22 / 66
第二十二話
しおりを挟む
「こっちだ」
そういうディンをおい俺は森を進む。
「アイテムをもってるやつが、アイテムを盗み出したのなら、狙ってたということだろうな」
「そうだな。 アイテムを集めようとしているものが、余たち以外もいると考えるのが妥当だろう。 なにかいやな予感がするな。 阻止すべきだと思う......」
ディンは真剣な顔でそういう。
「あれだ......」
しばらく森を走ると、洞窟が見えてきた。
「あの中だ......」
「どうやら、騎馬たちはまかれたらしいな。 しかも賊は複数いるぞ......」
近くに馬の足跡もない。 ただぬかるんだ地面に足跡が複数ある。
「ああ、魔力を複数感じるな。 人か魔族かはわからんが......」
「おいマジか、俺は人を斬るのは無理だぞ。 さっきの兵士をここに呼ぶか」
「まて、時の貝殻をここにいるやつらがもっていたら、回収されてしまうぞ」
「確かにな......」
「だから、確認してからだ。 サキミは剣を使わず鞘で戦え。 その間に余が魔法でなんとかする。 強そうなら撤退だ」
「だな」
(魔力の出力と操作で素手でもなんとかやれるか、もし危険なら最悪人も切らないと......)
覚悟して洞窟へと進む。
湿っぽい洞窟内を足跡をおいゆっくり進む。 少し進むと壁にろうそくの灯りが灯っている。
「どうやら、ここを拠点にしていたようだな」
「ふむ、準備をして行動しているなら、組織的だろうな。 いったい何者だ」
奥まですすむと、人の話し声が聞こえてきた。 見ると十数人が車座になって酒をあおっている。
「はっはっは、簡単なもんだな」
「ああ、こんなあっさり盗み出せるとはな。 お頭たちにいい土産ができた」
「バカ共! お前らが金目のもんまで盗むからばれたんだろうが!」
そうフードを被った一番大きな体の奴が怒鳴った。
「大丈夫ですよラザンさま。 あんなウスノロに見つかりませんって」
「ええ、カルファさまも、奪えるもんは奪っていいって言ってたですし」
「ちっ、仕方ねえ。 明日すぐお頭たちと合流するぞ!」
そういって盗賊たちは酒を飲んでいる。
「どうする?」
「どうするもなにも悪党は捕まえるのだ!」
「ええ? この人数だぞ。 フェアネスソウルも使えん」
「心配はあるまい魔力も少ない雑魚どもだ。 お主は自らの力をもう少し自覚せよ。 フェアネスソウルは必要ない」
ディンはつかつか盗賊のいる部屋へとはいった。
「お、おい!」
「おい! 悪党ども! 貴様らなぜアイテムを盗んでおる!」
そう胸をはっていった。
「なっ!? なんだ! 誰だ!」
「女!! いつの間に!」
盗賊たちが剣を抜いた。
(お前!!! なにしてんだ!! しゃあない!)
俺もでていく。
「二人で俺たちとやるつもりか...... やれ!!」
フードの奴が命じると襲いかかってきた。
(ぎゃああああ! って、えっ? おそっ、そうかディンの魔法かこれなら!)
スローに見える敵の剣をさけると拳でなぐる。 一人がぶっ飛び転げた。 次々となぐり蹴り敵を転がす。
「なめやがって! 剣すら抜かないのか!」
怒号をはなちフードの奴が走って剣をふるってくる。 俺は剣をかわしその手をつかむと投げた。
「ぐわっ!!」
地面を転がる。
「なんなんだ貴様は!!」
「そんなことより、お前たちが知ってることを教えろ」
胸ぐらをつかみそう聞きただした。
「くっ、誰が話すか!」
そういう奴をディンは拾った石で殴った。
「ぐえっ......」
「おい! 気絶しちまったぞ! あっこいつ、トカゲか」
フードをとるとそれは爬虫類のような人間だった。
「リザードマンだな。 こいつらの中には魔族も混ざっておる」
そういうとディンはなにかを唱える。
ーー汝らが追憶をこの場に映し出せーー
「メモリースクリーン」
「おお! なんだなんか映像が流れている??」
倒した奴らからモヤモヤがでるといくつかの映像が流れ出した。
「記憶を見る魔法だ。 これがこいつらのボスらしいな」
その映像には、大柄のリザードマンと人間らしき人物、そのそばに仮面をかぶっているローブの人物がいる。
「それでアイテムを盗んでこいと......」
「ああ、世界に散らばっているかつての魔王の遺物だ。 それを盗んでこい」
そのボスらしきリザードマンは命令している。
「......しかし、カルフォさまそいつ信用できるんですかい」
そう、リザードマンはボスの隣の仮面の人物をみる。
「こいつはヴェルディグさまの紹介だ。 そのいうことが聞けねえのか」
「い、いえ......」
リザードマンはボス、カルフォの圧に怯んでいた。
「ふむ、全員なにもしらないな。 盗賊団の名前が【宵月】というのと、ボスが【カルフォ】仮面が【グラディス】ともう一人【ヴェルディク】がいることがわかっただけだ」
全員分の記憶をのぞいた。 特にめぼしい情報はなかった。
「他にはないか...... こいつらがアイテムを集めさせてるのか」
「多分な...... 早く次のアイテムを探そう」
俺たちは洞窟をでた。
そういうディンをおい俺は森を進む。
「アイテムをもってるやつが、アイテムを盗み出したのなら、狙ってたということだろうな」
「そうだな。 アイテムを集めようとしているものが、余たち以外もいると考えるのが妥当だろう。 なにかいやな予感がするな。 阻止すべきだと思う......」
ディンは真剣な顔でそういう。
「あれだ......」
しばらく森を走ると、洞窟が見えてきた。
「あの中だ......」
「どうやら、騎馬たちはまかれたらしいな。 しかも賊は複数いるぞ......」
近くに馬の足跡もない。 ただぬかるんだ地面に足跡が複数ある。
「ああ、魔力を複数感じるな。 人か魔族かはわからんが......」
「おいマジか、俺は人を斬るのは無理だぞ。 さっきの兵士をここに呼ぶか」
「まて、時の貝殻をここにいるやつらがもっていたら、回収されてしまうぞ」
「確かにな......」
「だから、確認してからだ。 サキミは剣を使わず鞘で戦え。 その間に余が魔法でなんとかする。 強そうなら撤退だ」
「だな」
(魔力の出力と操作で素手でもなんとかやれるか、もし危険なら最悪人も切らないと......)
覚悟して洞窟へと進む。
湿っぽい洞窟内を足跡をおいゆっくり進む。 少し進むと壁にろうそくの灯りが灯っている。
「どうやら、ここを拠点にしていたようだな」
「ふむ、準備をして行動しているなら、組織的だろうな。 いったい何者だ」
奥まですすむと、人の話し声が聞こえてきた。 見ると十数人が車座になって酒をあおっている。
「はっはっは、簡単なもんだな」
「ああ、こんなあっさり盗み出せるとはな。 お頭たちにいい土産ができた」
「バカ共! お前らが金目のもんまで盗むからばれたんだろうが!」
そうフードを被った一番大きな体の奴が怒鳴った。
「大丈夫ですよラザンさま。 あんなウスノロに見つかりませんって」
「ええ、カルファさまも、奪えるもんは奪っていいって言ってたですし」
「ちっ、仕方ねえ。 明日すぐお頭たちと合流するぞ!」
そういって盗賊たちは酒を飲んでいる。
「どうする?」
「どうするもなにも悪党は捕まえるのだ!」
「ええ? この人数だぞ。 フェアネスソウルも使えん」
「心配はあるまい魔力も少ない雑魚どもだ。 お主は自らの力をもう少し自覚せよ。 フェアネスソウルは必要ない」
ディンはつかつか盗賊のいる部屋へとはいった。
「お、おい!」
「おい! 悪党ども! 貴様らなぜアイテムを盗んでおる!」
そう胸をはっていった。
「なっ!? なんだ! 誰だ!」
「女!! いつの間に!」
盗賊たちが剣を抜いた。
(お前!!! なにしてんだ!! しゃあない!)
俺もでていく。
「二人で俺たちとやるつもりか...... やれ!!」
フードの奴が命じると襲いかかってきた。
(ぎゃああああ! って、えっ? おそっ、そうかディンの魔法かこれなら!)
スローに見える敵の剣をさけると拳でなぐる。 一人がぶっ飛び転げた。 次々となぐり蹴り敵を転がす。
「なめやがって! 剣すら抜かないのか!」
怒号をはなちフードの奴が走って剣をふるってくる。 俺は剣をかわしその手をつかむと投げた。
「ぐわっ!!」
地面を転がる。
「なんなんだ貴様は!!」
「そんなことより、お前たちが知ってることを教えろ」
胸ぐらをつかみそう聞きただした。
「くっ、誰が話すか!」
そういう奴をディンは拾った石で殴った。
「ぐえっ......」
「おい! 気絶しちまったぞ! あっこいつ、トカゲか」
フードをとるとそれは爬虫類のような人間だった。
「リザードマンだな。 こいつらの中には魔族も混ざっておる」
そういうとディンはなにかを唱える。
ーー汝らが追憶をこの場に映し出せーー
「メモリースクリーン」
「おお! なんだなんか映像が流れている??」
倒した奴らからモヤモヤがでるといくつかの映像が流れ出した。
「記憶を見る魔法だ。 これがこいつらのボスらしいな」
その映像には、大柄のリザードマンと人間らしき人物、そのそばに仮面をかぶっているローブの人物がいる。
「それでアイテムを盗んでこいと......」
「ああ、世界に散らばっているかつての魔王の遺物だ。 それを盗んでこい」
そのボスらしきリザードマンは命令している。
「......しかし、カルフォさまそいつ信用できるんですかい」
そう、リザードマンはボスの隣の仮面の人物をみる。
「こいつはヴェルディグさまの紹介だ。 そのいうことが聞けねえのか」
「い、いえ......」
リザードマンはボス、カルフォの圧に怯んでいた。
「ふむ、全員なにもしらないな。 盗賊団の名前が【宵月】というのと、ボスが【カルフォ】仮面が【グラディス】ともう一人【ヴェルディク】がいることがわかっただけだ」
全員分の記憶をのぞいた。 特にめぼしい情報はなかった。
「他にはないか...... こいつらがアイテムを集めさせてるのか」
「多分な...... 早く次のアイテムを探そう」
俺たちは洞窟をでた。
0
あなたにおすすめの小説
【改訂版】槍使いのドラゴンテイマー ~邪竜をテイムしたのでついでに魔王も倒しておこうと思う~
こげ丸
ファンタジー
『偶然テイムしたドラゴンは神をも凌駕する邪竜だった』
公開サイト累計1000万pv突破の人気作が改訂版として全編リニューアル!
書籍化作業なみにすべての文章を見直したうえで大幅加筆。
旧版をお読み頂いた方もぜひ改訂版をお楽しみください!
===あらすじ===
異世界にて前世の記憶を取り戻した主人公は、今まで誰も手にしたことのない【ギフト:竜を従えし者】を授かった。
しかしドラゴンをテイムし従えるのは簡単ではなく、たゆまぬ鍛錬を続けていたにもかかわらず、その命を失いかける。
だが……九死に一生を得たそのすぐあと、偶然が重なり、念願のドラゴンテイマーに!
神をも凌駕する力を持つ最強で最凶のドラゴンに、
双子の猫耳獣人や常識を知らないハイエルフの美幼女。
トラブルメーカーの美少女受付嬢までもが加わって、主人公の波乱万丈の物語が始まる!
※以前公開していた旧版とは一部設定や物語の展開などが異なっておりますので改訂版の続きは更新をお待ち下さい
※改訂版の公開方法、ファンタジーカップのエントリーについては運営様に確認し、問題ないであろう方法で公開しております
※小説家になろう様とカクヨム様でも公開しております
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~
トモモト ヨシユキ
ファンタジー
10才の誕生日に女神に与えられた本。
それは、最強の魔道具だった。
魔道具頼みの異世界で『魔法』を武器に成り上がっていく!
すべては、憧れのスローライフのために!
エブリスタにも掲載しています。
酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ
天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。
ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。
そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。
よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。
そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。
こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。
相続した畑で拾ったエルフがいつの間にか嫁になっていた件 ~魔法で快適!田舎で農業スローライフ~
ちくでん
ファンタジー
山科啓介28歳。祖父の畑を相続した彼は、脱サラして農業者になるためにとある田舎町にやってきた。
休耕地を畑に戻そうとして草刈りをしていたところで発見したのは、倒れた美少女エルフ。
啓介はそのエルフを家に連れ帰ったのだった。
異世界からこちらの世界に迷い込んだエルフの魔法使いと初心者農業者の主人公は、畑をおこして田舎に馴染んでいく。
これは生活を共にする二人が、やがて好き合うことになり、付き合ったり結婚したり作物を育てたり、日々を生活していくお話です。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる