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第四十二話
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「本当か......」
ラルトレンに戻るとアルデアに会いに行って、話をした。
「ああ、ハストワーンの店舗から話を聞いた。 国中の兵士が倒れている。 なにか病気が流行ったのかもしれない。 とても戦える状態じゃない。 いまなら外交で和平に持ち込める」
「ふむ、確かにあれからハストワーンに全く動きがない。 よし、父上に話をする」
そういってアルデアは帰った。
数日後。 ラルトレンとハストワーンはおれたちの店が仲介となり、和平交渉をし戦争は起こらなかった。 そのままガルグーロは捕縛された。
「幼い王はしらなかったようだね」
「ええガルグーロのいうことを聞くしかなかったのでしょう。 しかし城にあつまっていた国民や兵士からも魔力を奪い取ったため、戦う力もなくなりましたから、さすがに責任をとらされました。 我々が伝えた情報により捕まったようです」
コゴルがそう報告する。
「それで黒衣の化者《ダークレイス》は?」
「あのあと洞窟へ向かいましたが、洞窟は崩れており、その姿はなかったとのことです」
ネオンがほっとした顔をした。
「なんとなったわね」
デュセがいうと、バーンが首をふる。
「今回は...... ですね」
「ええ、正直あのヒルの障壁は私の力では抜けなかった。 バーンがなんとかこじ開けたからなんとかなったものの」
アミネイアが肩をおとす。
「さすがに黒衣の化者《ダークレイス》の奴らがいたら、簡単にはいかなかったわね。 吸収範囲があったのか、町中に配置してたからなんとかなったけど......」
リーシェも珍しく真剣に考えている。
「これは強くなるしかないな、 奴らが他の国にも干渉してるかもしれない。 こんなことを他でたくらんでいたなら、さすがに対処できない」
「ええ、サクトさまは全ての国に店舗をつくるといっていましたが、仮にいたことがわかっても、今の我々の状態では手出しできません」
コゴルはおれの意見に同調すると、みんなうなづいた。
(精霊ちゃん。 このままだと奴らが魔王を復活させかねない。 なんとか強くなる方法はないか)
『そうですね。 もう剣技や魔法など小手先の技術では到底足りない。 ならば魔力を増やすしかありません』
(モンスターを倒して魔力結晶を作り出すのは、今もサクトがやっているが、もっとえるにはどうすればいい)
『彼らを真似てみてはいかがでしょう』
(彼ら?)
『ええ、黒衣の化者《ダークレイス》たちの手法です』
(みんなから魔力をあつめるの!? あんなになったのに)
『無論、多く魔力を奪うわけではありません。 本のすこしだけ、全員から集め、それを結晶化し、一人一人強くしていくのです』
(なるほど、一人一人すこしずつなら...... おれの魔力を結晶化でもそんなことは可能なの?)
『ええ、信仰心を力にかえているあなたならば可能です。 いままでは信頼で力をえていましたが、自らを器として全員から魔力を分けてもらうのです。 そしてその余剰分を魔力結晶にします』
(そうか、でもみんなに支障をきたさない? もしデメリットが大きいならやめるけど)
『大丈夫です。 魔力はこの地に満ちる力、大なり小なり体内に吸収され、放出されています。 それをこちらに分けてもらうのです』
(とりあえず、みんなに相談するか)
おれはみんなに相談した。
「そんなことができるの?」
「相変わらず、わけかわからない人間ね」
「僕は喜んでわけます!」
「うむ、マサトさまの力となるなら」
「ですね。 ぜひに」
「そうですね。 あなたのお力は必要、こちらからお願いします」
皆に了承を取り、サクトにも手紙で知らせた。
数日後、サクトから了承をうけとり、おれはさっそく精霊ちゃんにお願いした。
『では信仰心に魔力をリンクします。 リンク完了、これにより、信仰心と魔力があなたへと供給されます』
「うお! なんか流れてきた」
『ええ、ですが負の魔力の変換浄化と調整に処理リソースをとられますので、しばらくは私との会話はできません』
「わかった。 頼むよ」
おれは満ちてくる魔力を結晶化した。
「すごい魔力!!」
みんな驚いている。 とりあえず、ここにいるものに魔力結晶を与えていく。
数か月してコゴルはアールゴブリン、ネオンはウェアウルフ、デュセはアルラウネミズ、リーシェはロイヤルフェアリー、バーンはオークジェネラル、アミネイアはリザードマンシュヴァリエに進化した。
「みんな強くなったが、このままでも奴らと戦うのは難しいな」
「ええ、全員でかかればなんとかなるかも知れませんが...... やはり個々に強くなるしかないですね」
コゴルがそういうとネオンはうなづいた。
「私とコゴルさん、デュセさん、アミネイアさんもサクトさまのように魔力結晶を使えるようになりましたし、次の夏休みに、それぞれ鍛練するとしましょう」
「それなら、他のモンスターと関係を深めるか。 仲間になってくれるかもしれない」
「そうね。 黒衣の化者《ダークレイス》がほかの種族に関与してるかもしれないわ」
そうデュセがいう。 おれたちはそれぞれ各モンスターに会いに行くことにした。
「コゴルとアミネイアがマーメイド、デュセとリーシェがハーピー、おれとバーンとネオンがトロールに会いに行こう」
「ええ!? リーシェと!」
「こっちのセリフよ!」
ふたりがいがみ合ってる。
「よし! 夏期休暇でそれぞれに交渉にいこう」
おれとバーン、ネオンはトロールのいるという場所、カルネアス山脈のそばの国、ルードロイヤにむかった。
ラルトレンに戻るとアルデアに会いに行って、話をした。
「ああ、ハストワーンの店舗から話を聞いた。 国中の兵士が倒れている。 なにか病気が流行ったのかもしれない。 とても戦える状態じゃない。 いまなら外交で和平に持ち込める」
「ふむ、確かにあれからハストワーンに全く動きがない。 よし、父上に話をする」
そういってアルデアは帰った。
数日後。 ラルトレンとハストワーンはおれたちの店が仲介となり、和平交渉をし戦争は起こらなかった。 そのままガルグーロは捕縛された。
「幼い王はしらなかったようだね」
「ええガルグーロのいうことを聞くしかなかったのでしょう。 しかし城にあつまっていた国民や兵士からも魔力を奪い取ったため、戦う力もなくなりましたから、さすがに責任をとらされました。 我々が伝えた情報により捕まったようです」
コゴルがそう報告する。
「それで黒衣の化者《ダークレイス》は?」
「あのあと洞窟へ向かいましたが、洞窟は崩れており、その姿はなかったとのことです」
ネオンがほっとした顔をした。
「なんとなったわね」
デュセがいうと、バーンが首をふる。
「今回は...... ですね」
「ええ、正直あのヒルの障壁は私の力では抜けなかった。 バーンがなんとかこじ開けたからなんとかなったものの」
アミネイアが肩をおとす。
「さすがに黒衣の化者《ダークレイス》の奴らがいたら、簡単にはいかなかったわね。 吸収範囲があったのか、町中に配置してたからなんとかなったけど......」
リーシェも珍しく真剣に考えている。
「これは強くなるしかないな、 奴らが他の国にも干渉してるかもしれない。 こんなことを他でたくらんでいたなら、さすがに対処できない」
「ええ、サクトさまは全ての国に店舗をつくるといっていましたが、仮にいたことがわかっても、今の我々の状態では手出しできません」
コゴルはおれの意見に同調すると、みんなうなづいた。
(精霊ちゃん。 このままだと奴らが魔王を復活させかねない。 なんとか強くなる方法はないか)
『そうですね。 もう剣技や魔法など小手先の技術では到底足りない。 ならば魔力を増やすしかありません』
(モンスターを倒して魔力結晶を作り出すのは、今もサクトがやっているが、もっとえるにはどうすればいい)
『彼らを真似てみてはいかがでしょう』
(彼ら?)
『ええ、黒衣の化者《ダークレイス》たちの手法です』
(みんなから魔力をあつめるの!? あんなになったのに)
『無論、多く魔力を奪うわけではありません。 本のすこしだけ、全員から集め、それを結晶化し、一人一人強くしていくのです』
(なるほど、一人一人すこしずつなら...... おれの魔力を結晶化でもそんなことは可能なの?)
『ええ、信仰心を力にかえているあなたならば可能です。 いままでは信頼で力をえていましたが、自らを器として全員から魔力を分けてもらうのです。 そしてその余剰分を魔力結晶にします』
(そうか、でもみんなに支障をきたさない? もしデメリットが大きいならやめるけど)
『大丈夫です。 魔力はこの地に満ちる力、大なり小なり体内に吸収され、放出されています。 それをこちらに分けてもらうのです』
(とりあえず、みんなに相談するか)
おれはみんなに相談した。
「そんなことができるの?」
「相変わらず、わけかわからない人間ね」
「僕は喜んでわけます!」
「うむ、マサトさまの力となるなら」
「ですね。 ぜひに」
「そうですね。 あなたのお力は必要、こちらからお願いします」
皆に了承を取り、サクトにも手紙で知らせた。
数日後、サクトから了承をうけとり、おれはさっそく精霊ちゃんにお願いした。
『では信仰心に魔力をリンクします。 リンク完了、これにより、信仰心と魔力があなたへと供給されます』
「うお! なんか流れてきた」
『ええ、ですが負の魔力の変換浄化と調整に処理リソースをとられますので、しばらくは私との会話はできません』
「わかった。 頼むよ」
おれは満ちてくる魔力を結晶化した。
「すごい魔力!!」
みんな驚いている。 とりあえず、ここにいるものに魔力結晶を与えていく。
数か月してコゴルはアールゴブリン、ネオンはウェアウルフ、デュセはアルラウネミズ、リーシェはロイヤルフェアリー、バーンはオークジェネラル、アミネイアはリザードマンシュヴァリエに進化した。
「みんな強くなったが、このままでも奴らと戦うのは難しいな」
「ええ、全員でかかればなんとかなるかも知れませんが...... やはり個々に強くなるしかないですね」
コゴルがそういうとネオンはうなづいた。
「私とコゴルさん、デュセさん、アミネイアさんもサクトさまのように魔力結晶を使えるようになりましたし、次の夏休みに、それぞれ鍛練するとしましょう」
「それなら、他のモンスターと関係を深めるか。 仲間になってくれるかもしれない」
「そうね。 黒衣の化者《ダークレイス》がほかの種族に関与してるかもしれないわ」
そうデュセがいう。 おれたちはそれぞれ各モンスターに会いに行くことにした。
「コゴルとアミネイアがマーメイド、デュセとリーシェがハーピー、おれとバーンとネオンがトロールに会いに行こう」
「ええ!? リーシェと!」
「こっちのセリフよ!」
ふたりがいがみ合ってる。
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