やり直しの大魔王の弟子

曇天

文字の大きさ
44 / 63

第四十四話 帰還

しおりを挟む
 メリエールの魔法でサハギンの群れを撃退したマーメイドたちは一つ魔宝玉《マジックスフィア》を奪われたものの、他の里と連携をとり、更なる侵攻を防ぐことに成功する。
 オレはほっそほそから回復したあとマーメイドの里で休んでいた。

「ぷふー いいふあ。 ふおの暮らし」
 
「ぷふー ふおうじゃの。
 ふののままふふおで暮らすのふおアリじゃの」

 オレとメリエールはマーメイドたちに感謝され丁重にもてなされて、毎日食べては寝てを繰り返していた。

「なにやつ!」 

 マーメイド兵士が気絶されられた。
 見るとメルアたちがいた。

「ん? シンジの魔力をおってきたら、小型のオークとさらにちっさいオークしかいないじゃない」

「ふあれがオークだふあ!」
 
「ちがうぞメルア。
 あれはシンジだ。
 また太っておるだけだ。
 もう一人は......」

「さっさと帰るわよシンジ。
 あんたの分もボランティアさせられたんだからね。
 帰ったらこき使ってやるわ」

「そうですよ。
 シンジさんがいないと危険なアイテムを誰が試すんですか!」

 リーゼルがシンプルにひどいことをいった。

「いやふぁ! 帰ふあない! 
 帰ふえもまたおふあねに困り生活に困り、メルアに困らさふえるから帰ふあない!」

「何いってるかわかんないけど、何か反抗してるみたいで腹立つから殴って連れ帰るわ」

 ほとばしるオーラを出してメルアがズンズンちかづいてくる。

「やめるのじゃ! いやふあってるじゃろう!」

 メリエールが前に立ちふさがる。

「何この人型のふぐ」

「誰ふあふぐじゃ! 
 お主妖精ではないふあ! 
 ふあらふは精霊じゃ! 下がれおろふお!」

「精霊? 豚の?」

「誰ふあ豚の精霊じゃ! 
 聞いふあことないじゃろ!
 豚限定の精霊なんてふえ!」

「まあ精霊だかなんだか知らないけど関係ないわ。
 わたしに従わないものはすべからく待つのは死よ」

「ふおやつおかしいやつふあ.....」

 メリエールはメルアの圧力に負けてカタカタ震えている。

「何をしているのです!」

 その時デュエリアとマーメイドたちがやってきた。
 にらみ合いが続いた。
 
「このままだと怪我人がでるぞ。
 シンジ」

「ふお、しようがなふあい......
 帰るふあ」

「ふえーー! シンジこのふあまここにいるのじゃ!ーー」 

「そなたも来るのだメリエール」

「あのぶたまん、なんでふあらふあの名前ふお......
 ふおの魔力!? 
 ふあーー! ぶある様ーー!」 

 転がりながらメリエールはベルの元に走る。
 
「ほほほ、久しいな。
 元気であったか」

「ふあい......
 すみませぬ。
 勇者に負けてしまい封印ふあれてしもうふあ」

「かまわぬ。
 かまわぬよ」

 ベルは泣いているメルリールを撫でている。
 
「帰るのかシンジどの......」

 寂しそうにデュエリアがいう。

「ふああ、帰ふわ でゆえりふあ、またふあ」

「デブなのに何でカッコつけてんの」

 そうメルアにふつうにひどいことをいわれた。
 訴えてやりたい。
 オレはみんなと帰った。
 が、メルアに強制労働に従事させられ、急激に痩せた。

「帰ってくるんじゃなかったーー!」

 オレの叫びがこだまする。


「ふむ、三魔将の召喚師《サモンマスター》とな」

「ああ何とか追い返したけど、あいつら魔宝玉《マジックスフィア》とかいうアイテム探してたぜ」

 オレは海の中であったことをみんなに聞かせていた。

「まだ諦めてなかったようですね」

「うむ、またなんぞ企んでいるのだろう」

「そんなことより、ボランティアばっかりやらされてお金ないんだから、さっさと実入りのいい仕事やりましょうよ」

「働くなんてバカらしい。
 わらわはいやじゃ」

 そう言ってメリエールはプイッと横を向く。

「最近の金欠はあんたの食費なの!
 一番大食いのクセに働くのはいやだなんていえると思ってんの!」

 メルアはメリエールのほほを引っ張る。

「にゃにふんのにゃー おにゅし妖精のくせにぃ偉そうじゃにょ!」

 メリエールも引っ張り返す。

「止めぬか、メリエールよ生きるにはこのように社会になじまなくてはならん。 郷に入っては郷に従えだ」

「......はーい、ベル様」

 
 大人しくメリエールはうなづいた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

娘を返せ〜誘拐された娘を取り返すため、父は異世界に渡る

ほりとくち
ファンタジー
突然現れた魔法陣が、あの日娘を連れ去った。 異世界に誘拐されてしまったらしい娘を取り戻すため、父は自ら異世界へ渡ることを決意する。 一体誰が、何の目的で娘を連れ去ったのか。 娘とともに再び日本へ戻ることはできるのか。 そもそも父は、異世界へ足を運ぶことができるのか。 異世界召喚の秘密を知る謎多き少年。 娘を失ったショックで、精神が幼児化してしまった妻。 そして父にまったく懐かず、娘と母にだけ甘えるペットの黒猫。 3人と1匹の冒険が、今始まる。 ※小説家になろうでも投稿しています ※フォロー・感想・いいね等頂けると歓喜します!  よろしくお願いします!

エレンディア王国記

火燈スズ
ファンタジー
不慮の事故で命を落とした小学校教師・大河は、 「選ばれた魂」として、奇妙な小部屋で目を覚ます。 導かれるように辿り着いたのは、 魔法と貴族が支配する、どこか現実とは異なる世界。 王家の十八男として生まれ、誰からも期待されず辺境送り―― だが、彼は諦めない。かつての教え子たちに向けて語った言葉を胸に。 「なんとかなるさ。生きてればな」 手にしたのは、心を視る目と、なかなか花開かぬ“器”。 教師として、王子として、そして何者かとして。 これは、“教える者”が世界を変えていく物語。

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果

安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。 そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。 煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。 学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。 ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。 ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は…… 基本的には、ほのぼのです。 設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。

無能と言われた召喚士は実家から追放されたが、別の属性があるのでどうでもいいです

竹桜
ファンタジー
 無能と呼ばれた召喚士は王立学園を卒業と同時に実家を追放され、絶縁された。  だが、その無能と呼ばれた召喚士は別の力を持っていたのだ。  その力を使用し、無能と呼ばれた召喚士は歌姫と魔物研究者を守っていく。

処理中です...