ビビりとモフモフの異世界道中

とある村人

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ビビりとモフモフ、冒険開始

謎の美少女スナイパーM

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巨大な眼球は、俺が責任もって保存袋に突っ込んだ。
討伐証明部位っぽい、唇と同化してた4本牙は、詩音のアイテムボックスへ。

「皆、大丈夫?あとゴブリンだけだし、休憩する?」
「無理そうなら、遠慮せず言ってくれ。後は俺とミライだけでも、どうにかなる。」
「わ、私は落ち着いたので、大丈夫ですが……」
「アタシも平気よ。でも……」
『きゅう~…』
『ふぇぇ~…』
『気絶したコウメちゃんと、泣いてるヒナタくんが駄目そうだね。』
『ディーお兄ちゃんに、見ててもらう?』
 「それがいいかね。」

一端、詩音かレナさんに託して、時雨で離脱してもらう?
それとも、いっそ皆で休憩して来ようか?

「…帰りながら音を立てて、誘き寄せつつ倒していくのはどうだ?」
「採用!皆で休憩しに戻りがてら、倒そう!」
「そうですね。皆、頑張りましたし。」

よし、小梅は俺が抱っこしよう。
ゴブリンなら脚だけでイケるしな。
陽向は詩音が抱っこして、ナデナデしてくれてる。

「私も少し疲れたし…それがいいわね。…誘き寄せる音ね~…詩音ちゃん歌っちゃえ♪」
「私ですか?!」
『皆で、合唱する?』
『落とし物して、熊におっかけられて、歌うやつとかどう?』

童謡とか可愛い系の歌は、何曲かモフモフ達にも教えてるから、合唱,輪唱ができるんである。
しっかし、その概要だけ聞くとだいぶ意味不だな。
のんびり歩きながら、歌おうか。

「陽向、陽向。お歌、歌うぞ~♪」
『ぐすっ…おうた…?』
「うん。1・2…ある~ひ♪もりの~なか♪」
『くまさ~んに♪であ~った♪』
『花咲くもーりーのーみーちー♪』
「くまさーんにーでーあーったー♪」

お、ちょっと泣き止んできた!
詩音のナデナデも、効いてるかな。

…ついでに、ゴブリンも寄ってきた。
奴ら、ほんと耳良いなぁ。
そんな大声では歌ってないんだけども。
…まさか、詩音と時雨の声が可愛いから、メスが居ると思って寄ってきてるとか無いよね……?

「来たわね、乙女の敵ぃっ!!」
「《ウィンド・エッジ》!…あまり釣れないな。」
「俺の出番が無い~wつか、さっきから、俺らの進行方向に居るゴブリン、次々消えてんだけども。」
『危ないから、ゴブリンに近寄らない方がいいね。』
『魔力が、塊で飛んでくるの!』
「……どっかにゴ●ゴ13でも居んのかね?」
「あ、さっき壁の上に、女性のスナイパーさんいらっしゃいましたよ!」
「マジで?!」

誰だ?!女性ってことは、フィル兄ちゃんじゃないし…!

『おにーちゃん、くまさんどーしたの?』
「お、続き気になるか?」
「歌ってていいぞ。ヒナタとコウメの回復に、専念してくれ。」
「この分なら、私とラルフで露払いできそうだしね。」
「そうですか?なら、皆で続きを歌いましょう♪」

楽しくモフモフ達と合唱しながら、テクテクと街へ戻る。
スナイパーさんのお陰で、散歩みたいにのんびりまったり行けるね。

……すげーな、スナイパーさん。
よく見りゃ、全部ヘッドショット決めてやがる。

ほぼ襲われる事もなく、無事に街まで戻れた。

「お、お帰りなさい…!」
「お疲れ様です…っ!」
「たでーま!」
『ただいま~♪』

門まで来ると、街の防衛を担当してた人達が、だいぶボロボロで出迎えてくれた。
皆、大丈夫かー?

「無事でなによりだ。」
「な、なんとかなりました…!」
「レナちゃん!私初めて1人で、モンスター倒せたよぉ~っ!!」
「やったじゃんっ!おめでとう!!」
「大丈夫ですか…?その、か、回復しますか…?」
「できるんすか?!お願いしますっ!!」
「ひっ?!は、はいっ!」

とりあえず、大怪我した人は居なさそうだね。
街道に出てた人達も、ゴブリンが減ってきたんで、だいぶ戻ってきた。

「皆さん、お疲れ様でした。それでは、残りを一掃してしまいますね。」
「レヴァンさん!…あの範囲できんの?」
「例の新種の討伐を確認した時点で、準備しておりました。」

そういや、なんか門の上にブラックホールみたいなのが……

「シオンくんなら、覚えられるかもしれませんよ。」
「私ですか?」
「はい。よく見ててくださいね。我が敵を穿て…《サウザンド・シャドウスピア》!!」

ブラックホールみたいな塊から、草原へ向けて帯状に闇属性の魔力が放出された。
あのブラックホールは、細かな粒子の集合体らしい。
放出された粒子は分裂して、槍の穂先みたいな形になると、次々ゴブリンを串刺しにしていく。
元Sランク冒険者の魔法えっぐ…!

『すごーい!』
「…………詩音、覚えれそう?」
「無理っぽいです……!!」
「やってみれば簡単ですよ?あの量の粒子を用意するのに、時間がかかるというだけです。」
『どうやって攻撃する相手、選んでるんだろ……』
『解んないね~。』
「流石、射程の規模が違うな。」
「1番得意なのは範囲攻撃魔法って、パパから聞いてはいたけど……」
「あっちの方が、凄いことしてますよ。」

はい?
…………え、レオンさん…アレの上走ってる…?!
しかも冒険者さん、何人か抱えてない?え?
残ってる人達の救助?救助活動してんの?

「20年以上一緒に居ますからね。レオンにはもう、ただの動く足場です。」
「アレどーやってんの?!」
「……乗れるんですかアレ?」
「…普通に乗ろうとしても、無理だろうな。」
「やだ、パパカッコいい…!!ママに見せてあげたい…!」

絆の成せる技ってやつ…?
俺もいつか、詩音の魔法に乗ったりできんのかな。
おお、レオンさん此方に走ってきた。

「レヴァン、コラァ!!危ねぇだろ、俺だけじゃねぇんだぞ!!」
「レオンなら、皆助けてくださると信じてました。」
『その人達生きてる?』
『だいじょーぶ?』
『皆、気絶してるね~。』

……そりゃ、あんなん間近で見たら気絶もするな。

───────

ゴブリンの反応も、すっかり無くなった。
さて、そんじゃ気になるスナイパーさん、探すか。

「詩音、スナイパーってどんなんだった?」
「さっきも言ってたけど、それ何?職業?」
「そういえば、そんなこと言ってたな。」
「そうですね…こう、黒くて長い筒のような物を持った、青いドレスの女性なのですが…」

女性スナイパー、ドレスなの?!

「ドレスでどうやって、あの壁を登るんだ?」
「側にロゥミアさんと、ディアドルフさんがいらっしゃいましたから…登らせてもらったのかもしれません。」
「おーっほっほっほっ!!そこの皆さん、大活躍だったわね!お疲れ様!」

あ、向こうから来てくれた!
おかーさんと一緒に降りてきたのは、なんかマスカレード的な仮面着けて、スナイパーライフル持ってる……

「何してんのマリーちゃん?」
「マリー?フフフ、何のことかしら?私は謎の美少女スナイパーMよ!」
『マリーちゃんだね。』
『マリーおねーちゃん!』
『マリーちゃん、そのお面どうしたの~?』

マリーちゃんじゃねーか。

「皆、お疲れ様です。よく頑張りましたね。」
「ロゥミアさん!ありがとうございます♪」
「ありがと、おかーさん!マリーちゃんも、ゴブリン倒してくれてありがとね!」
「マリアンナ嬢、とても助かりましたが…護衛は如何されました?」
「謎の美少女スナイパーMっ!!も~、男子ノリ悪い~。」

だって、謎の美少女スナイパーMって、長いんだもん←

「自分で美少女って言う…?」
「匿名の時くらい良いでしょ。乙女の細やかな見栄ってやつよ。」
「マリーちゃん、けっこう可愛いと思うよ?」
「未來くん、人違いみたいですよ。何度も間違うのは失礼です。」
「意外とシオンちゃんの方が、ノリ良いのね!」
「いや、コイツはガチで言ってる。」
「……天然?」
「重度の。」
「…人工ではありませんよ?」

ね?重度でしょ?
……ところで、そのライフルどこに持ってたの?

「淑女のドレスには、秘密がいっぱいあるのよ☆」
「ドレスに入ってたの?!」
「ディアナが作ったドレスですよ。魔導銃専用収納機能を備えた、特注品です。」

姉ちゃん、マジか!

「それ、かなりの距離撃ち抜いてたわよね。使い心地どんな感じ?」
「撃った反動は大きいかなぁ~。立って撃つ物でも無いから、弓と違って行動制限されちゃうし。でも、馴れれば敵に見つからない内に、撃ち抜けるわよ。」
「そっかぁ~…すぐに動けないのは、ちょっと合わないかも…。」

レナさん、使ってみたいのかな?
弓とはだいぶ違うと思うけど…

「……普通、護身用に隠し持つとしても、精々小振りのナイフ程度なんだが…魔力を射出する魔導武器とは…」
「何故ライフルを…」
「近距離用にマグナムもあるわよ♪貴女もこっちならイケるんじゃない?」
「小さいのね…持ち運び易くていいわ。」
「「マグナム?!」」
『それも、魔力撃ち出す武器なの?』
『そっちは、軽そうだね。』
『??』

……コレはもしや…

「…マリーちゃん、もしや前世銃マニア?」
「休みの度に、仕事のストレスをサバゲーで発散してただけの、しがないOLよ。」
「OLさんですか…?!」
「サバゲーって、モンスター殺れるような銃使うの?!」
「日本製は安全だから、大丈夫♪」

へ、へぇ……。
サバゲーやってる人って、ある程度戦えるんだね。
…………いや、だからってスナイパーライフルとマグナム、ドレスの下に隠し持つ?!
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