精一杯のエゴイスト

宮内

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「三島さん私のことどう思っていますか。」
なのに、絞り出した声と言葉にはっとした。
この後に及んでまだ三島さんの気持ちを試そうとしている。

 私の言いたいことはそんなんじゃない。
「ごめんなさい。今の言葉忘れてください。私の今思ってることを話させてください。」
三島さんは優しい目で私を見つめた。
 
信号が青に変わり車はゆっくりと走り出す。
私は手元に視線を落としたまま気持ちを決めて話し出す。

 
「映画に誘ってもらったり食事を一緒にして、気がついたらどんどん三島さんのことが好きになっていました。でも三島さん私のことをどう思ってるのかわからなくて。
そんな時にあのモールで二人を見て、自分の一方通行の思いだったんだって落ち込んだんです。そしたら自分のだめなとこばっかり見えてきちゃって。
若くもない。綺麗でもない。可愛げもない。こんな自分を三島さんが好きになるわけないって。そう思ったら、今まで思っていた小さな疑問が納得いくことばっかりで。
自分の気持ちに蓋をしようって。これまで通りの普通の日常に戻そうって思って。 自分の気持ちに気がついていたのにそれを掘り下げて傷ついて身動き取れなくなるのが怖かったんです。
それぐらいなら何もなかったことにして、自分の気持ちにも向き合わないで今まで通りの日常に戻ろうって。会っちゃうと忘れられなくなるから。
だから三島さんの連絡にも答えれませんでした。
その中で、あんなことに巻き込んでしまって。
あんな態度とってしまっていたのに三島さん何も聞かずに私のこと守ってくれたのにどんな顔して会えばいいかわかりませんでした。 

失礼な態度とって本当にごめんなさい。
それに、あの時は本当にありがとうございました。」
 
顔もみれずにいっぺんに話した私の話を三島さんは黙って聞いてくれた。
そして、ゆっくり話し出す。

「あの日のことを誤解しているんだったら本当に違うんだ。あの時も何度も話したけど本当にただの部下。
同じチームの子が結婚するって言うんで結婚祝いを買いに行ったんだ。
その週は出張が続いててあの日しか時間が取れなくてあんなに遅くなるとも思ってないし、そういう役をかって出てくれたから夕食をご馳走する約束だったから。
でも軽率だった。二度とあんなことしない。
でも、信じてほしい。本当に何もないんだ。」

「はい。」
添えられた手に心なし力が入った気がした。

「他に何かある。佐和ちゃんが気になる事。」
私は、押し黙る。


 

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