ぽっちゃり女子の異世界人生

猫目 しの

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旅の道中

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「お茶を入れるんで座ってて下さい」




リビングのような場所に案内されれば座って待つ。
ルルーゼちゃんは渡したお菓子を早く食べたいのかにこにことしながらマグライナ君について行った。




「クロスはマグライナ君と知り合いなの?」


「知り合いってわけではない。 毎年ある魔剣技大会において上位の成績を納めてるから知ってるだけだ」


「どんな大会なの?」


「魔法、剣術、自分の持てる力全てを使いトーナメントを勝ち上がってきた者の勝利だ。 この成績が良ければ就職も役立つようだな」





何となくの想像は付くね……てことは、マグライナ君は結構強いんだ。
クロスは多分優勝出来るけど学園で力を抑えてるなら全力は出さないのかな。
まあ、クロスが最強主人公ってのは全部私の想像なんだけど。

就職に有利ってことは騎士団とかなのかなー。





「クロスは上位なの?」


「いや、俺は……」


「姉さん、コイツは学園の行事なんて舐め腐ってるから手加減して中位ぐらいですよ」





クロスと会話を続けていたがムスッとしたような表情をしながらマグライナ君がお茶を持ってきてくれた。
あー、真剣勝負なのに手加減ってかわざと負けるクロスが気に入らないのね。
だから、こんなにクロスに敵対心があるのか。
それはクロスが悪いね。





「……手加減してるわけではない」


「ケッ、実力を出し切らなきゃ手加減と同じだろーが」





でも、クロスが本気を出してないなんてよくわかるね。
戦闘訓練してる人ならわかるのかな?





「クロス兄ちゃん、すっごい強いんだよ」


「ルルのお兄ちゃんも強いのよ!」





アルフはいつも一緒に修行してくれるクロス自慢、ルルーゼちゃんは大好きなマグライナ君自慢をしてる。
……小さい子供って本当に癒やされるよね。

生意気で我が儘な子供は好きじゃないけどさ。




「ルルーゼちゃんはお兄ちゃんが大好きなのね」


「うん、ルルね、お兄ちゃん大好きなの!」




にこにこと笑顔のままのルルーゼちゃんの頭を優しく撫でて上げる。
森で会った時は少し暗い子かな?って思ったけど一人で知らない大人を前にしたら安心出来ないのも当たり前か。
あんなに怖い思いをしたんだからね。




「僕もアヤ姉大好き!」




素直にマグライナ君に好き好き言ってるルルーゼちゃんを見てか、アルフもにっこりと笑顔を浮かべて言う。
何度も思うけど本当に可愛い、私の弟って天使じゃない?



「ありがとう。 ほら、アルフもルルーゼちゃんも食べてね」




天使達の言い合いが可愛くて可愛くて仕方ないんだけど、クッキーはまだしもマフィンは乾燥するとパサパサになって美味しさがなくなっちゃうからね。
アルフは味見で何度か食べてるけどルルーゼちゃんは食べたことないかもしれないし、薦めてみる。




「おいしい!」




私の薦めにマフィンを一口食べたルルーゼちゃんはキラキラと瞳を輝かせながら私を見てくる。




 
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