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帝国へ
③
しおりを挟む「そんな簡単に疑いって晴れるんですか?」
「他国の工作員容疑がかかっている二人を雇っていたので通常では簡単に晴れることはありません」
まあ、だろうね。
簡単に容疑が晴れたらスパイ入り放題、クーデター起こりまくりだろうし。
じゃあ、私は特例でこんなに早く晴れたってことかな?
「ファレス殿に関しましては三人の尊きお方から保証されましたので騎士団としても問題ありません。 ただ、お話を伺いたいだけであります」
「ご協力したいのですが、過去とか聞いたことないですし……」
むしろ、ショックが大きい……。
でも、何か事情があったのかもしれないし……本人に聞くまでは何もわからない。
……てか、尊きお方って誰?
「知ってる範囲で大丈夫です」
本人に聞くまでは信じたくないし、あれだけど騎士団には逆らえない。
「名前はキース、リーフィと名乗っておりました。 働きたくてこの街にやってきたと……正直、最初は雇う気はなかったのですが従業員を探していたこともあり次の日から働いて頂くことにしました」
「ファレス殿が従業員を探していた事実はすでに商業ギルドのマスターから確認は取れております。 怪しいとは思いませんでしたか?」
……まあ……実際キースだけならすっごい怪しかった。
「怪しいとは思いましたが、キースはともかくリーフィはとても丁寧でしたので一度働く姿を見てみようと思いまして。 働きぶりもキースはともかくリーフィはしっかり働いて下さいました」
キースは殆どギルドに行ったりして働いてはなかったね。
リーフィは男の人に人気だったし、仕事もしっかりやってくれてちょっと配達に行ってる間もお店任せれたくらい。
「王国について聞かれた事はありますか?」
「ありません。 仕事や料理のことをリーフィから聞かれた事はありますが、働く上で当たり前の事ですし」
「ファレス殿に近付いた理由もわかりませんな」
私が来たばっかなのを知ってるからかな?
他のお店じゃ働くのも厳しかったりしたのかもしれない。
全部憶測だけど。
「後はキースは戦闘が好きで仕事をするのは好きじゃないことや、リーフィは買い物が大好きで休みの日は服やアクセサリーを買ってくる事ぐらいしか知らないです」
ずっといっしょに働いていたのに私はあまりキースとリーフィの事を知らない。
誰にでも知られたくない過去ぐらいあるだろうと、踏み込もうともしなかった。
……二人の帰る場所にでもなれたら、なんてよくそれで思えたね。
「ご協力ありがとうございました。 他にも関わりのあった方にも色々とお伺いしていますので何か思い出しましたらご連絡をお願いします」
「わかりました」
入口まで騎士様に送ってもらえば私はあることを決め、家へと帰る。
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