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出社してロッカールームで靴からサンダルに履き替えたら、同僚の橋本さんに声をかけられた。
「システムの柏倉さんとつきあってるんだって?」
「つきあっては、いないと思う。2回だけ、ご飯食べに行った」
「2人ででしょ?それはつきあってるって言うんじゃない?」
男と2人でご飯食べただけで「つきあってる」なら、あたしは今まで何人の男と「つきあった」ことになるんだろう。時々、こういう考え方の人もいるなあと思う。
「ってか、あたし、そんな話誰かにしたっけ?」
「柏倉さん本人から聞いたよ。昨日、私、本郷に出張だったじゃない」
本郷っていうのは親会社の場所の地名で、システムの細かい変更とか商品ルートの変更だとかで、時々内勤も研修に出かけて行く。
「近いうちにまた誘いますって伝言。おとなしい人だからって言ってたけど」
そう言いながら、橋本さんは笑っちゃってたけど。
「ずいぶん見た目で騙したねえ。つきあうんなら早めに地を出さないと、後からびっくりだよ」
「いや。あたし、おとなしいし」
答えながら、全然関係ない同僚にプライベートを話す柏倉さんに、少し腹を立てた。背広を着てるから人づきあいがスマートなわけじゃないっていうのは、重々わかっていることなんだけれど、社会人同士なんだから、世間話みたいに自分の行動を話したりするもんじゃない。まして、これから進展するかどうか読めない間柄なのに。
子供っぽいのか間抜けなのか、それとも女と会うことに慣れていないのか、マイナス点であることに変わりはない。気がつくのが早くてラッキーだったな。彼が見てるあたしの猫の皮は、ずいぶん子供っぽい色合いらしい。
当の本人は、呑気にメッセを送ってきた。SNSの吹き出しには顔文字。とりあえずもう一度会っとくことにして、待ち合わせをした。見極め3回はセオリー通りだもんね、人伝てだとどの程度リアルなのかわかんないし。社会人の出会いの場所なんて、学生さんより限られてるんだから、機会は有効に使わなくちゃ。とは言っても、目の色を変えて男を探してるつもりなんかないから、気が合う・合わないは冷静に。
平日の晩に池袋ってあたりが、あたしの警戒心なのだと柏倉さんは理解してるかな。いざって時に「明日仕事だから」ってお断りしやすいように、なんだけど。待ち合わせの人でいっぱいの『いけふくろう』前に立ったあたしは、わかりやすい女の子服で(それが一番似合うって理由だけど)雑踏の中に埋まっていた。
あたし自身は埋まっていたのに、雑踏からポンと飛び出た頭を見つけた。大きい人ってどこにだっているし、髪が短めな人だって珍しくない。大体、平日の晩に保育士が繁華街を歩いてる筈は……あるんだね。しかも、ジャージやジーンズじゃなくて、ワイシャツ姿で。
絶対に見えないと思ったのに、熊はまっすぐ私の所に歩いてきた。
「篠田?どうした、こんな所で会うとは思わなかったぞ」
「先輩こそ、なんで平日にここにいるの?」
「今日は休みだったんだ。子供たちが好きな絵本の作家が個展やっててな。他にもついでがあったから、出てきたんだよ」
「あたしに、よく気がつきましたね」
「そりゃ見慣れた頭頂部だから。で、篠田は?」
えーと。何て答えて良いものか。
「篠田さん、お待たせしちゃって」
迷っているうちに、答えにくい待ち合わせ相手が到着する。
「ふうん?」
あたしに合わせて屈めていた腰を伸ばして、先輩は柏倉さんを見下ろした後、あたしを見下ろした。まずいまずいっ! 別に先輩に義理立てするつもりはないんだけど、これはあきらかに気まずい。何も知らない柏倉さんは、曖昧な笑みで先輩に頭を下げた。
「あ、じゃあ、先輩、またねっ!」
とにかくその場を離れなくてはならない。柏倉さんの腕を引っ張るように動き出すと、後ろから先輩の声がした。
「篠田っ!」
振り向くと、ニヤニヤ笑いじゃない先輩が、憮然とした表情でこちらを見ていた。
「忘れんなよ」
忘れてませんて。ただ、あたしの意思はそこにはないんですって。……でも、怒った?怒らせた、あたし?
「ずいぶんゴツい人だね」
向かい合った洋風居酒屋で、柏倉さんは原口先輩の話を出した。
「高校の先輩なの。スポーツクラブが一緒で、時々トレーニングルームで話したりするよ」
嘘じゃない。
「日焼けもすごいし、ガテン系の人?」
ガテン系の人が、お金払ってスポーツクラブで筋トレすると思うか。意外にバカだね、柏倉さん。
「あの人ね、保育士。保育園の先生」
柏倉さんは口に運ぼうとしていたバジルチキンを、箸から落っことした。
「保母さん?男の仕事じゃないでしょう?いるんだ、そういう人」
「保育科に男子が入学できるんだから、当然いるんじゃない?」
「そういうのって、競争社会で生き残る力のない人が、選ぶ職業じゃないのかなあ」
何言ってんだ、こいつ。保育士は若い女だけの職業とかって、思ってるんじゃないでしょうね?
「やっぱり男は、熾烈な社会生活に揉まれて一人前っていうか」
システム部で熾烈な社会生活に揉まれてるってか、バカ。あんたの会社が管理するシステム、使いにくいって子会社では評判だよ。逆検索機能ですら、現場からの意見を散々出してから組んだんじゃないか。
あたしの不機嫌に気がつかず、柏倉さんは料理を口に運ぶ。
「今度はさ、休みの日に映画に誘っていいかな」
フランス映画のリメイク、しかもハリウッドもののタイトルを出されて、不機嫌なまま返事をする。
「あたし、それは元の映画見てる。アメリカでリメイクして、ストーリー性が上回るとは思えない」
「でも、面白いって評判……」
「宣伝にお金かけたからでしょ。元の映画は単館でも話題になったけど、そっちは宣伝しないと売れない」
柏倉さんは驚いた顔であたしを見た。ああ、猫の皮が一枚剥がれかけてる。
「普段、どんなところで買い物したり遊んだりしてるの?」
気を取り直した柏倉さんが、どうにか口を開く。今更身上調査ですか。自分のことばっかり話してて、遅いんじゃないの。
「地元だよ。遠出しなくても不自由しないもの」
「篠田さんのセンス、全然遅れてないよね。休みの日には都内まで出て、トレンドチェックしたり?」
だーかーらー。あんたはどこのイナカから出てきたの?まさか流行の商品を買うために、新幹線に乗るような場所じゃないでしょうね?うう、口がムズムズする。物言わぬは腹ふくるるわざですよ、ここに見本あり。
「ウチの会社は一部上場だから、親が毎日新聞で株価チェックしててね、下がると電話かけてくるんだ」
「だから?」
「もう少し小規模な会社のほうが、息子としては気楽だったかなあ、なんて」
「株価が上がっても、柏倉さんの手柄じゃないのにね。イヤなら、転職すれば?」
柏倉さんは何かを言い返そうとして、それから表情を立て直した。こうやって丸く収める努力する程度には、大人だってわけ。でもあたしの猫の皮は、半分くらい剥げた気がする。でもね、まだ半分は残してるんだよ。
「篠田さん、意外にはっきりしてるんだなあ。はっきりした子って、いいよね」
あんたは意外に間抜けだけどね。あんたがあたしに求めてる役割が、はっきり見えてきちゃった。あたしはそれに応えてやるほど、あんたに対して人は良くない。そして逆に、あんたがあたしに調子を合わせるとしたら、それも気持ち悪い。
ばいばい、柏倉。
「システムの柏倉さんとつきあってるんだって?」
「つきあっては、いないと思う。2回だけ、ご飯食べに行った」
「2人ででしょ?それはつきあってるって言うんじゃない?」
男と2人でご飯食べただけで「つきあってる」なら、あたしは今まで何人の男と「つきあった」ことになるんだろう。時々、こういう考え方の人もいるなあと思う。
「ってか、あたし、そんな話誰かにしたっけ?」
「柏倉さん本人から聞いたよ。昨日、私、本郷に出張だったじゃない」
本郷っていうのは親会社の場所の地名で、システムの細かい変更とか商品ルートの変更だとかで、時々内勤も研修に出かけて行く。
「近いうちにまた誘いますって伝言。おとなしい人だからって言ってたけど」
そう言いながら、橋本さんは笑っちゃってたけど。
「ずいぶん見た目で騙したねえ。つきあうんなら早めに地を出さないと、後からびっくりだよ」
「いや。あたし、おとなしいし」
答えながら、全然関係ない同僚にプライベートを話す柏倉さんに、少し腹を立てた。背広を着てるから人づきあいがスマートなわけじゃないっていうのは、重々わかっていることなんだけれど、社会人同士なんだから、世間話みたいに自分の行動を話したりするもんじゃない。まして、これから進展するかどうか読めない間柄なのに。
子供っぽいのか間抜けなのか、それとも女と会うことに慣れていないのか、マイナス点であることに変わりはない。気がつくのが早くてラッキーだったな。彼が見てるあたしの猫の皮は、ずいぶん子供っぽい色合いらしい。
当の本人は、呑気にメッセを送ってきた。SNSの吹き出しには顔文字。とりあえずもう一度会っとくことにして、待ち合わせをした。見極め3回はセオリー通りだもんね、人伝てだとどの程度リアルなのかわかんないし。社会人の出会いの場所なんて、学生さんより限られてるんだから、機会は有効に使わなくちゃ。とは言っても、目の色を変えて男を探してるつもりなんかないから、気が合う・合わないは冷静に。
平日の晩に池袋ってあたりが、あたしの警戒心なのだと柏倉さんは理解してるかな。いざって時に「明日仕事だから」ってお断りしやすいように、なんだけど。待ち合わせの人でいっぱいの『いけふくろう』前に立ったあたしは、わかりやすい女の子服で(それが一番似合うって理由だけど)雑踏の中に埋まっていた。
あたし自身は埋まっていたのに、雑踏からポンと飛び出た頭を見つけた。大きい人ってどこにだっているし、髪が短めな人だって珍しくない。大体、平日の晩に保育士が繁華街を歩いてる筈は……あるんだね。しかも、ジャージやジーンズじゃなくて、ワイシャツ姿で。
絶対に見えないと思ったのに、熊はまっすぐ私の所に歩いてきた。
「篠田?どうした、こんな所で会うとは思わなかったぞ」
「先輩こそ、なんで平日にここにいるの?」
「今日は休みだったんだ。子供たちが好きな絵本の作家が個展やっててな。他にもついでがあったから、出てきたんだよ」
「あたしに、よく気がつきましたね」
「そりゃ見慣れた頭頂部だから。で、篠田は?」
えーと。何て答えて良いものか。
「篠田さん、お待たせしちゃって」
迷っているうちに、答えにくい待ち合わせ相手が到着する。
「ふうん?」
あたしに合わせて屈めていた腰を伸ばして、先輩は柏倉さんを見下ろした後、あたしを見下ろした。まずいまずいっ! 別に先輩に義理立てするつもりはないんだけど、これはあきらかに気まずい。何も知らない柏倉さんは、曖昧な笑みで先輩に頭を下げた。
「あ、じゃあ、先輩、またねっ!」
とにかくその場を離れなくてはならない。柏倉さんの腕を引っ張るように動き出すと、後ろから先輩の声がした。
「篠田っ!」
振り向くと、ニヤニヤ笑いじゃない先輩が、憮然とした表情でこちらを見ていた。
「忘れんなよ」
忘れてませんて。ただ、あたしの意思はそこにはないんですって。……でも、怒った?怒らせた、あたし?
「ずいぶんゴツい人だね」
向かい合った洋風居酒屋で、柏倉さんは原口先輩の話を出した。
「高校の先輩なの。スポーツクラブが一緒で、時々トレーニングルームで話したりするよ」
嘘じゃない。
「日焼けもすごいし、ガテン系の人?」
ガテン系の人が、お金払ってスポーツクラブで筋トレすると思うか。意外にバカだね、柏倉さん。
「あの人ね、保育士。保育園の先生」
柏倉さんは口に運ぼうとしていたバジルチキンを、箸から落っことした。
「保母さん?男の仕事じゃないでしょう?いるんだ、そういう人」
「保育科に男子が入学できるんだから、当然いるんじゃない?」
「そういうのって、競争社会で生き残る力のない人が、選ぶ職業じゃないのかなあ」
何言ってんだ、こいつ。保育士は若い女だけの職業とかって、思ってるんじゃないでしょうね?
「やっぱり男は、熾烈な社会生活に揉まれて一人前っていうか」
システム部で熾烈な社会生活に揉まれてるってか、バカ。あんたの会社が管理するシステム、使いにくいって子会社では評判だよ。逆検索機能ですら、現場からの意見を散々出してから組んだんじゃないか。
あたしの不機嫌に気がつかず、柏倉さんは料理を口に運ぶ。
「今度はさ、休みの日に映画に誘っていいかな」
フランス映画のリメイク、しかもハリウッドもののタイトルを出されて、不機嫌なまま返事をする。
「あたし、それは元の映画見てる。アメリカでリメイクして、ストーリー性が上回るとは思えない」
「でも、面白いって評判……」
「宣伝にお金かけたからでしょ。元の映画は単館でも話題になったけど、そっちは宣伝しないと売れない」
柏倉さんは驚いた顔であたしを見た。ああ、猫の皮が一枚剥がれかけてる。
「普段、どんなところで買い物したり遊んだりしてるの?」
気を取り直した柏倉さんが、どうにか口を開く。今更身上調査ですか。自分のことばっかり話してて、遅いんじゃないの。
「地元だよ。遠出しなくても不自由しないもの」
「篠田さんのセンス、全然遅れてないよね。休みの日には都内まで出て、トレンドチェックしたり?」
だーかーらー。あんたはどこのイナカから出てきたの?まさか流行の商品を買うために、新幹線に乗るような場所じゃないでしょうね?うう、口がムズムズする。物言わぬは腹ふくるるわざですよ、ここに見本あり。
「ウチの会社は一部上場だから、親が毎日新聞で株価チェックしててね、下がると電話かけてくるんだ」
「だから?」
「もう少し小規模な会社のほうが、息子としては気楽だったかなあ、なんて」
「株価が上がっても、柏倉さんの手柄じゃないのにね。イヤなら、転職すれば?」
柏倉さんは何かを言い返そうとして、それから表情を立て直した。こうやって丸く収める努力する程度には、大人だってわけ。でもあたしの猫の皮は、半分くらい剥げた気がする。でもね、まだ半分は残してるんだよ。
「篠田さん、意外にはっきりしてるんだなあ。はっきりした子って、いいよね」
あんたは意外に間抜けだけどね。あんたがあたしに求めてる役割が、はっきり見えてきちゃった。あたしはそれに応えてやるほど、あんたに対して人は良くない。そして逆に、あんたがあたしに調子を合わせるとしたら、それも気持ち悪い。
ばいばい、柏倉。
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