ぽっちゃり女子の異世界人生

猫目 しの

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クロスの気持ち、私の気持ち

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「……今日、ギルドで話があった。 帝国が戦争の準備に入ったのはアヤミも知ってるだろう?」


「うん、街中でも噂になってるよね。 次期皇帝が決まってから準備が始まったみたいって」



やっと口を開いたクロスだけど表情はいつもより真剣でギルドで何を話したのか心配になるね……。
いつものクロスじゃないから何を言われるのかわからないし緊張してきちゃう。



「俺は帝国との戦争に参加することになった」


「えっ!?」


「帝国は今回の戦争でアヤミと同じ”転生者”を戦争に投入するらしい」



え? さっき相田さんが話していたから知ってはいるけど、何でそれをクロスまで知ってるの?
相田さんはさっき聞いたばっかみたいな感じで話していたのに……。



「それはギルドも知ってるの?」


「ああ、数週間前に手に入れた情報だそうだ」



相田さんが情報を手に入れたのが遅かっただけなのかもしればいけど……何だかちょっと嫌な予感がしてくる。
私の気のせいだったらそれでいいんだけど……うん、嫌なことは考えたら本当になっちゃうから気のせいってことにしておこう。



「そう……だから、クロスも参加するんだね」


「ああ、その転生者がどのくらい強いのかはわからない。 もしかしたら、俺も死ぬ可能性はある」



 ……いくらクロスが強くても死ぬ時は死ぬ、この世界では魔物も居るから死ぬ可能性は高いし戦争に行くなら更に高くなる。
クロスが戦争に行くならクロスが死ぬ可能性もある……。



「……本当に行くの?」


「ああ、この戦争に参加することはアヤミを守ることにも繋がるしな。 それに、帝国には因縁もある」



そうだよね、クロスは一度言ったことを撤回するような人ではないのは私もわかってるじゃない。
わかってるのに……。



「うん、クロスが決めたことなら仕方ないよね。 私はアルフと一緒にコーネリアちゃんの実家に誘われてるからそっちに行ってるよ」


「アヤミ」


「リオレイトってどんなとこなんだろうね。 私はあんまり外に行かないからよく知らないわ」



ぺらぺらと喋っているとクロスは椅子から立ち上がり私に近付いて来る。
クロスは私の前に立つとそのまま私の頭をぎゅっと抱き締めた。



「……アヤミ、泣くな」


「泣くわけないじゃん……」



……クロスに指摘されなくても涙が出てることなんてわかってるからわざわざ指摘しないで。
仕方ないじゃん、自分の知り合いが死ぬ可能性がある戦争に参加すると思ってなかったんだから。

クロスは身内判定だから特にさ……。



「俺は必ず生きて帰って来る。 必ずアヤミの元に帰るから……泣くな」



クロスの手が私の頬に添えられる。
拒否しなければいけないのに涙が止まらない……。


 
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