恋をする前に、世界はどうやら滅ぶらしいです。

無月

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始まりの非日常は

夏休みも終わり、気だるい程に蒸し暑い夏はまだ終わりそうにない9月
その日、平凡で平和なおれ達の日常は音もなく終わりを告げた



「えー、みんな知っての通り来月、地球は滅亡します。」
「え」

いつも通り、やる気のなさそうな声で担任が話すHRの最後に当たり前のように告げられた終わりに、林道りんどうじゅんは驚いたようにダルそうに突っ伏していた顔を上げた

「なんだぁ?純、お前朝ニュース見なかったのか?」
「あ~林道お前寝坊してたもんなぁ!」
「てか、スマホぐらい見ろよ!」

昨日見た、バラエティの話をするかのように騒がしくなる教室に「あ、あぁうん…」とおれは気の抜けたような返事しか返せなかった

「で、だ。寝坊した純以外は知っての通り、来月に地球に隕石が落ちて世界は滅亡する!
んで~ここからが本題だ!!
学校辞めてもいいし、何してもいい!
あ、犯罪はすんなよ頼むから
常識の範囲内な??
なぜなら!教師が足りなくなる!!あと俺もサボりたい!!」
「おい最後~!」「教師足りないって何事?」
「俺は!今月の給料で新作ゲーム買うんで辞めれんのです!
ちなみに、うちの学年の担任もってる教師は!俺以外辞めました!!え、やばくね…?」
「まじ??」
「え、もしかしてシュータースルメ3?うちもやるから買ったらフレコしよ~!」

マジで世界滅びるん?って疑わうほどに軽い空気に戸惑う
まぁ、でもそんなものか
終わりが来ると分かってしまえば色んな事から解放されて自由になる
ん?て事は、受験勉強から解放されるって事では…?!

「木戸せんせー!受験勉強って…!!!」
「…そう、オマエら高二の受験勉強は、ここで!終わりまー…せん!!」
「「はぁ?!!」」
「なんで?!世界終わるのに勉強するん!?」
「麻里の言う通り何だが…
おまえら~すまん、これに関しては退学しないと終わらん戦いなんだわ…教育ってそんなもんだわ…」

世知辛いぜ…と項垂れる担任にブーイングの嵐が降るが、なんでも学生は勉学が仕事
学校に所属するならば、勉強と言うなの仕事しろとのお達しらしい

「てかさ、木戸センしかいないならうち古文しか出来なくね?」
「それはそう、まぁ先生も教科書見て頑張るから…
あ、勉強したい奴が他クラスから来るかもしんないが気にすんなよ」

なんせ、皆辞めちまったからなぁなんて担任は少し寂しそうにボヤいた

「はいじゃー、俺この後会議だから!
ホームルームおしまい!
解散!日直挨拶!!」

最後までゆるゆるの挨拶で終わったホームルームに本当に世界終わんのかなぁとおれはSNSを開いた

『隕石、ミサイルでも壊れんらしい』『仕事やめたー!』『しにたくない』『アメリカ合衆国では現在──』

沢山の情報が流れ込んで来る
トレンドには世界滅亡!やら、来世占いやら、怪しいものからガチのものまで並んでいる
どうやら世界は本当に終わるらしい

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