転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

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第413話 [生命の揺り篭。Part16]

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スキア達と精霊魔法のモード変更に挑戦していると物作りの血が騒いだのかドラウも参戦し、俺の想定していた形とは全然違い、楕円の結界の周りをドリルの様に巨大な刃が旋回して海中を進む様な形になった。

「ドラウ、前方か、後方にプロペラを設置してと思ってたけど、この形にしたのは理由があるのか?」

「理由か?そりゃシュウトが想定してた形だと推進力を生む部分が壊れた時に安定感が激減するだろ?それにこの形状にすりゃあ進行方向に居る魔物に対して絶大な破壊力は有る上に軽い障害物なら無視出来る。後、1番良いのは1枚壊れたところで、殆ど支障がねぇ点だな。」

「確かに目的地に真っ直ぐ進むならこの形状はベストかもしれないが、移動する目標物を追い掛ける場合は不向きなんじゃないのか?」

「何言ってんだ?元々はあれだけクネクネ動いてたんだぞ。魔物みたいな動きは可能だろ?」

「あぁ、そうか。そうだな。まぁでもこの形状は水中に特化した形って事だな。」

「まぁな。後は地中もだな。」

「あぁそうか。けどなぁ・・・。」

「けどって何だ?シュウトの言ってたジェット推進?ってぇのと構造がかなり違う点か?」

「あぁ、コレはどちらかと言えば生き物を参考にしてる感じだろ?」

「まぁそうだな。ワーム系の魔物に近いのは居るからな。」

「だろ?」

「なら、俺に構造を教えてくれ。それを参考に俺がこの世界に適応した形でスキア達に教えてやるよ。」

「良いのか?」

「任せろ。それに俺の魔道具の参考にもなるだろうしな。」

「確かにそれは間違いないが、スキア達はまだ細かい操作は難しいって話だったぞ。」

「それも踏まえて教えるに決まってるだろ。」

「それなら・・・。」


俺はそう言うとジェット推進の構造と原理をドラウに説明して行った。

「おぉ、なるほどな。これなら魔法っつうもんが無くても驚異的推進力が得られるな。」

「やっぱり凄いな。」

「何がだ?」

「少しの説明で理解してるからさ。」

「ん?シュウト、舐めてんのか?」

「そんな事ないさ。普通なら別の世界の原理原則や科学を理解するだけでも大変なのに俺の見立てだと俺の話を聞いて新しい魔道具を創ろうともしてるだろ?」

「そりゃな。今まで魔力に頼らざるを得ない分野も必要無く、余剰分を他に廻せるんだ。そりゃ色々考えっだろ?」

「それが凄いんだって。」

「心から作る事が好きな造り手ならそんなもんだろ?それに俺はエルダードワーフだ。種族特性もあるからそんなもんなんだ。知識量なんかはスキルの恩恵ってぇのもあるがな。」

「って事はこの世界でも造った人が居るって事か?」

「ジェット推進をか?」

「あぁ、居るから直ぐにって事じゃないのか?」

「確かに近いモノは有ってもカガクだっけ?そのものを理解して造ったみてぇな感じの設計図は無かったぞ。」

「そうなのか?」

「あぁ、形は近いがシュウトが教えてくれた“コウクウ”力学や流体力学とかいうのは活かされてねぇな。」

「ん?・・・もしかして形だけが近いって感じなのか?」

「あぁ、もしかしたら今流行ってねぇって事はメモリーホルダーだが、シュウトみてぇに詳しくは覚えられてねぇんだろうな。後は素材結合の技術が足りねぇとか、技術力不足、勉強不足で出来なかったんだろうな。」

「それでも飛空艇とかはあっただろ?」

「アレは1から10まで魔力を使ってっからシュウトの言う力学は使ってねぇんだよ。」

「俺達のもか?」

「一部は使ってる部分も有るが、あの時は今みたいに詳しくって感じじゃなかったろ?」

「まぁそうだな。」

「それに俺らが乗るもんは魔力の心配も無いしな。」

「・・・なら、何で?」

「何で?ってそりゃ国民の移動とか、全てをシュウトの魔力やら高額な魔石で、なんて俺達が居ない時は使用出来ません。じゃあ困るだろ?」

「なるほど、少ない魔力でも運用出来る物をって考えての事か。」

「あぁ、レイにも出来るだけ国民の力のみで何とか出来る物を造れないか?って相談もされてたしな。」

「レイが?」

「あぁ、自分達、特に使徒様に依存した国では、将来的に国の運用は難しいだろうってよ。」

「なるほど、だから魔力使用の少ない飛空艇や船がって事になるのか。」

「あぁ、今の国民なら近場のダンジョンで国民のみの力でレベリングして後世にもその習慣を受け継げるだろうから出来る事ならCランクの魔石で運用出来る物を造れないか?って話だ。」

「今だと難しいのか?」

「飛空艇や船のランクを下げても1度の運行にCランクの魔石をかなり消費する必要が有るからな。」

「運用には程遠いって事か。」

「あぁ、だが、シュウトが今教えてくれた“コウクウ”力学や流体力学を利用すれば、消費量は、かなり抑えられるはずだ。」

「それは良かったけど、さっきから航空って言葉が言い難いのか?」

「言い難いってぇより言葉の意味がよく分からねぇ。」

「ん?こっちには無いのか・・・。」

俺はそう言うと必要無い気もしたが、言葉の意味を教えた。

「なるほど、空を航行する為の学問って事か。」

「あぁ、こっちには無かったんだな。」

「まぁ、飛空艇はあっても、アレは魔法学と魔道工学の分野だからな。」

「なるほど、航空力学が無くても飛べるんだから知らなくて当然か。」

「まぁな。しかもこの航空力学ってやつは、かなり高度な技術力がねぇと大したもんが造れねぇし、知られてたとしても廃れてったんじゃねぇか?」

「やっぱり難しいのか。」

「あぁ、シュウト達の前世の技術者達は俺らエルダードワーフに匹敵する・・・いや、俺ら以上だった可能性だってあるだろうな。」

「なるほどなぁ。」

「まぁ実際、腕比べした訳じゃねぇから何とも言えねぇが、相当な腕だったのは想像出来るぞ。」

「まぁ確かに町工場で2つ以上に分解出来るけど組み合わせると1つの鉄のインゴットにしか見えないぐらいな物を作れるって話もあったな。」

「はぁ?なんだそりゃ?」

ドラウが不思議そうにしていたので、口で説明出来ないと思った俺は地面に絵を描いて説明した。

「そ、それをその辺の街の工房でだと・・・。」

「そんなに驚くんだな。」

「そりゃ王都や俺らの里みてぇな場所じゃなく、その辺の街レベルって事だろ?普通驚かねぇ方が可笑しいだろ?」

「まぁ、言いたい事は分かるが、首都・・・こっちで言うところの王都は逆にそんな工場は無いからな。それに町工場と普通の工場は違うからな。町工場、俺がさっき言った様な工場はピンポイント、例えば船の先端だけとか、剣で言ったら持ち手の刃との結合部分の留め具とか、そういうのに特化して造ってる様な場所だから製品に客のニーズに完璧に寄り添える精巧さを求められてんだよ。」

「なるほど特化型か・・・それにしても相当な技術力だぞ。」

「まぁ確かに国や世界から依頼が有る様な町工場も有るって話だからそうなんだろうな。」

「そいつは凄えな。って事はシュウトが前世で住んでた国が一丸となって一つの物を造ろうとしたら世界最高の物が造れるって事じゃねぇか?」

「まぁそうかもな。」

「ん?同じ国に住んでんのに仲でも悪ぃのか?」

「いや、そんな事は無いと思うが、自分達の国だけが良ければそれで良いなんて事は一切考えない人が多い国だからなぁ。困ってる国の手助けをする方が多いだろうなと思ってな。」

「・・・シュウトが、その性格なのは前世の国民性ってやつか?」

「あっ、それはそうかも。俺の周りにも利他的な人間が多かったからな。」

「凄えな。そんなヤツばっかなら生きやすい世界になんだろうな。」

「だろうな。まぁ根底に良い事も悪い事も人にすれば自分に返ってくるって思ってれば自然とそうなるもんだよ。」

「あぁ、俺らの国の指針として掲げてたやつか。」

「ん?そうなのか?」

俺がそう言いながらルークを見るとルークは深く頷いていた。

「それは良いな。まぁそれよりこの形状でさっきみたいな攻撃は可能か?」

俺がそう言うと皆んなはハッとしながら有効だった攻撃を試していた。

「ルーク、どうだった?」

「飛び道具は問題ねぇが鞭や糸みたいな自分と繋がってんのは無理だな。それに魔法も速度重視にしねぇと難しいな。」

「常時、触手が旋回してるからか?」

「あぁ、高速で旋回して触手が後方へ流れてる感じだから放出系の魔法も飛び道具もスピードが無いと当たっちまうんだよ。だから糸も鞭も後方へ流される結果になっちまう。まぁ、後方から迫ってくる魔物には攻撃しやすくなったがな。」

「ん?触手も然る事乍ら海流も渦を巻くだろし、やり難くないのか?」

「いや、そんな事もねぇぞ。その力も上手く利用すれば俺が力を込めなくても相当な威力が出るはずだ。」

「なるほどな。後はテクニック次第って事か。」

「そういう事だ。まぁ、今のところは後方から追い掛けてくる様な魔物は居ないがな。」

「確かに前方からしか攻めて来ないな。」

「コレもダンジョンの特性が関係してるのかもな。」

「そうなのか?」

「あぁ、深層に向かう外敵に対して優先的に攻めてくる傾向が何処のダンジョンでも見受けられるからな。」

「あぁ、だから近付いてくる外敵に向かって攻勢を見せる感じか。」

「そういう事だ。まぁ何にしてもかなりのスピードが出てんなぁ。コレって俺らも協力した方が良いのか?」

「俺に聞かれてもなぁ。どうなんだスキア?」

「このままのスピードで宜しいのであれば、それ程必要性はありません。」

「皆んなで魔力を譲渡するとスピードを上げられるのか?」

「はい。内部の固定にも旋回スピードを上げる為にもそれぞれの属性も魔力を加えて強化出来ますので。」

「なるほどなぁ。それで、どの程度大丈夫なんだ?」

「どの程度とは受容量の事でしょうか?」

「あぁ、俺がやると危険だっていうのは、最近よくあるからな。」

「流石にシュウト様が放出されるのは少々抑えて頂けると助かりますが、シュウト様以外であれば全力でも何とか出来ると思われます。」

「やっぱり俺だと拙いのか・・・。」

「シュウト様の魔力が膨大だというのも確かにございますが、それ以上に神気が含まれる可能性が有り、私共では神気を取り込む事も操作する事も出来ませんので。」

「そういう事か。なら、皆んなで放・・・もう階段か。」

俺が言いかけるタイミングで階段が見えてきたので、全員に声を掛けるのを止めた。
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