ブラックボックス 〜禁じられし暗黒の一角〜

parip Nocturne

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第3章 守るべきか、攻めるべきか

いい出会いに乾杯-30-

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 パドーは居た堪れないのか、アーウェンに向かって歩いて来て、横につき座る。パドーに話しかけていた、リザードマン達は、パドーの横にいた子達に話し始める。
 アーウェンも座り、パドーに対して、大変だったね。頑張ったね。と声をかける。パドーはアーウェンの腕に絡むようにして体を押し付ける。パドーは皆の方に横目で見て、ニヤリと笑う。それを見た。皆がざわつきだす。
 「すみません、ちょっっと…席をふずしますね」
 バニラはアーウェンの元に行く。
 「あっち行こー」
 「行こー」
 フー、ルーは走ってこっちにくる。
 「うん、うん、うん———ありがとね。私も行かなくちゃいけないかな」
 アメリアもアーウェンの元に向かう。
 「魚焼けた。一匹もらうよ」
 アーウェンははしゃいで夢中に頬張る。
 いつの間にか、アーリーがいる。後ろを見ると、"うん、ありがとう"しか言わないbot化した、アーリーが居る。アーリーから離れて居る、クロムは質問責めにあっている。
 パドーは魚に夢中で手が塞がっている。その間にアーウェンが立ち上がり、クロムに助け舟を出そうとしたが余計なお世話だったようだ。
 クロムは、跳ねるように後ろに下がっていく。暗闇で姿形がわからなくなり、リザードマン達は、辺りを見渡していたり、森林の中に入り込むものもいる。
 クロムはアーウェンの影から一瞬にして出て来てそのままはがいじめにされ。座る。そうすると、うまい具合にアーウェンの足がたたまれ、正座したクロムの太ももにお尻を着く。
 アーウェンは姿勢がきついので、押しつぶされて居る左の腕をずらし、クロムの,右の横腹から腕を出して何とか苦しさは紛れたが、体を捻って無理な態勢である。このままの姿勢だと捩じ切れてしまう。
 左足を後ろに伸ばし体制を変えつつ、左足をクロムに当てないように、探り探り、クロムの正面に持っていく。
 クロムが逃さないように力を強める。アーウェンは胸に押さえつけられ圧迫され投げられる前のDDTのように腕から肩にかけて肩甲骨まで固められて居る。
 アーウェンはどうにか、左足を踏ん張り、体制を戻し、クロムの胴体に脚を回し、足首でがっちりと、止める。
 「くるしい…ゆるめっ…て」
 胸の隙間から見えるアーウェンが愛おしくなるクロム。一瞬その感情に流され、判断が遅れる。アーウェンは苦しそうに"うっ…うっ…"と言う。クロムは慌てて、緩める。アーウェンは安心したように胸に顔を乗せ、目を瞑る。
 数秒、目を閉じてる感覚だったが、朝になっていた。
 「はいこれ」
 パドーが魚を持ってくる。
 アーウェンはクロムから、離されていて、地面で寝ていた。
 一口食べると、温かい、ほかほかだ。温め直してくれたのだろう。ありがたい。
 全身が、ベタついている。気持ち悪いので、体を洗いたくなった。パドーに一言伝え、リザードマンに溜池や滝壺のことを聞き回ると、上流に行けば、滝があるとのこと、そこに向かおうとすると、パドーがガシッと腕をとる。
 「私も体洗いたい、一緒に行こう」
 パドーと一緒に滝壺に向かうことになった。
 

 
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