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雷鳴の合図
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空は晴れているのに遠くの雲が黒く登りだしゴロゴロと雷をはらみ始める
そして…ビシャン‼︎と天を割るような雷鳴が轟く
その音が開戦の合図となった
兵達の怒号が響く
それだけで空気が震えている
慎達がいるのは北側の一番端のガトリング砲の周りだが、丘の上に設置してあるため戦場がよく見えた
やはり、寅と亥の連合は正面突破を狙っているな
慎が呟く
ああ。近代兵器で当主が死んだ亥は「近代兵器」を恨んでいるだろうな。だから逃げ回ってこそこそと回りくどいことはせずに正面から仇を取る……ってところか。
無駄なことを‼︎
彗はどこか楽しそうな雰囲気すら出している
(中央ばかりに気を取られていたらだめだ‼︎こちら側に一番近い敵陣は……辰‼︎廉様はおそらく正面からではなくなにか仕掛けてくるに決まっている‼︎)
慎の表情は険しかった
しかし、辰の陣を見ていても少しの部隊だけが中央へ突撃した後、何も動きを見せていなかった
(なぜ?「端」の重要性は廉様とて十分わかつているはず。だからこそ辰の陣も端にある。ここを狙うはずなのに…)
―辰の陣―
廉様⁉︎なぜ動かないのです⁉︎
そもそも、子州へ連れてきた兵が少なすぎます‼︎
他の鎖国派の州の半分以下ですぞ⁉︎
廉の部下、頼(より)が声を上げる
………わかってしまったのだ……
わかった…?
どちらが「燦の国」の未来を見据えていたのかを
廉の瞳は悲しみを纏う
そ、そんな…それでは⁉︎
鞍替えは私の矜持に反する。だが、どちらが「真の道」か見えてしまった私は積極的には戦えない…
兵達にはおりを見て陣まで戻るように伝えてある。
他に作戦があるからとな。
…戦わせないためですね…?
頼は呟いた
流石、長年私の元にいてくれているだけあるな。
そう。できるだけ兵を死なせたくないのだ。私に戦う意志がさほど無いのに無駄死にはさせられないだろう。
廉の瞳は優しかった
しかし…他州はいいとして…燿様にはなんと言うのです⁉︎「着いてきてくれるか?」と言われたのですよね⁉︎あなたはそのお言葉に頭を垂れた‼︎
頼の怒声が響く
そう。燿様のご成長が心から嬉しかった。だからこそ、頭を垂れたのだ。
私の…私自身の忠義は揺るがない。しかし、辰として。この国を守る剣の一つとして…選ぶべき道を決めたのだ
この戦いの後、どんな罰も受けよう。命を差し出すことも厭わない。しかし、今だけは…この戦いは私の道を進ませて欲しい。
頼、お前の心を裏切ってしまってすまない。私の元を離れて他の州へ行くのを止めはしない。
廉の声はとても優しい
廉様……私は………私は‼︎生涯を「辰吉廉」に捧げるとあなたと出会った時から誓っているのです‼︎
私が、あなたの元を去る…などと、そんなことはありはしない‼︎例えあなたでも私のその誓いを踏み躙ることは許さない‼︎
頼は大粒の涙を流しながら叫ぶ
頼………私はお前の憎む「裏切り者」になるのだぞ?
困ったような優しい瞳と声で廉は囁く
あなたの元を去ることこそが、私の…私自身に対する最大の裏切りです。私は私を憎みながら死ぬことなど受け入れはしない。どこまでもあなたに着いていきます。例え棘の道であっても。それが私の「誇り」です
もう頼の心は揺るがなかった
そうか………私は幸せ者だな
廉は目を閉じて呟いた
そして…ビシャン‼︎と天を割るような雷鳴が轟く
その音が開戦の合図となった
兵達の怒号が響く
それだけで空気が震えている
慎達がいるのは北側の一番端のガトリング砲の周りだが、丘の上に設置してあるため戦場がよく見えた
やはり、寅と亥の連合は正面突破を狙っているな
慎が呟く
ああ。近代兵器で当主が死んだ亥は「近代兵器」を恨んでいるだろうな。だから逃げ回ってこそこそと回りくどいことはせずに正面から仇を取る……ってところか。
無駄なことを‼︎
彗はどこか楽しそうな雰囲気すら出している
(中央ばかりに気を取られていたらだめだ‼︎こちら側に一番近い敵陣は……辰‼︎廉様はおそらく正面からではなくなにか仕掛けてくるに決まっている‼︎)
慎の表情は険しかった
しかし、辰の陣を見ていても少しの部隊だけが中央へ突撃した後、何も動きを見せていなかった
(なぜ?「端」の重要性は廉様とて十分わかつているはず。だからこそ辰の陣も端にある。ここを狙うはずなのに…)
―辰の陣―
廉様⁉︎なぜ動かないのです⁉︎
そもそも、子州へ連れてきた兵が少なすぎます‼︎
他の鎖国派の州の半分以下ですぞ⁉︎
廉の部下、頼(より)が声を上げる
………わかってしまったのだ……
わかった…?
どちらが「燦の国」の未来を見据えていたのかを
廉の瞳は悲しみを纏う
そ、そんな…それでは⁉︎
鞍替えは私の矜持に反する。だが、どちらが「真の道」か見えてしまった私は積極的には戦えない…
兵達にはおりを見て陣まで戻るように伝えてある。
他に作戦があるからとな。
…戦わせないためですね…?
頼は呟いた
流石、長年私の元にいてくれているだけあるな。
そう。できるだけ兵を死なせたくないのだ。私に戦う意志がさほど無いのに無駄死にはさせられないだろう。
廉の瞳は優しかった
しかし…他州はいいとして…燿様にはなんと言うのです⁉︎「着いてきてくれるか?」と言われたのですよね⁉︎あなたはそのお言葉に頭を垂れた‼︎
頼の怒声が響く
そう。燿様のご成長が心から嬉しかった。だからこそ、頭を垂れたのだ。
私の…私自身の忠義は揺るがない。しかし、辰として。この国を守る剣の一つとして…選ぶべき道を決めたのだ
この戦いの後、どんな罰も受けよう。命を差し出すことも厭わない。しかし、今だけは…この戦いは私の道を進ませて欲しい。
頼、お前の心を裏切ってしまってすまない。私の元を離れて他の州へ行くのを止めはしない。
廉の声はとても優しい
廉様……私は………私は‼︎生涯を「辰吉廉」に捧げるとあなたと出会った時から誓っているのです‼︎
私が、あなたの元を去る…などと、そんなことはありはしない‼︎例えあなたでも私のその誓いを踏み躙ることは許さない‼︎
頼は大粒の涙を流しながら叫ぶ
頼………私はお前の憎む「裏切り者」になるのだぞ?
困ったような優しい瞳と声で廉は囁く
あなたの元を去ることこそが、私の…私自身に対する最大の裏切りです。私は私を憎みながら死ぬことなど受け入れはしない。どこまでもあなたに着いていきます。例え棘の道であっても。それが私の「誇り」です
もう頼の心は揺るがなかった
そうか………私は幸せ者だな
廉は目を閉じて呟いた
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