やり直しの大魔王の弟子

曇天

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第九話 オリジナル魔法

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 買い物を終えギルドに向かう。

「いらっしゃいませシンジさん。
 仕事《クエスト》ならあちらの掲示板から選んでくださいね」  

 受付のお姉さんが笑顔でいう。

「はーい! すき」
 
「はい、わたしも好きですよ」 

 簡単にかわされた。
 掲示板を見ると様々な仕事《クエスト》がある。

「どれがいいかな......
 モンスター討伐、護衛、アイテム入手......」

「これがいいわ!」

「ええー! ジャイアントスネーク討伐かよ......
 オレ蛇にがてなんだよな」

「蛇革の財布欲しかったのよねー」

「そんな理由かよ!」

「当然よ!
 アイテム採集はモンスター退治の醍醐味じゃない」
 
「まあ、魔法の鍛錬相手にはちょうどよい。
 物理攻撃に強いモンスターだしな」

 ベルがそういうとメルアが満足そうにうなづく。

「ベル、メルアに甘いぞ......
 しゃーない報酬もまあまあだし受けるか」

 オレたちはジャイアントスネーク討伐依頼をうけ、依頼者がいるポプテの村に向かった。
 
 その道中。

「で、魔法ってどう使うの?
 オレ魔力弾しか使えないけど」

「それはムーンてためて、やあっ! て唱えて、バーンってやってドーンよ!」 

「ベルどうすればいい?」

「なによ! 説明してあげてんのに!」

「そうだな。
 魔法は魔力をそのまま使うものと、元々効果を組み込んだ呪文(スペル)や刻印(サイン)として使うものとにわかれる」

「オレがつかってんのは前者か」

「そうだ。
 前者は魔力に動きや属性を込めて使うため、発動に時間のかかるものも多いが、オリジナルゆえ予想や防御をされづらい。
 後者は元々効果が込められているゆえ発動も早いが予測や防御がされやすい。
 まあ例外もあるがな」

「やっぱり呪文《スペル》が簡単かな」

「いやお主はこの世界の人間ではない。
 それゆえ魔法が当たり前のこの世界の者より柔軟に考えることができよう。
 それならば魔力を使うオリジナル魔法がよかろう」

「えー、シンジに無理でしょ、オリジナル魔法なんて」

「えー、オレには無理でしょ、オリジナル魔法なんて」

「なぜお主もいっておるのだ」

 ベルがあきれていった。

「お主は前方に魔力を集めることをやっていよう。
 あれも魔法だ。
 だからできる」  

「あっ、あれそうなんだ」

 そうしてオレたちはポプテ村に付いた。
 古びた家々が立ち並びお世辞にも豊かとは言いがたい。

「ありがとうございます冒険者の方。
 私が村長のビルクです」

「オレはシンジ、ベル、とメルアです。
 ビルクさん依頼はジャイアントスネークの討伐ということですが」

「はい、最近家畜を狙って大きな蛇が村を襲ってくるのです。
 あの山の洞穴に住んでるみたいで......」

 困ったようにビルクさんはいう。
 
「わかりました。
 オレたちが倒してきますよ」

「お願いします」

「宴の準備をしておきなさーい」

 メルアがいった。


 オレたちは山の洞穴に向かった。

「ベル、さっきいってたオリジナル魔法ってどうやるの?」

「うむ、魔力に形状、性質、動作などをイメージするのだ」

「前に形を変えたりしたみたいにか」

「そうだ。 
 あれは形だけだったが性質や動きをイメージする。
 が性質までは難しいから動きまでだな......
 まあとりあえず丸に形を変えてみよ」

 オレは手のひらに魔力をため形を丸く変えた。

「できたぞ」

「うむ、それを打ち出した動きをイメージするのだ」

「動きか......」

 オレはイメージして魔力弾を打ち出した。
 
(曲がれ!)   

 すると、魔力弾はカーブを描き飛んでいった。

「おお! 曲がった!」

「そうだ。
 そんな風に戦闘にあわせて形と動きを設定して使う」

「曲げるくらいで喜ぶなんて子どもねー」

「うるさいな。
 だったらやってみろよ」

「いいわよ。
 あんたとは魔力の量が違うのよ。
 見なさいこの大きさ! えい!」

 メルアの放った魔力弾は大きかったがまっすぐ飛んでいった。

「あれ!?」

「魔力の形や動作を自分で設定するのはかなり難しいのだ。
 だから、シンジには才があるといったであろう」

 オレがドヤった顔をしてメルアを見る。

「くっシンジのくせに! 
 で、でも、あたしの魔力弾の方が大きいもんね」

 メルアが悔しそうに言った。

 オレたちが山の中に進むと、モンスターたちが現れた。
 ベルは剣でメルアは魔法、オレは覚えたての魔力弾で倒していった。

「結構曲げてうつとモンスターも避けられないようだな」

「うむ、しかし、まだそれではだめだな。
 適切に状況に合わせて切り替えが必要だ。
 それに弾として以外の変化も必要だろう。」  

「ううむ、なかなか奥が深いな」


 そうしてあるいているとオレたちは大きな洞穴を見つけた。
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