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『僕といればあなたは二度と傷つかずにすむんですよ?』
……これは久保田の殺し文句か?
久保田が俺のどこを好きになったのか、未だに分からない。外見? 顔なんて完全にどこにでもいる顔だし。性格? 性格なんてあれだし、生命力なんて出涸らししか残ってないし。本当に背中の愛嬌か?
久保田がなんで俺にここまでするのか分からなかった。
「野坂さん、おはようございます」
「おはよう」
村上はあの日の翌日から何事もなかったように出勤していた。しかし久保田が変わるわけがないから嫌がらせは続いているだろう。なにせあの男は、人を自分の思い通りにするためならどんな画策もする男なんだから。
「野坂さん」
「ん?」
「俺はもう大丈夫です」
「そう」
森田がいるからかな? 観覧車を降りたあと、森田は外で暮らしたことのない飼い猫のような顔をしていた。村上も頬に少しだけ肉が戻ったように見える。
「野坂さん。今度、仕事帰りにでも食事に行きませんか?」
「え?」
「野坂さんの食べたい物奢ります。あ、もちろん久保田さんには内緒でお願いしますね」
「…………」
「森田にも」
何言ってんの? この前森田とキスしてたよね?
社内を見回したが、まだ森田は出社していなかった。久保田もトイレに行っているのか、見える場所にはいない。
それが分かっているのか、村上は元気を取り戻した顔で人差し指を口に当てると、自分のデスクに戻って行った。
俺は自堕落な人間だし、容姿が飛び抜けて良いわけじゃないし、性格だってこんなんだし、向上心もないし、何も持っていない。そんな俺のことを好きだと言って、何でもするという男が現れた。この男は俺の生活にどんどん入り込んできた。俺はすでに追い込まれている。
どうすればいい?
「…………」
重なる唇が離れないように、久保田の首に手をまわした。お互いの舌が絡み合い始めると久保田が眼鏡をはずした。
「……野坂さん」
キスをしながら抱き合い、重なっている場所から熱が指先まで伝わっていく。俺は自然と久保田の体に体を押しつけていた。
夕食を食べ終わったばかりで、テーブルにはまだ食器が乗せられている。久保田に誘われるまま、俺の体はそれに応じようと動いていた。
待て。本当にいいのか? あの久保田だぞ? 今まで以上にこいつに束縛されることになるんだぞ?
分からない。久保田からは逃げたい。死ぬほど逃げたい。でも逃げ切れる自信もない。こいつが次はどんなカードを切るか分からないからだ。
それに、久保田が与えてくれた生温い場所に慣れ過ぎてしまっていた。久保田がいなくなったら俺はどうなる? リョータがいなくなった時よりも苦しむかもしれない。リョータ以上に久保田を好きになったわけじゃない。でもそれくらい久保田は俺の生活に入り込んでいた。
「……野坂さん、好きです」
「…………」
でも、あの観覧車に乗った日から、俺の中で何かが変わったような気がしていた。
久保田は俺のうなじに手をやりながら、俺を後ろへ押し倒した。そのまま、またキスをし、久保田の手がパーカーの中に入った。
「……いいんですね?」
「…………」
俺は頷いた。
だって。
久保田の顔が近付いて、また唇を合わせた。パーカーの中の久保田の手が俺の体をなぞると、俺も久保田を見上げながら緩んでいたネクタイをはずした。素肌の上を久保田の手が滑っていく。
左の胸を撫でられ、右の胸を濡れた舌で舐められ、吸い付かれると、俺は軽くのけ反った。
「あっ」
しかしそれはすでに知っている感触だった。
自由に動く唇と舌は、無防備な腹にも、痕が付きそうなほど強く吸い付いた。
「……あっ」
「……野坂さん」
体にあちこちに痕を付けていく久保田の髪を、ぐしゃぐしゃと乱れさせながらも、俺はまだ安心していた。
だってこの家にはなんの用意もないから。
なんの準備もできないから、最後までは絶対にすることができないのだ。久保田だってそんな状態で無理強いはしてこないだろう。たぶん。
だから俺は履いているスウェットの紐がとかれ、久保田の手が入ってきてもそれを止めなかった。
しかし久保田は突然、俺の頭の斜め上に手を伸ばした。窓の下、狭い部屋の畳の上に直接置かれた収納ボックス。そこから久保田が何かを取り出した。
それは……。
「は?」
俺は一瞬で真顔になった。
「大丈夫です。ちゃんと新品ですから」
そういう問題じゃない。
まさかドラ○もんだって、こんなに都合よくこんなものを出してはくれないだろう。久保田が驚く俺を尻目に新品のそれの蓋を開け、手のひらに出した。
「あれ? ひょっとして野坂さん、初めてですか?」
俺の動揺を違う意味にとったのか、久保田に聞かれた。
「……え? いや、あの……」
俺は頷いたらいいのか、首を横に振ったらいいのか分からなくなった。
「そんな訳はないと思いますが、大丈夫です。僕はどちらでも気にしません。お互いに今日が初めてということにしましょう」
「……ちょっと待って……!」
久保田の濡れた手が近付き、俺はそれを避けるように起き上がった。しかし久保田に肩を掴まれ、倒される。
「……ちょ、ちょっと待って」
「あなたさっき、同意しましたよね?」
「……な……」
なんて恐ろしいことを言うんだ!
「僕はちゃんと待ちましたよ? あなたが心から同意してくれるまでずいぶんと我慢しました。僕がどれだけこの家に通ったと思います?」
「…………」
……どうしよう。やっぱり怖くなってきた。久保田だけはやっぱりだめだ。助けてくれ。俺もう半裸だ!
片腕だけ抜けたパーカーを首元に斜めに引っ掛け、スウェットと下着がこれ以上下がらないように抑え、久保田の下から後ずさるように抜け出た。しかしすぐに狭い部屋の壁にぶつかる。
「僕はあなたのためなら何だってしますよ」
「…………」
どうしよう! いつもの言葉が犯罪の言葉みたいに聞こえる!
「野坂さん、好きです」
どうしよう。どうしよう!
俺は壁に体を押し付けながら、頭を掻きむしった。そしてある逃げ道に辿り着く。
「……と、とりあえずビールを」
まだ、たしか冷蔵庫に残ってたはず。
「だめです。僕は素面のあなたとしかしたくありません」
「…………」
久保田がまた俺の横にある収納ボックスに手を伸ばした。
見ると手に小さな箱を持っている。久保田はその箱から薄い正方形の物を取り出した。
これもこの家で初めて見たぞ? もしかしてこれは、この正方形のパッケージを破ると、薄いゴム製の物が出てくるやつじゃないか?
……もう何この家っ‼ 俺が知らない間にこんなものまでっ‼ これ以上何が仕込まれているんだっ⁉
「野坂さん」
壁に背中を付ける俺に久保田が迫って来た。
大丈夫。まだ逃げられる。俺はいつも我慢して流されて失敗してきたんだから。逃げるんだ。
今度こそ。
久保田が俺の顔の横の壁に手をついた。
「あなたにここまでする男は二度と現れないと思いますよ? 僕はあなたの防波堤になります。あなたが二度と荒波に揉まれないようにします。二度と一人で泣かせません。僕はあなたを守り続けます。僕は絶対に逃げません。僕は一生あなたを愛します。愛し抜きます」
「…………」
眼鏡のない久保田が、俺の肩を掴んだ。キスをするように久保田の顔が近づく。
「野坂さん」
「…………」
……どうしよう!
……これは久保田の殺し文句か?
久保田が俺のどこを好きになったのか、未だに分からない。外見? 顔なんて完全にどこにでもいる顔だし。性格? 性格なんてあれだし、生命力なんて出涸らししか残ってないし。本当に背中の愛嬌か?
久保田がなんで俺にここまでするのか分からなかった。
「野坂さん、おはようございます」
「おはよう」
村上はあの日の翌日から何事もなかったように出勤していた。しかし久保田が変わるわけがないから嫌がらせは続いているだろう。なにせあの男は、人を自分の思い通りにするためならどんな画策もする男なんだから。
「野坂さん」
「ん?」
「俺はもう大丈夫です」
「そう」
森田がいるからかな? 観覧車を降りたあと、森田は外で暮らしたことのない飼い猫のような顔をしていた。村上も頬に少しだけ肉が戻ったように見える。
「野坂さん。今度、仕事帰りにでも食事に行きませんか?」
「え?」
「野坂さんの食べたい物奢ります。あ、もちろん久保田さんには内緒でお願いしますね」
「…………」
「森田にも」
何言ってんの? この前森田とキスしてたよね?
社内を見回したが、まだ森田は出社していなかった。久保田もトイレに行っているのか、見える場所にはいない。
それが分かっているのか、村上は元気を取り戻した顔で人差し指を口に当てると、自分のデスクに戻って行った。
俺は自堕落な人間だし、容姿が飛び抜けて良いわけじゃないし、性格だってこんなんだし、向上心もないし、何も持っていない。そんな俺のことを好きだと言って、何でもするという男が現れた。この男は俺の生活にどんどん入り込んできた。俺はすでに追い込まれている。
どうすればいい?
「…………」
重なる唇が離れないように、久保田の首に手をまわした。お互いの舌が絡み合い始めると久保田が眼鏡をはずした。
「……野坂さん」
キスをしながら抱き合い、重なっている場所から熱が指先まで伝わっていく。俺は自然と久保田の体に体を押しつけていた。
夕食を食べ終わったばかりで、テーブルにはまだ食器が乗せられている。久保田に誘われるまま、俺の体はそれに応じようと動いていた。
待て。本当にいいのか? あの久保田だぞ? 今まで以上にこいつに束縛されることになるんだぞ?
分からない。久保田からは逃げたい。死ぬほど逃げたい。でも逃げ切れる自信もない。こいつが次はどんなカードを切るか分からないからだ。
それに、久保田が与えてくれた生温い場所に慣れ過ぎてしまっていた。久保田がいなくなったら俺はどうなる? リョータがいなくなった時よりも苦しむかもしれない。リョータ以上に久保田を好きになったわけじゃない。でもそれくらい久保田は俺の生活に入り込んでいた。
「……野坂さん、好きです」
「…………」
でも、あの観覧車に乗った日から、俺の中で何かが変わったような気がしていた。
久保田は俺のうなじに手をやりながら、俺を後ろへ押し倒した。そのまま、またキスをし、久保田の手がパーカーの中に入った。
「……いいんですね?」
「…………」
俺は頷いた。
だって。
久保田の顔が近付いて、また唇を合わせた。パーカーの中の久保田の手が俺の体をなぞると、俺も久保田を見上げながら緩んでいたネクタイをはずした。素肌の上を久保田の手が滑っていく。
左の胸を撫でられ、右の胸を濡れた舌で舐められ、吸い付かれると、俺は軽くのけ反った。
「あっ」
しかしそれはすでに知っている感触だった。
自由に動く唇と舌は、無防備な腹にも、痕が付きそうなほど強く吸い付いた。
「……あっ」
「……野坂さん」
体にあちこちに痕を付けていく久保田の髪を、ぐしゃぐしゃと乱れさせながらも、俺はまだ安心していた。
だってこの家にはなんの用意もないから。
なんの準備もできないから、最後までは絶対にすることができないのだ。久保田だってそんな状態で無理強いはしてこないだろう。たぶん。
だから俺は履いているスウェットの紐がとかれ、久保田の手が入ってきてもそれを止めなかった。
しかし久保田は突然、俺の頭の斜め上に手を伸ばした。窓の下、狭い部屋の畳の上に直接置かれた収納ボックス。そこから久保田が何かを取り出した。
それは……。
「は?」
俺は一瞬で真顔になった。
「大丈夫です。ちゃんと新品ですから」
そういう問題じゃない。
まさかドラ○もんだって、こんなに都合よくこんなものを出してはくれないだろう。久保田が驚く俺を尻目に新品のそれの蓋を開け、手のひらに出した。
「あれ? ひょっとして野坂さん、初めてですか?」
俺の動揺を違う意味にとったのか、久保田に聞かれた。
「……え? いや、あの……」
俺は頷いたらいいのか、首を横に振ったらいいのか分からなくなった。
「そんな訳はないと思いますが、大丈夫です。僕はどちらでも気にしません。お互いに今日が初めてということにしましょう」
「……ちょっと待って……!」
久保田の濡れた手が近付き、俺はそれを避けるように起き上がった。しかし久保田に肩を掴まれ、倒される。
「……ちょ、ちょっと待って」
「あなたさっき、同意しましたよね?」
「……な……」
なんて恐ろしいことを言うんだ!
「僕はちゃんと待ちましたよ? あなたが心から同意してくれるまでずいぶんと我慢しました。僕がどれだけこの家に通ったと思います?」
「…………」
……どうしよう。やっぱり怖くなってきた。久保田だけはやっぱりだめだ。助けてくれ。俺もう半裸だ!
片腕だけ抜けたパーカーを首元に斜めに引っ掛け、スウェットと下着がこれ以上下がらないように抑え、久保田の下から後ずさるように抜け出た。しかしすぐに狭い部屋の壁にぶつかる。
「僕はあなたのためなら何だってしますよ」
「…………」
どうしよう! いつもの言葉が犯罪の言葉みたいに聞こえる!
「野坂さん、好きです」
どうしよう。どうしよう!
俺は壁に体を押し付けながら、頭を掻きむしった。そしてある逃げ道に辿り着く。
「……と、とりあえずビールを」
まだ、たしか冷蔵庫に残ってたはず。
「だめです。僕は素面のあなたとしかしたくありません」
「…………」
久保田がまた俺の横にある収納ボックスに手を伸ばした。
見ると手に小さな箱を持っている。久保田はその箱から薄い正方形の物を取り出した。
これもこの家で初めて見たぞ? もしかしてこれは、この正方形のパッケージを破ると、薄いゴム製の物が出てくるやつじゃないか?
……もう何この家っ‼ 俺が知らない間にこんなものまでっ‼ これ以上何が仕込まれているんだっ⁉
「野坂さん」
壁に背中を付ける俺に久保田が迫って来た。
大丈夫。まだ逃げられる。俺はいつも我慢して流されて失敗してきたんだから。逃げるんだ。
今度こそ。
久保田が俺の顔の横の壁に手をついた。
「あなたにここまでする男は二度と現れないと思いますよ? 僕はあなたの防波堤になります。あなたが二度と荒波に揉まれないようにします。二度と一人で泣かせません。僕はあなたを守り続けます。僕は絶対に逃げません。僕は一生あなたを愛します。愛し抜きます」
「…………」
眼鏡のない久保田が、俺の肩を掴んだ。キスをするように久保田の顔が近づく。
「野坂さん」
「…………」
……どうしよう!
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