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帝国へ
②
しおりを挟むキース達が里帰りしてから1ヶ月経過した。
いつも通りの変わらない日常。
まあ、リーフィが里帰りしちゃってから男性客が減ったけど、二人でやっていけるくらいには稼げてるからいいね。
少し寂しいけどね。
「失礼。 アヤミ・ファレス殿いらっしゃるか」
お昼を過ぎた後、お店にもお客さんが疎らに居る中、店に入ってきたのは鎧を着た美しい女性だった。
「はい、私がアヤミ・ファレスですが?」
「貴女が……失礼、私は王国騎士団第三軍部七席のマイヤ・アラフィーと申します」
王国騎士第三軍部七席?
よくわかんないけど国の騎士様って事だけはわかった。
「私に何か……?」
お客さんもいきなりの騎士様登場にチラチラとこっちを見ているのがわかる。
うん、気持ちはわかるわ、私が客だったらガン見してただろうし。
「ここではお話出来ませんので付いて来て頂きたい」
正直関り合いたくないから拒否したい。
……まあ、無理だろうけど。
「少々お待ちください」
行くとしたら店は閉めていかなきゃいけないからね。
今いるお客さんに謝罪し、次に使える無料チケットを渡して帰ってもらう。
騎士様が来るなんて営業妨害もいいとこだ。
アルフにはお留守番してもらい私は騎士様について行った。
騎士様に連れて来られたのはお城の門前にある建物だった。
そんなに小さくも大きくもないけど門番の役割をしてる人がいるのだと予想。
お城の中には入りたくないからよかったけど、正直店の中のがいい。
騎士様に連れられて行く私をチラチラ見てる町の人たちもいたし。
建物の中は他の騎士様らしい人たちが話してたり、何やら書類っぽいのを書いてる人もいた。
私はそんな騎士様の注目を受けながらも一つの部屋に案内される。
……ドラマとかである取調室みたいな感じの部屋だけどね。
机があって向かい合わせになるように二つの木の椅子が置いてある。
逃走を防ぐ為なのか窓はなし、ドアを閉めたら完全なる密室だ。
私は騎士様に進められるがままに椅子に座る。
何かやっちゃったっけ?
「失礼いたしました。 ファレス殿にお聞きしたいことがありまして」
「はい」
「ファレス殿の店で働いてた男女についてお聞きしたいのです」
男女ってことはキースとリーフィのことだよね?
まさか二人に何かあったの!!
「キースとリーフィがどうかしたのですか?」
「ファレス殿はその二人の素性をご存知でいられるか?」
「素性?」
何も聞いたことない。
日本じゃ履歴書も身分証もなしに働かせるなんて事ないし、もしかして大人びた未成年だったのだろうか?
でも、未成年で駄目ならアルフだって駄目だっただろうし……。
「その二人は帝国の工作員だと判明致しました」
「工作員……」
工作員って……スパイってことだよね?
つまり、敵対してる帝国の工作員を雇ってた私って怪しくない?
いや、私は神様に連れてこられてすぐにここに来たから私自身は潔白だけど、他の人からしたら怪しいよね。
「因みにファレス殿にも疑いがあり見張りをつけていましたが、ファレス殿は白だと判断されております」
「はい?」
見張り?
あれ、これって私に言っちゃっていいことなの??
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