇからな。」

「分かった。みんなもそれで良いよな?」

全員が頷いたのを確認した俺はスキア達に最速で進む様に指示を出して、する事があまり無い俺だけ1人降りて、討伐した魔物を回収する事に務めていった。

途中、必ず通らなければいけないボス部屋は俺が先行してスキア達が入った瞬間に討伐し、どんどん進んで行き、予定では40階層までだったのだが、半強制的に進んだお陰で1日の終了予定時間ギリギリて50階層まで踏破する事が出来た。

「凄え勢いで来れたなぁ。」

「皆んなが手伝ってくれたので私達の魔力量を気にせず、操作だけに集中出来たのが大きいかな。」

「スキア、そうなのか?」

「はい。シュウト様、もし魔力量まで気にしていれば、先程ルークが言った様な勢いは生み出せなかったと私共は感じております。」

スキアがそう言うと他の幻精霊の皆んなが頷いた。

「そうか。だが、精神的には、かなり疲弊しただろうから明日はゆっくり休んでくれ。」

「おっ、自分が無茶な修行をさせたのを自覚したのか?」

「五月蝿いルーク。俺もここまでギリギリを攻めるとは思ってなかったんだよ。」

「まぁ、全員気合いの入れ方が半端なかったもんな。」

「あぁ、その証拠に今座り込んでるだろ?確かに俺が頑張れとは言ったが、何でここまでしたんだ?あっ、ちなみに言っておくが、怒ってる訳じゃないぞ。」

魔力量は殆ど減っていないはずの幻精霊達が座り込んでいるのを見ながら俺がそう言うとスキアが立ち上がろうとしたので、制止しながら話を聞く事にした。

「実際、私共が協力してここまでの事を出来たのは初めてでして、今後の移動を考えると今、頑張らねばというのもありましたが・・・。」

「ん?・・・もしかして楽しくなったのか?」

「・・・はい。」

スキアがそう言うと幻精霊の皆んなが恥ずかしそうにしているのを見て皆んなで笑っていると宿泊場所の準備を終えたドラウが話し掛けてきた。

「しかし懐かしいぜ。」

「懐かしい?」

「あぁ、俺も新しいスキルを手に入れて思い通りのもんを造れる様になった時には、ぶっ倒れるまで造ったもんよ。」

「そういう事か、まぁそれもあって皆んなも笑ってたんだろうけどな。」

「シュウト、それ以外にも理由はあんぞ。」

「何だルーク?」

「こんな危険なダンジョンで挑戦させたって事もあんだよ。」

「・・・だから明日は戦闘に参加しなくて良いって言っただろ。」

「だから笑えんだろ?」

「明日は休ませんのか?」

「あぁ、だからドラウ、明日は魔道具の背に乗せるでも何でも良いから乗せてやってくれないか?」

「中に乗れるって言っただろ?」

「あぁそうだな。じゃあ頼む。」

「あぁ、それに回復設備もあっからな。」

「あぁそれも言ってたな。」

「シュウト、お前らはどうするつもりなんだ?」

「俺達は普通に移動するぞ。」

「なら・・・新しい形態の実験にもなる事だし、背に乗って移動するか?」

「新しい形態?」

「おう、迎撃魔道具だけだと対処出来ねぇ状況も出てくんじゃねぇか?と思ってな。かと言って速く移動する必要があるってなると乗った状態での移動の方が良いだろ?」

「まぁ、そうなるかもな。」

「って事で造ったもんがあるから明日はそれで移動するって事で良いか?」

「あぁ、それでどんな形態なんだ?」

「そりゃ明日のお楽しみって事で。」

「分かった。じゃあ今日は早めに休むか。」

俺がそう言うと皆んなで幻精霊達に肩を貸して中に入っていき、早めに就寝した。

翌朝、出発準備を終えて外に出ると巨大な体長と同じ長さの翼?ヒレを持つ平べったいサメの様な物がすぐそこに置かれていた。

「ドラウ、コレが昨日話してた魔道具か?」

「あぁ、急遽造る事にしたからな、アクイロラムナ・ミラルカエってぇ魔物が居るらしいんだが、それを模した水中移動闘技場を参考に詰められるだけ詰め込んだ自信作だ。」

「アクイロラムナ・ミラルカエって・・・。」

「シュウト、知ってるのか?」

「実際は見た事も無いが、前世で太古の時代に生きていたとされる生き物で、こんな形だったんじゃないかって言われているのを知ってるだけだ。逆にルークは知らないのか?」

「俺か?う~ん・・・確か、王都の冒険者ギルドで、そんな文献はあったとは思うが、あくまで文献で載ってただけだしなぁ。」

「じゃあ実際は見た事は無いって事か。」

「あぁ、見た可能性があるとすればトルバとコクだろ?」

「あぁこの中だとそうだな。どうなんだ?」

俺がそう言いながらトルバを見るとトルバとコクは唖然とした表情でドラウの魔道具を見上げていた。

「ん?トルバ?」

「あっ、はい。シュウト様、どうされましたか?」

「2人ともドラウの魔道具の形に見覚えがあるのか?」

「はい。もう御姿をお隠しになった海の神様の大戦時に乗られていた聖獣です。」

「姿を隠したって事は、例の大戦で?」

「はい。その通りにございます。」

「まぁでも魔物じゃなくて聖獣だって事らしいぞ。」

「そうなのか?」

「どうしたんだ?内容が違ったのか?」

「正確には分かんねえが、聖獣レベルだったとしたら天災クラスの魔物・・・まぁでもそうか、遠くから姿を見ただけなら被害もねえし、ガタイだけでSランクと表示しても可笑しくねえのか。」

「何一人で納得してるんだ?」

「いや、聖獣ってえなら護ってる場所だったりを仲間や眷属を侵害したり攻撃しねぇ限り、被害がねえよな。」

「まぁ、そうなんだろうな。」

「だから被害がねぇ事、恐らくだが、その聖獣が管理もしくは、眷属と共に過ごしていたナワバリが、その頃の技術力では行けない場所だったって事だ。」

「なるほどな。こっちに来なかったから見た感じで脅威度を判断していたって事か。」

「そういう事だ。」

「まぁそれは良いとしてトルバ、今は居ないのか?」

「私共では分かりかねます。」

「そうか、陸地に居るんだから分からないよな。ならメグミやカスミちゃんはどうなんだ?」

「メグミは会ってないかな。」

「ウチが知っとったらギルドは知っとるはずや。」

「そういうものなのか?」

「あぁ、冒険者ギルドは例え自分の地域に関係無くても魔物の生息域みたいな情報は共有する仕組みが有るからな。」

「まぁ確かに冒険者はいつどこへ行くかは本人次第だもんな。」

「あぁ、特に移動が激しいのが高ランクの冒険者ってぇのもあって、しょうもねぇ事で失わねぇ様に作られた仕組みだからな。」

「なるほどなぁ。」

俺達はそう言うとドラウに促されて魔道具の上に搭乗した。
しおりを挟む
感想 23

あなたにおすすめの小説

最強超人は異世界にてスマホを使う

萩場ぬし
ファンタジー
主人公、柏木 和(かしわぎ かず)は「武人」と呼ばれる武術を極めんとする者であり、ある日祖父から自分が世界で最強であることを知らされたのだった。 そして次の瞬間、自宅のコタツにいたはずの和は見知らぬ土地で寝転がっていた―― 「……いや草」

武装法人二階堂商会 ―― 企業買収(M&A)で異世界を支配する!

Innocentblue
ファンタジー
日本で企業買収の最前線を駆け抜けてきた敏腕社長・二階堂漣司。 裏切りにより命を落としたはずの彼が目を覚ましたのは、 剣と魔法が支配する異世界の戦場だった。 与えられたスキルは《企業買収(M&A)》。 兵士も村も土地も国家さえも、株式として評価・買収・支配できる異能の力。 「ならば、この世界そのものを買い叩く」 漣司は《武装法人二階堂商会》を設立。 冷徹な参謀にして最強の魔導士リュシア、獣人傭兵団、裏社会の戦力―― すべてを子会社として編成し、経済と武力を融合した前代未聞の経営戦争へと踏み出す。 弱小の村を救済し、都市と契約を結び、裏切り者を切り捨て、敵対勢力を力で買収する。 交渉は戦争、戦争は経営。 数字が命運を決め、契約が国境を塗り替える。 やがて商会は、都市国家・ギルド・貴族・宗教勢力すら巻き込み、 世界の価値そのものを再定義する巨大企業へと変貌していく。 これは、剣ではなく契約で世界を制圧する男の物語。 奪うのではない。支配するのでもない。 価値を見抜き、価値を操り、世界に値札を付ける―― 救済か、支配か。正義か、合理か。 その境界線を踏み越えながら、蓮司は異世界そのものを経営していく。 異世界×経済×武力が激突する、知略と覇道の武装経営ファンタジー。 「この世界には、村があり、町があり、国家がある。 ――全部まとめて、俺が買い叩く」

僕だけ入れちゃうステータス欄 ~追放された凄腕バッファーは、たまたま出会った新人冒険者たちと真の最強パーティーを作り上げる~

めでめで汰
ファンタジー
バッファーの少年カイトのバフスキルは「ステータス欄の中に入って直接数字を動かす」というもの。 しかし、その能力を信じなかった仲間からカイトは追放され迷宮に置き去りにされる。 そこで出会ったLUK(幸運)値の高い少女ハルと共にカイトは無事迷宮から生還。 その後、カイトはハルの両親を探すため地下迷宮の奥へと挑むことを決意する。 (スライム、もふもふ出てきます。女の子に囲まれるけどメインヒロインは一人です。「ざまぁ」もしっかりあります)

私は〈元〉小石でございます! ~癒し系ゴーレムと魔物使い~

Ss侍
ファンタジー
 "私"はある時目覚めたら身体が小石になっていた。  動けない、何もできない、そもそも身体がない。  自分の運命に嘆きつつ小石として過ごしていたある日、小さな人形のような可愛らしいゴーレムがやってきた。 ひょんなことからそのゴーレムの身体をのっとってしまった"私"。  それが、全ての出会いと冒険の始まりだとは知らずに_____!!

没落貴族は最果ての港で夢を見る〜政敵の公爵令嬢と手を組み、忘れられた航路を拓いて帝国の海を制覇する〜

namisan
ファンタジー
日本の海運会社に勤めていた男は、事故死し、異世界の没落貴族の三男ミナト・アークライトとして転生した。 かつては王国の海運業を牛耳ったアークライト家も、今や政争に敗れた見る影もない存在。ミナト自身も、厄介払い同然に、寂れた港町「アルトマール」へ名ばかりの代官として追いやられていた。 無気力な日々を過ごしていたある日、前世の海運知識と経験が完全に覚醒する。ミナトは気づいた。魔物が蔓延り、誰もが見捨てたこの港こそ、アークライト家再興の礎となる「宝の山」であると。 前世の知識と、この世界で得た風を読む魔法「風詠み」を武器に、家の再興を決意したミナト。しかし、その矢先、彼の前に最大の障害が現れる。 アークライト家を没落させた政敵、ルクスブルク公爵家の令嬢セラフィーナ。彼女は王命を受け、価値の失われた港を閉鎖するため、監察官としてアルトマールに乗り込んできたのだ。 「このような非効率な施設は、速やかに閉鎖すべきですわ」 家の再興を賭けて港を再生させたい没落貴族と、王国の未来のために港を閉鎖したいエリート令嬢。 立場も思想も水と油の二人が、互いの野望のために手を組むとき、帝国の経済、そして世界の物流は、歴史的な転換点を迎えることになる。 これは、一人の男が知識と魔法で巨大な船団を組織し、帝国の海を制覇するまでの物語。

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

異世界でリサイクルショップ!俺の高価買取り!

理太郎
ファンタジー
坂木 新はリサイクルショップの店員だ。 ある日、買い取りで査定に不満を持った客に恨みを持たれてしまう。 仕事帰りに襲われて、気が付くと見知らぬ世界のベッドの上だった。

42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。

町島航太
ファンタジー
 かつて日本最強投手と持て囃され、MLBでも大活躍した佐久間隼人。  しかし、老化による衰えと3度の靭帯損傷により、引退を余儀なくされてしまう。  失意の中、歩いていると球団の熱狂的ファンからポストシーズンに行けなかった理由と決めつけられ、刺し殺されてしまう。  だが、目を再び開くと、魔法が存在する世界『異世界』に転生していた。

処理中です...