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第四十八話
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「あれ...... あなたたちは」
ライゼは俺の背中からひざまづいているオーガたちをみた。
「はっ、ライゼプルトさま! 我らあなたの恩義に答え、この復活の儀に馳せ参じました。 これからも我らが盟主としてお仕えさせくださいませ!!」
オーガたちはそういって頭を下げた。
「......うん、いいよ」
「ありがとうございます!!」
「めちゃ軽い。 オーガとの温度差がひどいな」
「まったくだな。 しかしライゼめんどくさがりのお主がこのものたちを守ったとは珍しいな」
「うん...... オーガちゃんたちは、どこからか私のところにきて、眠ってるのを守ってくれたからね...... ふあ」
大きなあくびをしている。
「......これで本当に魔王なのか」
「ああ、底無しのめんどくさがりだが、その知識は本物だ。 かつてライゼプルトを狙った二人の魔王を国ごと滅ぼしたこともある」
「まじかよ!」
「あの人たち...... 私の眠りを邪魔したから......」
「それをなんでお前が封印したんだ」
「あまりにだらけて余に頼りきるものでな。 少々お仕置きのために封印したのだ。 後で開封するつもりだったが、その前に余が魂となって転移してしまった」
「それで千年なのね......」
「すまぬ」
「まあ、あの封印なら内からとけなくもなかったけどね...... だってあの封印魔法、私の作ったものだったから」
そうライゼは事も無げにいった。
「なっ!?」
「でも眠ってた方が楽チンだったからそのままにしてたんだ」
そううとうとしながらライゼは答えた。
「あきれた...... まあよい。 それで頼みがあるのだ」
「なーに......」
めんどくさそうにディンの顔もみずに答えた。
「お主の完全隠蔽の魔法を教えてほしいのだ」
「完全隠蔽?」
「ああ、こやつが誰にも見つかりたくない一心で作り出した。 魔法に探知されない隠蔽魔法だ。 ライゼは魔法を作り出せる天才なのだ」
(魔法を作り出せる。 この女の子が......)
「それって圧縮するんでしょ、すごいつかれるなー」
「そこを頼む!」
「......じゃあ、私のお願いも聞いて」
「......わかった、なんだ」
「私のお世話をしてほしい。 してくれたらあの魔法を渡してあげる......」
「世話か...... それで封印したのだがな...... 仕方あるまい。 よかろう」
「わかった。 じゃあ、よいしょっと」
ライゼは俺の背中から降りると両手を空にあげる。 すると頭上に
蒼い光が集まり点のように小さくなると、それを手のひらにのせる。
「はい、完全隠蔽《パーフェクトインビンシブル》」
(簡単に作ったな。 やはり魔王か)
「うむ」
それをディンは受け取り胸に押し入れた。
「よし! これでジャルスタークへと侵入できるな!」
「じゃあ、あとお願いねー」
そういってよじよじと俺の背中にのってきた。
「どうすんだよ。 これ」
「仕方あるまい。 しばしこやつを預かる」
「はっ! ライゼプルトさまをよろしくお願いします!」
そう平伏するオーガたちと別れる。
「ふぅ、ずっと眠ってんだけど」
俺はライゼを背負ってアパートについた。
「うむ、しかたない約束は約束だ」
「ねえさまー! サキミさまー!」
「おかえりなさい」
「帰ったわね。 それでどうだった?」
「その子は?」
ティンクル、ミーナ、ネメイオ、セレネが外にでてきた。
「ああ、まあ新しい入居者だ」
「ネメイオ、ジャルスタークへいくぞ」
「わかったわ。 用意をしておく」
ネメイオが部屋へと戻る。
「とりあえずライゼを空室においておくか」
部屋へと連れていこうとした。
「おなかへった」
ムクッと起きて後ろから要求している。
「わかった。 少々まっておれ、いまつくる」
俺の部屋へと戻ると、ディンが料理をつくりだした。
「久しぶり...... ディンの料理」
ライゼは俺の背からおりて嬉しそうにテーブルに座る。
「なあライゼ」
「なぁに?」
「お前魔王なんだろ」
「うん、そう呼ばれてた。 確か十三魔王とか......」
「面倒なのに?」
「うん、それでもオーガちゃんみたいに、私のところに逃げてくる子達が多かったから、守ってたら国になったみたい」
「ディンとおなじか」
「そうね。 でもディンは人間と魔族の戦いを止めようとしてたね...... それに暗黒大陸も」
「暗黒大陸も?」
「あそこから魔族大陸へ侵攻してくるやつらもいたから、それを防いでたわ...... まあ私も手伝ってたけど、あとアマラセウスも」
(暗黒大陸って意思があるやついんのか? アマラセウスってもう一人の魔王か)
「できたぞ!」
テーブルいっぱいに料理が並ぶ。
「......やったあ」
ライゼは嬉しそうに大量の食事を食べきり、そのまま眠ってしまった。
ライゼは俺の背中からひざまづいているオーガたちをみた。
「はっ、ライゼプルトさま! 我らあなたの恩義に答え、この復活の儀に馳せ参じました。 これからも我らが盟主としてお仕えさせくださいませ!!」
オーガたちはそういって頭を下げた。
「......うん、いいよ」
「ありがとうございます!!」
「めちゃ軽い。 オーガとの温度差がひどいな」
「まったくだな。 しかしライゼめんどくさがりのお主がこのものたちを守ったとは珍しいな」
「うん...... オーガちゃんたちは、どこからか私のところにきて、眠ってるのを守ってくれたからね...... ふあ」
大きなあくびをしている。
「......これで本当に魔王なのか」
「ああ、底無しのめんどくさがりだが、その知識は本物だ。 かつてライゼプルトを狙った二人の魔王を国ごと滅ぼしたこともある」
「まじかよ!」
「あの人たち...... 私の眠りを邪魔したから......」
「それをなんでお前が封印したんだ」
「あまりにだらけて余に頼りきるものでな。 少々お仕置きのために封印したのだ。 後で開封するつもりだったが、その前に余が魂となって転移してしまった」
「それで千年なのね......」
「すまぬ」
「まあ、あの封印なら内からとけなくもなかったけどね...... だってあの封印魔法、私の作ったものだったから」
そうライゼは事も無げにいった。
「なっ!?」
「でも眠ってた方が楽チンだったからそのままにしてたんだ」
そううとうとしながらライゼは答えた。
「あきれた...... まあよい。 それで頼みがあるのだ」
「なーに......」
めんどくさそうにディンの顔もみずに答えた。
「お主の完全隠蔽の魔法を教えてほしいのだ」
「完全隠蔽?」
「ああ、こやつが誰にも見つかりたくない一心で作り出した。 魔法に探知されない隠蔽魔法だ。 ライゼは魔法を作り出せる天才なのだ」
(魔法を作り出せる。 この女の子が......)
「それって圧縮するんでしょ、すごいつかれるなー」
「そこを頼む!」
「......じゃあ、私のお願いも聞いて」
「......わかった、なんだ」
「私のお世話をしてほしい。 してくれたらあの魔法を渡してあげる......」
「世話か...... それで封印したのだがな...... 仕方あるまい。 よかろう」
「わかった。 じゃあ、よいしょっと」
ライゼは俺の背中から降りると両手を空にあげる。 すると頭上に
蒼い光が集まり点のように小さくなると、それを手のひらにのせる。
「はい、完全隠蔽《パーフェクトインビンシブル》」
(簡単に作ったな。 やはり魔王か)
「うむ」
それをディンは受け取り胸に押し入れた。
「よし! これでジャルスタークへと侵入できるな!」
「じゃあ、あとお願いねー」
そういってよじよじと俺の背中にのってきた。
「どうすんだよ。 これ」
「仕方あるまい。 しばしこやつを預かる」
「はっ! ライゼプルトさまをよろしくお願いします!」
そう平伏するオーガたちと別れる。
「ふぅ、ずっと眠ってんだけど」
俺はライゼを背負ってアパートについた。
「うむ、しかたない約束は約束だ」
「ねえさまー! サキミさまー!」
「おかえりなさい」
「帰ったわね。 それでどうだった?」
「その子は?」
ティンクル、ミーナ、ネメイオ、セレネが外にでてきた。
「ああ、まあ新しい入居者だ」
「ネメイオ、ジャルスタークへいくぞ」
「わかったわ。 用意をしておく」
ネメイオが部屋へと戻る。
「とりあえずライゼを空室においておくか」
部屋へと連れていこうとした。
「おなかへった」
ムクッと起きて後ろから要求している。
「わかった。 少々まっておれ、いまつくる」
俺の部屋へと戻ると、ディンが料理をつくりだした。
「久しぶり...... ディンの料理」
ライゼは俺の背からおりて嬉しそうにテーブルに座る。
「なあライゼ」
「なぁに?」
「お前魔王なんだろ」
「うん、そう呼ばれてた。 確か十三魔王とか......」
「面倒なのに?」
「うん、それでもオーガちゃんみたいに、私のところに逃げてくる子達が多かったから、守ってたら国になったみたい」
「ディンとおなじか」
「そうね。 でもディンは人間と魔族の戦いを止めようとしてたね...... それに暗黒大陸も」
「暗黒大陸も?」
「あそこから魔族大陸へ侵攻してくるやつらもいたから、それを防いでたわ...... まあ私も手伝ってたけど、あとアマラセウスも」
(暗黒大陸って意思があるやついんのか? アマラセウスってもう一人の魔王か)
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