ぽっちゃり女子の異世界人生

猫目 しの

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乙女の嫉妬は鬱陶しい

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「クロスが誰と付き合おうが貴女には関係ないじゃないんですか? ってか、付き合ってもないのに“私の”ってクロスは物じゃないんですけど」





「なっ……!?」





「それに可愛い私の弟を馬鹿にしないでくれませんか? 孤児だから汚い者ってわけがわからないです。 アルフだって好きで孤児になったわけではないですし、今は私が保護者です」







クロスか好きなら告白すればいいじゃない。

本人たちが良ければ年の差婚を反対するわけではないし。

私自身は一回り以上離れてたら嫌だけど。







「貴族であるこの私に何て言い方!!」







だから?

貴族だからって私の可愛いアルフを馬鹿にするのは許さない、いざとなったらアルフと一緒にこの国を出ればいいんだから。



魔物も怖いし、戦うのも嫌だけどアルフの為ならやるわ。







「貴族だからって何でも許されるわけじゃないですよ」





「アヤミの言う通りだ」







いきなり聞こえたクロスの声にビビる。

女の先生(名前忘れた)もギョッとしたような表情で建物の陰から出て来たクロスを見た。







「リ、リトリスくぅん」





「アルフォレッドは俺の弟子だ。 知らない奴に馬鹿にされたくない」







クロスが教えてくれてるからアルフも強くなってきてるみたいだし。

アルフも嬉しそうだからね。







「それに、……アヤミは俺の大切な人だ」







……乙女化してたから分かっていたけど言葉にして聞くと恥ずかしい。

向こうに居た時なんて年齢イコール彼氏居ない歴だったし。







「そんな……っ」





「わかったらどこかに行ってくれ」







女の先生は泣きそうになりながらもキツく私を睨んで走り去って行った。

……居なくなったら居なくなったらでこの気まずい雰囲気よ。











「……」



「……」







 気 ま ず い !





いや、クロスから話してくれなきゃ気まずいんだけど!

あんな告白紛いな事言われて私から何を言えと!?

恋愛未経験な私には無理!!



でも、ずっと無言ってのも私にはキツい……。







「アヤミ」



「はいっ」







ヤバッ。

緊張して声が変に裏返っちゃった。







「……アヤミは知らなかっただろう。 俺がアヤミを大切に想って居たことなど」







知ってました、なんて言えない。



ってか、あれで隠してるつもりだったの??

ほとんど毎日お店には来てたし、たまに出掛ける時とか気配消して付いて来たり、話し掛けたりすると嬉しそうに頬を赤らめたり。

乙女化がどんどん加速してる気がしてたよ。







「最初はシェイルの命令でアヤミの依頼を受けた。 でも、あの時アヤミに助けられて……今まで俺の心配をしてくれたのはアヤミだけだった」







まあ、最強主人公であろうクロスがあんな依頼受けたのには何か理由はあると思ったけどさ。

……やっぱ戦マスター嫌い。







「アヤミ、俺はアヤミのこと……好きだ」





……ヤバい、告白されちゃった。

や、何時までもこのままってわけには行かないのはわかってたけど、この場面で告白されるなんて思う訳ないでしょ。

多分、今の私、顔赤いだろうし。



告白されるのなんて初めてなんだからしょうがない!!









「えっと……ごめんなさい」







でも、心を鬼にして断らないと。

クロスにはもっとお似合いの女の子が居るし、私みたいに年齢が離れすぎてるのを相手にするより年近い方がいいし。

他人なら年が一回り離れてたとしても応援するけど。







「俺のこと嫌いか?」







そ、そんな捨てられた子犬の様な目で見ないでほしい。







「き、嫌いじゃないけど、ほら年も離れてるし」



「年下だからか?」



「そうじゃなくてクロスならもっと可愛い子の方がお似合いだよ」







……正直クロスはイケメン過ぎるくらいイケメンだから。

コンプレックスの塊の私では釣り合わない。







「俺はアヤミがいい」







あー、もう!!

心臓がドキドキし過ぎて破裂しそう!



弟みたいに思ってたとしてもこんなイケメンに告白されてドキドキしない女なんて居ないでしょ!?







「クロスが思ってる程いい女じゃないよ? あの時だってたまたま……」







クロスの事を思えば受け入れるわけにはいかない。

そう思って口にしようとしたのにクロスに途中で遮られた。





 キ ス で ! !









「……俺は諦めない」







クロスは私にキス(唇に!!)して乙女ならきゅんっとするような台詞を口にして教室から出て行った。







「嘘でしょ……」







私は初めてのキスのショックでしばらくその場から動けなくなった。





 
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