ぽっちゃり女子の異世界人生

猫目 しの

文字の大きさ
80 / 280
帝国へ

しおりを挟む
 



クロスの事がわからない。
……クロスの事が、じゃなくて恋愛したことがない私には恋愛は未知数なこと。

何でそこまで好きって思えるの?

ただ、一度だけ助けただけじゃん。

当たったら怪我じゃ済まない可能性だってあったけど、多分クロスなら避けるかバリアぐらいは張れたでしょうし。
たまたま足が動いたから助けれたわけであって。




「……私、クロスに隠し事だってあるよ」


「俺もある」


「これからも隠し続けるかも」


「問題ない」




……もう、いいや。

私は断ったし、それで諦める諦めないのもクロスの勝手だ。
どうせ、置いて行っても帝国に行くことは知ってるんだし追い掛けてくるでしょう。

だったら、今話し合いしても無駄無駄。




「わかった。 言っておくけど旅も初めてだし、帝国にたどり着けるかもわからないから」


「っ……俺が行ったことあるから案内する」




私が許可したことに一瞬驚いた様子だったがすぐに嬉しそうに微笑む。

顔は格好いいんだけどね。





「クロスって本当に変な趣味ね」


「そうか? アヤミは優しいし、料理も美味いだろう」




……面と向かって褒められると凄い恥ずかしいんだけど……。

しかも、クロスがイケメン過ぎて……一瞬でもときめいてしまった。
だけど、やっぱ16は駄目だ。

日本じゃ高校生だよ?
成人と高校生じゃ犯罪だからね。




「クロスの事は弟の様にしか思えないからね」




年齢さえ問題なかったら好きになってたかも…………って、思ったけど乙女の様なクロスだとやっぱ弟にしか思えないかも。



「ああ、俺がただアヤミを好きなだけだ」




……釘さしたつもりなんだけど何でそんなに優しく微笑んでるのかな。

普通はがっかりしたり、悲しんだりするんじゃないの?


告白されたりも、したこともないからわからないけど。




「……明日、図書館行って帝国のこと調べようと思ってたけど、クロス知ってる?」




この空気は私が無理だから話を変えよう。

今は停戦中ってことだけは知ってるけど、それ以外しらないから調べようと思ってた。
けど、クロスが知ってるのなら旅の最中にでも教えて貰えばいいしね。




「詳しいと言うほどではないがある程度ならわかる」


「じゃあ、明日出発でも大丈夫? 帝国のことは行き道にでも教えてほしい」


「わかった」


「じゃあ、明日待ってるね。 朝には起きてるから直接ここに来てくれたらいいよ」




よし、話は纏まったし、今日は早く寝て明日から頑張ろう。

帝国は初めてだけど歩きなのかな?
それとも、近くまで馬車があるとか。




「アヤミ、一つだけ聞かせて欲しい」


「何?」


「あいつらが帝国の為だけにアヤミを騙していたらどうする? アヤミが傷付く事になったら……」




まあ、行くだけ無駄になる可能性は高い。

けど……。




「確かに嘘をつかれたし、何も言ってくれないのも悲しかったけど。 答えになってないかもしれないけど全部が全部、嘘じゃないって信じてる」




もし、何か理由があって私に嘘をついてるなら、私は助けたい。
だって、リーフィもキースも大好きだから。




「心配してくれてありがとう。 でも、大丈夫」




クロスは本当に私を心配してくれてるのがわかる。

けど、私はリーフィとキースには言えない事情があったんだろうって思ってる。
私が二人に助けてもらった様に、私も二人を助けたい。



「わかった、また明日」




クロスは私の答えに納得したのか笑みを浮かべながらも一瞬にして消えた。



リーフィ、キース、すぐに帝国に行くから待ってなさい。




 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~

あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。 彼は気づいたら異世界にいた。 その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。 科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える

ハーフのクロエ
ファンタジー
 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。  主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。

【完結】異世界に召喚されたので、好き勝手に無双しようと思います。〜人や精霊を救う?いいえ、ついでに女神様も助けちゃおうと思います!〜

月城 蓮桜音
ファンタジー
仕事に日々全力を注ぎ、モフモフのぬいぐるみ達に癒されつつ、趣味の読書を生き甲斐にしていたハードワーカーの神木莉央は、過労死寸前に女神に頼まれて異世界へ。魔法のある世界に召喚された莉央は、魔力量の少なさから無能扱いされるが、持ち前のマイペースさと素直さで、王子と王子の幼馴染達に愛され無双して行く物語です。 ※この作品は、カクヨムでも掲載しています。

母を訪ねて十万里

サクラ近衛将監
ファンタジー
 エルフ族の母と人族の父の第二子であるハーフとして生まれたマルコは、三歳の折に誘拐され、数奇な運命を辿りつつ遠く離れた異大陸にまで流れてきたが、6歳の折に自分が転生者であることと六つもの前世を思い出し、同時にその経験・知識・技量を全て引き継ぐことになる。  この物語は、故郷を遠く離れた主人公が故郷に帰還するために辿った道のりの冒険譚です。  概ね週一(木曜日22時予定)で投稿予定です。

完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-

ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。 断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。 彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。 通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。 お惣菜お安いですよ?いかがです? 物語はまったり、のんびりと進みます。 ※本作はカクヨム様にも掲載しております。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

処理中です...