オルタナティブバース

曇天

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第二十二話

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 おれたちはなんとかリッチを倒した。

「ふぅ、やったわね」

「無茶ですよ! ユニークモンスターと戦うだなんて! 本来軍隊が必要なクラスです!」

 クワイアさんが、怒っていう。

「あははっ、まあいいじゃん。 倒せたんだから」

「エミリさっきの剣」

「ああ、あれはとっておき! 内緒!」

 そうエミリは口に手を当てた。

(あんな剣、レベル25で手に入れられるのか......)

 おれたちはなんとか町へと戻った。

「じゃああたしはこれで、またね。 アイちん。 サナギ! 今度会うときは敵同士かもね! 手加減はしないよ! あははっ」

 そういって笑いながらエミリは去っていった。

「すごい騒がしかった...... どっとつかれたよ」 

「ふふっ、でも助かったよ」

 アイが笑う。

「では報酬の船をおゆずりします。 ではわたしはこれで、何か傭兵団に用があればお尋ね下さい」

 クワイアさんが丁寧にそういって船を譲ってくれた。


「さて、ここからだ......」

 港に戻り、船をみるが、とてもすぐ航海できる状態じゃないのは一目でわかる。

「そうだね...... これは修理が必要だね」

 おれたちは船の修理をお願いに、船大工を探した。

「やってやってもいいが...... かかるぞ」

 そういってお金のジェスチャーをする。

「い、いくら」

「5万だな」

「ぴったりもってる額だけどどうする?」

「うーん、さすがに装備の新調やアイテム、宿を考えると、全額は......」

 アイは眉をひそめ、難色を示した。

(アイは倹約家なんだよな。 無駄なものを買わない...... となると)

「またあの宝箱をあけにいく?」

「私たちだけじゃ、混乱したら終わりだしね」

「そうだな。 危険すぎるな」

 おれたちは依頼をみる。

「それなら、お金が得られる依頼は......」

「レキさんからメールがきてる」

「それならレキさんに相談してみるか」

 レキさんにメールすると合流してくれるといい、おれたちバルトランドでおちあった。

「やあ、久しぶり、かなり強くなったね」

「ええ、レキさんもレベル60!?」

「名声も10000...... 私たちの倍ね」

 おれたちはステータスをみて驚いた。

「はははっ、私は一期からやってるからね。 君たちだって5000だ。
正直そのレベルで5000はすごいよ!」

 そう笑顔でいってくれた。

(レベル60なら、レキさんといる限り大丈夫そうだな)

 少し安心した。

「なるほど、リッチと...... ユニークモンスターか、それで手に入れたものは?」

「リッチの鎌のかけらですかね」

「武器の素材といったところだね。 ゲームの進行には関係なさそうだ」

「それでプレイヤーたちはどうなっています?」

「うむ、半分はクリアを目指し、もう半分はそれを阻止しようとしてる感じかな」

「東の大陸はプレイヤーが暴れているって」

「......ああ、もう落ちるのは時間の問題だ」

 そう悲しげにレキさんはいった。

「それでもなんとか説得している。 最悪倒すことも視野にいれてだがね」

「でもプレイヤーを倒すと、死ぬかも......」

「そうだな。 だが、彼らも我々を殺しにきている以上、無抵抗というわけにはいかない。 もしこの世界かプレイヤーが支配することになればクリアさえ危ぶまれる」

 厳しい顔でレキさんはいった。

「確かにクリアに必須なNPC《ノンプレイヤーキャラクター》はいるはず......」

 アイはそういった。

「ああ、普通ならそれに変わるシナリオが組まれるが、今の状況だと本当になにも起こらなくなる可能性すらある」

「なくはないですね......」

「なんとかプレイヤーの暴走を止めないと...... それに、これ以上NPC《ノンプレイヤーキャラクター》を殺させるわけにはいかない」

 そうレキさんは真剣な顔でいう。

(本当に止める気なのか...... まあこのゲームのNPC《ノンプレイヤーキャラクター》は人間みたいだもんな)

「それで相談とは船のことらしいな」

「ええ、西の大陸へ向かおうと思って」

「我々が輸送したいんだが、いま大型船を戦闘用に改修中だ。 私の乗ってきた小舟だと西の海流は越えられん」

「それで、ここらで稼げる場所をしりませんか?」

「ああ、知っている。 そのために合流した。 私もすこし稼ごうと思ってたところだったからね」

 おれたちはレキさんとパーティーを組んで、金策にうごく。


「それでレキさんお金をどうやって稼ぐんですか」

「このバルトランドで稼げる場所がある」

 そういって笑顔でこたえた。

 おれたちはバルトランドの北、アシュモフ鉱山にはいる。

「確かにゴールドをもってるモンスターは多いですけど、これだとかなりの時間がかかりますね」

「いや、こいつらじゃない。 もっと奥だよ」

 レキさんにいわれて、奥へと進む。

「なにかいる......」 

 奥の小部屋にはいると、そこには小さな黄金のカエルがいた。

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