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第七話「銀蛇との決戦」
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そんな平穏な日々がつづき、仕事もこなしていたときギルドで最悪の情報をえる。
「森でゴブリンを見たんだ...... やつら鉄の槍を持っていた」
(なっ......)
「ああ、その話は聞いている。 軽い鎧を身に付けて、複数の部隊でいるらしい」
「まさか人間へと戦争をしかけるつもりなの!?」
「......国も調査を始めるらしい」
(まずい! まずい! いやな予感が当たった! やはり武装は警戒されたか!)
私は足早に集落へ帰る。
「......そうですな。 この事は予見しておりましたからな。 どうしたものか」
「人間界との戦いは勝算は薄いですし、戦いは避けるべきです。 最悪、私が前にでて対話を試みますが、彼らに通ずるかはわからない...... そこで、森の奥のかつての住みかを取り返しましょう」
「なっ...... あそこを!」
ビケルさんとゴブリンたちはざわついている。
「蛇のモンスターのほうがまだ勝算はあります。 戦えるもの全員で戦えば訓練と装備で勝てるかもしれない」
ビケルさんとゴブリンたちは沈黙したまま考えている。
「ここはどうされます......」
「家畜や寝具、道具、服など持てるものは移動させましょう。 あとは焼いてしまえば、人間たちも襲ってこないでしょう」
ゴブリンたちは悲しげだ。
「せっかくつくった畑や家を失うのは辛いが、生きてさえいれば何度でもつくり直せます。 まずは生き延びることです」
「......そうだな。 わかった。 我らはケイどのに従おう」
ビケルの言葉にゴブリンたちはうなづく。
私たちは覚悟を決め準備を始める。
決行の日。
「イタ...... ヘビ」
偵察していたゴブリンたちが帰ってきた。
「やはり、まだいたか......」
ビケルさんは悲しげな顔をしている。 おそらく過去の恐怖が脳裏に浮かぶのだろう。
「いないことを期待したんですが、いくしかないですね」
戦えない女と子供たちとそして必要最小限のものを荷車にのせ、家畜をつれて、私たちは集落をでる。
痕跡を消すため火をつけた集落が煙をあげ遠くにみえる。 みな悲しそうだ。
(......これで、もう帰る場所もない。 絶対にモンスターを倒して、ゴブリンたちの居場所を取り戻すんだ)
しばらく森をすすむ。 先攻している部隊からの連絡はない。
(蛇か、金属のような固い外皮...... 炎がつくか。 最悪の場合、あれを使う)
私たちは森奥へとすすんだ。
「モウ、スグ、ソコ」
ゴブリンたちの警戒度があがる。 荷車や家畜たち、そして少数の武装したゴブリンたちをおき、先にすすむ。
ズリッ ズリッ ズリッ
大きなものが地面を這いずる音がする。 木々のあいだから光沢のある銀色のその姿が現れた。 私が合図をすると全員が陣形を整える。
「みんな用意はいい」
みんながうなづく。
「かかれ!!」
弓兵が矢を浴びせると、その矢はキンキンと弾かれる。 何本かは当たっているようだ。 蛇が暴れる。 その姿は金属でできたようで夕日に照らされ赤崩燃えるようにみえた。
(よし! 全くきかない訳じゃない!)
「シャーー」
威嚇するように巨大なヘビが鎌首をもちあげる。
「前衛盾隊!!! 中衛槍隊!!!」
わたしたち前衛が盾をもち、ヘビの突進を受け止める。 そして中衛の槍隊がその隙間からヘビをつき、弓隊が矢をいかける。
「ギャッ!!」
さすがに固いヘビも鉄製の槍で軽い傷をおうようだった。
「たたみかけろ!」
槍隊、弓隊が総出でヘビを突き、矢をいかける。 ヘビは暴れ尻尾で盾隊を吹きとばす。
「ぐっ...... 耐えて!!」
盾隊のものたちは、果敢に飛ばされても前にでて陣形を維持する。
「ギャアアア!!」
そんな攻防がしばらく続いたあと、力尽きたのか、ヘビはその巨大な体を地響きをたてて倒した。
「......や、やった!!」
「オオオオオ!!!」
そう歓声があがるが、地響きがする。 見ると後ろの地面が大きく盛り上がる。
「う、嘘だ......」
地面からもう一体のより一回りは大きなヘビが姿を現した。
(くっ! まさか! つがいだったのか!!)
「みんな、陣形を!!」
なんとか陣形を作るが、吹き飛ばされる。 進入が乱れるのをみんな必死でもどしている。
「くそっ...... みんなの体力が、もう......」
みんなあきらめずに戦っている。
(みんなあきらめてない...... 成功するかはわからないがやるしかない!)
「みんな最後の作戦だ!」
槍隊が槍先を弓隊が矢をかえる。
私は盾隊をぬけ、横に走ると鞄から、粉のはいったビンを取り出す。
「......頼む! 効いてくれ!」
盾隊、槍隊が応戦しているなか、そのビンを横からその頭をめがけ投げた。
パリンッ!!
「弓隊!!!」
弓隊が放った矢がヘビにいかけられる。 何度もいかけるが火がつかない。
「くっ...... だめか! それなら私が火をつけて直接......」
その時、ヘビの頭から火山のように火柱があがり、花火のように火花が激しくちる。
「よし! みんなはなれて!!」
ヘビは悶えながら地面に倒れるが、すぐにその頭は燃え尽きてしまった。
「ヤッタ......」
「ヤッター!!」
「ヤッターー!!!!」
歓声が雪崩のように起こる。
「な、なんとか...... やった」
私はその場に膝から崩れるように座り込んだ。
「森でゴブリンを見たんだ...... やつら鉄の槍を持っていた」
(なっ......)
「ああ、その話は聞いている。 軽い鎧を身に付けて、複数の部隊でいるらしい」
「まさか人間へと戦争をしかけるつもりなの!?」
「......国も調査を始めるらしい」
(まずい! まずい! いやな予感が当たった! やはり武装は警戒されたか!)
私は足早に集落へ帰る。
「......そうですな。 この事は予見しておりましたからな。 どうしたものか」
「人間界との戦いは勝算は薄いですし、戦いは避けるべきです。 最悪、私が前にでて対話を試みますが、彼らに通ずるかはわからない...... そこで、森の奥のかつての住みかを取り返しましょう」
「なっ...... あそこを!」
ビケルさんとゴブリンたちはざわついている。
「蛇のモンスターのほうがまだ勝算はあります。 戦えるもの全員で戦えば訓練と装備で勝てるかもしれない」
ビケルさんとゴブリンたちは沈黙したまま考えている。
「ここはどうされます......」
「家畜や寝具、道具、服など持てるものは移動させましょう。 あとは焼いてしまえば、人間たちも襲ってこないでしょう」
ゴブリンたちは悲しげだ。
「せっかくつくった畑や家を失うのは辛いが、生きてさえいれば何度でもつくり直せます。 まずは生き延びることです」
「......そうだな。 わかった。 我らはケイどのに従おう」
ビケルの言葉にゴブリンたちはうなづく。
私たちは覚悟を決め準備を始める。
決行の日。
「イタ...... ヘビ」
偵察していたゴブリンたちが帰ってきた。
「やはり、まだいたか......」
ビケルさんは悲しげな顔をしている。 おそらく過去の恐怖が脳裏に浮かぶのだろう。
「いないことを期待したんですが、いくしかないですね」
戦えない女と子供たちとそして必要最小限のものを荷車にのせ、家畜をつれて、私たちは集落をでる。
痕跡を消すため火をつけた集落が煙をあげ遠くにみえる。 みな悲しそうだ。
(......これで、もう帰る場所もない。 絶対にモンスターを倒して、ゴブリンたちの居場所を取り戻すんだ)
しばらく森をすすむ。 先攻している部隊からの連絡はない。
(蛇か、金属のような固い外皮...... 炎がつくか。 最悪の場合、あれを使う)
私たちは森奥へとすすんだ。
「モウ、スグ、ソコ」
ゴブリンたちの警戒度があがる。 荷車や家畜たち、そして少数の武装したゴブリンたちをおき、先にすすむ。
ズリッ ズリッ ズリッ
大きなものが地面を這いずる音がする。 木々のあいだから光沢のある銀色のその姿が現れた。 私が合図をすると全員が陣形を整える。
「みんな用意はいい」
みんながうなづく。
「かかれ!!」
弓兵が矢を浴びせると、その矢はキンキンと弾かれる。 何本かは当たっているようだ。 蛇が暴れる。 その姿は金属でできたようで夕日に照らされ赤崩燃えるようにみえた。
(よし! 全くきかない訳じゃない!)
「シャーー」
威嚇するように巨大なヘビが鎌首をもちあげる。
「前衛盾隊!!! 中衛槍隊!!!」
わたしたち前衛が盾をもち、ヘビの突進を受け止める。 そして中衛の槍隊がその隙間からヘビをつき、弓隊が矢をいかける。
「ギャッ!!」
さすがに固いヘビも鉄製の槍で軽い傷をおうようだった。
「たたみかけろ!」
槍隊、弓隊が総出でヘビを突き、矢をいかける。 ヘビは暴れ尻尾で盾隊を吹きとばす。
「ぐっ...... 耐えて!!」
盾隊のものたちは、果敢に飛ばされても前にでて陣形を維持する。
「ギャアアア!!」
そんな攻防がしばらく続いたあと、力尽きたのか、ヘビはその巨大な体を地響きをたてて倒した。
「......や、やった!!」
「オオオオオ!!!」
そう歓声があがるが、地響きがする。 見ると後ろの地面が大きく盛り上がる。
「う、嘘だ......」
地面からもう一体のより一回りは大きなヘビが姿を現した。
(くっ! まさか! つがいだったのか!!)
「みんな、陣形を!!」
なんとか陣形を作るが、吹き飛ばされる。 進入が乱れるのをみんな必死でもどしている。
「くそっ...... みんなの体力が、もう......」
みんなあきらめずに戦っている。
(みんなあきらめてない...... 成功するかはわからないがやるしかない!)
「みんな最後の作戦だ!」
槍隊が槍先を弓隊が矢をかえる。
私は盾隊をぬけ、横に走ると鞄から、粉のはいったビンを取り出す。
「......頼む! 効いてくれ!」
盾隊、槍隊が応戦しているなか、そのビンを横からその頭をめがけ投げた。
パリンッ!!
「弓隊!!!」
弓隊が放った矢がヘビにいかけられる。 何度もいかけるが火がつかない。
「くっ...... だめか! それなら私が火をつけて直接......」
その時、ヘビの頭から火山のように火柱があがり、花火のように火花が激しくちる。
「よし! みんなはなれて!!」
ヘビは悶えながら地面に倒れるが、すぐにその頭は燃え尽きてしまった。
「ヤッタ......」
「ヤッター!!」
「ヤッターー!!!!」
歓声が雪崩のように起こる。
「な、なんとか...... やった」
私はその場に膝から崩れるように座り込んだ。
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