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最終章 最後の戦い
神宮寺稀vs佐々木志穂 三
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志穂の霊力と稀の霊力が火花を散らすようにスパークしてぶつかり合う。
強力な志穂の霊力がジリジリと稀を少しずつ押し始めている。
「いつまで持ち堪えられるかな」
志穂の挑発にも稀は表情ひとつ変えずに防御に徹する。
後ろで見ていた瑠奈と莉乃がそれを不安そうに見ていた。
「稀様!」
思わず飛び出そうとした莉乃を瑠奈が抑える。
「莉乃いけない」
「でもこのままじゃ稀様が。。」
「落ち着いて莉乃。稀様にはまだ余裕がある。おそらく何か考えがあって敢えて相手に攻めさせているんでしょう。私たちが助けに入るとすれば稀様が危険な状況になった時だけ。それまでは信じて待つしかない」
瑠奈にそう言われて莉乃はぐっと拳を握りしめて耐えた。
稀は志穂の攻撃を防御結界で防ぎながら反撃の機会を待っていた。
勢いは完全に志穂。
霊弾と霊波動による連続攻撃は稀に攻撃の機会を与えてくれないほど速く、言うなれば乱れ打ちである。
「しぶといな。そろそろ本気の一撃を喰らわせてやる」
志穂の両手からバレーボールほどの大きさの霊弾が出来上がると両手を上に上げてそれを一つに結合させる。
霊弾は直径二メートルほどの大きさに膨れ上がり、稀に向けて投げつけられた。
「これで終わりだ! 神宮寺稀、あの世で父に懺悔して来な」
巨大な霊弾がスパークを発しながら稀に向かって来る。
「稀様!」
これには瑠奈も声を上げた。
巨大な霊弾は稀に当たり激しくスパークして外から見れば稀の体は電流を浴びて感電しているように見えた。
瑠奈と莉乃は絶望感に声も出ず、志穂は仇を討てた達成感と喜びの笑みを浮かべる。
だが、その霊弾のスパークの中で稀は感じていた違和感が何なのかようやくわかった。
〔見た目ほど威力がない。。これは志穂が放った最強の霊弾のはずなのに。おそらく心は私への怨念で膨れ上がっているけど、霊力がそれについてこれていないしスタミナも持ち合わせていない。最初の一撃の方がまだ威力があった。霊力が落ちて来ているのですわ〕
志穂の霊力は確かに高い。
だがそれは自分で思っているほどではないし持続しない。
電流のようなスパークが弾けて霊弾が消えると勝ち誇った笑みの志穂の顔が驚きの表情に変わり、逆に瑠奈と莉乃が笑みを浮かべる
「バカな。。あれは私の最強の霊弾。無事でいられるはずがない」
佐々木志穂は法元に出会ってパワーアップしたと言っていたが、そう思っているだけで実際にはそれほどのレベルが上がってはいないのだ。
自分の霊力が上がったという暗示にかかっているだけ。
稀はそれを見極めると反撃に転じた。
「そこまでね」
稀はそれまで抑えていた霊力を一気に解放させた。
放出された紫色のエネルギーが電流のようにスパークする。
「暗示ね。あなたはパワーアップなどしていない。法元に会って自分で勝手にパワーアップしたと思い込んでいたのと、私への怒りで一時的に霊力が増していただけ。やるなら始めの一撃でさっきの大技を出しておくべきだったわね。あなたの霊力では一気に勝負を付けなければ後が続かない、野球で言えば打者一人限定の中継ぎ投手のようなもの」
「そんな。。バカな」
「あなたが父親の財産で金に物を言わせてブランド品を買いハワイやグアムで遊んでいた時、私は恐山で修行していた。その差よ」
紫色の霊気が志穂を覆い尽くし、体に当たると同時に激しくスパークして志穂は全身に何万ボルドもの高圧電流を浴びたような衝撃を受けた。
「ぎゃあああああ」
志穂は全身を火傷を負って服からはプスプスと焦げ臭い匂いが漂う。
それでも辛うじて立っているのは稀に対する憎しみと復讐心からであろう。
冷ややかな目で自分を見る稀に志穂は負け惜しみのような言葉を言う。
「お前では法元様に勝てない。あのお方は次元が違う。必ずや法元様がお前を血の海に沈めて下さるだろう」
「だからなに?」
稀はお嬢様言葉から怒気を含んだ冷酷な話し方に変わっていた。
お嬢様キャラの「神宮寺稀」が影を潜めて本来の「佐々木和花(ささきのどか)」がそこにいた。
「あんたは法元の自慢をしにここに来たわけ? 他力本願したところでこの状況を打開出来るとでも思ってる? そんな無駄口叩くのなら反撃の一つでもしてみたらどうなの」
「なんだと!」
「所詮は悪魔に尻尾を振った下衆。己の力量を見誤って復讐などと馬鹿な発想が浮かぶその陳腐な頭の中身を洗い直してから掛かって来い」
情け容赦のない冷徹な言葉を志穂に浴びせて稀は紫式部を構え、一気に振り下ろす。
「ぐわああああ」
頭上から振り下ろされた聖剣に真っ向斬りにされた志穂の怨念が断末魔の悲鳴をあげた。
「汚い叫び声」
佐々木志穂はその場に倒れて動かなくなった。
同じ父親を持つ義理の姉と妹の戦いは姉である「佐々木和花」の圧勝で終わった。
「瑠奈、莉乃。もう出て来てもいいですわ」
戦いを終えていつもの稀に戻り、瑠奈と莉乃を呼ぶと二人はすぐに出て来た。
「稀様!」
「ご無事で何よりです」
「この人を病院に運んでちょうだい。目が覚めればたぶん何も覚えていないでしょう。医者には道端で倒れていたとか適当にごまかしておいて。まあ普通に見て雷に打たれたと判断するでしょう。後をよろしくお願いしますわ」
「はい!」
稀の指示に二人は嬉しそうに返事を返し、火傷を負って倒れた志穂を抱き抱えて救急車を呼びに行った。
一人店に残った稀はいよいよその時が来たと決意を固める。
「狭間法元。ついに対峙する時が来たようですわ。聖菜さん、私はあなたを助けるために恐山で修行し、恨み晴らし屋としてここまでやって来た。今までの恩を返す時が来ましたわ」
強力な志穂の霊力がジリジリと稀を少しずつ押し始めている。
「いつまで持ち堪えられるかな」
志穂の挑発にも稀は表情ひとつ変えずに防御に徹する。
後ろで見ていた瑠奈と莉乃がそれを不安そうに見ていた。
「稀様!」
思わず飛び出そうとした莉乃を瑠奈が抑える。
「莉乃いけない」
「でもこのままじゃ稀様が。。」
「落ち着いて莉乃。稀様にはまだ余裕がある。おそらく何か考えがあって敢えて相手に攻めさせているんでしょう。私たちが助けに入るとすれば稀様が危険な状況になった時だけ。それまでは信じて待つしかない」
瑠奈にそう言われて莉乃はぐっと拳を握りしめて耐えた。
稀は志穂の攻撃を防御結界で防ぎながら反撃の機会を待っていた。
勢いは完全に志穂。
霊弾と霊波動による連続攻撃は稀に攻撃の機会を与えてくれないほど速く、言うなれば乱れ打ちである。
「しぶといな。そろそろ本気の一撃を喰らわせてやる」
志穂の両手からバレーボールほどの大きさの霊弾が出来上がると両手を上に上げてそれを一つに結合させる。
霊弾は直径二メートルほどの大きさに膨れ上がり、稀に向けて投げつけられた。
「これで終わりだ! 神宮寺稀、あの世で父に懺悔して来な」
巨大な霊弾がスパークを発しながら稀に向かって来る。
「稀様!」
これには瑠奈も声を上げた。
巨大な霊弾は稀に当たり激しくスパークして外から見れば稀の体は電流を浴びて感電しているように見えた。
瑠奈と莉乃は絶望感に声も出ず、志穂は仇を討てた達成感と喜びの笑みを浮かべる。
だが、その霊弾のスパークの中で稀は感じていた違和感が何なのかようやくわかった。
〔見た目ほど威力がない。。これは志穂が放った最強の霊弾のはずなのに。おそらく心は私への怨念で膨れ上がっているけど、霊力がそれについてこれていないしスタミナも持ち合わせていない。最初の一撃の方がまだ威力があった。霊力が落ちて来ているのですわ〕
志穂の霊力は確かに高い。
だがそれは自分で思っているほどではないし持続しない。
電流のようなスパークが弾けて霊弾が消えると勝ち誇った笑みの志穂の顔が驚きの表情に変わり、逆に瑠奈と莉乃が笑みを浮かべる
「バカな。。あれは私の最強の霊弾。無事でいられるはずがない」
佐々木志穂は法元に出会ってパワーアップしたと言っていたが、そう思っているだけで実際にはそれほどのレベルが上がってはいないのだ。
自分の霊力が上がったという暗示にかかっているだけ。
稀はそれを見極めると反撃に転じた。
「そこまでね」
稀はそれまで抑えていた霊力を一気に解放させた。
放出された紫色のエネルギーが電流のようにスパークする。
「暗示ね。あなたはパワーアップなどしていない。法元に会って自分で勝手にパワーアップしたと思い込んでいたのと、私への怒りで一時的に霊力が増していただけ。やるなら始めの一撃でさっきの大技を出しておくべきだったわね。あなたの霊力では一気に勝負を付けなければ後が続かない、野球で言えば打者一人限定の中継ぎ投手のようなもの」
「そんな。。バカな」
「あなたが父親の財産で金に物を言わせてブランド品を買いハワイやグアムで遊んでいた時、私は恐山で修行していた。その差よ」
紫色の霊気が志穂を覆い尽くし、体に当たると同時に激しくスパークして志穂は全身に何万ボルドもの高圧電流を浴びたような衝撃を受けた。
「ぎゃあああああ」
志穂は全身を火傷を負って服からはプスプスと焦げ臭い匂いが漂う。
それでも辛うじて立っているのは稀に対する憎しみと復讐心からであろう。
冷ややかな目で自分を見る稀に志穂は負け惜しみのような言葉を言う。
「お前では法元様に勝てない。あのお方は次元が違う。必ずや法元様がお前を血の海に沈めて下さるだろう」
「だからなに?」
稀はお嬢様言葉から怒気を含んだ冷酷な話し方に変わっていた。
お嬢様キャラの「神宮寺稀」が影を潜めて本来の「佐々木和花(ささきのどか)」がそこにいた。
「あんたは法元の自慢をしにここに来たわけ? 他力本願したところでこの状況を打開出来るとでも思ってる? そんな無駄口叩くのなら反撃の一つでもしてみたらどうなの」
「なんだと!」
「所詮は悪魔に尻尾を振った下衆。己の力量を見誤って復讐などと馬鹿な発想が浮かぶその陳腐な頭の中身を洗い直してから掛かって来い」
情け容赦のない冷徹な言葉を志穂に浴びせて稀は紫式部を構え、一気に振り下ろす。
「ぐわああああ」
頭上から振り下ろされた聖剣に真っ向斬りにされた志穂の怨念が断末魔の悲鳴をあげた。
「汚い叫び声」
佐々木志穂はその場に倒れて動かなくなった。
同じ父親を持つ義理の姉と妹の戦いは姉である「佐々木和花」の圧勝で終わった。
「瑠奈、莉乃。もう出て来てもいいですわ」
戦いを終えていつもの稀に戻り、瑠奈と莉乃を呼ぶと二人はすぐに出て来た。
「稀様!」
「ご無事で何よりです」
「この人を病院に運んでちょうだい。目が覚めればたぶん何も覚えていないでしょう。医者には道端で倒れていたとか適当にごまかしておいて。まあ普通に見て雷に打たれたと判断するでしょう。後をよろしくお願いしますわ」
「はい!」
稀の指示に二人は嬉しそうに返事を返し、火傷を負って倒れた志穂を抱き抱えて救急車を呼びに行った。
一人店に残った稀はいよいよその時が来たと決意を固める。
「狭間法元。ついに対峙する時が来たようですわ。聖菜さん、私はあなたを助けるために恐山で修行し、恨み晴らし屋としてここまでやって来た。今までの恩を返す時が来ましたわ」
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