やり直しの大魔王の弟子

曇天

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第三十話 新たなる冒険へ

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「いい加減よさぬかシンジ、もう夜だ。
 昼からずっと泣いておるではないか。
 あれだけ太っていたのに元に戻るくらい泣いたであろう」

「うえ、うえ、だって、だって、うくっ、また無一文にぃぃぃ!」

「仕方なかろう。
 ないものはないのだ。
 それより、あやつを止めてくれ怖くてたまらん」

 オレはそうベルの指差した方をみる。

「ふっふっふっ......
 わあ、水冷たーい、たのしーいねえ!」

 そういってプールに入った幻をみているメルアがいた。

「うっ......ないんだってメルアもうお金ないんだって......うっ」

「なに言ってるのシンジ、あんたもほらこのプールで遊びましょうよ。
 フフフフフフ......」

「だ、大丈夫ですよメルアさん!
 あ、あの新アイテム作った残りのお金ありますから!」

「うむ、我のお金もあるからしっかりするがよい二人とも」

「お金あるの!?」
 
 オレとメルアは同時に言った。


「くそっ!! あのちっちゃいおっさんども見つけたらただじゃおかねえ!」

「ずえったい、生まれてきたことを後悔させてやるわ!」

「止めよ。
 そのほとばしる殺意を抑えぬか。
 お金なら稼げばよかろう。 
 またレスパーにでも頼むか」

「うーん、でもあいつの仕事だいたいやべえしな......
 とりあえず、ベルの用事をすまそうぜ」

「我の用事?」

「あれだろ。
 何か誰かに会いにいくとかいってたろ。
 で誰だよそれ、千年前に封印されたんならもういないだろ」

「バカねお墓参りに決まってるじゃない!
 気を遣いなさいよ!」

「なるほど!」

 オレとメルアが小声で話す。

「まあ、迷惑かけたからな。
 オレも一緒にいくぜ」

「私も」

「シンジ、メルア......
 うむ、ではいってみるか」

 オレたちはその誰かの墓のあるというクリサウス王国へと向かうため、ギルドでその付近のモンスター討伐の仕事をもらった。

「どこでも受けられるんだなギルドの仕事って」

「まあね。
 世界中に冒険者ギルドがあるから、依頼も報酬もうけられるわ」

「ふーん。
 すげえ組織たな。
 あっそうだ! リーゼル、お前ついてきていいのか。
 なんかアイテム作るとかっていってなかった?」

「あ、はい皆さんと冒険するとアイデアがわきますし、素材集めもできるんで......
 それに考えてたアイテムもできたんです」

 そういうとリーゼルは大きなカバンの中から、アイテムを取り出した

「それって銃じゃねーの!
 この世界にあんのかよ」

「古代にはあったみたいね。
 今はないけど。
 たまに遺跡から見つかるわ」

「そうなんです!
 これはそれを元に見よう見まねで作ったんです」

 オレはそれをかりて構えてみた。

「これすげえな!
 弾丸が出るのか!」

「いいえ、その機構は難しくて作れませんでした......
 でも、魔力をうち出せます。
 シンジさん試してくれませんか!」

「......暴発しないだろうな」

「それは大丈夫です!
 引き金を引くだけで撃ち出せます!」

 オレは引き金を引いた。
 何の変化もない。

「......でないけど」

「いえ、すぐきます!」

「くるって?......え、えええ、ええええ!!
 魔力が吸われる!?」

 銃に魔力が吸われる。
 オレは銃を放そうとしたが取れない。
 
 ドオオオオオン!!

 その瞬間ものすごい魔力がうちだされ前の岩山を吹き飛ばした。

「やったーーー! 成功だ!!」

「えっ...... なにゅい...... こりぇ......」

「きゃあああ! シンジがほっそほそになってるーーー!」

「いかん! 魔力を使いすぎだ! 死ぬ」

「えっ...... おりぇ...... しにゅの......」

 魔力を吸われガリガリになったオレは意識を失なった。


「リーゼルお前ふざけんな!! 死ぬとこだっただろ!」

「すみませんシンジさん......
 グランドレインを真似て作ってみたんてすが、魔力を吸うのを止める機構が作れなくて......
 でも成功しました!」

「にこやかに言うな! 失敗だよ!
 はずせないなんて呪われた装備だよ!
 知ってたなら自分で試せよ! オレで試すな!」

「死ぬのは怖くありませんが、アイテムを作れなくなるのは困るんです!」 

 リーゼルはバキバキな目でキッパリそういった。

(こ、怖っ! この子怖っ!)

「さあ、バカなことやってないで、さっさとクリサウスにいくわよ」

「バカなことですますなよ!
 オレ死にかけたんだぞ!
 待てよ! ベル、メルア!
 さきにいくな」

「それでシンジさん。
 もうひとついいアイテムがあるんですが......
 この絶死諸刃の剣というものが」

 リーゼルはそういうとニヤリと笑った。

「いーやーーーーー!!」


 オレは逃げた。
 
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