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「ねえ、どう思う?」
「あれは、もてるよ。」
よれだした目元をファンデーションで抑えながら鏡越しに和泉と会話する。
「だよね。やっぱり、無理かな。」
「無理かどうかはわからないけど、心してかかりなさい。」
「策が必要ってこと?」
「どうだろう。それで手に入れても続く?」
「確かに。でも続く前に気に留めてもらわないと。」
「枯れてる三十二歳には難しすぎる。だからアドバイスなんてないよ。」
「佐和はどう?三島さん」
「どうってなに?あの人、相槌ぐらいしか話してないじゃん。」
「確かに。」
「しょうもないこと考えないで、会が終わった後の策でも練りなさい。」
「今日泊まる?」
「う~ん。帰るわ。」
「泊って行っていいよ。」
「ありがとう。でも、帰ろうかな。」
「つまんない?」
「ううん。思いのほか楽しくて感謝です。もてメン恐るべしだね。」
「今日はいきなりごめんね。」
「本当だよ。まあ、楽しかったから許す。でも、次はこんなのは勘弁して。」
「好きな人でもできた?」
「え。いないよ。」
「あの人のことまだひきずってるの?」
不意に鏡から私に視線を移し、さっきまでのかわいらしさとは別のまなざしを向ける。
「全然。」
そう言いながら私の中で四年前の苦い思いがもたげてくる。
遠い昔の記憶のようで昨日の事のような吐き気。
我に返って鏡の中の自分に確認するように頭の中で繰り返す。
もうあんな思いはたくさん。
「もったいないよ。私、ちょっとドキドキしたよ。岡山さんが楽しそうに佐和と話すから持って行かれるかもって。」
和泉は本当に彼に本気なんだと思い苦笑いした。
「そんなわけないじゃん。軽口できる相手を選ぶって安すぎだわ。そんな安くないと思うよ。あの人。かわいい子の振りもほどほどにね。和泉はそのままでも十分素敵よ。」
「痛い?」
「今のところ痛いまで入ってないと思います。」
「よし、がんばるぞ!」
と古いポーズで気合を入れた和泉と笑いながら席に戻ると、モテメン達は飲み物を飲み干して
「次行こうか。」
と帰り支度を始めた。
「あれは、もてるよ。」
よれだした目元をファンデーションで抑えながら鏡越しに和泉と会話する。
「だよね。やっぱり、無理かな。」
「無理かどうかはわからないけど、心してかかりなさい。」
「策が必要ってこと?」
「どうだろう。それで手に入れても続く?」
「確かに。でも続く前に気に留めてもらわないと。」
「枯れてる三十二歳には難しすぎる。だからアドバイスなんてないよ。」
「佐和はどう?三島さん」
「どうってなに?あの人、相槌ぐらいしか話してないじゃん。」
「確かに。」
「しょうもないこと考えないで、会が終わった後の策でも練りなさい。」
「今日泊まる?」
「う~ん。帰るわ。」
「泊って行っていいよ。」
「ありがとう。でも、帰ろうかな。」
「つまんない?」
「ううん。思いのほか楽しくて感謝です。もてメン恐るべしだね。」
「今日はいきなりごめんね。」
「本当だよ。まあ、楽しかったから許す。でも、次はこんなのは勘弁して。」
「好きな人でもできた?」
「え。いないよ。」
「あの人のことまだひきずってるの?」
不意に鏡から私に視線を移し、さっきまでのかわいらしさとは別のまなざしを向ける。
「全然。」
そう言いながら私の中で四年前の苦い思いがもたげてくる。
遠い昔の記憶のようで昨日の事のような吐き気。
我に返って鏡の中の自分に確認するように頭の中で繰り返す。
もうあんな思いはたくさん。
「もったいないよ。私、ちょっとドキドキしたよ。岡山さんが楽しそうに佐和と話すから持って行かれるかもって。」
和泉は本当に彼に本気なんだと思い苦笑いした。
「そんなわけないじゃん。軽口できる相手を選ぶって安すぎだわ。そんな安くないと思うよ。あの人。かわいい子の振りもほどほどにね。和泉はそのままでも十分素敵よ。」
「痛い?」
「今のところ痛いまで入ってないと思います。」
「よし、がんばるぞ!」
と古いポーズで気合を入れた和泉と笑いながら席に戻ると、モテメン達は飲み物を飲み干して
「次行こうか。」
と帰り支度を始めた。
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