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第二十話「神の園と獣の牙」
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「ここが、ダンジョン...... そしてカイどのの中か」
人間に化けてダンジョンまできたジェスカたち獣人たちは、そこの森をみて驚いている。 ぼくは彼らに正体をあかしていた。
「すごい......」
「とても大きな森だ!」
「ここなら十分生活できる!」
「確かにモンスターは襲っても来ないし動物もいるな!」
皆歓喜の声をあげた。
「建物は建てましたのでそこに住んでください。 あと一応装備もつくっておきましたので、何かのときは使ってください」
ぼくは壁を移動させて家をつくりだしていた。
「本当にいいのですか、このようなところに住んでもカイどの」
そう国王はいった。
「ええ、ここは人間が入らないように、厚い壁で隔離されていますので安心してください」
「いろいろ助けていただいて、お礼のしようもない。 我らにできることがあれば何なりとお命じください」
「命じるなんて......」
「いや、カイさま。 俺たち獣人はダンジョンであるあなたに忠誠を尽くしましょう」
リガイアがいうと、獣人たちがみんなひざまずいた。
「なんか、困るな」
「まあいいじゃないか。 君が住まいなのだから」
そうミミックさんはそう笑うようにふたをパカパカしている。
「取りあえず、みな安心したようです」
そうジェスカは話した。 どうやらザガルにいわれてぼくのそばにいるらしい。
「ここは50階だし、厚い壁に覆われてるから人間に会うこともない。 安心して暮らしてほしい」
「ええ、ありがとうございます。 なにか仕事があれば私を介してくだされば、父につたえます」
「べつにいいのに」
「そうは参りません。 住まわせていただくのですから、税といわずとも何か仕事をいただきたく思っております」
そうジェスカは真剣な顔でいった。
(獣人は真面目だな。 これなら人間とも共存できそうだけど)
「じゃあさ。 アイテムを宝箱にでもいれてもらえば?」
「ああ、確かに」
アイテムは生成したあと、宝箱やそこらに適当に置いておいた。
「わかりました。 アイテムを運ぶよう皆に伝えましょう」
そうジェスカは早速つたえにでた。
「どうしたんだい? 何か腑に落ちないような顔だね」
「顔がないのによくわかりますね」
「君とももう一年はいる。 感覚でわかるよ。 人間たちだね」
「一応、獣人たちの場所に入れないように岩をおいていますが、人間たちは掘削して進んでいるようですね」
ぼくは大型なら三体、小型なら十体は遠隔で動かせるようになっていた。 いまは獣人たちの土地を守らせるため、それらをおいていた。
「なんとしても、あの場所を手に入れようとしているのか。 他の亜人種族と接触すればまた同じことが起こるね。 リガイアあそこには何があるんだい?」
「何がといわれても、森とあとはモンスターのいる洞窟だけですね」
リガイアは腕を組んでこたえる。
「その洞窟って、ダンジョンかな」
「ええ、我らが聖域として鍛練に向かっていました」
「それが狙いか」
「ですが、アイテムの質も大したことはありませんよ」
(だろうな。 でなければジェスカがわざわざここにくるわけないし)
「ただ、そのダンジョン目当てなのはたしかだね。 奥まで降りたのかい」
「いえ、親父が昔15階までいったそうです。 俺は10階です」
「神のダンジョンを手に入れて何をするんですか」
「まあ使い道はいろいろある。 訓練所、アイテム収集、モンスターの素材入手、それに神のダンジョンには最下層に......」
「魔核石ですか?」
「ああ、あれは強大な魔力を秘めている。 何かに使えるのかもしれない。 古代の禁忌とされた闇魔法を使えるくらいだからね」
「それなら先にダンジョンを攻略してしまえば......」
「ただ、他の亜人族の国にもダンジョンはあると噂です。 我々と交易していた比較的友好な種族もそういっていましたしね」
リガイアがそううなづく。
「ならば、それらの国へと足がかりとしても獣人の国を手に入れようとしたのだろう」
「......みたいです」
「どうした?」
「ぼくのゴーレム数体が壊されましたね。 かなりの人数が入り込みました。 皆重装備しています」
「正規兵だね。 駐屯地をつくるか、ダンジョンを攻略するつもりだろう」
「なら行くしかないですね」
「それなら俺も連れていってください!」
「殺さないなら連れていくけど、殺すと向こうも必死になるから、終わらなくなる」
「わかりました。 殺さずに対処します」
そうリガイアが言ったので連れていくことにする。
「ここが獣人のダンジョン【獣の牙】か」
ぼくたちはベラルガにあるダンジョンへときていた。
「ここにいたゴーレムたちは破壊されたようだね」
残骸となったゴーレムをみてミミックさんはいった。
「ええ、さすがに百をこえる兵士相手では、殺さずに止めるのは無理ですね」
「奴らはダンジョン内にいます。 必ず接触しますよ」
そうリガイアはいった。
「ああ、ただぼくとミミックさんで百人ぐらい倒せる。 それに、リガイアもいるしね」
「えっ!? は、はぁ......」
そうリガイアは唖然とした顔をしている。
「まあ、いってみよう」
「そうだね」
ぼくたちは洞窟へと足を踏み入れた。
人間に化けてダンジョンまできたジェスカたち獣人たちは、そこの森をみて驚いている。 ぼくは彼らに正体をあかしていた。
「すごい......」
「とても大きな森だ!」
「ここなら十分生活できる!」
「確かにモンスターは襲っても来ないし動物もいるな!」
皆歓喜の声をあげた。
「建物は建てましたのでそこに住んでください。 あと一応装備もつくっておきましたので、何かのときは使ってください」
ぼくは壁を移動させて家をつくりだしていた。
「本当にいいのですか、このようなところに住んでもカイどの」
そう国王はいった。
「ええ、ここは人間が入らないように、厚い壁で隔離されていますので安心してください」
「いろいろ助けていただいて、お礼のしようもない。 我らにできることがあれば何なりとお命じください」
「命じるなんて......」
「いや、カイさま。 俺たち獣人はダンジョンであるあなたに忠誠を尽くしましょう」
リガイアがいうと、獣人たちがみんなひざまずいた。
「なんか、困るな」
「まあいいじゃないか。 君が住まいなのだから」
そうミミックさんはそう笑うようにふたをパカパカしている。
「取りあえず、みな安心したようです」
そうジェスカは話した。 どうやらザガルにいわれてぼくのそばにいるらしい。
「ここは50階だし、厚い壁に覆われてるから人間に会うこともない。 安心して暮らしてほしい」
「ええ、ありがとうございます。 なにか仕事があれば私を介してくだされば、父につたえます」
「べつにいいのに」
「そうは参りません。 住まわせていただくのですから、税といわずとも何か仕事をいただきたく思っております」
そうジェスカは真剣な顔でいった。
(獣人は真面目だな。 これなら人間とも共存できそうだけど)
「じゃあさ。 アイテムを宝箱にでもいれてもらえば?」
「ああ、確かに」
アイテムは生成したあと、宝箱やそこらに適当に置いておいた。
「わかりました。 アイテムを運ぶよう皆に伝えましょう」
そうジェスカは早速つたえにでた。
「どうしたんだい? 何か腑に落ちないような顔だね」
「顔がないのによくわかりますね」
「君とももう一年はいる。 感覚でわかるよ。 人間たちだね」
「一応、獣人たちの場所に入れないように岩をおいていますが、人間たちは掘削して進んでいるようですね」
ぼくは大型なら三体、小型なら十体は遠隔で動かせるようになっていた。 いまは獣人たちの土地を守らせるため、それらをおいていた。
「なんとしても、あの場所を手に入れようとしているのか。 他の亜人種族と接触すればまた同じことが起こるね。 リガイアあそこには何があるんだい?」
「何がといわれても、森とあとはモンスターのいる洞窟だけですね」
リガイアは腕を組んでこたえる。
「その洞窟って、ダンジョンかな」
「ええ、我らが聖域として鍛練に向かっていました」
「それが狙いか」
「ですが、アイテムの質も大したことはありませんよ」
(だろうな。 でなければジェスカがわざわざここにくるわけないし)
「ただ、そのダンジョン目当てなのはたしかだね。 奥まで降りたのかい」
「いえ、親父が昔15階までいったそうです。 俺は10階です」
「神のダンジョンを手に入れて何をするんですか」
「まあ使い道はいろいろある。 訓練所、アイテム収集、モンスターの素材入手、それに神のダンジョンには最下層に......」
「魔核石ですか?」
「ああ、あれは強大な魔力を秘めている。 何かに使えるのかもしれない。 古代の禁忌とされた闇魔法を使えるくらいだからね」
「それなら先にダンジョンを攻略してしまえば......」
「ただ、他の亜人族の国にもダンジョンはあると噂です。 我々と交易していた比較的友好な種族もそういっていましたしね」
リガイアがそううなづく。
「ならば、それらの国へと足がかりとしても獣人の国を手に入れようとしたのだろう」
「......みたいです」
「どうした?」
「ぼくのゴーレム数体が壊されましたね。 かなりの人数が入り込みました。 皆重装備しています」
「正規兵だね。 駐屯地をつくるか、ダンジョンを攻略するつもりだろう」
「なら行くしかないですね」
「それなら俺も連れていってください!」
「殺さないなら連れていくけど、殺すと向こうも必死になるから、終わらなくなる」
「わかりました。 殺さずに対処します」
そうリガイアが言ったので連れていくことにする。
「ここが獣人のダンジョン【獣の牙】か」
ぼくたちはベラルガにあるダンジョンへときていた。
「ここにいたゴーレムたちは破壊されたようだね」
残骸となったゴーレムをみてミミックさんはいった。
「ええ、さすがに百をこえる兵士相手では、殺さずに止めるのは無理ですね」
「奴らはダンジョン内にいます。 必ず接触しますよ」
そうリガイアはいった。
「ああ、ただぼくとミミックさんで百人ぐらい倒せる。 それに、リガイアもいるしね」
「えっ!? は、はぁ......」
そうリガイアは唖然とした顔をしている。
「まあ、いってみよう」
「そうだね」
ぼくたちは洞窟へと足を踏み入れた。
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