ビビりとモフモフの異世界道中

とある村人

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ビビりとモフモフ、冒険開始

地獄を見せてやりませう

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ジェイクさんから、報告書がポンっと送られてきた。
空間転移の応用らしい。
俺には全く読めないけど、ディアさんは『これぞ速読』って速さで読み進める。
だんだん険しい顔になっていく辺り、かなり喜ばしくない事が起きてるみたいだ。

「……はぁ…………面倒なことになった。」
「ジェイクさん、何だって?」
「…悪い予感が当たってしまった。邪神が復活しかけているようだな。レウィスを甘言で惑わせて、贄を集めさせているらしい。」
『面倒どころじゃ、ないのです!』

うおっふ、マジで生きてたよ邪神!
しっかりしろよ、アホ勇者!

『にえってなぁに?』
『ボクも知らない。』
『神様のご機嫌とりのために、お供えされる人や動物のことなのです。大抵、生きたまま捧げられて死んじゃうです。』
『『えー!ひどーい!』』
「贄って…もしかしなくても信徒ですか…?」
「そのようだ。私に殴られたダメージを、どうにかするためだろうな。」

待って、殴られた傷をどうにかするのに、生贄必要ってどういうこっちゃ。
ヒールじゃダメなの?
それとも邪神は回復魔法使えないのか?

「回復できないのは、父さんの固有スキルのせいだよ。」
「ふぉうっ?!ま、マクベスさん…いきなり後ろに立たないでよ…あとサラッと心読むのヤメテ。」
「ミライが、何か悩むように百面相してるから、疑問に思う点はたぶんコレかなって思っただけだけど。」
「それでピンポイント正解なのがスゲーわ。」
「……知り合いか?」
「は、はい。ヴァールフラン家のご長男です。」
「あ、シオンちゃんと同じ性別タイプなんだ……」

それは言わんであげて、レナさん。

「ディアドルフさんの固有スキルって、何ですか?」
「『最期之審判さいごのしんぱん』。父さんに『罪ありき』と見なされた相手は、父さんから受けたダメージを回復できなくなるんだ。」
「何ソレ怖っ!」
「超火力の上、回復封じですか……?!」

流石ディアさん、完全にインチキスペックしてやがる!
そこに痺れる憧れるっ!

「だから、生け贄食べて、自分のHP総量自体を上げようって魂胆だね~。」
「っ!…デイヴォルトさん、何故窓から…?!」
「だって、空間転移できないんだもん。」
「親父、確かHPが1になるまで殴ったんだよな?」
「逆に、あのラッシュでよく1残せたな~って、感心した覚えがあるわ。」
「うむ。四方や、それだけやって仕留め損ねられるとは。」
「え、えっと、清流茶房の…?」
「おう。前にケールの店で会ったな、嬢ちゃん。」
「あら、こんにちは♪」

続々と、ヴァールフラン家が集まってきたんだけども。
この部屋そこまで広く無いよ?
11人家族+嫁,夫+子供4人+モフモフ3体とか、めっちゃ狭くなると思うよ?

「レウィスちゃん、大丈夫でしょうか?」
「今のところは、セレスティアの加護とユグドラシルの妨害によって、邪神もそこまで干渉できないようだが…。彼女自身の心が、邪神の方にかなり傾いているらしい。操られるように成るのも、時間の問題だ。」
「ジェイクが戻り次第、突入した方が良さそうだね。一応、市民の避難勧告のために、妹達とフィーに先行してもらってる。」

おお…既に動いてるんだ!
市民の安全確保は、確かに大事だね!

「流石、仕事が早いなマクベス。ただ、問題が邪神だけでは無いらしくてな…人員の振り分けを決めねばならん。」
「え、他にも何かあんの?!」
「帝国軍が、グリンスとの武力抗争開戦を企てているようだ。宰相に不審な動きもあり、そちらは追って報告するとある。」

戦争の兆候まで同時に来てんのかよ?!
マジで大変な事態になってんなおい!

「なっ…武力抗争?!」
「た、大変…!ラルフ、ルーファス様に御伝えしましょう!」
「グリンスが標的なら、ノーウェリアス王にも言った方が良いんじゃねぇか?」
「…あまり広めるのは気が進まんな……対処に時間がかかる上、面倒事も増えるわけで……」
「ディアドルフ殿、面倒くさがってる場合ではありません!」

そうだよ!
こういう大事なことは、ちゃんと言わないとダメだって!

「私たちも、お手伝いできることはしますので!」
「面倒でも、ちゃんとしよーぜ?!」
「手伝い………ふむ…。ならば頼もうか。」
『何々?お手伝い?』
『がんばるよー!』
「なら、俺はこの子ら見てますかね。」
「おわっ?!ビルムさん!」

窓からの入室2人目。
この部屋にドアなんて無かった←

金色の懐中時計を、生身の右手で弄んでる…
その時計、並々ならぬ力感じるんだけど、気のせいかな……?
あと、窓の外に浮いてる、アーウ●ンの亜種みたいな奴がスゲー気になる。
その魔導具、乗るのに免許って要る?

「ビルム・クロックオーグ……!?」
「うそ、魔導技師の?!」
「お、知ってくれてんのかい?俺も有名になったもんですねぇ。」
「家の次女の夫だ。私の昔馴染みでもあるがね。」
『ディアナさん、一緒じゃないのです?』
「ディアナは雷に乗って、すっ飛んでっちまったんでね。ま、4人も居りゃ、避難は大丈夫だろってことで。」
「それに、帝国絡みって聞いちまったら、できるだけ情報仕入れてから、行動したくも成るわなぁ。特にお前はよ。」
「まあ…個人的に因縁もありますしね。」
「あー、うん。あったねー。」

…ん?そんな、全員苦笑いするような因縁あんの?

───────

ありのまま起こったことを話すぜ。

手伝うって言っただけなのに、なんでか宮殿勤めの悪い人達を成敗することになった。
な、何を言ってるのか(以下略)
手伝いってそういうことじゃなかったんだけど…まあいいけどさ。

そんなわけで、ビルムさんの魔導砲搭載アーウ●ン擬き(非売品)に乗せてもらって、ブランカ帝国の宮殿へ向かってるなう。
帝都までは馬車で1週間の道程らしいけど、コレなら明日の夜には着くってさ。
狭いかと思ったら、空間拡張の魔法がかけられてて、割りと快適空間になってた。

「ジェイクの報告によると…主犯格は宰相バルザド・フォクシー。奴は人族に成り済ましているんだが、狐の獣人だ。帝国の北東に位置していた・・・・獣人族の集落出身。前皇帝の時代に、村が税の滞納で見せしめに焼かれたようで。」
「5年前に暗殺された、前皇帝…酷い人だったとは聞いていたけど、そんなことしてたのね。」
「その怨みを晴らすために、皇帝の側に着き、帝国が亡ぶよう画策している、と?」
「ええ。人間の国同士で争うことは、古の盟約によって禁じられているんでね。過去に盟約を破ろうとして、神に亡ぼされた国もあった。バルザドの狙いはソレだな。」

そこを『やっても大丈夫』って皇帝さんに思わせるため、魔狼聖教に協力してると。
支援する見返りに、盟約を無効にしてもらうって…なんつーことを考えるんだ。
仮に魔狼王様が味方になってくれるなら、戦争を正当化できるし、ヴァールフラン家にも勝てそうだもんね。

「宰相さんだけ、ですか?皇帝さんは?」
「皇帝はノリ気じゃないが、内政での国の建て直しに難儀しているそうで、渋々了承したらしい。まだ16歳だしな…親代わりの宰相に、あまり強く出れないみたいだ。」
「そう、なのか。」
「主犯格はもう1人…ゴーゴン・ベアード将軍だ。コイツは熊の獣人で、兎に角タフなのが売りだな。部下に慕われてるんで、襲撃中乱戦になることも考えられる。バルザドと同郷…って言えば、動機は解るよな。」

復讐かぁー…解らんでもないけど、それで他の無関係な国巻き込んじゃダメだよ。
とりあえず、その2人にはある程度覚悟してもらおう。
ディアさんに、めっちゃキラキラした笑顔で「地獄を見せてやれ」って言われたんで。
あと、帝国軍や大臣やら文官やらには、市民に対して暴力沙汰起こす人とか、裏で犯罪に手を染めてる人も居るらしいんで、そこも一緒に成敗だね。

「悪い奴等は、罪に合わせてOMOTENASHIしないとな!」
「272分類に当て嵌めます?」
「272…?細かすぎないか?」
「序でに、2人共獣人が多いホワイティア王国の、下位貴族と繋がってる。上手く帝国を破滅に導いたら、揃ってトンズラするつもりだろうな。」
「…ホワイティア王国は、帝国の北に隣接していたな。帝国が亡べば、その領土の跡地は取った者勝ち…ホワイティアにも利益はあるのか。」
「そういうこった。まあ、ちゃんと裁いてやれるように、できるだけ殺さないでやりましょうや。」
「「はーい!」」
『捕まえるのは、得意なのです♪』
『みんな、おやすみさせるの!』
『捕獲捕獲~♪』
「コレだけ居るんだ、バラけて攻城しよう。」
「今のうちに、作戦会議しときましょ!」

因みに邪神の方は、居場所調べてヴァールフラン家総出で殺るってさ。
強く生きろよ邪神。たぶんオーバーキルだろうけど。





───────
筆者コメント

なかなか文が纏まらず、3日も空けて申し訳ありません。
3次元の詩音から、ネタと元気を貰って来たので、ここからまたちゃんと書いていきます!

───────
2018.7.3 21:44 一部修正しました
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