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5話 これでいい
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蓮side
後ろから抱きしめられて
まるで【行かないで】って言われてるみたいだった
そう言ってくれれば…
なんて…
俺、ばかみたいだな。
今さら何考えてんだよ!!
もう、あべちゃんと付き合うって決めたんだろっ!!
それなのに
心がまだ浮ついていて、可能性があるのならって思ってしまう自分がいる。
あべちゃんと約束してたのに、速水に逢うなんて
速水からの誘いを断ることなんて…
俺にはできない。
不意に始まってしまった俺と速水のカラダの関係
嫌いじゃなかったし、お互いにお年頃で溜まっていた。
速水が入社して来てから、全然タイプ違うのになぜか気が合って、器用で仕事もサクサクこなす、良く出来る可愛い後輩。
人懐っこくて、可愛いのになんかカッコイイ。
イケメンと呼ばれていた俺の社内での人気をアイツと半分こすることになるくらい、速水は整った顔立ちをしていて
運動神経がよく、高校時代は強豪校のサッカー部でストライカーだったことは有名な話だ。
抱かれたい男ナンバーワンらしい。
それでも、速水に特定の彼女がいなくて…
プライベートで一緒にご飯行ったり、遊んだりするうちに距離が近くなって…
若い俺たちは溜まっていたのだと思う…
一線を越えてしまって…、抜きっこするうちに…だんだん
どっぷりハマって抜け出せなくなっていた。
…抜け出せなくなっていたのは、俺だけかもしれないけど。
俺と速水が関係を持つようになってから、3年が経った頃
俺はもうきっと速水を好きになっていたのかもしれない
一緒に居ると楽しいし
何よりも自然体でいられた
無理することなんて何もなくて、料理が上手な速水はいつも美味しいメシ食わしてくれて
何よりも気持ちいいことをいっぱいしてくれた。
平日は会社で一緒に仕事をして、土日や休日は一緒に過ごすことも多く、一緒に買い物に行ったり、旅行に行ったり、まったり部屋でえっち三昧の時もある
俺の事を大好きなんじゃないかって思ってしまうくらい、愛を感じるえっちをするし
なんなら、もう、俺たち付き合ってるうじゃね?って思ってた
そんな時、速水が姫川大樹に告白されたと言った。
その時、俺と大和の本当の関係に気が付き、茫然としたのを覚えてる。
俺は全ての感情を押し殺して、そっけない態度で『おうっ』ってっ答えたけど…
内心すごくショックだった。
その時思った…
俺、速水の事好きなのかもしれないって…
でも、カラダの関係だし
今更、好きだなんて言える訳もない
そして、速水とだいきは付き合った。
だいきと付き合うってことは…やっぱり俺はカラダだけの関係で、フラれたってことだと認識した。
だいきと付き合い出したと言ってから、一ヶ月間速水からはなんの連絡もなくて…
だから、俺たちはもう終わりだと思った
付き合ってもいなかったんだから、別れ話をされるわけもなくて
だからと言って、セフレ関係を辞めようとも言われていない。
やっぱり、俺たちは終わったのだと思った時
突然、今までと何の変りもなく
『今日空いてる?ヤろ~』って速水から連絡が来て
なんだかすごく嬉しくなった。
俺は、そのままホイホイ抱かれ
自分のアホさ加減に呆れた
俺のところに戻って来てくれたのかも?なんて思ったりして…
付き合おうって言われるかも?なんて浮足立ってた
そんな事…あるわけないのに。
そして、速水はだいきと別れることは無く
俺たちのカラダの関係はずっと続いてる
だいきを抱いた後、俺を抱きに来ることもあった
だいきを抱いて欲しくないっと思っても…
付き合ってるのはだいきだし、そんな事を言えば…即切られるだろう。
そんな脆い関係の俺たち。
だいきに悪いと思いながらも、速水との関係を辞めることはできなかった。
だいきと速水が付き合っていてもかまわない。
俺を抱いてくれれば、今まで通りまるで愛しているかのような優しい行為で満たしてくれればそれでいい。
でも、速水は以前にも増して、俺を愛おしそうに抱くようになった
辞めろっ!
勘違いしちゃうだろ!!
まるで、離れていた恋人でも抱くように俺を貪るようになって
きっと俺たちカラダの相性いいから。でも、勘違いしそうになる。
俺を好きなんじゃないかって…
でも、それは、違う。
好きならだいきと付き合ったりしないはずだ。
だから、カラダだけの関係。
それでもかまわない。
そう思っていたのに…
職場でだいきと楽しそうに話す速水を見ると、気が狂いそうになる
どうやってだいきを抱くのだろう?
俺とだいき…どっちがいい?…
なんて、聞くことは絶対にない。
ってか、聞いたらダメなやつ!!
抱かれる度に苦しくなって、速水への好きが限界だった
このままじゃ、きっと俺全てを壊してしまう。
そんな時だった、あべちゃんから付き合ってくれって言われて、俺は即オッケーした。
自分の苦しさを紛らわすために、好意を持ってくれている後輩を利用して…
最低なやつだ。
苦しくてそれを埋めるのに、あべちゃんを利用しているのに、あべちゃんは優しくて、俺を大切にしてくれる
愛されてるってすげー感じる
それで…いい。
それでいい。
それが一番いい。
後ろから抱きしめられて
まるで【行かないで】って言われてるみたいだった
そう言ってくれれば…
なんて…
俺、ばかみたいだな。
今さら何考えてんだよ!!
もう、あべちゃんと付き合うって決めたんだろっ!!
それなのに
心がまだ浮ついていて、可能性があるのならって思ってしまう自分がいる。
あべちゃんと約束してたのに、速水に逢うなんて
速水からの誘いを断ることなんて…
俺にはできない。
不意に始まってしまった俺と速水のカラダの関係
嫌いじゃなかったし、お互いにお年頃で溜まっていた。
速水が入社して来てから、全然タイプ違うのになぜか気が合って、器用で仕事もサクサクこなす、良く出来る可愛い後輩。
人懐っこくて、可愛いのになんかカッコイイ。
イケメンと呼ばれていた俺の社内での人気をアイツと半分こすることになるくらい、速水は整った顔立ちをしていて
運動神経がよく、高校時代は強豪校のサッカー部でストライカーだったことは有名な話だ。
抱かれたい男ナンバーワンらしい。
それでも、速水に特定の彼女がいなくて…
プライベートで一緒にご飯行ったり、遊んだりするうちに距離が近くなって…
若い俺たちは溜まっていたのだと思う…
一線を越えてしまって…、抜きっこするうちに…だんだん
どっぷりハマって抜け出せなくなっていた。
…抜け出せなくなっていたのは、俺だけかもしれないけど。
俺と速水が関係を持つようになってから、3年が経った頃
俺はもうきっと速水を好きになっていたのかもしれない
一緒に居ると楽しいし
何よりも自然体でいられた
無理することなんて何もなくて、料理が上手な速水はいつも美味しいメシ食わしてくれて
何よりも気持ちいいことをいっぱいしてくれた。
平日は会社で一緒に仕事をして、土日や休日は一緒に過ごすことも多く、一緒に買い物に行ったり、旅行に行ったり、まったり部屋でえっち三昧の時もある
俺の事を大好きなんじゃないかって思ってしまうくらい、愛を感じるえっちをするし
なんなら、もう、俺たち付き合ってるうじゃね?って思ってた
そんな時、速水が姫川大樹に告白されたと言った。
その時、俺と大和の本当の関係に気が付き、茫然としたのを覚えてる。
俺は全ての感情を押し殺して、そっけない態度で『おうっ』ってっ答えたけど…
内心すごくショックだった。
その時思った…
俺、速水の事好きなのかもしれないって…
でも、カラダの関係だし
今更、好きだなんて言える訳もない
そして、速水とだいきは付き合った。
だいきと付き合うってことは…やっぱり俺はカラダだけの関係で、フラれたってことだと認識した。
だいきと付き合い出したと言ってから、一ヶ月間速水からはなんの連絡もなくて…
だから、俺たちはもう終わりだと思った
付き合ってもいなかったんだから、別れ話をされるわけもなくて
だからと言って、セフレ関係を辞めようとも言われていない。
やっぱり、俺たちは終わったのだと思った時
突然、今までと何の変りもなく
『今日空いてる?ヤろ~』って速水から連絡が来て
なんだかすごく嬉しくなった。
俺は、そのままホイホイ抱かれ
自分のアホさ加減に呆れた
俺のところに戻って来てくれたのかも?なんて思ったりして…
付き合おうって言われるかも?なんて浮足立ってた
そんな事…あるわけないのに。
そして、速水はだいきと別れることは無く
俺たちのカラダの関係はずっと続いてる
だいきを抱いた後、俺を抱きに来ることもあった
だいきを抱いて欲しくないっと思っても…
付き合ってるのはだいきだし、そんな事を言えば…即切られるだろう。
そんな脆い関係の俺たち。
だいきに悪いと思いながらも、速水との関係を辞めることはできなかった。
だいきと速水が付き合っていてもかまわない。
俺を抱いてくれれば、今まで通りまるで愛しているかのような優しい行為で満たしてくれればそれでいい。
でも、速水は以前にも増して、俺を愛おしそうに抱くようになった
辞めろっ!
勘違いしちゃうだろ!!
まるで、離れていた恋人でも抱くように俺を貪るようになって
きっと俺たちカラダの相性いいから。でも、勘違いしそうになる。
俺を好きなんじゃないかって…
でも、それは、違う。
好きならだいきと付き合ったりしないはずだ。
だから、カラダだけの関係。
それでもかまわない。
そう思っていたのに…
職場でだいきと楽しそうに話す速水を見ると、気が狂いそうになる
どうやってだいきを抱くのだろう?
俺とだいき…どっちがいい?…
なんて、聞くことは絶対にない。
ってか、聞いたらダメなやつ!!
抱かれる度に苦しくなって、速水への好きが限界だった
このままじゃ、きっと俺全てを壊してしまう。
そんな時だった、あべちゃんから付き合ってくれって言われて、俺は即オッケーした。
自分の苦しさを紛らわすために、好意を持ってくれている後輩を利用して…
最低なやつだ。
苦しくてそれを埋めるのに、あべちゃんを利用しているのに、あべちゃんは優しくて、俺を大切にしてくれる
愛されてるってすげー感じる
それで…いい。
それでいい。
それが一番いい。
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