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ビビりとモフモフ、冒険開始
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あの後、ファルさんに促されて俺らと相席し、半ば自棄気味に強めのお酒を飲み始めたレヴァンさん。
すぐ微酔い状態になった彼から、中堅冒険者の頃に親父さんと倒した、中型のドラゴンの話を聞いたのは覚えてる。
真っ向勝負じゃ、勝ち目が無いことは解ってたそうだ。
だから作戦を立てて勝利したと。
親父さんがちょこまか動いてドラゴンの気を引き、その隙に詠唱を終えたレヴァンさんが、闇属性魔法でドラゴンに重力をかける。
地面に縫い止めたところで、身体強化した親父さんが首を落としたそうな。
その話に俺達が目を輝かせてたからか、ディアさんも何か話したそうにソワソワしてたけど…体が0歳児の俺は、その辺りで眠気の限界が来た。
俺に酒を飲ませなかった、ディアさんの判断は正しかったかもしれない。
20時に寝ることになったよ…小学生でも、もうちょい起きてるだろ…。
ぽけーっとしてる俺を、ディアさんが抱っこしてくれて、部屋に連れてってくれたのも覚えてる。
あやすように背中をトントンされて、抱っこされたまま寝ちゃったのも……穴があったら入りたい。
宿の庭に掘ったら怒られるかな……。
だからまあ、起きたら部屋にディアさんが居るだろうってことは、解ってたんだ。
約束だったし。床で寝るって言ってたし。
だけど
モフモフ ナデナデ
性懲りもなく、朝っぱらから詩音がセクハラしてきたと思ったら
『ぅ~……やめいっ!!』
「おはよう、ミライ。よく寝ていたな。」
目の前に、眩いイケメンの笑顔があって、まさかのセクハラ犯がその人だったとは、思わなかった。
『☆△&くぁwせdrftgyふじこlp※%●×?!』
「ひゃっ?!ど、どうしました未來くん!?」
『ふぁ~……そうちょーさん?どしたのです?』
「おや、混乱させてしまったか。」
この後、両隣から壁ドン(恋愛要素皆無な方)されて滅茶苦茶謝罪した。
───────
さて、俺の大混乱で始まった異世界生活三日目。
俺は眠るとき、自然と獣状態になるらしいと知った。
ディアさん曰く、魔力が安定してない人は、眠ったり気絶したりすると、変化が解けるものらしい。
俺が起きてからも、ディアさんは隙有らばモフモフしてくる。その手は、なんとも言えない安心感を与えてくれるけど、朝からずっとは流石にウザイ。
だから、Sランク冒険者に遠慮は要らないだろということで、一発ぶん殴ろうとした。
……殴った、じゃない。
…殴れなかったんだよね……。
俺の全力の拳は、意図も簡単に指一本で受け止められてしまったんだ。
オマケに
「フフッ、朝から元気だな。良いことだ。」
と、微笑みながら言われてしまった。
元の世界では止められた事なんて無かったから、地味にショック。
そして、屈辱的なことに優しく頭を撫でられ、たぶんディアさんにとっては、かっるぅ~いデコピンで一撃ノックアウトされた。
詩音が瞬時に色々察して、置きヒール※1かけてくれたから、気絶まではいかなかったけど…意識飛びかけたよ。
Sランク冒険者怖い。
☆☆☆
※1 置きヒール
味方が致死ダメージを受ける可能性を考慮して、先回りして回復魔法を使うこと。
ググると、筆者がやってるソシャゲの記事がトップに出てくる。
☆☆☆
因みに、俺がばたんきゅ~しかけたことで一番焦ってたのは、詩音じゃなくてディアさんだった。
「すまない!幼子と戯れるのは久方ぶりでな…扱い方を思い出さねば…」
とかなんとか言ってたけど、俺は幼子って程じゃ……0歳児ダッタネ。
とりあえず、全力で子供扱いしてくるディアさんがちょっと腹立つんで、お触り禁止令出してやった。今ここ。
反抗期とか言ってるのを無視して、キッチンへ向かう。
生憎と反抗期なら、4年程前に終わってるんだよ。
さーて、約束通り、おばちゃんに鶏皮せんべいの作り方と、鶏油の使い道を教えないと。
「……アレ?俺あの人に、本当の歳言ってないよね?」
0歳児ってバレてないよな?
…あの人には、18歳が幼子なんだろうか。
そういや、レヴァンさん(たぶん40代)を小僧って言うお方だった。
なら、幼子って言うのも頷ける……かな?
───────
鶏皮せんべいと鶏油、鶏ガラで簡単なスープも作ったよ。
おばちゃんも、他のお客さんも喜んでくれた。
朝御飯を済ませた後、約束通りギルドへ向かう。
少し早く着くだろうけど、酒場で座って待ってればいいよね。
「屋台には寄らんで良いのか?」
「…なんで付いて来るの、ディアさん。」
「目的地が同じだからな。」
『ディーさん、ギルドくるです?』
ギルドで仕事するの?
……そっか、冒険者だもんね。
「少しは、楽しめそうな依頼があると良いが。」
「…どう、でしょうか……。」
今朝の騒動を考えると、ボス級のドラゴンとかじゃないと相手にならない気がする。
俺チートステータスなのに、デコピンワンパンだったし……。
「…君達は、初依頼だったか。」
「うん。Dランク討伐。」
「念のため、食料や飲料は、多目に用意しておきたまえよ。」
「大丈夫です。アイテムボックスに、けっこう入っているので。」
食料はふわふわパンに、昨日屋台で買った串焼きやら何やらと、今朝の鶏皮せんべいの余りがある。あと小麦粉とかも。
飲み物は水にゴートのミルクに、果汁水。充分だね。
「そういえば、昨日の葡萄果汁って、どこで売ってたの?」
「ああ、アレは売り物ではない。妻が作った葡萄を搾ったものだ。」
「奥さん、農家やってるんだ。」
「男手無くて、いいんですか?」
「息子達が居る。問題ない。」
お子さん何人か居るのか……本当、おいくつなんだろ。
お、ギルド見えてきた……人多っ!
依頼受注ラッシュ…?
「…あそこに突っ込んだら、詩音とはぐれそう……。」
「と言うより、私が流されそうですね……。」
「ふむ……。」
え、何?ディアさん、お触りは禁止って…
「わっ?!」
「ひゃっ?!」
「コレなら、はぐれる心配もあるまい。」
「確かにそうだけど、なんで抱っこ?!」
男子高校生2人を、片腕ずつで軽々抱っこしたよこの人!
やめて!寝惚けてない状態で、人前は恥ずかしい!
「ぎゃぁあああ降ろせぇええええ!!」
「反抗期続行中か?」
「反抗期じゃないっ!」
「み、未來くん落ち着いて!」
ギャアギャア大騒ぎする俺達に関わりたくないのか、人の海がど真中で割れた。モーゼ。
コレ幸いと降りようとしたけど、ガッチリ抱えられてて逃亡不可能。くっ…細マッチョなのに、何この馬鹿力っ?!
そして、俺の抵抗をモノともせず、何の遠慮も躊躇いも無く、開いたど真中を悠々と歩いて行くディアさん。
何なんだこの人。
ダメだ、色々と諦めるしかない。
すぐ微酔い状態になった彼から、中堅冒険者の頃に親父さんと倒した、中型のドラゴンの話を聞いたのは覚えてる。
真っ向勝負じゃ、勝ち目が無いことは解ってたそうだ。
だから作戦を立てて勝利したと。
親父さんがちょこまか動いてドラゴンの気を引き、その隙に詠唱を終えたレヴァンさんが、闇属性魔法でドラゴンに重力をかける。
地面に縫い止めたところで、身体強化した親父さんが首を落としたそうな。
その話に俺達が目を輝かせてたからか、ディアさんも何か話したそうにソワソワしてたけど…体が0歳児の俺は、その辺りで眠気の限界が来た。
俺に酒を飲ませなかった、ディアさんの判断は正しかったかもしれない。
20時に寝ることになったよ…小学生でも、もうちょい起きてるだろ…。
ぽけーっとしてる俺を、ディアさんが抱っこしてくれて、部屋に連れてってくれたのも覚えてる。
あやすように背中をトントンされて、抱っこされたまま寝ちゃったのも……穴があったら入りたい。
宿の庭に掘ったら怒られるかな……。
だからまあ、起きたら部屋にディアさんが居るだろうってことは、解ってたんだ。
約束だったし。床で寝るって言ってたし。
だけど
モフモフ ナデナデ
性懲りもなく、朝っぱらから詩音がセクハラしてきたと思ったら
『ぅ~……やめいっ!!』
「おはよう、ミライ。よく寝ていたな。」
目の前に、眩いイケメンの笑顔があって、まさかのセクハラ犯がその人だったとは、思わなかった。
『☆△&くぁwせdrftgyふじこlp※%●×?!』
「ひゃっ?!ど、どうしました未來くん!?」
『ふぁ~……そうちょーさん?どしたのです?』
「おや、混乱させてしまったか。」
この後、両隣から壁ドン(恋愛要素皆無な方)されて滅茶苦茶謝罪した。
───────
さて、俺の大混乱で始まった異世界生活三日目。
俺は眠るとき、自然と獣状態になるらしいと知った。
ディアさん曰く、魔力が安定してない人は、眠ったり気絶したりすると、変化が解けるものらしい。
俺が起きてからも、ディアさんは隙有らばモフモフしてくる。その手は、なんとも言えない安心感を与えてくれるけど、朝からずっとは流石にウザイ。
だから、Sランク冒険者に遠慮は要らないだろということで、一発ぶん殴ろうとした。
……殴った、じゃない。
…殴れなかったんだよね……。
俺の全力の拳は、意図も簡単に指一本で受け止められてしまったんだ。
オマケに
「フフッ、朝から元気だな。良いことだ。」
と、微笑みながら言われてしまった。
元の世界では止められた事なんて無かったから、地味にショック。
そして、屈辱的なことに優しく頭を撫でられ、たぶんディアさんにとっては、かっるぅ~いデコピンで一撃ノックアウトされた。
詩音が瞬時に色々察して、置きヒール※1かけてくれたから、気絶まではいかなかったけど…意識飛びかけたよ。
Sランク冒険者怖い。
☆☆☆
※1 置きヒール
味方が致死ダメージを受ける可能性を考慮して、先回りして回復魔法を使うこと。
ググると、筆者がやってるソシャゲの記事がトップに出てくる。
☆☆☆
因みに、俺がばたんきゅ~しかけたことで一番焦ってたのは、詩音じゃなくてディアさんだった。
「すまない!幼子と戯れるのは久方ぶりでな…扱い方を思い出さねば…」
とかなんとか言ってたけど、俺は幼子って程じゃ……0歳児ダッタネ。
とりあえず、全力で子供扱いしてくるディアさんがちょっと腹立つんで、お触り禁止令出してやった。今ここ。
反抗期とか言ってるのを無視して、キッチンへ向かう。
生憎と反抗期なら、4年程前に終わってるんだよ。
さーて、約束通り、おばちゃんに鶏皮せんべいの作り方と、鶏油の使い道を教えないと。
「……アレ?俺あの人に、本当の歳言ってないよね?」
0歳児ってバレてないよな?
…あの人には、18歳が幼子なんだろうか。
そういや、レヴァンさん(たぶん40代)を小僧って言うお方だった。
なら、幼子って言うのも頷ける……かな?
───────
鶏皮せんべいと鶏油、鶏ガラで簡単なスープも作ったよ。
おばちゃんも、他のお客さんも喜んでくれた。
朝御飯を済ませた後、約束通りギルドへ向かう。
少し早く着くだろうけど、酒場で座って待ってればいいよね。
「屋台には寄らんで良いのか?」
「…なんで付いて来るの、ディアさん。」
「目的地が同じだからな。」
『ディーさん、ギルドくるです?』
ギルドで仕事するの?
……そっか、冒険者だもんね。
「少しは、楽しめそうな依頼があると良いが。」
「…どう、でしょうか……。」
今朝の騒動を考えると、ボス級のドラゴンとかじゃないと相手にならない気がする。
俺チートステータスなのに、デコピンワンパンだったし……。
「…君達は、初依頼だったか。」
「うん。Dランク討伐。」
「念のため、食料や飲料は、多目に用意しておきたまえよ。」
「大丈夫です。アイテムボックスに、けっこう入っているので。」
食料はふわふわパンに、昨日屋台で買った串焼きやら何やらと、今朝の鶏皮せんべいの余りがある。あと小麦粉とかも。
飲み物は水にゴートのミルクに、果汁水。充分だね。
「そういえば、昨日の葡萄果汁って、どこで売ってたの?」
「ああ、アレは売り物ではない。妻が作った葡萄を搾ったものだ。」
「奥さん、農家やってるんだ。」
「男手無くて、いいんですか?」
「息子達が居る。問題ない。」
お子さん何人か居るのか……本当、おいくつなんだろ。
お、ギルド見えてきた……人多っ!
依頼受注ラッシュ…?
「…あそこに突っ込んだら、詩音とはぐれそう……。」
「と言うより、私が流されそうですね……。」
「ふむ……。」
え、何?ディアさん、お触りは禁止って…
「わっ?!」
「ひゃっ?!」
「コレなら、はぐれる心配もあるまい。」
「確かにそうだけど、なんで抱っこ?!」
男子高校生2人を、片腕ずつで軽々抱っこしたよこの人!
やめて!寝惚けてない状態で、人前は恥ずかしい!
「ぎゃぁあああ降ろせぇええええ!!」
「反抗期続行中か?」
「反抗期じゃないっ!」
「み、未來くん落ち着いて!」
ギャアギャア大騒ぎする俺達に関わりたくないのか、人の海がど真中で割れた。モーゼ。
コレ幸いと降りようとしたけど、ガッチリ抱えられてて逃亡不可能。くっ…細マッチョなのに、何この馬鹿力っ?!
そして、俺の抵抗をモノともせず、何の遠慮も躊躇いも無く、開いたど真中を悠々と歩いて行くディアさん。
何なんだこの人。
ダメだ、色々と諦めるしかない。
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