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第四十一話
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「食事はまだか!」
アズレイがそうわめいた。
「わかってるよ! ほら」
アズレイにディンプルの食事を持っていくと、乱雑に食べ散らかす。
「ふむ、まあまあだな...... うちの、コックにしてやってもいいぞ」
「......そうかそれはありがたい申し出だな」
そういうディンの腰の方に手を回そうとした。
「おい......」
俺はその手をつかむ。
「あんたは護衛対象なんだ...... 余計なことをして俺たちの護衛の邪魔をすると、敵と勘違いして、その腕切り落とすかもしれんぞ......」
そう剣を抜いて睨み付けた。
「ふ、ふん...... わかった」
「こんな依頼うけなければよかった! ほっといてボコられればよかったのに!」
「まあそういうな。 そういえばティンクルはどこにいった?」
ディンが俺をなだめあたりをみまわす。 私兵たちのテントがあるだけだ。
「ああ、ここに置いとくと、あの好色親父に変な目でみられるかもしれんから、離れておいてもらった。 ついでに頼みごとをしてある」
「ふむ、それはいいかもしれんな」
ディンが納得してうなづいた。
「しかし、怪盗ロイヤルシーフ......」
「知っているのか? セレネ」
「いえ全く、世界各地にいきましたが、そんな話聞いたこともない......」
「そうか...... 知らないか。 前にも闇の世界の話とかギルドでもいってたしな......」
「おい!! いないのか!」
アズレイの怒鳴り声が聞こえる。
「うるせえな。 それにあいつも何とかしないとな......」
二日たっても特に異常はない。 日も暮れかけた。 部屋のなか護衛を続ける。
「襲ってこないな」
「まあ、わざわざ予告状などだす馬鹿者だ。 警備があつくてこれなくなったんだろう。 ちっ、護衛の金が無断になった...... この場合、割引はあるのか」
アズレイがそういまいましげにいった。
「ないわ! 契約書にそんな文言はないだろうが!」
「ふん! ごうつくばりめ」
「こ、こいつ!!」
「しっ、静かに、外がやけに静かじゃないか」
ディンに言われて耳をすます。
「確かに...... 音がしない。 あれだけの者がいてこんなに静かなのはあり得ないですね」
セレネはそういって剣に手をかけた。
(確かにな...... こいつなんてどうでもいいが、怪我でもされたら、なにを要求されるかわからん)
俺は剣を構えた。
その時、電気が消えた。
「ライトボール!」
ディンが魔法で灯りをつける。
「なんだ!? 停電か」
「ま、まさか!?」
アズレイがおしいれを調べる。 そこにおいてあった袋がひとつもなくなっていた。
「な、ないぃぃぃ!!! わしの金が!! どういうことだぁぁああああ!」
アズレイが頭を抱えて慟哭している。
「どうされました社長!!? 今の停電は!!」
ネメイオが駆け込んできた。
「どういうことだ...... 今の一瞬であんな数をもちだすなんて......」
「外を確認しよう!」
俺たちが外に向かうと、私兵たちが全員眠っている。
「おそらく魔法ですね......」
セレネがそういう。
「だが、あんな一瞬であの重い巨大な袋を移動できるのか...... そんな魔法あるのかディン」
「まあ、なくはないが、これだけの者を眠らせる魔法を使い、なおかつそんな高度な魔法を使えるのは魔王ぐらいのものだな」
「なるほど......」
その場を探し回るも足跡すら見つけられなかった。
「ないか...... あとは朝までまつか」
そして朝になる。
「どうしてくれる!! あの金を弁償しろ!!」
そう発狂したようにアズレイが吠えている。
「うっせーな。 わかってるよ。 かえしゃいいんだろ」
俺はてきとーに返す。
「......ですが、もう盗まれてしまったのでは」
ネメイオはうつむいてそういう。
「どうかな......」
「ど、どういうことですか?」
「あんなもの、そうそう動かせるわけないだろ」
アズレイに貸した部屋のおしいれを調べる。 その壁を触っていると、ガコッと音がして壁板が外れた。
「なっ!? 外れた」
ディンが驚いている。
「この真下の部屋まできてくれ」
皆が驚くなか、俺はそう呼び掛ける。
下の部屋のおしいれには盗まれた袋がおいてあった。
「ああ!! わしの金!! あった!!!」
そうアズレイはその袋に飛び付き個数を数えはじめた。
アズレイがそうわめいた。
「わかってるよ! ほら」
アズレイにディンプルの食事を持っていくと、乱雑に食べ散らかす。
「ふむ、まあまあだな...... うちの、コックにしてやってもいいぞ」
「......そうかそれはありがたい申し出だな」
そういうディンの腰の方に手を回そうとした。
「おい......」
俺はその手をつかむ。
「あんたは護衛対象なんだ...... 余計なことをして俺たちの護衛の邪魔をすると、敵と勘違いして、その腕切り落とすかもしれんぞ......」
そう剣を抜いて睨み付けた。
「ふ、ふん...... わかった」
「こんな依頼うけなければよかった! ほっといてボコられればよかったのに!」
「まあそういうな。 そういえばティンクルはどこにいった?」
ディンが俺をなだめあたりをみまわす。 私兵たちのテントがあるだけだ。
「ああ、ここに置いとくと、あの好色親父に変な目でみられるかもしれんから、離れておいてもらった。 ついでに頼みごとをしてある」
「ふむ、それはいいかもしれんな」
ディンが納得してうなづいた。
「しかし、怪盗ロイヤルシーフ......」
「知っているのか? セレネ」
「いえ全く、世界各地にいきましたが、そんな話聞いたこともない......」
「そうか...... 知らないか。 前にも闇の世界の話とかギルドでもいってたしな......」
「おい!! いないのか!」
アズレイの怒鳴り声が聞こえる。
「うるせえな。 それにあいつも何とかしないとな......」
二日たっても特に異常はない。 日も暮れかけた。 部屋のなか護衛を続ける。
「襲ってこないな」
「まあ、わざわざ予告状などだす馬鹿者だ。 警備があつくてこれなくなったんだろう。 ちっ、護衛の金が無断になった...... この場合、割引はあるのか」
アズレイがそういまいましげにいった。
「ないわ! 契約書にそんな文言はないだろうが!」
「ふん! ごうつくばりめ」
「こ、こいつ!!」
「しっ、静かに、外がやけに静かじゃないか」
ディンに言われて耳をすます。
「確かに...... 音がしない。 あれだけの者がいてこんなに静かなのはあり得ないですね」
セレネはそういって剣に手をかけた。
(確かにな...... こいつなんてどうでもいいが、怪我でもされたら、なにを要求されるかわからん)
俺は剣を構えた。
その時、電気が消えた。
「ライトボール!」
ディンが魔法で灯りをつける。
「なんだ!? 停電か」
「ま、まさか!?」
アズレイがおしいれを調べる。 そこにおいてあった袋がひとつもなくなっていた。
「な、ないぃぃぃ!!! わしの金が!! どういうことだぁぁああああ!」
アズレイが頭を抱えて慟哭している。
「どうされました社長!!? 今の停電は!!」
ネメイオが駆け込んできた。
「どういうことだ...... 今の一瞬であんな数をもちだすなんて......」
「外を確認しよう!」
俺たちが外に向かうと、私兵たちが全員眠っている。
「おそらく魔法ですね......」
セレネがそういう。
「だが、あんな一瞬であの重い巨大な袋を移動できるのか...... そんな魔法あるのかディン」
「まあ、なくはないが、これだけの者を眠らせる魔法を使い、なおかつそんな高度な魔法を使えるのは魔王ぐらいのものだな」
「なるほど......」
その場を探し回るも足跡すら見つけられなかった。
「ないか...... あとは朝までまつか」
そして朝になる。
「どうしてくれる!! あの金を弁償しろ!!」
そう発狂したようにアズレイが吠えている。
「うっせーな。 わかってるよ。 かえしゃいいんだろ」
俺はてきとーに返す。
「......ですが、もう盗まれてしまったのでは」
ネメイオはうつむいてそういう。
「どうかな......」
「ど、どういうことですか?」
「あんなもの、そうそう動かせるわけないだろ」
アズレイに貸した部屋のおしいれを調べる。 その壁を触っていると、ガコッと音がして壁板が外れた。
「なっ!? 外れた」
ディンが驚いている。
「この真下の部屋まできてくれ」
皆が驚くなか、俺はそう呼び掛ける。
下の部屋のおしいれには盗まれた袋がおいてあった。
「ああ!! わしの金!! あった!!!」
そうアズレイはその袋に飛び付き個数を数えはじめた。
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