精一杯のエゴイスト

宮内

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 いつの間にか眠りについた私が目覚めた時、彼はベッドにはおらず、服をきてリビングに出ると
「おはよう。よく寝ていたから起こさなかったシャワー浴びる?」
「はいお願いします。」
とシャワールームに案内してくれバスタオルを出してくれた。シャワーを浴び、体を拭きながら
「私、三島さんとねたんだ。」
と思い出しながら思わず顔を赤らめた。
そして行為が頭をまわる中で、私にはひとつ気にかかることがあった。
たくさんのキスをくれ抱きしめてくれた彼。
何度も何度も私のことをかわいい綺麗と褒めてくれた。

ただ、一度も「好きだ」と言う言葉は言ってくれなかった。そのことに気がついて幸せな気持ちは少し薄れた。髪を乾かし、すっかり落ちてしまった化粧どうしたらいいものかと鞄の中にある化粧品だけで何とか眉毛を整え日焼け止めを塗ってリビングに出た。
彼は私を眺めた後
「朝ご飯どうする?食べる?」
と聞いたので私は
「はい」
と小さくうなずいた。
すると彼は鍵を持ち私の手をひき近くのカフェに出向いた。私たちは少し遅めの朝食を静かにとり、食事が終わると再び彼は私の手を取り
「どうする?俺の家に戻ってもいいし。」
と言った。

初めての朝はなんだか気恥ずかしかったり、甘酸っぱかったり、ぎこちなかったり大なり小なりするものだけど、その日の私たちはそのことを差し引いても時間が早く過ぎてほしいような所在のなさがお互いに感じられた。
少し重たい空気が居心地悪くお風呂で気が付いた疑問がむくむくと膨らむ中、私はすっかり崩れた化粧が気になり
「帰ります。」
と告げて彼のマンションには帰らず家に帰った。

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