1 / 6
いつもそばに①
しおりを挟む
―――達樹って、どこか俺と距離置いてるよね。
「え?」
―――なんか…信頼されてないみたいに感じる。
「そんな…」
―――もしかして、俺のことそんなに好きじゃなくなった? ううん、最初からそんなに好きじゃなかった?
「ちが」
―――無理しなくていいよ。
「無理なんて…!」
―――別れよう。
「―――って言われたんだけど!!」
「そりゃ、実際距離置いてたんだから、しょうがないだろ」
「だって、あんなに顔よし頭よしスタイルよし性格よしな男が俺みたいなのいつまでも相手にするわけないじゃん! いつか絶対捨てられるんだから、距離置いてないとそのときショックじゃん!!」
「そういうの自業自得って言うんだよ」
「聡一のばか!!」
ビールを一本開けて一気に飲み干す。友人の聡一も顔よし頭よしスタイルよしだけど性格はあまりよろしくない。こういうときは優しく慰めてくれるものじゃないか。三本目のビールのプルタブを上げる。
…振られて『やっぱり』って思ってる自分はいるんだけどさ。
「まあ、忘れるのが一番だな」
「無理」
「なんで」
「…今でも好き」
「じゃあなんで距離置いて付き合うなんてばかな真似したんだよ」
「ばかって言うなぁ!!」
空き缶を聡一に投げつける。聡一の部屋だけどやりたい放題。でも、ひょいと躱されて缶はベッドに当たった。
「……じゃあ、新しい恋だな」
「は?」
「失恋には新しい恋って言うだろ?」
聡一らしいポジティブな発言。でもそんな気分にはなれない。そもそも相手もいない。
「無理無理」
首を横に振る。
「なんで」
聡一が俺の顔を覗き込むので、距離の近さに頭を引く。
「相手いない。って近い」
「いるだろ」
「いないよ。離れろ」
離れろと言っているのにますます顔を寄せてくる。酔ってるのか。顔を押しのけようとしたら、その手を掴まれて手のひらに唇を当てられた。
「いるだろ、ここに」
「は?」
「達樹」
「え?」
「好きだ」
驚きのあまり、加減できずに思いきり聡一の顔を押しのけてしまった。
「え?」
―――なんか…信頼されてないみたいに感じる。
「そんな…」
―――もしかして、俺のことそんなに好きじゃなくなった? ううん、最初からそんなに好きじゃなかった?
「ちが」
―――無理しなくていいよ。
「無理なんて…!」
―――別れよう。
「―――って言われたんだけど!!」
「そりゃ、実際距離置いてたんだから、しょうがないだろ」
「だって、あんなに顔よし頭よしスタイルよし性格よしな男が俺みたいなのいつまでも相手にするわけないじゃん! いつか絶対捨てられるんだから、距離置いてないとそのときショックじゃん!!」
「そういうの自業自得って言うんだよ」
「聡一のばか!!」
ビールを一本開けて一気に飲み干す。友人の聡一も顔よし頭よしスタイルよしだけど性格はあまりよろしくない。こういうときは優しく慰めてくれるものじゃないか。三本目のビールのプルタブを上げる。
…振られて『やっぱり』って思ってる自分はいるんだけどさ。
「まあ、忘れるのが一番だな」
「無理」
「なんで」
「…今でも好き」
「じゃあなんで距離置いて付き合うなんてばかな真似したんだよ」
「ばかって言うなぁ!!」
空き缶を聡一に投げつける。聡一の部屋だけどやりたい放題。でも、ひょいと躱されて缶はベッドに当たった。
「……じゃあ、新しい恋だな」
「は?」
「失恋には新しい恋って言うだろ?」
聡一らしいポジティブな発言。でもそんな気分にはなれない。そもそも相手もいない。
「無理無理」
首を横に振る。
「なんで」
聡一が俺の顔を覗き込むので、距離の近さに頭を引く。
「相手いない。って近い」
「いるだろ」
「いないよ。離れろ」
離れろと言っているのにますます顔を寄せてくる。酔ってるのか。顔を押しのけようとしたら、その手を掴まれて手のひらに唇を当てられた。
「いるだろ、ここに」
「は?」
「達樹」
「え?」
「好きだ」
驚きのあまり、加減できずに思いきり聡一の顔を押しのけてしまった。
25
あなたにおすすめの小説
ひとつ上の幼馴染
すずかけあおい
BL
花嫁に逃げられたひとつ上の幼馴染・慎一を慰めるために、司は慎一と関係を持つけれど―――。
〔攻め〕梁井 慎一(やない しんいち)27歳
〔受け〕大瀬 司(おおせ つかさ)26歳
この偶然を運命に
すずかけあおい
BL
ある日の靴屋。
修平がスニーカーを手に取ろうとすると、同時に手を伸ばした男性が。
その男性・純佳との偶然が何度も続いて―――。
〔攻め〕広瀬 純佳(ひろせ すみか)29歳
〔受け〕三好 修平(みよし しゅうへい)27歳
大人な貴方とはじめてを
すずかけあおい
BL
整った外見と穏やかな性格で、全社員が憧れているのではというほどに人気の崎森。
地味で平凡な松田にとっては遠い世界の人だったのに、突然崎森から告白されて――。
〔攻め〕崎森 志眞
〔受け〕松田 幸成
外部サイトでも同作品を投稿しています。
【完結・短編】game
七瀬おむ
BL
仕事に忙殺される社会人がゲーム実況で救われる話。
美形×平凡/ヤンデレ感あり/社会人
<あらすじ>
社会人の高井 直樹(たかい なおき)は、仕事に忙殺され、疲れ切った日々を過ごしていた。そんなとき、ハイスペックイケメンの友人である篠原 大和(しのはら やまと)に2人組のゲーム実況者として一緒にやらないかと誘われる。直樹は仕事のかたわら、ゲーム実況を大和と共にやっていくことに楽しさを見出していくが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる