やり直しの大魔王の弟子

曇天

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第二十八話 お家

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 オレとベル、メルアは食堂で食事をとりながら話していた。

「メルア、借金かえして今いくらある?」

「2000万よ。
 借金とベルとリーゼルに渡したお金の残りね」

 オレが聞くとメルアが答える。

「じゃあ家いくらぐらいのやつ建てようか」

「土地代と建物で1000万残りが生活費ね」

「やっぱ建物は宮殿みたいのがいいかファンタジー世界だし!」

「それに内装は豪華に世界樹から作った高い家具置いて、あとお風呂! 大きなお風呂がいいわ!
 あとプールはマスト!」

「いいね! プール!
 夜毎日パーティーしてさ!
 プールで遊ぶ! ナイプーサイコー!!」

「ナイトプールサイコー! イエーーーーイ!!」

 オレたちははしゃいだ。

「お主たち大丈夫か。
 そんな毎日遊んでお金がなくなってしまったらどうするのだ」

 はしゃぐオレたちにベルは心配そうに言った。

「その程度でなくなるお金じゃないんだぞ」

「そうそう。 もう毎日あそんで暮らせるの」  
 
「我にはよくわからんな......
 我は生きていることで幸せだからな」

「バカねベル。
 ただ生きてるだけじゃつまらないのよ。
 人生夢がなくっちゃ」

「そうだ! 
 オレなんて夢しかみてないぜ!」

「そう、でもしかたないの。
 シンジは現実がうけいれなれないの。
 夢みるしか生きられないかわいそうな存在なの」

 メルアが哀れみの目でみてくる。

「ちがうわ!」

「そうか夢か......
 確かに探してみるとするか」

「ちがうぞ! ベル!
 だんじてちがうぞーー!」

 オレの声が食堂に響く。

「でメルアどこの大工に頼む」

「そうね。
 できるだけ腕のいい大工がいいけど......」

「うむ、すまん」

 ベルが席をはずし、トイレに歩いていく。

「魔族もトイレ行くんだな」

「食べ物食べたらね。
 魔力から生まれたとはいえ器官は人間と同じだもん」

 そんな話をしていると、向こうのテーブルから数人のちっちゃいおっさんたちが話しかけてきた。

「俺はザザム、さっき建物を建てるって話を聞いたんたが、その仕事俺たちにまかしてはもらえねえか」

 筋肉質なおっさんがそういってきた。

「シンジ、こいつらドワーフよ! 珍しい!」

「ドワーフ!? 
 あの手先の器用な!!」

「まあな......
 俺たちなら場所から建物までまるっと完璧に仕上げるぜ」

 そういって厚い胸板をどんと叩いた。

「どうする? シンジ。
 ドワーフに会うなんてこんなこと滅多にないけど」

「うむ、それだけの腕ならば頼みたいが」

「いくらもってんだ?」

「土地込みで1000万で作りたいんだけど」

「そりゃすげえ!! 
 それだけありゃあ、最新の魔法工法を使ってすげぇ家がたてられるぜ!
 ちょうど町に近い森におっきい土地が売り出しててな。
 これだ」

 そういうとザザムは懐からを取り出した土地の権利書を見せてきた。

「これ! この場所! あの一等地なの!?」

「そうだ、あまりに安くて他に売れちまう前に買ってもってんだが、俺たちは大工だからな。
 建物まで作らしてくれるんなら、あんたに建物込みで1000万で売ってもいいぜ」

「これは買いよ! シンジ!」

「そうだな! わかった買う!」

「そうか! これが権利書だ!」

 オレは権利書ををもらい1000万を渡した。
 
「じゃあ、明日にでも来てみてくれ!」

 そういうとザザムたちは帰っていった。

「ねえ、ベルには内緒にしない。
 驚かせたいからサプライズってことで」

「そうだな。
 あいつはオレたちのことを不安だのなんだのいってたから、オレたちはできるってとこを見せてやらないと」

 そう話していると、トイレからベルが帰ってきた。

「すまぬな。
 で、そろそろ大工を探すか」

「いや、今日は止めておくよ」

「そうね、あせって探すと間違いが起こるかもしれないしね」

「なるほど、確かにゆっくり探した方がよいな」

 
 オレとメルアはほくそ笑みながら宿に帰った。
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