そして今日も、押入れから推しに会いに行く

ツルカ

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サースティールート

寮の夕食を一緒に食べるの日

 翌朝起きると、目は真っ赤に充血して瞼は腫れていた。
 ……うん。無理。
 見た目が、人間としても乙女としても無理。妖怪みたいなのが立っていた。
 鏡を見てそう判断した私は学校を病欠した。
 そうして必死に氷で目を冷やした。
 冷たさに耐えること数時間。
 お昼には普通に見える顔に近づいて来たので、よしっと心に気合を入れながら、制服へと着替えた。もちろん、あっちの世界の制服だ。そもそも本当の学校の方は私服だし。

(今日はどうしても行きたい)

 きっとサースは昨日のことを気にしている。何も話せず帰って来てしまったし。





 押入れをくぐり抜け、今日は学校の屋上の方へ出た。
 こんなに早い時間に来られることはないから、折角なので特別教室に顔を出しておきたかった。

 特別教室にたどり着くと、まだ昼休みだったのか、扉は開いていて、2人の生徒がおしゃべりをしていた。
 一人は、ピンク色の長いストレートの髪の聖女ヒロイン、小柄でとてもかわいらしい顔をしていた。
 もう一人は、金色の髪の、腰までの長い巻き毛のとても美しい女性だった。豊満な胸と引き締まった腰を持つ大人っぽい美女。
 あれ、この人って、ゲームの中のライバル令嬢じゃなかったっけ……。
 そう気付くと、どうして聖女クラスに居て、あんなに仲が良さそうにヒロインとおしゃべりをしているのか不思議に思う。

 教室に足を踏み入れると二人はこちらを振り向き、聖女ヒロインさんが、瞳を輝かせるように微笑んだ。

「まぁぁ、あなたですね?新しい仲間が来ると聞いていました」

 立ち上がると私の前に歩いて来て、手を軽く握るようにして笑顔で続けた。

「ずっと楽しみにしていたんですよ。宜しくお願いしますね。私はローザ・ヒギンズです」

 庶民派らしく、親しみのある挨拶で好意を伝えてくれるローザ様は、さすが皆を惚れさせるヒロインなだけあるなぁとさっそく攻略されそうになる自分を感じながら手の温かさを感じていた。

「もう一人……仲間がいますよ」

 そう言ってヒロイン・ローザ様は後ろを振りむく。
 そこにはライバル令嬢が目を見開いて私を見つめていた。驚き過ぎて声も出せない、そんな表情に思えた。

「……どうされましたか、メアリー様?」

 さすがのヒロインも困惑したように言った。

「……日本人……」

 ライバル令嬢が小さな声でそう呟き、すぐに声に出してしまったことにはっとするようにしてから私を見つめた。
 私はその視線を受けて息を飲んだ。
 けれどそれも一瞬で、ライバル令嬢は気持ちを切り替えるように笑顔になると言った。

「わたくし、メアリー・リトルバーリーと申します。宜しくお願いいたしますね」

 いやいやいや、いま日本人って言いましたよね?

「のちほど、詳しくお話ししましょうね」

 メアリー様の言葉に、ローザ様がきょとんとしている。
 そこに先生と思われる方がやって来て、私を見つけると、今まで渡せなかった資料や教科書を大量に渡してくれた。
 受けていなかった授業分もそれを読めば分かるようになっているらしい。



 そうして午後の聖女教室の授業は、聖女の力の源、ミュトラスのことについて学んだ。
 ミュトラスとは、この世界を作り上げた力の源であり意思である。神として称えられ各地に神殿が作られ信仰されている。
 ミュトラスは自らと繋がるものをこよなく愛する。自らの力を使いこなすものに対価を与える。それがミュトラスが与える、聖女の万能の力である。

 ……聞いていても結局よく分からなかった。




 授業が終わると、ローザ様は用事があると足早に教室を出て行ってしまい、私とメアリー様が残された。
 シンと静まり返る教室で、机に座ったままのメアリー様は、太陽の日差しをあびて金色の髪を煌めかせている。とても綺麗な人だと思った。

「……わたくし、前世の名前は、ヨリコ・タナカですの」

 メアリー様が小さな声で呟くように言う。

「あなたは、日本人ですの……?」

 そう言うと振り向いて、その青い瞳でまっすぐに私を見つめた。



 メアリー様は転生者なのだと言う(なんと!?)
 この世界なんでもありなんだな、と思いながらも、なんでもありだから来れたんだな、ってちょっと笑ってしまいそうになる。
 前世のゲームをお互いにやり込んでいた。彼女は気が付いたらゲームの世界に生まれ変わっていたと言う。そしてそれは、死ぬ瞬間にミュトラスの力を発現させていたからなのだと聞いていると言う。
 自分の方は押入れと繋げてもらった話をすると、とっても驚いていた。


「ミュトラスの力の発現の回数は、聞かれても教えてはいけませんよ。なぜなら、この力は、誰の為でもなく自分の為に使っていいものとされていますから。教えてしまうと管理されてしまう恐れがあるのです」
「うわぁ、そうなんだ。分かりました」
「それでも聖女同士では教え合っています。わたくしはまだ、ミュトラスの力の発現は2回だけですの。ローザ様は3回です。サリーナ様はどれくらい……です?」
「最初の1回と、次の3回と5回と、あとあったかな……」

『あと5回増えてるよ、一回使ったけど』

 突然ミューラーの声が降って来た。ナビ万能だ!
 メアリー様が驚いて顔を上げる。

「まぁ、ミュトラスの使いの声ですね?」
「ナビ機能を付けてもらいました。とっても便利です!」
「便利……」

 メアリー様は驚いたように目を丸くすると、コロコロと笑い出した。

「なんだかとっても楽しんでいるようですね」
「大好きなサース様に会えて毎日幸せ過ぎて死にそうです。あ、そうだ、会いに行かないと……」

 するとメアリー様が、まぁ、と小さく呟いた。

「サース様推しなんですね。わたくしは、ロデリック様推しですよ」

 被らなくて良かったですわね、と言うメアリー様の言葉に、思わずふふふふと微笑みあう私たち。

「サース様の孤立、思っていたより厳しくて、ちょっと辛いです……」
「そうですわね。気になってますし、どうにか出来たらいいのですけど……わたくしとは全く接点がないんですの」
「本当は今日、寮の食堂に連れて行ってもらうはずだったんですけど……」

 昨日の今日だから断られるかも知れないと思う。

「まぁ、食堂でしたら、わたくしとローザ様の席にいらしてくだされば、わたくしたちご一緒してもなんの問題もないですわよ。ローザ様とはご挨拶をしている姿も何度か見たことありますし」

 さすがヒロイン。この状態のサース様に挨拶出来てたんだよなぁ。本当に凄いな。

「……ありがとう。もし、行けたら、お願いします!」

 私は立ち上がりぺこりと頭を下げる。
 メアリー様は嬉しそうにニコニコと笑っていた。また日本の話をしましょうね、と言っていた。





 時計を見ると5時近くになっていた。
 魔法研究室まで来ると、今日は扉が閉まっていた。
 ……来ていないのかな、って少し胸が痛くなった。

 コンコン、と扉を叩くと、しばらくして扉が開いた。
 見上げた先に、背の高いサースの美しい顔がある。表情のない目で私を見下ろしている。
 あれ、と思う。ふわっと柔らかくなる感じが今日はなかった。

「もう来るな」

 冷ややかな視線を私に向けながら、凍るような低い声でそう言った。

「……なんで……」

 強烈に拒絶されていることに、どうしようもなくショックを受ける。

「俺の側にいるとお前に良いことはない」

 そう言うと、扉を閉めてしまいそうになった。

「ま、ま、ま、待ってください。待ってちょっと待って」

 私は必死に扉を掴んで、閉まらないようにと体を押し込んでいく。

「いい、痛……」

 閉める力と押す力のせめぎ合いの中で発した私の声に、サースは扉を開けてくれた。

「すまない」

 慌てるように腰を屈めて私の顔を覗き込むように言った。

「怪我は……?」

 気遣うようなその視線は、ただの優しい人のもので、私は胸が熱くなる。

「大丈夫です。昨日は、ごめんなさい。私のせいで怪我をさせてしまってごめんなさい」
「なにを言っているのか分からないが。巻き込んだのは俺で、治してくれたのは君だろう」

 怒ったように、眉を顰めてサースは言った。

「私が居なかったら、サースは一人で逃げられたんです」

 私をかばわなければ、あんなに血を流すこともなかった。

「……かばってくれてありがとうございました。本当に本当に昨日はありがとうございました」

 まっすぐに彼の漆黒の瞳を見つめながら言っていたら、勝手に涙が溢れ出そうになってしまった。
 ああ、泣いている場合じゃない。
 彼に、迷惑を掛けないようにしなくてはいけないのに。

 ん?

 私はふと思いついて、サースから視線を外して、空を見上げた。

「ミューラー?」
『なんだいサリーナ』
「物理攻撃完全無効化と魔法攻撃完全無効化をください」
『……は?』
「身を守るすべを私にください……」
『じゃあ、守りの加護でいい?』
「何それ」
『君を攻撃するものや、命の危険を伴うものから守ってくれる防御壁みたいなのが付く感じかなぁ』
「昨日みたいなのから守られる?」
『守られる』
「付けて」
『了解』

 ミューラーの言葉と同時に私の体が輝き出し、体を覆っていた光がぎゅうっと体の中心に集まったかと思うと、パリンと音がするように光が弾き飛び、私の周りをふわふわと漂った。
 光の雪が降り出したようなその情景を綺麗だと思い、しばらく見つめていたら、次第に輝きは消えて行った。

 ふと気付くと、サースが私を真剣な瞳で見下ろしていた。
 驚いたように口を少し開けながらも、顰められた眉からは怒っているような、苦しんでいるような、複雑な表情をしているように思えた。

「守りの加護が付きました!昨日みたいな攻撃から守ってくれるそうですよ」

 私はそんな彼に、軽いことのように笑って言った。

「だから、一緒に、寮にご飯を食べに行ってくれませんか……?」

 私の言葉に、彼の表情は動かなかった。
 少しだけ瞼を伏せるようにして、彼は固い口調で言った。

「……ミュトラスの力は、とても貴重なもので、気軽にこんなところで使うものではない」

 ……そうなの!?
 本当に驚いて彼を見上げたら、その視線を受けてサースは言った。

「……どんな願いも叶えられるんだ。どんな、でもだ。富も名誉も、力次第だ。また、人の為国の為使うこともあるだろう。大事な人の命を救うこともあるだろう」

 彼は片手を顔に上げて、口元を隠すようにして言う。

「少なくとも、寮にご飯を食べに行くために使うものではない……」

 そう言うと、うつむいて体を少しだけ震えさせる。
 しばらくぼけっと見つめていたら、小さく聞こえてくるのが笑い声だと気が付いた。

「……え、笑ってる!?」
「笑うだろう。突然何をするのかと思ったら、目の前で聖女の力を発動させて、飯を食いに行くと言う……」

 何がツボだったのか、笑いが止まらなくなっているサースは顔を見られないようにして笑い続けている。

「……どうせ考えなしなんですよ……」

 そういう私の言葉すらツボに入ってしまうようで、また笑ってしまう。

 ……本当に。
 どうしたら、サースの魔王堕ちエンドが回避出来るのか、全然分からない。
 もっとよく考えたら、分かるようになるのだろうか。

 ……しばらくしてから、笑ってるサースを描くべきじゃ!と気が付いて、椅子に座りスケッチブックを開いたらあっさり取り上げられてしまった。

「返してくださいよ……!」
「今は、ちょっと、描かれたくないかな」

 まだ笑いながら、私のスケッチブックを頭の上に掲げている。
 必死に取り返そうと、サースの腕を掴みながら、頭の上に手を伸ばしていたら、よろめいてサースの胸の中に飛び込んでしまった。
 いい匂いに一瞬成仏しそうになる。
 サースは、スケッチブックを机に置くと、私の両肩を掴んで、起き上がらせてくれた。

 まだちょっと笑っていて、面白そうに私を見ていた。
 笑い過ぎて少し赤くなった頬が、堪らなく色気を感じさせて、私はクラクラした。

「……ちょっと片付けたら、行こう」
「え?」
「食堂行くんだろう?」
「行きます!」

 守りの加護凄い!神様ありがとうって本当に思った。あれ、ミュトラスって神様なんだったっけ?今でもよく分からない。

 実験道具を片付け出しているのをぼんやりと眺めながら、さっき私を出迎えた時のサースの事を思い出して、胸がチクリと痛んだ。
 あんなシーンはゲームの中でも、あった気がする。ヒロインが他のルートを進んだ当初に、ヒロインを拒絶するシーンがあったのだ。

 あれ……?

 もしかして、ローザ様が他のルートを進んでいるから、サースが病んで来てるの?
 私がやるべきは、ヒロインの他の人とのフラグを折って、サースルートに進むようにすること……?

 ヒロインのサースティーエンドでしか、サース様には魔王堕ちエンド以外の道は、ない――

「行くぞ」

 サースの声に一瞬ビクリとして顔を上げると、彼は少し不思議そうに私を見つめた。

「……どうしたんだ?」
「なんでも、ないです。行きましょう」

 そうかサースは、ヒロインと結ばれる人だったんだ……。
 なんだか今更のようにそんなことに気が付いて、不思議なくらい寂しい気持ちになった。
 恋人が出来てしまったら、もう、絵なんて描かせてもらえなくなるんだろうな。

「……いや、本当にどうしたんだ?」

 歩きながらも考え続け、黙り込んでしまっていた私に、サースは私の前に立ち止まり言った。

「何か気になることでも……?」

 そんなに私の様子はおかしかったのだろうかと、不思議に思う。

「大丈夫です。食堂楽しみです!」

 そう言って笑って歩き出すと、後ろから付いて来てくれた。




 食堂に着くと、生徒たちは彼の黒髪がサラサラと揺れる様子を見つめながら、徐々にシンと静まり返っていく。分かりやすいくらいに彼が恐れられていることが伝わって来た。
 人の身ではありえない程の魔力をその身に抱え持つサースティー・ギアン。初等部のころに魔力を暴走させけが人を出した。

 だけど彼はとても優しい。今も、まわりの様子を見つめてから、私に気遣うように視線を落としてくれる。
 私は微笑んで答えた。

「連れて来てくれてありがとう……」

 食事の頼み方を教えてもらって受け取ると、私に手を振っているメアリー様を見つけた。

「友達の席に行ってもいいですか?」
「ああ」

 メアリー様もローザ様もにこやかに受け入れてくれた。
 サースは、二人が聖女だと知っていたと言う。まさか私もその一人だとは思っていなかった、と語った所でなぜか笑い出してしまった。何がツボだったのだろう。
 メアリー様もローザ様も彼のそんな笑っている姿を呆然と見つめていた。
 その後は、和やかに学校のことを話しながら食事を終えた。
 8時近くになっていたので、今日はこのまま寮に帰ると言う。

「研究の邪魔をしてしまってごめんなさい」

 別れ際私はそう言った。

「いや、構わない。急ぐものは何もないから」

 夜風に黒髪を揺らせているサースの横顔は、とても美しいと思う。

「また明日も一緒に食べられる?」

 私の言葉に、彼は短く「ああ」と、答えてくれた。






(寮の夕食はビーフシチューとパンでした。上品な味で美味しかったけれど隣にサースがいると緊張していつも味がよく分からなくなってしまう。でもサースはよく食べているようで良かった。サースは病弱設定でよく倒れていたから、もっと栄養付けてもらいたいなって思った日でした) 
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