婚姻=スキル共有!? ハズレと追放された俺に、美少女女王とイケメン魔王が嫁婿に来て土下座してきたんだが。俺の隠しスキルはガチャ確操作だった

みにぶた🐽

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第1章1話「異世界転生と謎の婚姻ガチャ」

「異世界転生と謎の婚姻ガチャ」 ③

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 ――それから三十分後――

 騎士団の奥にある地下室に案内された。そこには埃をかぶった古い魔法陣が床一面に描かれていた。

「これは……数百年前の古代召喚陣です」

 セバスティアン博士が興奮気味に説明する。

「婚姻ガチャ専用の魔法陣で、建国時に『もしもの時のため』に作られたのですが、まさか実際に使う日が来るとは……」

 魔法陣は複雑な模様で構成されており、古代文字がびっしりと刻まれていた。ファンタジーゲームで見た召喚陣よりもはるかに精密で神秘的だった。

「ただし……」

 ラインハルト団長の表情が曇った。

「古代の記録によると、婚姻ガチャは非常に危険なスキルでもある。召喚される相手は完全にランダムで、時には災厄をもたらす存在が現れることもあったそうだ」

「災厄?」

「古代の魔王、邪神の使い、呪われた亡霊……古代文明が滅んだのも、婚姻ガチャの暴走が原因の一つだったのではないかという説もある」

 セバスティアン博士が重々しく語る。

「それでも……やってみる気はあるかね?」

「やらないという選択肢はあるんですか?」

「もちろんある。ただし……」

 ラインハルト団長が困った表情を見せる。

「古代魔法の使い手という存在は、王国にとって未知の要素だ。もし君の能力が制御不能で危険だと判断されれば……」

「判断されれば?」

「王都の魔法評議会に身柄を引き渡すか、最悪の場合は封印される可能性がある」

 封印って、前世のゲームでも最悪級のバッドエンドじゃないか。

「分かりました。やってみます」

「よし! では準備をしよう」

 俺は魔法陣の中央に立った。周囲には団長、博士、騎士団員たちが緊張した面持ちで見守っている。フィーナも祈るような表情だった。

「【婚姻ガチャ】、発動……」

 魔法陣が光り始める。そして頭の中に、またあの声が響いた。

『正式婚姻ガチャを開始します。召喚相手を決定中……』

 ルーレットのような音が脳内に響いた。ソシャゲのガチャ音にそっくりだった。

『確率調整システムを検出しました。隠しスキル【ガチャ確操作】が発動しています』

「え?」

『【ガチャ確操作】:運命を操作し、ガチャの確率を任意で調整する究極スキル。現在の調整レベル:1』

 隠しスキルだって? ゲーム経験でも隠しスキルは最強クラスだったが、俺にそんな能力があったのか?

『調整レベル1では、超激レア(0.01%)を激レア(1%)まで上昇可能です。実行しますか?』

 当然実行した。ゲーム感覚で言えば、ガチャで確率アップは基本中の基本だった。

『確率調整完了。特別抽選を開始します』

『警告:【ガチャ確操作】の影響により、通常の召喚限界を超過する可能性があります』

「え? 召喚限界を超過って……」

『通常は配偶者1名のみの召喚ですが、確率操作により複数召喚が発生する場合があります』

 魔法陣が一層明るく光り、空間に亀裂が生まれた。その向こうから、二つの影が現れる。

「二人? 一度に二人も?」

 周囲がざわめいている。

「古代の記録にも、複数同時召喚の事例は……」

 セバスティアン博士が慌てて古文書をめくっている。

「いや、待て……もしかして確率操作の副作用か?」

 最初に現れたのは、美しい女性だった。金髪に青い瞳、豪華なドレスを着ている。頭には小さな王冠が輝いていた。

「あら……ここは……」

 女性がきょろきょろと周囲を見回している。その声には威厳があり、明らかに高貴な身分の人だ。

 そして二人目。こちらは黒髪の美形男性。黒いローブを着て、赤い瞳をしている。

「ふむ……召喚されたか……興味深い……」

 男性は冷静に状況を把握しているようだ。その雰囲気からは、ただならぬ魔力を感じる。

 すると突然、騎士団員の一人が震え声で叫んだ。

「あ、あれは……! エリシア帝国の女皇陛下、エリシア・オルテンシア様!?」

「え?」

「そしてもう一人は……まさか……伝説の魔王エドリアン・ベルンハルト!?」

 その瞬間、部屋中の空気が凍りついた。

 女皇と魔王。この世界における最高位の存在が、俺の婚姻ガチャで同時に召喚されたのだ。

「これは……古代の記録にもない……」

 セバスティアン博士が震えている。

「お、女皇陛下と魔王様が同時に……こんなことが……」

 ラインハルト団長も呆然としている。

 エリシア女皇が俺を見つめて、威厳ある笑みを浮かべた。

「あなたが我が……運命の相手なのですね」

 一方、魔王エドリアンも俺に視線を向ける。

「実に興味深い……この私が召喚されるとは……」

 二人とも俺を見つめている。これ、どうなるんだ?

『【正式婚姻ガチャ】結果発表』

『召喚成功:エリシア・オルテンシア(レアリティ:SSR+ / 0.001%→0.1%に調整済み)』
『召喚成功:エドリアン・ベルンハルト(レアリティ:SSR+ / 0.001%→0.1%に調整済み)』

『総合評価:PERFECT / 神引き / 古代を超えた奇跡』
『備考:【ガチャ確操作】により、超激レア以上の存在も確率上昇対象となりました』

 0.001%が0.1%まで上がったのか。それでも二体同時なんて、ゲーム経験でも聞いたことのない確率だった。

「み、皆さん……これは一体……」

 ラインハルト団長が震え声で呟く。

 そして俺は気づいた。全員が俺を見る目が、さっきまでの「危険かもしれない奴」から「とんでもない奇跡を起こした奴」に変わっていることに。

「隼人……さん……これは……歴史が変わる瞬間です……」

 フィーナも呆然としている。

 しかし、これは始まりに過ぎなかった。

 女皇と魔王。この二人との婚姻契約が、この世界にどんな影響を与えるのか。

 俺はまだ知らない。

 だが確実に言えることが一つある。

 俺の異世界生活は、とんでもないことになりそうだ。
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