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キスを逆から言ってみて?《充視点》
キスを逆から言ってみて?《充視点》⑪
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瞼を上げて聡司さんの寝顔があるって幸せだな。
腕の中で聡司さんが穏やかに眠っている。
昨日も寝落ちたね。
こんなにすぐ落ちちゃうなんて、今まで無事でいてくれて本当によかった。
聡司さんのカラダを敏感にしたのが俺じゃないのは腹が立つけど、俺に抱かれてずっとよがってるのはすごく可愛い。
起きた聡司さんと一緒に朝ご飯を食べられる。
朝からじっと見つめられて、本当に幸せだ。
聡司さんの心はどんどん俺に向いてきている。
聡司さんは今でもグリーンピースが苦手なようで、しっかり残す。
食べてと言っても食べてくれない。
可愛いな。
でも好き嫌いはよくない。
「…充、虚しくならない?」
溜め息を吐いた聡司さんが不思議な事を言う。
「? 聡司さんといるのに?」
虚しいわけない。
聡司さんといられれば地獄も天国だ。
「その俺の事のほとんどが衛から聞いた情報だろ? 自分で見つけたものが全然ない」
「……」
「それって虚しくない?」
聡司さんはテーブルに置いたスプーンに触れている。
揺れるスプーンに心を反映させているのかな。
手を伸ばして頬に触れてから聡司さんのスープの器を取る。
器用に全て残されているグリーンピースをスプーンですくって聡司さんの口元に運ぶと顔を背けて拒否されたので、仕方ないな、と俺がそれを食べる。
「それは、聡司さんが俺に自分の事を教えてくれるって事だよね? 自分の口で」
そうやって俺にどんどん心を開いていってくれてるんだね。
俺が聡司さんを求めるように、聡司さんも本能で俺を求めているんだ。
だから俺に自分を知ってもらいたいと思っている。
自分の口から、知ってもらいたいと。
「嬉しい」
俺の答えに聡司さんが笑い出す。
初めて見るちゃんとした笑顔はとても眩しくて綺麗で心臓がぎゅっとなった。
聡司さんの事、大好きだけどもっと好きになっちゃった。
ふと見ると、聡司さんが左手薬指の指輪に触っている。
「つい触っちゃう癖がつくくらい気に入ってくれてるんだ」
「違う」
照れちゃって。
そんなに気に入ってくれて、嬉しいな。
用意してよかった。
食後に聡司さんの職場に“恋人の小峰”として聡司さんが熱が出てお休みする事を連絡する。
これで職場の人達にも恋人の存在が周知されるかな。
そうだ、今度聡司さんの忘れ物を届けに行こう。
そうしたらもっと効果がありそう。
金庫にスマホを戻すところを聡司さんが見てるけど、ナンバーがわかれば開けられるだろうね。
わかれば。
ナンバーは聡司さんと初めて会った日の日付だったりするんだよ。
大切な出逢いの日だからね。
簡単なようで難しいかな。
聡司さんが俺を『好き』って素直に言ってくれたらスマホなんてすぐ返してあげるんだけどな。
でも聡司さんはなにも言わずに寝室に行ってしまった。
俺も追いかけて行ってベッドに座り、横になる聡司さんの身体を抱き寄せて膝枕の体勢にする。
優しい重み。
聡司さんのサラサラの髪を撫でてあげると居心地悪そうに顔を歪める。
こういうの、慣れてないのかな。
じゃあ慣れようね…俺が慣らしてあげる。
聡司さんのカラダは開発できなかったけど、心は変えてあげられる。
さっき言ってくれたから、聡司さんの事をひとつひとつ聞いていくと小さい声で答えてくれる。
嬉しい。
聡司さんの事、もっとたくさん知りたい。
知り尽くしたい。
腕の中で聡司さんが穏やかに眠っている。
昨日も寝落ちたね。
こんなにすぐ落ちちゃうなんて、今まで無事でいてくれて本当によかった。
聡司さんのカラダを敏感にしたのが俺じゃないのは腹が立つけど、俺に抱かれてずっとよがってるのはすごく可愛い。
起きた聡司さんと一緒に朝ご飯を食べられる。
朝からじっと見つめられて、本当に幸せだ。
聡司さんの心はどんどん俺に向いてきている。
聡司さんは今でもグリーンピースが苦手なようで、しっかり残す。
食べてと言っても食べてくれない。
可愛いな。
でも好き嫌いはよくない。
「…充、虚しくならない?」
溜め息を吐いた聡司さんが不思議な事を言う。
「? 聡司さんといるのに?」
虚しいわけない。
聡司さんといられれば地獄も天国だ。
「その俺の事のほとんどが衛から聞いた情報だろ? 自分で見つけたものが全然ない」
「……」
「それって虚しくない?」
聡司さんはテーブルに置いたスプーンに触れている。
揺れるスプーンに心を反映させているのかな。
手を伸ばして頬に触れてから聡司さんのスープの器を取る。
器用に全て残されているグリーンピースをスプーンですくって聡司さんの口元に運ぶと顔を背けて拒否されたので、仕方ないな、と俺がそれを食べる。
「それは、聡司さんが俺に自分の事を教えてくれるって事だよね? 自分の口で」
そうやって俺にどんどん心を開いていってくれてるんだね。
俺が聡司さんを求めるように、聡司さんも本能で俺を求めているんだ。
だから俺に自分を知ってもらいたいと思っている。
自分の口から、知ってもらいたいと。
「嬉しい」
俺の答えに聡司さんが笑い出す。
初めて見るちゃんとした笑顔はとても眩しくて綺麗で心臓がぎゅっとなった。
聡司さんの事、大好きだけどもっと好きになっちゃった。
ふと見ると、聡司さんが左手薬指の指輪に触っている。
「つい触っちゃう癖がつくくらい気に入ってくれてるんだ」
「違う」
照れちゃって。
そんなに気に入ってくれて、嬉しいな。
用意してよかった。
食後に聡司さんの職場に“恋人の小峰”として聡司さんが熱が出てお休みする事を連絡する。
これで職場の人達にも恋人の存在が周知されるかな。
そうだ、今度聡司さんの忘れ物を届けに行こう。
そうしたらもっと効果がありそう。
金庫にスマホを戻すところを聡司さんが見てるけど、ナンバーがわかれば開けられるだろうね。
わかれば。
ナンバーは聡司さんと初めて会った日の日付だったりするんだよ。
大切な出逢いの日だからね。
簡単なようで難しいかな。
聡司さんが俺を『好き』って素直に言ってくれたらスマホなんてすぐ返してあげるんだけどな。
でも聡司さんはなにも言わずに寝室に行ってしまった。
俺も追いかけて行ってベッドに座り、横になる聡司さんの身体を抱き寄せて膝枕の体勢にする。
優しい重み。
聡司さんのサラサラの髪を撫でてあげると居心地悪そうに顔を歪める。
こういうの、慣れてないのかな。
じゃあ慣れようね…俺が慣らしてあげる。
聡司さんのカラダは開発できなかったけど、心は変えてあげられる。
さっき言ってくれたから、聡司さんの事をひとつひとつ聞いていくと小さい声で答えてくれる。
嬉しい。
聡司さんの事、もっとたくさん知りたい。
知り尽くしたい。
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