ぽっちゃり女子の異世界人生

猫目 しの

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妨害の行方

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可愛い娘が嫌がらせの標的にされてたってわかったらお父さんは気が気じゃないだろうね……。
でも、何で信号機くんたちが嫌がらせなんてし始めたんだろう?

信号機くんが望んでいた婚約破棄は無事に破棄されたし、コーネリアちゃんに嫌がらせをする理由なんてわからないし。
それに、何で私の店に対して嫌がらせを……?

いや、コーネリアちゃん自身に矛先が向かわなかったのはよかったんだけど。
私とは二回くらいしか会ったことないのに私の店に何故嫌がらせをするのかって疑問はある。



「それで、そいつらがアヤミに嫌がらせをするように命じたのか?」


「ああ、喫茶店シフォンに居る女に嫌がらせをしろと金をバラまいてるみたいだな」



それじゃあ、私とコーネリアちゃんの二人とも狙われていたってこと?
でも、コーネリアちゃんが私の家に居ることは先生と寮の管理人の方しか知らないって話だったからやっぱ私狙い?

嫌がらせされる理由はさっぱりだけどね!



「そうか……」


「悪いが警備隊うちのことは警備隊うちに任せてくれよ。 ちゃんと処分はするからな」



まあ、そうだよね。
警備隊の隊長さんからすれば自分の部下が悪事って言っていいのかわからないけど、職務を放棄して嫌がらせに参加してたってことだもんね。
身内のことは身内で終わらせたいのはわかる。

私的には流した噂のアフターケアをしてくれるならいいかな。
流した犯人の人が嘘でしたって言えば噂もすぐなくなるでしょうし。



「アヤミが納得するなら俺は何も言わない」


「私もグェンおじ様がそう仰るならお父様には言いませんわ」



私以上に怒っていた二人はとりあえず納得してくれたみたいでよかった。
レファール隊長さんはコーネリアちゃんから信用出来る人みたいだから、私も信用はするよ。

ただ、警備隊の人のことはこれで終わりだけど、まだ元凶である信号機くんたちのことは終わってないからね……そこをどうするか悩むよ。



「すまないな。 その代わり今回のことは俺に任せてくれ」


「え?」


「コーネリア嬢や黒のはともかくアンタはただの一般人だろ? 今回のことを調べるのは不向きだろうし、俺が調べておく。 調べ終わったらオルティスたちにも話を通しておくぜ」



あ、それはありがたいかも。
私はそんな調べものとか得意じゃないし、クロスやコーネリアちゃんにそこまで付き合わせるのも申し訳ないし。

レファール隊長さんは警備隊の人がやっちゃったお詫びにって感じだろうしね。



「では、お願い出来ますか?」


「おう、任せておけ」



にかっと笑うレファール隊長さんは頼もしかった。
何かわかれば報告してくれるみたいなので私たちはお店へ帰ることにした。


 
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