転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

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第339話 [闘技場プレオープン?]

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ルークに闘技場の話をした数日後、調整が終わったとの連絡がスキアからあったので、ルークと共に皆んなで闘技場に入り、全員に再び(ルークは初めて)挑戦してもらい、自分達の要望通りになっているか、要望を叶えてもらった上での改善案を出してもらった。

その後は闘技場挑戦班と旅行班、勿論、旅行には参加してはいないが、ニップルとドラウにも皆んなと同様、休みと挑戦を交互に行って貰う事にして、ドラウには魔道具の知識を貸して貰う感じで休みの時も少しだけ調整に参加して貰った。

そうして数週間、旅行から帰った俺達は新婚旅行中の2人を待つ間、修行を兼ねて修行と並行して挑戦、調整を行っていき、特殊迷宮・闘技場を完成させた。

「やっと完成だなぁ。」

「おう。まさかこんなに掛かるとはなぁ、今更だが、シュウト、もっと簡単に出来なかったのか?」

「う~ん、元々は迷宮神ラビリス様が設計して創り上げたダンジョンだったみたいで、そのままトレースして、改良みたいな事は出来なかったんだよ。」

「自然に出来たダンジョンじゃなかったのか?」

「さぁ?そこまでは分からないが、もしかしたら出来たてのダンジョンに干渉した。もしくは、人々が封印されたダンジョンが在る場所に知らず知らず、建物を建てて住んでいたのかってところだろうな。」

「あぁ、封印かぁ・・・それなら後者だろうな。まぁでもそれなら普通にダンジョンを創れないのも納得だな。しかも迷宮神ラビリス様のかぁ。」

「あぁ、だが、完全な模倣だけなら俺の魔力で何とかなったらしいぞ。」

「それだとアペクマンティコアも普通に出てくんだろ?難易度が爆上がりじゃねぇか。」

「だぁから時間が掛かったんだよ。」

「まぁ、それならしゃあねぇな。」

「それで?直ぐに闘技場は国民にお披露目するのか?」

「いや、もう直ぐアキト達が戻ってくるからアキト達に挑戦してもらってからだな。」

「あぁ、他のヤツらと同じにする訳にもいかねぇもんな。」

「まぁ、それだけじゃないんだが、一緒にっていう点は間違ってないな。」

「他に何があるんだ?闘技場自体は完成しただろ?」

「まぁ、そうだが、タイプ別で挑戦してもらったかっていうと攻撃特化と回避盾の2人にはやって貰いたいかなって思ってな。」

「あぁ、防御特化はトルバに担ってもらったからって事か・・・だが、回避盾はコクがやってなかったか?」

「カスミちゃんの回避盾はコクとは違って盾自体が武器だから盾術としても挑戦してもらいたいんだよ。」

「なるほどなぁ。」

そうこう話しているとアキトから念話が届いたので、アイテムボックス改の中に向かい入れた。

「おかえり、2人とも。」

「ただいまシュウト、ルーク。」

「カスミちゃん、新婚旅行中に喧嘩なんてしてないよねぇ?」

「な、なんで!?見てたん!?」

「あ~、やっぱり。」

「シュウト、見てたのかい?」

「いや、前世でも新婚旅行中に大喧嘩してたから、もしかしてと思ってな。」

俺がそう言うとアキト達は恥ずかしそうにしていて、ルークは馬鹿笑いしていた。

「もうそんなに笑わなくていいよルーク。」

「悪ぃ悪ぃ。」

「それで2人で出迎えてくれたのは何か有ったのかい?」

「前世では帰ってきた時に移動で疲れてたみたいだが、今は疲れてるか?」

「前世?・・・何で疲れてたんだろう?」

「アキト、アレちゃう?えぇと、飛行船?ちゃうなぁ・・・。」

「飛行機か?」

「そう!シュウト兄が言うたやつ!アレに長時間乗ってた所為で、えらかった記憶が何となく有るわ。ほんでも何でえらかったんやろ?」

「あぁ、長時間座ってたからじゃないか?」

「そうやった?ほんでも何で長いこと座っとったんやろ?えらなったらその辺、動き回っとったらええのに。」

「僕の記憶だとそんなに動けるスペースなんて無かったはずだよ。」

「せやっけ?それで長いこと座っとったんなら疲れるわなぁ。」

「アキト、それだけじゃないぞ。」

「シュウト、どういう事だい?」

「あの時は確か、エコノミークラスにしたから疲れたって言ってたはずだぞ。」

「エコノミークラス?それは乗り物の種類か何かかい?」

「いや、座席のランクだ。」

「ランク?乗合馬車と貴族用の馬車みたいな事かい?」

「そうだが、乗り物は同じ飛行機だ。だが、乗り心地や座席のスペースとか、他にも色々有るが、全然違うんだ。」

「へぇ~そんなに違うんだ。」

「あぁ、かなり違うな。エコノミークラスは病気の名前になるくらいだしな。」

「そんなに悪辣な環境なのかい?」

「いや、ただ狭いってだけだ。」

「それなのに病いの名前?」

「長時間、同じ体勢だと駄目って事だよ。」

「そういうモノなんだね。」

「だからお金がもったいないからってエコノミークラスは、みたいな事で喧嘩してたなぁって、思い出したんだ。」

「って事は僕達、前世じゃ結構な貧乏だったのかい?」

「いや、2人共、国からの依頼とかを受けてたからまぁまぁ金持ちだったぞ。」

「それなら飛行機が高いのかい?」

「いや、エコノミークラスなら殆どの人が乗れる金額だし、少し高いっていっても帰りの便くらいならアキト達は、一般の最高クラスであるファーストクラスでも乗れるぞ。」

「帰り?行きは転送陣か・・・いや、魔法は無かったもんねぇ。」

「あぁ、行きは俺の知り合いに頼んでプライベートジェットで行ったんだよ。」

「プライベートジェット?」

「個人所有の飛行機な。往復でも良いよって話だったのに悪いって行きだけにしたんだよ。」

「じゃあ何で?」

「カスミちゃんが決めたらしいぞ。ただそれなのにずっと文句言ってたから怒って喧嘩したらしいぞ。」

俺がそう言うとアキトは「変わらないなぁ~。」って言って、カスミちゃんを見るとカスミちゃんは恥ずかしそうに下を向いた。

「あぁ、今回もか?」

「そういう事だよ。」

「けど、王族、皇族の為の施設だよなぁ?」

「そうだよ。でも全ての王族、皇族がお金に糸目は付けないなんて事はないんだよ。」

「あっ、そうなの?」

「だから言い方は悪いけど、ケチな人達も居るからねぇ。」

「そういう人達用のプランが有るって事か?」

「そ。だから今回もそっちのプランにするって聞かなかったんだよ。」

「だけど、納得出来なかったって事か。」

「うん。」

「で、喧嘩したと。」

「うん。」

「相変わらずだなぁ。」

俺がそう言うとアキトも照れたのか頭を搔いていた。

「それで疲れたのか?」

「いや、身体は問題ないよ。」

「じゃあ精神的に疲れたって事か?」

「いや、カスミと居るのにそんな事は有り得ないよ。」

「じゃあ疲れて無いって事か?」

「そうだね。身体が鈍ってないか、迷宮に直ぐにでも潜りたいって帰りに話してたくらいだしね。」

「おっ、なら丁度良かった。」

「ん?何かあったのかい?」

「彼処のダンジョンを踏破して、俺の闘技場を創ったんだが、攻略組、いや、国民に伝える前に2人に挑戦してもらおうかなってさ。」

「そうなのかい?面白そう!ね?カスミ。」

「うん。シュウト兄!今から行けんの?」

カスミちゃんがテンション高目に言ってきたのを見て、良い感じだと思った俺は2人を特殊迷宮:闘技場へと案内した。

「おぉ・・・凄いねぇ・・・ホールから前世に近い様な感じがするね。」

「やっぱり分かるか?」

「こういうのは好きだったから鮮明に覚えてるんだよねぇ。」

「だが、それならそれでアキトがそう言ってくれてホッとしたぞ。」

「うん。完璧だよ。」

「取り敢えずCランクからな。」

「えっ?そうなの?」

「どんな迷宮か、気楽に見て欲しいし、慣らしも有るが、1番の理由はそうしないと上のランクには行けないってだけだ。」

「あぁそうなんだ。」

「そう、じゃないと無理なランクで挑戦する人達も出て来るって皆んなの意見が一致してな。」

「まぁ確かにそういう人も居るだろうね。分かった取り敢えず挑戦してくるよ。それで皆んなは踏破したのかい?」

「いや、まだ無理だな。」

「どれだけ難しいダンジョン創ってるんだよ。」

「どれだけ皆んなが強くなっても使える様にってな。取り敢えず、久々の戦闘だろ?無理だけはするなよ。」

「分かってるって。一先ずは皆んなと同じランクには行きたいけど、どこまで行ってるんだい?」

「SSランク級だな。」

「えっ?SSランク?待って。SSランクは全力で戦えば勝てるよね?」

「やってみれば分かるって。」

「これは楽しみだね。」

アキトはそう言うとカスミちゃんと楽しそうに挑戦しに行った。

「さてと、ルーク、アキト達は何処まで行けると思う?」

「新婚旅行で鈍り切ってたらSランクでもしくじるかもな。」

「流石にそれは無いだろ?」

「だよな。まぁ、肩慣らし程度ならSSランク少し挑戦して止めるんじゃねぇか?」

「まぁ、流石にさっき言ってたみたいにSランクで終了したら少し俺が鍛えた方がいいかもな。」

俺がそう言うと関係ないはずのルークが青ざめて、入って行ったアキト達の方を向いて謝る様な仕草をしていた。

その後、アキト達は次々とクリアしていき、SSランクに個人でもパーティーでも到達するとSSランクに少し挑戦してから2人とも止めて出て来た。

「どうだった?」

「シュウト、見てなかったのかい?」

「見てたぞ。そうじゃなくて肩慣らしは出来たか?」

「良い感じに出来たと思うよ2人共。」

「そうか。それで皆んなは大丈夫だって言ってたが、2人はどう思う?」

「良い感じだよねぇ?カスミ。」

「せやな。コレなら初級踏破しとったらCランクは挑戦は出来ると思うで。クリアするんは、踏破しただけやと難しいかもしれへんけどな。ってか、シュウト兄心配し過ぎちゃう?」

「そうか?お披露目するなら慎重にするのは当たり前だろ?」

俺がそう言うと横で聞いていたルークが笑い転げていた。

「な、何だよ?」

「クックック・・・いや、だってよぅ。俺達が言わなきゃ、もっと過酷な闘技場にしようとしてた同じ人間とは思えなくてな。」

「いや、お披露目するんだから慎重になるのは当然だろ?今日のアキト達はオープン前、そうプレオープンのお客様って感じだな。」

「あぁ分かる。」
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