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激闘編
三日月党との激闘 四
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「何者か?無礼者」
「三日月党六人衆が一人、陽炎。天英院と錦小路、お前たちはここで死ぬのだ」
錦小路の声が響く中、陽炎が天英院と錦小路の部屋にゆっくりと入り込む。
目を除いた全身を黒装束で覆い尽くしたその姿は不気味であった。
「天英院様、お下がり下さい」
錦小路は小太刀を抜いて天英院を手で庇い陽炎に応戦しようとする。
「お前如きの腕で我の攻撃を防げると思うたか。愚か者めが」
陽炎が真っ向斬りで錦小路を斬ろうとしたまさにその時、背後から鉄扇が飛んできた。
陽炎は鉄扇を間一髪で刀で打ち払うと背後から身長六尺〔百八十センチ弱〕はあろうかという男が立っていた
「まさか。。そのような事ある筈がない。。」
恐る恐る錦小路が目も向けた先にいたのは八代将軍徳川吉宗。その人であった。
「何者だ?」
「それはこちらの言う事よ。お主こそ何者だ?余の城で勝手はさせぬぞ」
「余の城だと?お前は。。」
陽炎は胸に金色に光る葵の御紋を見てそれが吉宗だと知る。
「吉宗殿!」
天英院も予想外の人物の登場に思わず声を上げた。
「吉宗?まさかこの場に出てくるとは」
「曲者、余が相手する」
その言葉に陽炎は内心狂喜乱舞していた。
「吉宗を討ったとなれば大手柄。願ってもない。我は三日月党六人衆が一人、陽炎」
陽炎は標的を天英院と錦小路から吉宗に切り替えた。
吉宗は名刀来国俊を抜刀術で一気に抜く。
その動作に陽炎が飛び込める隙はまったくなかった。
「久しぶりに血が騒ぐわ」
「抜かせ!血祭りに上げてくれるわ」
陽炎は吉宗に斬りつけるが、吉宗はこれを何なく振り払う。
「部屋の中で刀を振るうには狭かろう。庭に出て来い」
吉宗が陽炎を庭に誘い出す。
もっとも部屋と言っても御台所が暮らす大奥御座之間は上段の間と下段の間だけでも五十畳の広さがあったが、これは天英院たちから刺客を引き離すためであった。
「その言葉、後悔させてやる」
陽炎は吉宗の誘いにあえて乗り庭に出た。
吉宗さえ始末してしまえば天英院と錦小路の始末など赤子の手を捻るよりも簡単な仕事だからだ。
「天英院様、上様は大丈夫なのでございましょうか?」
「吉宗殿は紀州にいた頃は暴れん坊で名の通っていた猛者。徳川家男子の中では異色の存在じゃ。並の剣豪よりも腕は確かであろう。ここは吉宗殿を信じるしかない」
天英院は初めて吉宗が紀州から江戸に出向いて謁見した時、その身体の大きさに驚いた事を思い出していた。
六尺〔百八十センチ〕を超える体躯に気さくで豪快な性格。
綱吉も家宣も子宝に恵まれなかった。
この時の家宣も生まれた子が相次いで亡くなり、唯一残ったのが月光院が生んだ鍋松〔後の七代将軍家継〕であったが、それとて病弱でこの先どうなるかわからない。
そこに現れたこの偉丈夫。
天英院はもし権現様〔家康〕の直系が途絶えるような事があれば、後を継ぐ者はこの人物になるかも知れないと密かに思っていた。
無論、そんな事は家宣には言えるはずもなく自身の胸の中にしまっておいたが。
「それにしてもこのような時に桜たちは何をしておるのじゃ」
「おそらく桜と泉凪も三日月党が現れて応戦しておるのじゃ」
天英院にそう言われ、はっと気づいたのか錦小路は顔が青ざめていた。
庭では吉宗と陽炎の戦いが再開されていた。
吉宗は青岸(せいがん)の構えを取る。
刀を中段に構えて正面から見てやや斜めに傾ける柳生新陰流の基本的な構えである。
「秘剣一乃型月輪(ひけんいちのがたげつりん)」
三日月党六人衆は全員同じ技が使える。
袈裟斬りにいった陽炎の剣を吉宗は受け止めるだけでなく弾き返す。
いや、弾くと言うより力で強引に抑え込むと言った方が的確であろうか。
柳生新陰流の輪之太刀ではあるが、上背のある吉宗の剣は一撃一撃が強力であった。
これは力では敵わぬと見た陽炎は間合いを空けた。
「不知火に劣らぬ怪力。。力勝負しては俺に勝ち目はない」
陽炎は下手に剣を振れば自身に跳ね返って来ると判断し、突きの構えを取る。
「四乃型時雨(よんのがたしぐれ)」
飛燕が源心に使った連続の突き技である。
しかし月光院を守りながら戦っていた源心と違い、庭に出て自由に動ける吉宗はこの技を二撃とも跳ね返した。
陽炎は再び間合いを取ると上に飛んだ。
「三乃型天空(さんのがたてんくう)」
陽炎の強力な剣が吉宗の頭上を襲う。
泉凪が咄嗟に見抜いたように、天空は強引に鎧兜ごと叩き斬るが如く強力な剣。
だが吉宗はこれを正面から受け止めた。
「うおおおお!」
気合いの掛け声と共に吉宗の腕に力がこもると陽炎の刀が折れた。
「か、刀が折れ。。」
次の瞬間、陽炎は真一文字に斬り倒された。
吉宗の力は尋常ではなく、陽炎では相手にならなかった。
「吉宗殿!見事じゃ」
「天英院、錦小路も無事で良かった」
「まさか上様がこの場にお出ましになられるとは」
錦小路の言葉に吉宗は苦肉の策だと明かす。
「桜と泉凪の二人だけでは守り切れぬとわかってはいたが、こちらの手駒は源心のみ。左近が戻るまで手駒が足りぬなら余が出向くしかないと思ってな」
「あまり感心は出来ませぬ。が、そのお陰で我らは助かりました。お礼を申し上げます」
天英院が吉宗に頭を下げると錦小路も深々とお辞儀をする。
「しかしこれに味をしめてもらっては困りますぞ。吉宗殿の御身に万一の事あれば徳川家のみならず天下の一大事でございます。今後は慎みなされますよう、お頼み申しあげます」
「わかったわかった」
天英院にそう言われてはさすがの吉宗も苦笑いをするしかなかった。
その時、桜の声が聞こえた。
「天英院様、錦小路様!」
部屋に駆け込んできた桜に吉宗が声を上げる。
「桜、遅いぞ。天英院たちにもしもの事があったら何とする」
「上様!」
桜は吉宗の姿に驚いたものの、すぐにひざまずいて謝罪する。
「思わぬ苦戦を強いられてしまい上様のお手をわずらわせる事になり申し訳ございません」
その言葉を聞いて吉宗は笑みを浮かべる。
「少しばかり言い方がきつかったな。ここに来たという事は三日月党を倒してきたという事であろう。よくやった。だが油断は禁物だ。余と桜が一人ずつ倒したが、源心の報告では三日月党は首領も含めて少なくともあと五人はいる。引き続きよろしく頼むぞ」
「はっ!」
この後、源心から泉凪と源心で二人倒した旨の報告を受けて、三日月党六人衆は残り二人だと判明した。
さらに左近も戻って来て江島から聞いた話しも吉宗に伝えられた。
「宮守志信、大奥で良くぞここまで出世したものよ。だが彼奴の企みもここまでだ。三日月党は党首を含めても残るは三人。こちらが数的優位となった」
⭐︎⭐︎⭐︎
「不知火、時雨、飛燕、陽炎が全て倒されたというのか?」
吹雪の報告に夢幻はにわかに信じられぬといった表情を浮かべた。
御庭番と別式には不知火と時雨が不覚を取る事も想定に入れてはいたが、よもや月光院と天英院を討ちに行った飛燕と陽炎まで倒されるのは予定外であった。
そして吉宗自ら出てきた事も。
「許さぬ。。四人の仇は必ず討つ」
夢幻が怒りをあらわにしているところに養源斎が現れ、驚いた夢幻と吹雪はひざまづき臣下の礼を取る。
「頭領!このような場までお出ましになられるとは」
「一夜にして六人衆が四人打ち倒されたなどと聞いて黙って座ってなど居られぬわ。夢幻、お前の失敗は不知火の勝手を許した事だ」
養源斎の言葉に夢幻は返す言葉もなく平伏する。
「相手の力量を見てそれに合った人間を当てるのも頭の仕事。お前は相手の力量と己の仲間が持つ特徴を合わせ間違えた」
「結果が全て。。面目次第もございません。ですがまだ私と吹雪が残っております。我らで必ずや御庭番と別式を倒してご覧に入れましょう」
「。。。抜かるなよ」
「無論でございます」
養源斎はそれだけ言い終えると座敷から出て行った。
六人衆で残ったのは頭の夢幻と実質的な次席の吹雪。
実力で言っても一と二の二人ではあったが、養源斎は二人だけでは心許ないと考えていた。
「我らは吉宗とその側近たちを甘く見すぎていたのか。それとも我らの腕が落ちたのか。。お方様は戦うなとおっしゃられたが、結局はわしが出ていかねばならぬか」
「三日月党六人衆が一人、陽炎。天英院と錦小路、お前たちはここで死ぬのだ」
錦小路の声が響く中、陽炎が天英院と錦小路の部屋にゆっくりと入り込む。
目を除いた全身を黒装束で覆い尽くしたその姿は不気味であった。
「天英院様、お下がり下さい」
錦小路は小太刀を抜いて天英院を手で庇い陽炎に応戦しようとする。
「お前如きの腕で我の攻撃を防げると思うたか。愚か者めが」
陽炎が真っ向斬りで錦小路を斬ろうとしたまさにその時、背後から鉄扇が飛んできた。
陽炎は鉄扇を間一髪で刀で打ち払うと背後から身長六尺〔百八十センチ弱〕はあろうかという男が立っていた
「まさか。。そのような事ある筈がない。。」
恐る恐る錦小路が目も向けた先にいたのは八代将軍徳川吉宗。その人であった。
「何者だ?」
「それはこちらの言う事よ。お主こそ何者だ?余の城で勝手はさせぬぞ」
「余の城だと?お前は。。」
陽炎は胸に金色に光る葵の御紋を見てそれが吉宗だと知る。
「吉宗殿!」
天英院も予想外の人物の登場に思わず声を上げた。
「吉宗?まさかこの場に出てくるとは」
「曲者、余が相手する」
その言葉に陽炎は内心狂喜乱舞していた。
「吉宗を討ったとなれば大手柄。願ってもない。我は三日月党六人衆が一人、陽炎」
陽炎は標的を天英院と錦小路から吉宗に切り替えた。
吉宗は名刀来国俊を抜刀術で一気に抜く。
その動作に陽炎が飛び込める隙はまったくなかった。
「久しぶりに血が騒ぐわ」
「抜かせ!血祭りに上げてくれるわ」
陽炎は吉宗に斬りつけるが、吉宗はこれを何なく振り払う。
「部屋の中で刀を振るうには狭かろう。庭に出て来い」
吉宗が陽炎を庭に誘い出す。
もっとも部屋と言っても御台所が暮らす大奥御座之間は上段の間と下段の間だけでも五十畳の広さがあったが、これは天英院たちから刺客を引き離すためであった。
「その言葉、後悔させてやる」
陽炎は吉宗の誘いにあえて乗り庭に出た。
吉宗さえ始末してしまえば天英院と錦小路の始末など赤子の手を捻るよりも簡単な仕事だからだ。
「天英院様、上様は大丈夫なのでございましょうか?」
「吉宗殿は紀州にいた頃は暴れん坊で名の通っていた猛者。徳川家男子の中では異色の存在じゃ。並の剣豪よりも腕は確かであろう。ここは吉宗殿を信じるしかない」
天英院は初めて吉宗が紀州から江戸に出向いて謁見した時、その身体の大きさに驚いた事を思い出していた。
六尺〔百八十センチ〕を超える体躯に気さくで豪快な性格。
綱吉も家宣も子宝に恵まれなかった。
この時の家宣も生まれた子が相次いで亡くなり、唯一残ったのが月光院が生んだ鍋松〔後の七代将軍家継〕であったが、それとて病弱でこの先どうなるかわからない。
そこに現れたこの偉丈夫。
天英院はもし権現様〔家康〕の直系が途絶えるような事があれば、後を継ぐ者はこの人物になるかも知れないと密かに思っていた。
無論、そんな事は家宣には言えるはずもなく自身の胸の中にしまっておいたが。
「それにしてもこのような時に桜たちは何をしておるのじゃ」
「おそらく桜と泉凪も三日月党が現れて応戦しておるのじゃ」
天英院にそう言われ、はっと気づいたのか錦小路は顔が青ざめていた。
庭では吉宗と陽炎の戦いが再開されていた。
吉宗は青岸(せいがん)の構えを取る。
刀を中段に構えて正面から見てやや斜めに傾ける柳生新陰流の基本的な構えである。
「秘剣一乃型月輪(ひけんいちのがたげつりん)」
三日月党六人衆は全員同じ技が使える。
袈裟斬りにいった陽炎の剣を吉宗は受け止めるだけでなく弾き返す。
いや、弾くと言うより力で強引に抑え込むと言った方が的確であろうか。
柳生新陰流の輪之太刀ではあるが、上背のある吉宗の剣は一撃一撃が強力であった。
これは力では敵わぬと見た陽炎は間合いを空けた。
「不知火に劣らぬ怪力。。力勝負しては俺に勝ち目はない」
陽炎は下手に剣を振れば自身に跳ね返って来ると判断し、突きの構えを取る。
「四乃型時雨(よんのがたしぐれ)」
飛燕が源心に使った連続の突き技である。
しかし月光院を守りながら戦っていた源心と違い、庭に出て自由に動ける吉宗はこの技を二撃とも跳ね返した。
陽炎は再び間合いを取ると上に飛んだ。
「三乃型天空(さんのがたてんくう)」
陽炎の強力な剣が吉宗の頭上を襲う。
泉凪が咄嗟に見抜いたように、天空は強引に鎧兜ごと叩き斬るが如く強力な剣。
だが吉宗はこれを正面から受け止めた。
「うおおおお!」
気合いの掛け声と共に吉宗の腕に力がこもると陽炎の刀が折れた。
「か、刀が折れ。。」
次の瞬間、陽炎は真一文字に斬り倒された。
吉宗の力は尋常ではなく、陽炎では相手にならなかった。
「吉宗殿!見事じゃ」
「天英院、錦小路も無事で良かった」
「まさか上様がこの場にお出ましになられるとは」
錦小路の言葉に吉宗は苦肉の策だと明かす。
「桜と泉凪の二人だけでは守り切れぬとわかってはいたが、こちらの手駒は源心のみ。左近が戻るまで手駒が足りぬなら余が出向くしかないと思ってな」
「あまり感心は出来ませぬ。が、そのお陰で我らは助かりました。お礼を申し上げます」
天英院が吉宗に頭を下げると錦小路も深々とお辞儀をする。
「しかしこれに味をしめてもらっては困りますぞ。吉宗殿の御身に万一の事あれば徳川家のみならず天下の一大事でございます。今後は慎みなされますよう、お頼み申しあげます」
「わかったわかった」
天英院にそう言われてはさすがの吉宗も苦笑いをするしかなかった。
その時、桜の声が聞こえた。
「天英院様、錦小路様!」
部屋に駆け込んできた桜に吉宗が声を上げる。
「桜、遅いぞ。天英院たちにもしもの事があったら何とする」
「上様!」
桜は吉宗の姿に驚いたものの、すぐにひざまずいて謝罪する。
「思わぬ苦戦を強いられてしまい上様のお手をわずらわせる事になり申し訳ございません」
その言葉を聞いて吉宗は笑みを浮かべる。
「少しばかり言い方がきつかったな。ここに来たという事は三日月党を倒してきたという事であろう。よくやった。だが油断は禁物だ。余と桜が一人ずつ倒したが、源心の報告では三日月党は首領も含めて少なくともあと五人はいる。引き続きよろしく頼むぞ」
「はっ!」
この後、源心から泉凪と源心で二人倒した旨の報告を受けて、三日月党六人衆は残り二人だと判明した。
さらに左近も戻って来て江島から聞いた話しも吉宗に伝えられた。
「宮守志信、大奥で良くぞここまで出世したものよ。だが彼奴の企みもここまでだ。三日月党は党首を含めても残るは三人。こちらが数的優位となった」
⭐︎⭐︎⭐︎
「不知火、時雨、飛燕、陽炎が全て倒されたというのか?」
吹雪の報告に夢幻はにわかに信じられぬといった表情を浮かべた。
御庭番と別式には不知火と時雨が不覚を取る事も想定に入れてはいたが、よもや月光院と天英院を討ちに行った飛燕と陽炎まで倒されるのは予定外であった。
そして吉宗自ら出てきた事も。
「許さぬ。。四人の仇は必ず討つ」
夢幻が怒りをあらわにしているところに養源斎が現れ、驚いた夢幻と吹雪はひざまづき臣下の礼を取る。
「頭領!このような場までお出ましになられるとは」
「一夜にして六人衆が四人打ち倒されたなどと聞いて黙って座ってなど居られぬわ。夢幻、お前の失敗は不知火の勝手を許した事だ」
養源斎の言葉に夢幻は返す言葉もなく平伏する。
「相手の力量を見てそれに合った人間を当てるのも頭の仕事。お前は相手の力量と己の仲間が持つ特徴を合わせ間違えた」
「結果が全て。。面目次第もございません。ですがまだ私と吹雪が残っております。我らで必ずや御庭番と別式を倒してご覧に入れましょう」
「。。。抜かるなよ」
「無論でございます」
養源斎はそれだけ言い終えると座敷から出て行った。
六人衆で残ったのは頭の夢幻と実質的な次席の吹雪。
実力で言っても一と二の二人ではあったが、養源斎は二人だけでは心許ないと考えていた。
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