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第三十三話
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「確かにまえにきたときより、変わっているね......」
夕暮れに王都をアエルと歩きながら周囲をみる。
前は豊かなものたちが歩いていた王都だったのに、その数は減り、疲れた顔をしたものたちが歩いている、
「どうやら、私たちがさまざまなものをつくり販売したことで、大商人たちが占有していた商売がうまく行かなくなったみたい」
「確かに服も、食べ物も、道具もうちの方が安くていいものだ。 ここのはみんな高額で、おこづかいじゃとても買えなかったからな」
アエルがそういう。
「そう無理して買うしかなかったものも、貧しい人にも買えるように値下げしたことで、私たちの町の商品が優位になったんだ」
「でも安くものは買えるだろう?」
「まあね。 ただ、働く賃金もへっていった。 商人たちが物が売れず、働くものに払う金がなくなれば、仕事がなくなり収入も減る」
「競争か......」
「そう、この国は普通より貧しいものが多かった。 貧しかったもののその生活を引き上げたから、今まで普通の生活のものが不満を持ち始めたってことらしい」
「だが、勝っていたからそれでよくて、負け始めたらそんなの受け入れないでは、都合がよすぎる」
「まあ、それが人だから。 ただこの場合は、もうひとつ問題がある」
「それって、バルメーラのいっていた貴族の話か」
「そう。 商人が労働者を安い値段で働かせるのは、貴族への上納金があるから。 それを払うと労働者へ払う分がなくなる」
「だから貴族はダルグタールについている......」
アエルはそううなづく。
「でも、どうするんだ」
「なんとかして上手く貴族をだまらせるしかない。 でなければ兵をあげる可能性もでる。 それにはダルグタールを何とかするのが一番だ。 彼が貴族たちを束ねているといっていたし」
「悪人ならば、ラグオーンのときのようにはめるのか」
「ラグオーンより頭が切れる男のようだし、かなり難しいな。 アルトークのパーティーで心を読んだけど、冷静にアルトークをみていた。 いつでも切り捨てられるようにと......」
「だが悪事の証拠があれば、貴族たちに文句もいわせず、とらえることができる」
「ただ...... えっ」
「どうした?」
「......少し歩こう」
私たちは人通りの少ない路地へと歩いた。
「アエル......」
「ああ、わかった」
ーー風よ、その流れる汝の体を束ねて貫けーー
「ビルド、ウィンドスティンガー」
風が空気をさくような音がする。
ーー風よ、沸き立つように汝よ踊れーー
「ビルド、ガストアーマー」
突風が風が吹き上がり、私たちをつつみ、飛んできた風をはじいた。
「【影念力】《シャドウキネシス」
影が辺りを闇につつむと、すると四人の姿が浮かび上がった。
「............」
(動揺したが、すぐ感情を戻した。 プロだ)
ーーわが肉体よ、その身を意思にささげよーー
「ビルド、ストレングス」
四人は地面を駆けるようにこちらに近づくと、短剣を突き立てようとした。
「だめか、【念力】《サイコキネシス》」
刃が当たる直前、その体は動きをとめた。
「ぐっ......」
「アエル、気絶させて、私だと叩きつけるしかなくなる」
「わかった」
アエルは鞘のままの剣で、四人を気絶させた。
「ふぅ、かなり強い。 姿を消し、身体強化の魔法を使っていた。 本当に人間か」
「ああ、訓練を積んだ人間だよ。 心もかなり平静を保っていた。 ただ私に姿を消す魔法を暴かれたとき、動揺した。 こいつらがグールらしい」
「グール、それってアルトークじゃないのか」
「どうやら組織名らしいね。 アルトークはその一人にすぎなかったってことみたい」
「こいつらどうする?」
「そうだね。 もう私たちが調べているのは読まれているよう。 次は...... まずいな」
私たちは取り急ぎナーフに向かった。
夕暮れに王都をアエルと歩きながら周囲をみる。
前は豊かなものたちが歩いていた王都だったのに、その数は減り、疲れた顔をしたものたちが歩いている、
「どうやら、私たちがさまざまなものをつくり販売したことで、大商人たちが占有していた商売がうまく行かなくなったみたい」
「確かに服も、食べ物も、道具もうちの方が安くていいものだ。 ここのはみんな高額で、おこづかいじゃとても買えなかったからな」
アエルがそういう。
「そう無理して買うしかなかったものも、貧しい人にも買えるように値下げしたことで、私たちの町の商品が優位になったんだ」
「でも安くものは買えるだろう?」
「まあね。 ただ、働く賃金もへっていった。 商人たちが物が売れず、働くものに払う金がなくなれば、仕事がなくなり収入も減る」
「競争か......」
「そう、この国は普通より貧しいものが多かった。 貧しかったもののその生活を引き上げたから、今まで普通の生活のものが不満を持ち始めたってことらしい」
「だが、勝っていたからそれでよくて、負け始めたらそんなの受け入れないでは、都合がよすぎる」
「まあ、それが人だから。 ただこの場合は、もうひとつ問題がある」
「それって、バルメーラのいっていた貴族の話か」
「そう。 商人が労働者を安い値段で働かせるのは、貴族への上納金があるから。 それを払うと労働者へ払う分がなくなる」
「だから貴族はダルグタールについている......」
アエルはそううなづく。
「でも、どうするんだ」
「なんとかして上手く貴族をだまらせるしかない。 でなければ兵をあげる可能性もでる。 それにはダルグタールを何とかするのが一番だ。 彼が貴族たちを束ねているといっていたし」
「悪人ならば、ラグオーンのときのようにはめるのか」
「ラグオーンより頭が切れる男のようだし、かなり難しいな。 アルトークのパーティーで心を読んだけど、冷静にアルトークをみていた。 いつでも切り捨てられるようにと......」
「だが悪事の証拠があれば、貴族たちに文句もいわせず、とらえることができる」
「ただ...... えっ」
「どうした?」
「......少し歩こう」
私たちは人通りの少ない路地へと歩いた。
「アエル......」
「ああ、わかった」
ーー風よ、その流れる汝の体を束ねて貫けーー
「ビルド、ウィンドスティンガー」
風が空気をさくような音がする。
ーー風よ、沸き立つように汝よ踊れーー
「ビルド、ガストアーマー」
突風が風が吹き上がり、私たちをつつみ、飛んできた風をはじいた。
「【影念力】《シャドウキネシス」
影が辺りを闇につつむと、すると四人の姿が浮かび上がった。
「............」
(動揺したが、すぐ感情を戻した。 プロだ)
ーーわが肉体よ、その身を意思にささげよーー
「ビルド、ストレングス」
四人は地面を駆けるようにこちらに近づくと、短剣を突き立てようとした。
「だめか、【念力】《サイコキネシス》」
刃が当たる直前、その体は動きをとめた。
「ぐっ......」
「アエル、気絶させて、私だと叩きつけるしかなくなる」
「わかった」
アエルは鞘のままの剣で、四人を気絶させた。
「ふぅ、かなり強い。 姿を消し、身体強化の魔法を使っていた。 本当に人間か」
「ああ、訓練を積んだ人間だよ。 心もかなり平静を保っていた。 ただ私に姿を消す魔法を暴かれたとき、動揺した。 こいつらがグールらしい」
「グール、それってアルトークじゃないのか」
「どうやら組織名らしいね。 アルトークはその一人にすぎなかったってことみたい」
「こいつらどうする?」
「そうだね。 もう私たちが調べているのは読まれているよう。 次は...... まずいな」
私たちは取り急ぎナーフに向かった。
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