46 / 75
第四十六話
しおりを挟む
「そうなのか、まあ対立はしてないようで良かった」
「ただまあ、海を隔てた遠くにある国はなんや対立したり、戦争なったり支配したり、されたりしてるゆうてたわ」
(海外か...... そういやそんなことニュースでいってたな。 元々争いがある国に異世界から人がくればそうなるか......)
「魔王の力でなんとかならないのか?」
「魔王の威光は昔の話や、今は向こうでいう中央大陸【魔導大陸】にしか効果ない。 東にある【混沌大陸】や西の【精霊大陸】、北の【神聖大陸】、南の【暗黒大陸】なんかには、ほとんど影響力はなくてな。 状況もようわからんねん」
(その話は授業で聞いたな。 日本とくっついたのは【魔導大陸】だと聞いてる。 戦争をしていた地域と結び付いたなら、争いもやむなしか)
「ほらもうすぐやで、空みてみい」
山の向こうの空に黒い点がみえる。 近づいてよくみると、それは翼のある蛇だった。
「ここからじゃ大きさもわからんな」
「うん、でも旋回してるね」
ガルムとラクレイがそういった。
「ここからあいつのテリトリーや、入ると見境なく攻撃してくる。 準備しといて、ウチがあいつを地上に落とすからな」
メルティーにそういわれて俺たちは準備をする。
「最悪、橘さんの魔力停止であいつの力を弱めてくれるか」
「うん、わかった」
「魔力が使えないその間の回復はポーションでおこなおう」
「ああ、ただポーションの魔力も失うからな。 効果は今一つだ」
「だねガルム」
俺たちはそれぞれのカバンやリュックのポーションを確認する。
「ほな、ウチが先行してあいつを地上に落とすさかい、あとはあいつの注意をひいて、せやけど危ななったらすぐ逃げや。 ウチが何とかするからな」
そういうとメルティーは宝石をポケットからだし、その姿が消えた。
「消えた!? いや、魔力はあるか」
「フォルムフィルムジェムの魔宝石だね。 姿を消せる魔法アイテムだよ」
「高額なアイテムだ。 こっちで1000万はするな」
「マジか!」
しばらく待っていると、上空に向かって花火のようなものが打ちあがり、それが一瞬閃光を放つ。
「うっ! あれは!?」
空をみると、黒いものが森に吸い込まれるように落ち、その場に轟音と土煙があがる。
「よし! いくぞ!!」
俺たちは落ちたほうに走る。 土煙の中動いていてる黒い影がある。
「死んでない! 魔法を!」
「ウィンドダブルエッジ!」
「グランドファング!」
「ライトブリッドエクスプロージョン!」
俺たちの魔法がその影へと放たれた。
「ギャオオアオア!!」
そう鳴き声が響くと衝撃が起こり、土煙を吹き飛ばした。
「くっ! あれで仕留められないのか!!」
そこには、見上げるぐらいコウモリのような翼をもつ、翼竜のような巨大な爬虫類がいた。
「でかい!!」
「来るぞ!」
俺たちのほうにその長い首をもたげると向かってくる。
「ここは僕が!」
ラクレイが囮となりその突進を大きな斧で防ぐ。
「オオオオオオオン」
右にに移動していたガルムがハウリングで攻撃、動けないリントヴルムを左に移動した俺がきりつけた。
「くっ! 固い! 斬っても浅い!」
「こっちもだ! 固すぎて斬れんぞ!」
固い鱗に阻まれ、なかなかきれない。
「無理か! 仕方ない橘さん! 魔力を停止してくれ! 二人とも魔力が止まった瞬間やるぞ!」
「おお!」
「わかった、少しまって!」
俺たちは魔力のあるうちリントヴルムの体に登る。
「マモルくん!」
ーー万物の根源たる力を、理に抗い留めさせよーー
「フォースアウトサイクル!」
唱え終わる前に高くとび、リントヴルムのその頭に三人で武器を突き立てる。
「ギャオオオオオオン......」
そうリントヴルムは大きな声を発すると、うなだれるようにその巨体を地面に倒した。
「ただまあ、海を隔てた遠くにある国はなんや対立したり、戦争なったり支配したり、されたりしてるゆうてたわ」
(海外か...... そういやそんなことニュースでいってたな。 元々争いがある国に異世界から人がくればそうなるか......)
「魔王の力でなんとかならないのか?」
「魔王の威光は昔の話や、今は向こうでいう中央大陸【魔導大陸】にしか効果ない。 東にある【混沌大陸】や西の【精霊大陸】、北の【神聖大陸】、南の【暗黒大陸】なんかには、ほとんど影響力はなくてな。 状況もようわからんねん」
(その話は授業で聞いたな。 日本とくっついたのは【魔導大陸】だと聞いてる。 戦争をしていた地域と結び付いたなら、争いもやむなしか)
「ほらもうすぐやで、空みてみい」
山の向こうの空に黒い点がみえる。 近づいてよくみると、それは翼のある蛇だった。
「ここからじゃ大きさもわからんな」
「うん、でも旋回してるね」
ガルムとラクレイがそういった。
「ここからあいつのテリトリーや、入ると見境なく攻撃してくる。 準備しといて、ウチがあいつを地上に落とすからな」
メルティーにそういわれて俺たちは準備をする。
「最悪、橘さんの魔力停止であいつの力を弱めてくれるか」
「うん、わかった」
「魔力が使えないその間の回復はポーションでおこなおう」
「ああ、ただポーションの魔力も失うからな。 効果は今一つだ」
「だねガルム」
俺たちはそれぞれのカバンやリュックのポーションを確認する。
「ほな、ウチが先行してあいつを地上に落とすさかい、あとはあいつの注意をひいて、せやけど危ななったらすぐ逃げや。 ウチが何とかするからな」
そういうとメルティーは宝石をポケットからだし、その姿が消えた。
「消えた!? いや、魔力はあるか」
「フォルムフィルムジェムの魔宝石だね。 姿を消せる魔法アイテムだよ」
「高額なアイテムだ。 こっちで1000万はするな」
「マジか!」
しばらく待っていると、上空に向かって花火のようなものが打ちあがり、それが一瞬閃光を放つ。
「うっ! あれは!?」
空をみると、黒いものが森に吸い込まれるように落ち、その場に轟音と土煙があがる。
「よし! いくぞ!!」
俺たちは落ちたほうに走る。 土煙の中動いていてる黒い影がある。
「死んでない! 魔法を!」
「ウィンドダブルエッジ!」
「グランドファング!」
「ライトブリッドエクスプロージョン!」
俺たちの魔法がその影へと放たれた。
「ギャオオアオア!!」
そう鳴き声が響くと衝撃が起こり、土煙を吹き飛ばした。
「くっ! あれで仕留められないのか!!」
そこには、見上げるぐらいコウモリのような翼をもつ、翼竜のような巨大な爬虫類がいた。
「でかい!!」
「来るぞ!」
俺たちのほうにその長い首をもたげると向かってくる。
「ここは僕が!」
ラクレイが囮となりその突進を大きな斧で防ぐ。
「オオオオオオオン」
右にに移動していたガルムがハウリングで攻撃、動けないリントヴルムを左に移動した俺がきりつけた。
「くっ! 固い! 斬っても浅い!」
「こっちもだ! 固すぎて斬れんぞ!」
固い鱗に阻まれ、なかなかきれない。
「無理か! 仕方ない橘さん! 魔力を停止してくれ! 二人とも魔力が止まった瞬間やるぞ!」
「おお!」
「わかった、少しまって!」
俺たちは魔力のあるうちリントヴルムの体に登る。
「マモルくん!」
ーー万物の根源たる力を、理に抗い留めさせよーー
「フォースアウトサイクル!」
唱え終わる前に高くとび、リントヴルムのその頭に三人で武器を突き立てる。
「ギャオオオオオオン......」
そうリントヴルムは大きな声を発すると、うなだれるようにその巨体を地面に倒した。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる