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①第三章 大事なものを一つだけ選ぶなら?
2痛みが無くても心配はさせてほしかった
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今日の放課後、鈴崎ちゃんが一緒に帰ろうと誘ってきた。
勿論色んな子達と帰ることも増えていた僕は何回かこの子とも帰っていて、断る必要性も無かったし一緒に帰ることにした。
……ブラビットもいるから実質三人だけどね!
「ねえ」
帰路の途中にある歩道で、彼女がふと立ち止まる。
おっと何か地雷を踏むつもりか……?
と身構えた僕を余所に、いつもよりじめじめしているような目つきで問いかけてきた。
「おやに、なまえをよんでもらうのってどうすればいいとおもう?」
「……え?」
僕の頭に真っ先に浮かんだのは疑問符だった。僕からすれば、親から名前を呼んでもらうなど当たり前のことで、あり得ないことだったからだ。
だから、悪気もなく言ってしまう。
「どうすればもなにも、おやから……なまえをよんでもらうのはふつうでしょ?」
まるで理解出来ない。
そんな思いを込めて言ってしまったのだが、言って、苛ついたような目を向けられてから気付いた。
──あ。これは、失敗したな、って。
「おやからあいされてるこどもだからおもいつけるはっそうが、ふつうなの?」
返す言葉が無かった。
世の中に色んな人がいるというのは、教えて貰っていたはずなのに、優しい両親しか覚えが無い僕にとって家庭の良し悪しはまだ理解出来ていなかったらしい。
今度は僕が、彼女の地雷を踏んでしまったのだ。
それもかなり、繊細な個人的な事情の。
足早に去っていく鈴崎ちゃんは、どうやらもう僕と帰る気は無くなったようで、一人で家へ帰ろうとする後ろ姿が見えた。
追い付ける距離だったにも関わらず、僕の足は動かない。
何故だか、ちゃんと理解していない状態で追いかけても無駄だと確信していたから。
ブラビットが励ますように背中に手を置いてくれた感触が妙に、消毒液でも塗ったかのように染み渡った。
「今後、気を付けて発言すれば良いと思いますよ」
「(……うん)」
一年生最後の春は、しょっぱい味がして、終わりを告げた。
それから夏を迎え、夏休みというものが本当に始まった。約束通り、お爺ちゃんの家に遊びに来た僕は案の定お爺ちゃんから慰められた。
それとなく「ずっとおやになまえをよんでもらえないって、どういうこと?」と聴くと「家庭環境が悪いんだろう。親が子供を愛さない家庭というのが一定数、この世の中にはいるんだ」というお爺ちゃんの言葉を聞いてびっくりした。
──そうか、ぼくはとってもめぐまれてたんだ。
親は子を選べないように、子も、親を選べない。
だからどんなに酷い人間だったとしても、その人の子供になってしまった子供はその親の元で暮らすしか無い。
それって、なんだかとっても理不尽だ。
考えれば考える程、ブラビットに聞いてみればみる程、我が家は良い家庭環境なのだと思い知らされる。
優しくて子供のことを尊重してくれる親が、そんなにいないなんて。
普通であるべきことが普通じゃないなんて、認めたくなかった。
本来は家庭っていうのはその人その人を尊重して、互いに支え合う。そういうものであったはずなのに、どうして現実では毒親という家庭環境があるのだろう。
彼女は「ホームレスになって見えないところで死ぬ者もいます。けれどそれは大人でも子供でもあり得ることです、ですから子供だけがそうやって死ぬ訳ではないんですよ」と言った。
……どうしてそんなことが起きるのか聞いてて不思議だった。
別世界の話に思える程、僕は恵まれた環境にいたのだと、自分の視野の狭さを酷く痛感する。
沈んだ気分でいる僕を心配したであろうお爺ちゃんはいつものあれをしようと提案してくれた。そうだ、楽しいあれをお爺ちゃんとやるのが楽しみでここへ来たのだ……と少し気力を取り戻しつつある僕に先程から
「あれってなんですか?」
「あれって……え? なんですか?」
と耳を左右に上下に動かしている彼女が見えていたが、気にしない。
見れば分かるから。
「──あれって……手裏剣のことだったんですねぇ」
木造建築の古い家から出ると石で出来た池がある和風な庭が広がっており、僕とお爺ちゃんはそこにある練習用の木に向かって投げていく。
「え、というか何故、当たり前のように手裏剣をやってるんです? あれって大分前のソノリカがやってた文化ですよね?」
……決して挙動不審になっているブラビットを見るのが面白くて無視している訳ではない。
集中したいからだ。
断じて、あわわ、という顔に見える彼女の顔が物珍しくて敢えて笑いを堪えている訳ではない、のだ。
実を言うと、お爺ちゃんの家に来る度に手裏剣投げをしているので、投げは得意だったりする。忍者に憧れている訳ではないのだが、デザインが格好良かったからお爺ちゃんの趣味に付き合っている……という感じだ。
「相変わらず上達が早いな、赤は。どうだ、これも使ってみるか」
そう言って差し出されるのは撒菱と苦無。おお、いいね。目を輝かせながら受け取り、使い方を教わる。
「いえ、あの。何で当然の如く持ってるんですかね? まさかその技術が磨かれすぎて凶悪犯として登り詰めるとか無い……ですよね?」
いやいやいや、流石にそれは……どうなんだろうね。
因みにお爺ちゃんの家系はソノリカの方で、先祖代々持っていた物が残っていたらしく、それの使い方を学んでいたら熱中してしまい、今に至るそうだ。
「(ブラビットもやってみる? まきびしとくない、いまおぼえたからおしえられるよ!)」
笑顔で吐息を漏らすと、反応に困った様子で彼女が手を左右に振る。
「それ使うくらいなら魔法の方が早い」
ですよねー。人外だもんねー。ちっくしょー、折角ブラビットに教えられるかもって頑張って早めに覚えたのに!
まあ、きっと覚えたことは無駄にはならないだろう……と希望的観測を込めて練習を続けていく。
矢で射ったように苦無が真ん中に刺さったところで止めよう、と苦無を投げようとした瞬間、お爺ちゃんが「で、友達の作り方だがな……」と言うものだから思わず意図せずしてあらぬ方向に投げてしまった。
どの方向に投げたかを認識し、よりにもよって彼女の方へ投げてしまったと気付いた頃には身体が先に動いていた。
──ブラビットをまもらなきゃ、と庇う形で覆い被さる。声を出さなかったのはもはや意地だ。
「どうしたんですか、良い子ちゃん」
恐る恐る何処にも怪我は無いか確認し、刺さっていないことを確認する。
良かった、刺さってないみたいだ。
ホッと胸を撫で下ろすと、まるで状況が分かっていないと言わんばかりの彼女の声が耳によく響く。
間違って君の方へ投げてしまったのだ、なんて情けない思いを込めて答えると「ああ、別に死にはしませんからお気になさらず」とか言われた僕の心は内心、穏やかではなかった。
……気にしろよ! そこはっ、気にしてよ!
文句を言いたいところだったが、お爺ちゃんの前で言う訳にもいかないので仕方なくその場は雑に相槌を返しておいた。「はい、分かりました」と言いたい気分では無かったが。
お爺ちゃんがどうしたのかと問い詰めてきたので、それとなく言い訳をした後「ボッチ」という誤解を解いておいた。そうだよな、この前電話で暗かったんだから友達が少なくて落ち込んでるのかもしれないって考えるよな……と反省しながら改めて、彼女は本当に人間ではないのだなぁ。と実感していた。
痛みが無くたって、気にして欲しいところなのだが、それを言っても彼女はきょとんとした顔を浮かべるだけだった。笑顔を崩すことなく。
どう足掻いたても、人間である僕と人外の彼女ではその違いを埋めることは出来ないのかもしれない……なんとなく、それも分かってきてはいた。
でもまだ、どうにかして埋めたいと思っている自分自身も居て。
前途多難なこのお友達関係は、この先も続くんだろうか? 少し不安になってしまった。
時間を経て、それなりに仲良くなれたつもりではいる。
けれどこれはつもり、だから。
結局のところ、僕と彼女の絆っていうのは無いのかもしれなかった。
実際、信頼してくれていればもう少し……頼りにしてくれても良いはずなのだ。
でも、彼女はそれをしない。
──……人間だから? 頼りないから?
思い当たる節が多い現状を踏まえ、とりあえず、「お友達を作ろう」というので喜ばせることが出来たことだけでも進歩していると、信じることにしたのだった。
勿論色んな子達と帰ることも増えていた僕は何回かこの子とも帰っていて、断る必要性も無かったし一緒に帰ることにした。
……ブラビットもいるから実質三人だけどね!
「ねえ」
帰路の途中にある歩道で、彼女がふと立ち止まる。
おっと何か地雷を踏むつもりか……?
と身構えた僕を余所に、いつもよりじめじめしているような目つきで問いかけてきた。
「おやに、なまえをよんでもらうのってどうすればいいとおもう?」
「……え?」
僕の頭に真っ先に浮かんだのは疑問符だった。僕からすれば、親から名前を呼んでもらうなど当たり前のことで、あり得ないことだったからだ。
だから、悪気もなく言ってしまう。
「どうすればもなにも、おやから……なまえをよんでもらうのはふつうでしょ?」
まるで理解出来ない。
そんな思いを込めて言ってしまったのだが、言って、苛ついたような目を向けられてから気付いた。
──あ。これは、失敗したな、って。
「おやからあいされてるこどもだからおもいつけるはっそうが、ふつうなの?」
返す言葉が無かった。
世の中に色んな人がいるというのは、教えて貰っていたはずなのに、優しい両親しか覚えが無い僕にとって家庭の良し悪しはまだ理解出来ていなかったらしい。
今度は僕が、彼女の地雷を踏んでしまったのだ。
それもかなり、繊細な個人的な事情の。
足早に去っていく鈴崎ちゃんは、どうやらもう僕と帰る気は無くなったようで、一人で家へ帰ろうとする後ろ姿が見えた。
追い付ける距離だったにも関わらず、僕の足は動かない。
何故だか、ちゃんと理解していない状態で追いかけても無駄だと確信していたから。
ブラビットが励ますように背中に手を置いてくれた感触が妙に、消毒液でも塗ったかのように染み渡った。
「今後、気を付けて発言すれば良いと思いますよ」
「(……うん)」
一年生最後の春は、しょっぱい味がして、終わりを告げた。
それから夏を迎え、夏休みというものが本当に始まった。約束通り、お爺ちゃんの家に遊びに来た僕は案の定お爺ちゃんから慰められた。
それとなく「ずっとおやになまえをよんでもらえないって、どういうこと?」と聴くと「家庭環境が悪いんだろう。親が子供を愛さない家庭というのが一定数、この世の中にはいるんだ」というお爺ちゃんの言葉を聞いてびっくりした。
──そうか、ぼくはとってもめぐまれてたんだ。
親は子を選べないように、子も、親を選べない。
だからどんなに酷い人間だったとしても、その人の子供になってしまった子供はその親の元で暮らすしか無い。
それって、なんだかとっても理不尽だ。
考えれば考える程、ブラビットに聞いてみればみる程、我が家は良い家庭環境なのだと思い知らされる。
優しくて子供のことを尊重してくれる親が、そんなにいないなんて。
普通であるべきことが普通じゃないなんて、認めたくなかった。
本来は家庭っていうのはその人その人を尊重して、互いに支え合う。そういうものであったはずなのに、どうして現実では毒親という家庭環境があるのだろう。
彼女は「ホームレスになって見えないところで死ぬ者もいます。けれどそれは大人でも子供でもあり得ることです、ですから子供だけがそうやって死ぬ訳ではないんですよ」と言った。
……どうしてそんなことが起きるのか聞いてて不思議だった。
別世界の話に思える程、僕は恵まれた環境にいたのだと、自分の視野の狭さを酷く痛感する。
沈んだ気分でいる僕を心配したであろうお爺ちゃんはいつものあれをしようと提案してくれた。そうだ、楽しいあれをお爺ちゃんとやるのが楽しみでここへ来たのだ……と少し気力を取り戻しつつある僕に先程から
「あれってなんですか?」
「あれって……え? なんですか?」
と耳を左右に上下に動かしている彼女が見えていたが、気にしない。
見れば分かるから。
「──あれって……手裏剣のことだったんですねぇ」
木造建築の古い家から出ると石で出来た池がある和風な庭が広がっており、僕とお爺ちゃんはそこにある練習用の木に向かって投げていく。
「え、というか何故、当たり前のように手裏剣をやってるんです? あれって大分前のソノリカがやってた文化ですよね?」
……決して挙動不審になっているブラビットを見るのが面白くて無視している訳ではない。
集中したいからだ。
断じて、あわわ、という顔に見える彼女の顔が物珍しくて敢えて笑いを堪えている訳ではない、のだ。
実を言うと、お爺ちゃんの家に来る度に手裏剣投げをしているので、投げは得意だったりする。忍者に憧れている訳ではないのだが、デザインが格好良かったからお爺ちゃんの趣味に付き合っている……という感じだ。
「相変わらず上達が早いな、赤は。どうだ、これも使ってみるか」
そう言って差し出されるのは撒菱と苦無。おお、いいね。目を輝かせながら受け取り、使い方を教わる。
「いえ、あの。何で当然の如く持ってるんですかね? まさかその技術が磨かれすぎて凶悪犯として登り詰めるとか無い……ですよね?」
いやいやいや、流石にそれは……どうなんだろうね。
因みにお爺ちゃんの家系はソノリカの方で、先祖代々持っていた物が残っていたらしく、それの使い方を学んでいたら熱中してしまい、今に至るそうだ。
「(ブラビットもやってみる? まきびしとくない、いまおぼえたからおしえられるよ!)」
笑顔で吐息を漏らすと、反応に困った様子で彼女が手を左右に振る。
「それ使うくらいなら魔法の方が早い」
ですよねー。人外だもんねー。ちっくしょー、折角ブラビットに教えられるかもって頑張って早めに覚えたのに!
まあ、きっと覚えたことは無駄にはならないだろう……と希望的観測を込めて練習を続けていく。
矢で射ったように苦無が真ん中に刺さったところで止めよう、と苦無を投げようとした瞬間、お爺ちゃんが「で、友達の作り方だがな……」と言うものだから思わず意図せずしてあらぬ方向に投げてしまった。
どの方向に投げたかを認識し、よりにもよって彼女の方へ投げてしまったと気付いた頃には身体が先に動いていた。
──ブラビットをまもらなきゃ、と庇う形で覆い被さる。声を出さなかったのはもはや意地だ。
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間違って君の方へ投げてしまったのだ、なんて情けない思いを込めて答えると「ああ、別に死にはしませんからお気になさらず」とか言われた僕の心は内心、穏やかではなかった。
……気にしろよ! そこはっ、気にしてよ!
文句を言いたいところだったが、お爺ちゃんの前で言う訳にもいかないので仕方なくその場は雑に相槌を返しておいた。「はい、分かりました」と言いたい気分では無かったが。
お爺ちゃんがどうしたのかと問い詰めてきたので、それとなく言い訳をした後「ボッチ」という誤解を解いておいた。そうだよな、この前電話で暗かったんだから友達が少なくて落ち込んでるのかもしれないって考えるよな……と反省しながら改めて、彼女は本当に人間ではないのだなぁ。と実感していた。
痛みが無くたって、気にして欲しいところなのだが、それを言っても彼女はきょとんとした顔を浮かべるだけだった。笑顔を崩すことなく。
どう足掻いたても、人間である僕と人外の彼女ではその違いを埋めることは出来ないのかもしれない……なんとなく、それも分かってきてはいた。
でもまだ、どうにかして埋めたいと思っている自分自身も居て。
前途多難なこのお友達関係は、この先も続くんだろうか? 少し不安になってしまった。
時間を経て、それなりに仲良くなれたつもりではいる。
けれどこれはつもり、だから。
結局のところ、僕と彼女の絆っていうのは無いのかもしれなかった。
実際、信頼してくれていればもう少し……頼りにしてくれても良いはずなのだ。
でも、彼女はそれをしない。
──……人間だから? 頼りないから?
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