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2話 はじまり
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2話 はじまり
佑一郎side
手が触れて
唇を重ねて
カラダを繋ぐ
好きだから。
何もなくても、いい
ただ、こうして愛を抱きしめ合えればそれでいい
大切なモノがあれば、それだけでいい
俺はそう思っている。
『はぁっ…っ///ンンっ♡…あぁんっ…イっくっ///♡』
『イってもいいよ♡何度でもイかせてあげるっ!!』
『んっ///あ、あぁんっ///はぁっ♡』
『一緒にイこうっ♡』
毎週金曜日の夜は必ず決まってえっちをする。
これが俺たちのルーティンだ。
俺は密かにHappy Fridayと呼んでいる。
俺に触れる大きな手と優しい掠れた声に、包み込まれるような安心感、そして愛されていると感じざるを得ない程に満たされるえっち。
キスが気持ちよくて、えっちがこんなに満たされるものだって教えてくれたのは和希だった。
俺の恋人、綿谷和希26歳。両親を10歳の時に事故で亡くし、児童養護施設で育ち、現在は同じく養護施設で育った親友の畑山秀明(はたやまひであき)と養護施設を運営している。お金は無いけど、深い愛情で俺を満たしてくれる最高の恋人。
そして、愛されまくって、感じまくっている俺、羽柴佑一郎28歳、大手弁護士事務所に勤めるイケメンやり手弁護士!何不自由なくごくごく普通の一般家庭に育ち、イケメンと愛嬌と頭の良さでそれなりにモテていた。
それでも、こんなに人を好きになったことなんてなかった。
いつもそれなりに付き合ってそれなりに別れて何気ない普通の人生を送っていた俺
まぁ、よくある普通の…いや、イケメンの一般人。
そんな俺は、和希と出逢ってから、何もかもが違って見えた。
和希と過ごす時間が何よりも好きで、一番落ち着けて大好きだけど、決して口には出さない。
高すぎず、低すぎない丁度良い男のプライドがそうさせているのかもしれない。
それに…
そんなもん、口に出さなくてもわかってるだろ?
なぁ、和希!
2年前から、この施設に俺も和希と一緒に住み始め、今では施設の子供たちともすっかり仲良し。
秀明の恋人の水樹直(みずきなお)は、時々自分の家に帰るものの、ほとんどの時間をこの施設で、秀明と一緒に過ごしていた。
この養護施設には、ゲイカップルが2組同棲中。
類は友を呼ぶとは、こういうことなのだろう。
施設の子供たち8人と俺と和希、秀明とそして直の12人で、決して裕福とは言えないけど、楽しく暮らしていた。
一緒に暮らしていたら、えっちな事をする時は、一体どうしてるのかって?
もちろんそれぞれに部屋が与えられていて、和希と秀明はそれぞれに管理者用の部屋がある。そこにはミニキッチンやお風呂にトイレも完備されていて、子供たちには内緒でえっちなことできるってわけ。
『はぁはぁ…っ///…はぁはぁっ♡…』
まだ呼吸も整わず、ベッドでぐったりする俺に、
『ねぇ佑くん?明日、天気も良さそうだし、公園にピクニックでも行く?』
和希はそう言いながら、ぐったりしている俺をきれいに拭いてくれた。
お金がない和希とのデートは、もっぱら公園か食事の買い出しを兼ねた買い物だ。
それでも、俺は一緒に居れることが楽しかったし、何の不満もなかった。
『っ…おまえっ。…まだ、終わったばっかで余韻楽しみたいところだろっ!』
『えっ?あっ///ごめんっ』
申し訳なさそうに俯く和希のサラサラな茶色い髪が、綺麗な整った顔を隠した。
『いいよ。行こう!俺、玉子焼きがいいな!!』
俺が言うと、パッと明るい表情になる和希。
『うん。いっぱい作るから!』
この笑顔が何よりも大好きだ。
『いや、普通の量でいいって(笑)』
そんな他愛もない会話をして、えっちの後の時間さえも幸せな気持ちでいっぱいだ。
それから、いつものように温かい腕に抱かれてそのまま眠りに就いた。
目が覚めると、隣に和希の姿がなくて、昨日の話を思い出した。
あぁ~ピクニックのお弁当作りに行ってるのか。
こういう時はたいてい、部屋にあるミニキッチンじゃなくて、本館のメインキッチンで作っている。
着替えて、メインキッチンに行くと
『佑くん!おはよ!』
子供たちに、わちゃわちゃと声をかけられて
『おはよ』
一番俺に懐いている慎太郎5歳が、俺に抱き着いて来たので、そのまま慎太郎を抱き上げた。
『ねぇ~佑くん。ボクも行きたい!!いいでしょ?』
キッチンの奥から和希が言った。
『佑くん、ごめん。みんなにバレた…』
申し訳なさそうに和希が謝って
『別にこいつら一緒でもいいけど…、弁当ある?』
『やったーっ!!』
子供たちは万歳をして走り回って、和希が大きなお弁当箱を持ち上げた。
『ごめん…、佑くんそう言うと思って、こいつらの分も弁当作った…』
申し訳なさそうな顔をした和希。
優しい和希が断れるわけがない
二人で行きたかったけど、それはそれで楽しいからよしとしよう。
近くにある大きな公園に、お弁当を持って、たくさんの子供たちを連れてのピクニック。
そんな幸せも悪くない!
子供たちに優しく接する和希も大好きだし、そんな和希と一緒にいると俺も優しくなれる気がした。
結局、秀明と直も一緒に行くことになって、全員で公園へ歩いて向かった。
休日の公園は、そこそこ混んでいて、芝生に大きなレジャーシートを敷くと、子供たちは各々に遊び始めた。
俺は慎太郎とキャッチボールをするのがこの公園に来る時のお決まりだ!
それでも、慎太郎はまだ幼く、うまく投げられなくて、いつもどこかへ投げてしまう。
『あ、佑くん、、、ごめんっ』
『いいよ、待ってて、取って来るから』
ボールは芝生をコロコロと転がって遠くの方までいってしまうが、そんなことはいつもの事だ!
それから、みんなで鬼ごっこをして楽しんだ。
結局楽しいのだ!
鬼ごっこでは、逃げ回る和希を追いかけて、芝生に倒れ込むように和希を捕まえた。
『わははっ。佑くんやめてぇ~!』
和希が笑い転げて、それでも
ぎゅっと抱きしめて
『捕まえたぁ!!俺の勝ちぃ~!!』って、笑い合ってた。
そんな楽しい日が、運命を大きく変える日になるなんて…
その時の俺には知る由もなく
これから起こる出来事が、俺と和希の関係を狂わせていくなんて思いもよらなかった。
あいつが現れてから、少しずついろんなことが変わり始めた。
運命を変えた大きな出会いが待っていた。
佑一郎side
手が触れて
唇を重ねて
カラダを繋ぐ
好きだから。
何もなくても、いい
ただ、こうして愛を抱きしめ合えればそれでいい
大切なモノがあれば、それだけでいい
俺はそう思っている。
『はぁっ…っ///ンンっ♡…あぁんっ…イっくっ///♡』
『イってもいいよ♡何度でもイかせてあげるっ!!』
『んっ///あ、あぁんっ///はぁっ♡』
『一緒にイこうっ♡』
毎週金曜日の夜は必ず決まってえっちをする。
これが俺たちのルーティンだ。
俺は密かにHappy Fridayと呼んでいる。
俺に触れる大きな手と優しい掠れた声に、包み込まれるような安心感、そして愛されていると感じざるを得ない程に満たされるえっち。
キスが気持ちよくて、えっちがこんなに満たされるものだって教えてくれたのは和希だった。
俺の恋人、綿谷和希26歳。両親を10歳の時に事故で亡くし、児童養護施設で育ち、現在は同じく養護施設で育った親友の畑山秀明(はたやまひであき)と養護施設を運営している。お金は無いけど、深い愛情で俺を満たしてくれる最高の恋人。
そして、愛されまくって、感じまくっている俺、羽柴佑一郎28歳、大手弁護士事務所に勤めるイケメンやり手弁護士!何不自由なくごくごく普通の一般家庭に育ち、イケメンと愛嬌と頭の良さでそれなりにモテていた。
それでも、こんなに人を好きになったことなんてなかった。
いつもそれなりに付き合ってそれなりに別れて何気ない普通の人生を送っていた俺
まぁ、よくある普通の…いや、イケメンの一般人。
そんな俺は、和希と出逢ってから、何もかもが違って見えた。
和希と過ごす時間が何よりも好きで、一番落ち着けて大好きだけど、決して口には出さない。
高すぎず、低すぎない丁度良い男のプライドがそうさせているのかもしれない。
それに…
そんなもん、口に出さなくてもわかってるだろ?
なぁ、和希!
2年前から、この施設に俺も和希と一緒に住み始め、今では施設の子供たちともすっかり仲良し。
秀明の恋人の水樹直(みずきなお)は、時々自分の家に帰るものの、ほとんどの時間をこの施設で、秀明と一緒に過ごしていた。
この養護施設には、ゲイカップルが2組同棲中。
類は友を呼ぶとは、こういうことなのだろう。
施設の子供たち8人と俺と和希、秀明とそして直の12人で、決して裕福とは言えないけど、楽しく暮らしていた。
一緒に暮らしていたら、えっちな事をする時は、一体どうしてるのかって?
もちろんそれぞれに部屋が与えられていて、和希と秀明はそれぞれに管理者用の部屋がある。そこにはミニキッチンやお風呂にトイレも完備されていて、子供たちには内緒でえっちなことできるってわけ。
『はぁはぁ…っ///…はぁはぁっ♡…』
まだ呼吸も整わず、ベッドでぐったりする俺に、
『ねぇ佑くん?明日、天気も良さそうだし、公園にピクニックでも行く?』
和希はそう言いながら、ぐったりしている俺をきれいに拭いてくれた。
お金がない和希とのデートは、もっぱら公園か食事の買い出しを兼ねた買い物だ。
それでも、俺は一緒に居れることが楽しかったし、何の不満もなかった。
『っ…おまえっ。…まだ、終わったばっかで余韻楽しみたいところだろっ!』
『えっ?あっ///ごめんっ』
申し訳なさそうに俯く和希のサラサラな茶色い髪が、綺麗な整った顔を隠した。
『いいよ。行こう!俺、玉子焼きがいいな!!』
俺が言うと、パッと明るい表情になる和希。
『うん。いっぱい作るから!』
この笑顔が何よりも大好きだ。
『いや、普通の量でいいって(笑)』
そんな他愛もない会話をして、えっちの後の時間さえも幸せな気持ちでいっぱいだ。
それから、いつものように温かい腕に抱かれてそのまま眠りに就いた。
目が覚めると、隣に和希の姿がなくて、昨日の話を思い出した。
あぁ~ピクニックのお弁当作りに行ってるのか。
こういう時はたいてい、部屋にあるミニキッチンじゃなくて、本館のメインキッチンで作っている。
着替えて、メインキッチンに行くと
『佑くん!おはよ!』
子供たちに、わちゃわちゃと声をかけられて
『おはよ』
一番俺に懐いている慎太郎5歳が、俺に抱き着いて来たので、そのまま慎太郎を抱き上げた。
『ねぇ~佑くん。ボクも行きたい!!いいでしょ?』
キッチンの奥から和希が言った。
『佑くん、ごめん。みんなにバレた…』
申し訳なさそうに和希が謝って
『別にこいつら一緒でもいいけど…、弁当ある?』
『やったーっ!!』
子供たちは万歳をして走り回って、和希が大きなお弁当箱を持ち上げた。
『ごめん…、佑くんそう言うと思って、こいつらの分も弁当作った…』
申し訳なさそうな顔をした和希。
優しい和希が断れるわけがない
二人で行きたかったけど、それはそれで楽しいからよしとしよう。
近くにある大きな公園に、お弁当を持って、たくさんの子供たちを連れてのピクニック。
そんな幸せも悪くない!
子供たちに優しく接する和希も大好きだし、そんな和希と一緒にいると俺も優しくなれる気がした。
結局、秀明と直も一緒に行くことになって、全員で公園へ歩いて向かった。
休日の公園は、そこそこ混んでいて、芝生に大きなレジャーシートを敷くと、子供たちは各々に遊び始めた。
俺は慎太郎とキャッチボールをするのがこの公園に来る時のお決まりだ!
それでも、慎太郎はまだ幼く、うまく投げられなくて、いつもどこかへ投げてしまう。
『あ、佑くん、、、ごめんっ』
『いいよ、待ってて、取って来るから』
ボールは芝生をコロコロと転がって遠くの方までいってしまうが、そんなことはいつもの事だ!
それから、みんなで鬼ごっこをして楽しんだ。
結局楽しいのだ!
鬼ごっこでは、逃げ回る和希を追いかけて、芝生に倒れ込むように和希を捕まえた。
『わははっ。佑くんやめてぇ~!』
和希が笑い転げて、それでも
ぎゅっと抱きしめて
『捕まえたぁ!!俺の勝ちぃ~!!』って、笑い合ってた。
そんな楽しい日が、運命を大きく変える日になるなんて…
その時の俺には知る由もなく
これから起こる出来事が、俺と和希の関係を狂わせていくなんて思いもよらなかった。
あいつが現れてから、少しずついろんなことが変わり始めた。
運命を変えた大きな出会いが待っていた。
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