精一杯のエゴイスト

宮内

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 空は色濃くなり季節は進んでいる。
その間に何度か三島さんからメッセージや着信があったがあの日のお礼以外何も返せなかった。
私にはまた日常が戻って来た。
本当の日常が。
朝起きて食事をして会社に行って働いてたまに映画を一人で観て、たまにお酒を一人で飲んだりする日常。

変わったことと言えば昇進したことくらいだ。
昇進したと言っても働く場所もフロアも同じ。
お給料が少し上がって、その分責任のある仕事が増えたぐらいだ。
幸いこなせないトラブルもなく、緊張も薄れつつある十一月和泉から紅葉を見に行こうと誘いがあった。

和泉と岡山さんの関係はあれから微妙で、よく食事には行っているようだが押すと引かれる。
引くとまた誘われる。
諦める踏切りがなかなかつかないという感じらしい。
今回はみんなで行こうと岡山さんから誘われて私を誘ったらしい。
和泉には三島さんとのことをやんわりとしか話していない。
はっきりあったことを話して断らないといけないと思い、和泉に電話しこれまでのいきさつをかいつまんで話した。
彼女は、隼人とその妻に対して憤慨した。そして、
「で、なんで三島さんとはもう連絡とっていないの。」
と神妙に尋ねた。

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